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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

ピアノを続けるということ 

 日本の音大とは違い、イギリスの音大というのは、人数が少なめだと思います。
 希望者がいないわけではなく、とる人数が少ない。
 それでも、今はずいぶん増えていますが、私の頃は、どこも学部のピアノ科というのは、15人前後だったと思います。
 
 私が学部を終えたカーディフの音大は、イギリスのメインの8校(当時はこの数)の音大の中でもランクが下。 
 ということもあるかもしれませんが、今でもピアノを弾いている人は非常に少数だと思います。
 私の学年は、皆と今でもやりとりがあるわけではないので、よくわかりませんが、演奏をしているのは、私くらい。
 学校の音楽の先生になったり、音楽とは全く違う職業についていたり。
 イギリス人と外国人でやる気度の違いが他の学年に比べても大きかった年で、外国人勢(同門にスペイン人、ギリシャ人、違う門下にセイシェル人そして私)は目的をもっていて、練習もするし、熱心。 イギリス人勢の方が、実技の追試が多かったり、練習しなかったり。
 
 こういう状態だったので、基本的に、土曜日の夜にピアニストのDVD鑑賞(他から恐れられていた・・・)、とか、休憩時間にピアノ談義をしていたのは、私の場合は、一つ下の学年のイギリス人と、先日10年振りに再会した、2学年下のウェールズ人。
 1学年下のイギリス人とは特に仲も良くて、ピアノ科のパフォーマンスクラスが一緒だったこともあり、私たちはいつもクラスで意見を言い合い、発言も多く、ついに、「S(友達)とみゆきは発言禁止!」と、特に私は外国人なのに発言禁止令を出される、という珍しい事態に陥りました。

 ウェールズ人とは、一緒にフェスティヴァルとか、ウェールズのコンクールとかを受けに行っていた仲。
 当時、彼はピアノに対するパッションが強く、特に途中脱落者がとても多かったあの学年で、頑張っていた人。
 が、今はピアノを弾いていない。 音楽業界にはいるけれど、ピアノに直接は関わっていません。
 そのことは、ずっと気になっていて、他の人たちもそうですが、皆が見切りをつけている(と私は思っていた)中、私は、こうしてピアノを演奏することに未だすがりついていて良いのだろうか??と悩んでもいるわけです。
 別に、人は人、自分は自分です。
 それでも、周りがあまりにもピアノから離れていくのをみて、複雑な気持ちもありました。

 先日は、コンサートが始まる前と、休憩時間中だけですので、それほど話し込んだわけではないのですが、10年振りに話して、楽になった部分があります。
 私は、あれだけパッションがあった人がピアノをもう弾いていないことが不思議だったし、本当に私はこうして弾いていてよいのか?と思っていましたが、彼にも理由があった。 ついていた先生の指導のこともあったようですが、学部を卒業するころはピアノに対するパッションもなかった、ということを聞いて納得できる部分があったり、諦めたのではなく、自分の意思だったのだ、と知ることができて、私のつかえていたものがちょっと軽くなったように思えました。

 ピアノは、他の楽器に比べても、一人でいる時間が長い楽器。
 一人でどれだけ、楽譜とピアノに向き合えるのか。
 それがつらい人もいる、ということを言われて、わかる気も。
 私はソーシャライズしない、と有名ですが(今年は本当に行けていませんが、それでも、一番会う機会が多いのは、70歳以上の友達でしょうか??)、我慢してソーシャライズしないわけではない。
  
 優秀な若い人が多くいる世界で、私みたいなのが続けていてよいのだろうか?と思わないわけでもありません。 
 ですが、コンサートで他のピアニストに無い何かを評価して下さる方々がいらしたり、先日もフェスティヴァルで評価して頂いたりすると、やはり、辞めることはできない。
 
 結局は、自分の意思なのだな、と思うばかりでした。
 私はこの世界に入ったのがずば抜けて遅いこともあり、年齢で苦労することが多いのも確かです。
 若い人に評価は行きますから。
 でも、好きでなければ続けていけない世界、というのも改めて思いました。
 
 私は、まだまだ弾きたい曲がたくさんあって、今まで弾いてきている曲でも、まだまだやりたりないことがたくさんあって、細々とでもよいから、続けていきたい、と思わずにはいられません。

 そして何よりも、言葉ではなく、自分の気持ちを表現できるこの世界が大好き。
 そして、それが相手に伝わった時が喜びかもしれません。
 
 
 

 

Posted on 2015/11/20 Fri. 23:52 [edit]

category: 音楽

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