07 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.» 09

WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

チェルトナム・タウン・ホールでのランチタイムリサイタル(10月27日) 

午前中は、素晴らしい秋晴れの日でした。
よほどのことがなければ、年内最後のコンサートは、初めてうかがう場所。 ずっと憧れていたところでのコンサートでした。

コッツウォルズの西の端、チェルトナム(Cheltenham)でのランチタイムリサイタル。

151027-1


 Cheltenham Town Hallは、素敵な外観。
 

151027-2


 写真ではみていたものの、想像以上に嬉しくなる空間。

 カーテンの後ろに、パイプオルガンがあるようです。

 約55分のリサイタル、ということで、プログラムは、

 ショパン: 4つのマズルカ 作品67
 ショパン: 幻想ポロネーズ 作品61
 ザレンプスキ: バラと棘 作品13-4
 ザレンプスキ: タランテラ
 ベートーヴェン: ピアノソナタ 第32番 作品111

 という内容でした。

 前半はポーランド物、そして最後にベートーヴェン。
 時代的に考えると、ベートーヴェンを先に弾くのですが、私の場合、この32番のソナタを弾いた後は、続けて他の曲を弾くことがとても難しい為、このような並びになります。
 折角の機会ですし、大きめの舞台なので、やはり弾き慣れていて十八番を、と思って、ショパンの幻想ポロネーズは鉄則。 そしてベートーヴェンもひきたい、と思った結果がこうなりました。
 ただ、多少失敗だったのは、いつもは最後に持ってくることが多いショパンの幻想ポロネーズを2曲目でもってきて、トークをいれるわけでもないこのコンサート、この大曲の後に、ザレンプスキの小品をお辞儀で立って座ってすぐ弾く、というのが想像以上に難しく、気持ちの切り替えがうまくいかなかったことが残念。

 多分、ショパンのマズルカでコンサートをスタートさせるのも初めてのこと。
 今回は、1時間45分ほどのリハーサル時間も頂けて、ピアノは、スタインウェイのとても軽いタッチのフルコン(D型)。
 誰が弾いても鳴るピアノだと思います。
 ということは、私には多少軽すぎるタッチ。
 いつもの教会などでのポンコツピアノとは違い、どう弾いても音は出てくれる。
 本番中は、このシンプルなマズルカの歌いまわし、おもしろいほどにいつもとは違う音が出て、それに続いて次の部分が変わっていく、というとても楽しい時間でした。 が、これにより、通常の私よりもずっと頭で弾いていたのだろうなという後悔もあります。

幻想ポロネーズは何度も弾いている作品ですが、これもまた、弾くたびに違う顔をみせてくれるから、やめられない。
 ザレンプスキの小品2つは、まさにサロンピース、という感じですが、今回取り上げて、練習していた時とはまた違うものがでてきたので、弾きこんでいきたいと思います。
 
 最後のベートーヴェンは、第1楽章はもう少しドロドロさが出てほしかった、と思いますが、第2楽章は、なんだかいつもよりも多少ゆっくり目。 音楽の流れが止まるのと動いているののまさにぎりぎりのところだったのではないか?と思います。

 ですが、途中、三途の川を渡ったのがみえて、そこからは、クリストファー・ウィールドンの2013年の作品、Aeternumの世界がところどころに見え隠れして、おもしろかった。
 音色遊びが無限で、頭でこれも弾いていた部分もあります。 が、帰り際、残っていらした方が、「あのベートーヴェンは(良い意味で)悲しい演奏だった。 魂がどこか遠くに昇って行ってしまったわね」とおっしゃって下さり、何か伝えたかったものが伝わり、そしてまた、やりたかったことが少しできたのかな、と嬉しいことでした。

 

151027-3


 日本だったら当たり前の高さのある舞台。 イギリスではそれほど多くありません。
 よって、私は高さがある場所での演奏が今まではとても苦手。
 この2年ほど、コンクールを受けていろいろな舞台を経験して、ずいぶん苦手意識は消えました。
 ただ、こうしてライトが強い場所での演奏は、体力がどんどん奪われていく。 しかも、この3,4日酷い口内炎で食事が非常に狂っていまして・・・
 
 このところ、同世代の方々のYoutubeの動画をちょくちょく観ていましたが、今の流行なのか、皆さん張りのある音で突進していく演奏が多い。 私は途中で疲れて止めてしまうこともしばしば。 もちろん、皆さんとてもうまいのです。 そして、これは私自身が受けているコンクールでも感じていたこと。
 ですが、一人の殿方が、「今は、みんなテンポが速くて、突進していく演奏が多いけれど、久々に良いテンポ感でああいう音で弾く人に出会えた」と言って頂けたことが、非常にうれしい。 一人でもこういう演奏を求めてくださる方がいる限り、私は私の演奏をしたいと思います。
 
151027-4


これは2か月前に撮って頂いた写真ですが、夏に母が頑張って縫ってくれた、この着物地を縫い合わせたドレスをコンサートで初めて着用。 これが、好評でした。 
 「あれは着物でしょ?」とお声をかけて下さる方もいらして、着物、という言葉をご存知の方が増えているな、と今までのことを振り返っても思います。

 舞台に立って、ピアノを弾くことは、天職。 3週間前のコンサートで20年以上前のいやなことを思い出してしまって、今日の演奏がどうなるのか不安もありました。 が、やはりここが帰ってくる場所です。
 


 
 

Posted on 2015/10/27 Tue. 23:55 [edit]

category: 自分のコンサート

TB: 0    CM: 0

27

Comments

Comment
list

Post a comment

Secret

Comment
form

Trackbacks

TrackbacksURL
→http://miyukikato.blog.fc2.com/tb.php/2477-2a2c4d21
Use trackback on this entry.

Trackback
list