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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

ブリリントン(Bridlington)でのコンサート (8月6日) 

 午前中はグレーの空で肌寒かったのですが、午後から晴れて、北イングランドでも20℃ちょっとあったようです。
 
 3か月半ぶりのコンサート、久々の国内遠征は、2013年8月29日に初めて訪れてから4度目となる、北の海岸沿いにある、ブリリントン(Bridlington)のSewerby Hall and Gardensにて。
 

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 お屋敷と、右側が演奏した場所のオランジェリー。


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 こんな内部。
 ブルットナーの古いコンサートグランドピアノ。
 通常と180度違う向きに今回は置かれていました。
 理由はわかりませんが、そのまま、演奏しました。

 一つ言えることは、コンサート中、急に日が照りだして、ブラインドの合間から日光が私の頭を直撃。
 それほど長い間ではなかったので、大丈夫でしたが、昨年4月に伺った時には、リハーサル中、見事に顔に日光があたり、眩しくて、サングラスをかけないとリハーサルもできないほどでした。
 終わった後、他の方がおっしゃっていたのには、数週間前、暑かった時に、演奏していたピアニストが倒れてしまったそうです。
 もしかしたら、そのようなことも考慮しての逆向きのピアノかもしれません。

 ここでは、1時間半、休憩なしのプログラム。 クラシックのコンサートとしては変則的ですが、クラシックソロ以外のコンサートも同じシリーズで行っている為、こうなっているようです。

 プログラム
 
 バッハ: 平均律クラヴィーア曲集 第1巻第8番 変ホ短調
 モーツアルト: ロンド ニ長調 K.485
 チャイコフスキー: 『四季』より 1月、6月
 ベートーヴェン: ピアノソナタ ハ短調 作品111
 ショパン: 4つのマズルカ 作品67
 ショパン: ノクターン 変ニ長調 作品27-2
 ショパン: 華麗なる大円舞曲 作品18
 チャイコフスキー: ロマンス ヘ長調 作品51-5 
 
 アンコール: シャブリエ: スケルツォ・ヴァルス

 新曲を入れる予定が、予定が狂い、こうなりました。
 ここは、プログラム提出もなく、口頭で言いながら進める形式。
 よって、ピアノの状態も決して良いとは言えない為、いくつか用意をしていって、リハーサルをしながら、決めていきます。

 モーツアルトのロンドは、昨年5月のコンクールの課題曲で弾きましたが、その後放ってあったので、コンサートで弾くのは初めて。
 日本なら小学生が発表会で弾けるレベルの曲。
 これを、演奏するのは実は難しいのでは?と思います。
 もう少し慣れていきたいと思います。

 ベートーヴェンは、10年ちょっと振りで『テンペスト』を弾くつもりで用意してあったのですが、第1楽章の音のバランスが出しにくい(慣れている曲なら対処しやすい)、そして考えてみれば、10月末に気の張るコンサートがあり、そこで作品111のソナタを弾くのに、今回を逃したら、それまでに弾くチャンスが無い。
 ということで、急遽、最後のソナタを弾くことに。
 私自身のこの2か月に経験した感情、というか出来事のこともあり、いつも地獄と天国を思わせられる曲ではありますが、今回は特別に第2楽章の最後、魂が昇って行くのを感じました。
 ピアノの鍵盤の深さがマチマチで、うまく調節できなかった部分もありましたが、特別な意味がある演奏だったと思います。
 
 このコンサートの難しさは、毎週のコンサートを楽しみに、コンサートを聴くことメインでいらっしゃる方々。
 そして、お屋敷に遊びにいらしたついでに、コンサートがあったから、聴いていこう、と思って立ち寄って下さる方々、色々といらっしゃること。
 毎週いらっしゃるような方々は、クラシックが大好きで、でも、この街では、ほとんどクラシック音楽のコンサートが行われないから、いつもは、ラジオ。 でも、こうして生の音楽を聴くことを心待ちにしていらっしゃる。
 今回、コンサート後にお庭を歩いていた時に声をかけて下さったご夫妻は、クラシック音楽のコンサートを聴くのが初めて、普段からクラシックは聴かない、とおっしゃる方々でした。
 が、せっかくだから、とお屋敷に遊びにいらしたついでにコンサートにもいらして下さって、クラシックが楽しいものだと分かった、とおっしゃって下さいました。
 ですから、プログラミングが実は他のコンサート以上に難しく感じます。
 
 重めのベートーヴェンの後は、小品を。
 ショパンは根強い人気ですから、久々にマズルカを。 
 ベートーヴェンの後に他の曲を弾くのが苦手な私なので、今回のプログラムの順番は、決して私にとって弾きやすいものではなかったのですが、勉強になりました。

 最初は、マズルカでのれなくて。 でも、ちゃんと感覚が戻ってきます。
 ノクターンも、後期の作品62-1を弾くことが多いですが、久々に27-2を弾いて、美しいな、と思ったり。
 
 チャイコフスキーの四季は、季節外れの選択ですが、とお話し、これを今回弾くことにした理由をトーク。
 それは、1月、2月頃、ロイヤルバレエのクランコ振付の『オネーギン』を観ていて、第1幕の背景が、ここのお屋敷を私に想像させたからです。
 1月と6月は、バレエの中で続けて演奏され、ラーリナ家の次女、オルガとフィアンセのレンスキーによって踊られる、素敵な場面。
 こういう場所で弾いたら、いつもとはまた違う世界が広がるのでは?と思って、これらを今回は演奏。
 幸せでした。

  アンコールには、久々にアンコールとして、シャブリエを。
 私が変に高揚していたこともあり、いつもよりも、テンポが速い演奏でした。
 ところどころ、後ろに引っ張らないと!と思う部分もありましたが、やはりこの曲は、プログラムの中よりも、アンコールの方が私は弾きやすいな、という印象でした。


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 演奏したオランジェリーの目の前からは、こんな景色が広がります。
 
 さすがに2年間で4度目なので、私も、毎回のようにいらして下さる方々の顔が少しずつわかるようになってきました。
 ロンドンとは違う地方の怖さもある。
 前回もいらして下さった、私よりもずっと先輩の同業の方。
 そして、今回初めていらして下さった方も、お話の内容から同業かしら?と思って伺ってみたら、やはりそうでした。
 
 今回は、ここにはとても書けないような、滅相もない、でも、とっても嬉しいことをおっしゃって下さった方々が偶然に、2人も。
 名前が知られているわけでもなく、この地域の出身でもない私の演奏を今回は80人ほどの方が聴きにいらして下さっただけでもうれしいのです。 それ以上にあのような感想を頂けると、驚くと同時に、嬉しいことでした。
 
 また来年も来てね、とお声をかけて下さる方も多く、ここまで来るのは時間もかかりますが(しかし、列車の旅が好きな私は幸せな時間でもある)、こればかりは私ではなく、主催者が決めること。
 そのように皆さんにお伝えしましたが、帰り際、主催者の方からも良いご意見を頂けたので、また呼んで頂けたら、と思っているところです。



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 街中から海岸沿いをゆっくり歩けば1時間ほどのこのお屋敷。
 普通のバスもあるようですが、お屋敷の開館時間に合わせて30分に1度走る、ランド・トレインが私の好きな乗り物。
 帰りは歩きましたが、行きは、これに乗りました。
 さすが夏休み中、ということで、いつもは空いているランド・トレインがほぼ満員に近くて、驚きましたが。
 こんなに楽しい乗り物に乗っていく、という演奏場所は滅多にありません。

 
 今シーズンの演奏も残り1つ。
 来週は、南の海岸沿いに3年振りに伺います。



Posted on 2015/08/07 Fri. 16:03 [edit]

category: 自分のコンサート

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