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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

『ラ・ボエーム』 

 夏至も過ぎ、これからどんどん日が短くなってグレーの空の冬になるのでしょう。
 夜9時まで明るいロンドン。
 昨日は肌寒かったですし、今日も青空だったり、曇ったり。

 移動中に、セール(SALE)の表示を多く見かけますが、季節の終わりセール、というのをみると、果たして、これは、夏の終わりのセールなのか?と思わずにはいられません。
 昨年は8月が涼しくて、日本からサマーコースにいらした方々は、驚かれたようです。 
 私は8月の2度の海辺街(北と南)のコンサートの後、日も眺めだし、ビーチでゆっくりしてから帰るように列車の切符を手配してしまったので、暖かくないととっても困ります。

 今更、ですが、2週間前にみてきた、久々のオペラのことを。

 いつものロイヤル・オペラハウスにての、ロイヤル・オペラの公演。
 『ラ・ボエーム』 プッチーニ作曲 (6月10日に鑑賞)

この公演はまだ7月の中旬まで続きますが、前半のキャストがこの日が最終日。
 そして、この日は、世界中の映画館でのライブ放送(日本は時差がある為、翌日)され、イギリス国内では、年に3、4回行われる、BPビッグ・スクリーンの日。
 ビッグ・スクリーン、というのは、イギリスの主に大都市の広場などに文字通り大きなスクリーンを用意して、誰でも無料でオペラ、バレエ(今年は9月の次のシーズンが始まってから、ロイヤルバレエの『ロミオとジュリエット』)を観られる、というもの。
 ロンドンですと、トラファルガー広場で行われています。 私も行ったことがありますが、皆さんピクニックを用意して(イギリス人のピクニックは、本格的)、お友達同士でワインを飲みながら鑑賞、という方も多くいるのです。

 音楽家なのに、オペラよりもバレエを観ている私ですが、カーディフ時代は、地元の(一応、プロフェッショナル団体らしい)ウェルッシュ・ナショナル・オペラ(WNO)の公演が大学から徒歩10分ほど(当時)の小さな劇場で行われ、WNOのオーケストラに所属していらした弦、管楽器の先生方も多かった為、私たち学生は最後のドレスリハーサル(ゲネプロ)のチケットを頂けたので、それをよく観に行っていました。
 『ラ・ボエーム』は、その時観た中でも特に印象が強かった作品。
 
 ロイヤル・オペラでも数年前に観ましたが、1974年から舞台に登っている原ヴァージョン。 デザインを担当しているのが、ロイヤルバレエの『くるみ割り人形』『A month in the country』『エニグマ変奏曲』でおなじみの、ジュリア・オーマン。
 私は彼女のデザインが大好きなので、初めて『ラ・ボエーム』をここで観た時には誰のデザインなのかもわからずに観たのですが、幕間にプログラムを確認して納得でした。
 
 ですが、この長く上演されているヴァージョンも、7月半ばで最後になります。
 よって、もう一度観ておきたい、と思いながら、久々にオペラ公演に足を運びました。

 この日の主演、お針子のミミは、アンナ・ネトレブコ。 ディーバという言葉が私の中で浮かんでしまうので、ミミを演じることについてはどうか?と思っていたのですが、美声だなというのが、彼女の印象。
 数年前に彼女の『マノン』を観た時よりも私は好みだったように思います。
 最後の死ぬ直前、ベッドに横たわって歌っても伸びていく弱音。 クラシックの極みは弱音なのだ、と改めて思うほどでした。 

 カーディフの音大時代に、私の学年は歌科がとっても問題があり、歌の人たちの人間的ないろいろを見すぎてしまって、歌が嫌いになってしまったのが私がオペラに行かない理由なのですが、女声よりも、男声の方に惹かれ、今回も、ミミの恋人役、詩人のルドルフォを演じた、Josepf Callejaが、もう一度聴きたいと思わせてくれる歌唱でした。

 
 あまりにも久々のオペラ鑑賞なので、最初は字幕と舞台の味方の感覚が思い出せず戸惑ったのですが、どれだけオペラを観ていないのかバレるほど、オペラハウスのオーケストラストールの字幕の表示場所が変わっていて、今までだったら立ち見は字幕は非常に見にくかったのが、ずいぶん改善されていました。

 ただ、ちょっとこの日は、死の場面をみるのがとっても辛い日でもあり、第2幕の途中から帰ろうか、と思うほど泣いて、舞台を観ているのにそこに入り込んでいる、というオペラでは珍しい感情があった日でした。
 
 古い、という意見もありますが、現代演出のオペラがとっても苦手な私にとっては、この古臭い、でも、素敵なデザイン演出のヴァージョンが好きでしたので、これをもう観られないのはとても残念な思いです。

 7月の最終日は、歌手は今回と違うキャストですが、ドミンゴが指揮をするので、それを観てみたいな、と思いつつも、朝早くから当日券の列ができると思うので、それに並ぶ気力があるかどうか。
 

 ピアノを弾く時にも、生徒たちに歌を歌うのであれば、といいながらフレーズの話をするので、本当は私ももっと歌を聴きに行くべき。 

 それにしても、いつものオペラハウスなのに、休憩時間にお友達もいないし、劇場内の雰囲気もとっても違うし、いつもよりも人種差別を感じるし。 通い慣れた場所なのに通い慣れた場所ではなくなる、という不思議な感覚でした。

 
 
 

Posted on 2015/06/23 Tue. 23:25 [edit]

category: エンターテイメント

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