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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

クラシックとジャズとポップスと・・・ 

 ピアノを教えていて難しいな、と感じる問題。
 それは、曲を選ぶ時のこと。

 何度も書いているように、イギリスは、グレード試験が主なものです。
 課題曲(グレード1から7は、A: バロック形式または古典 B: ロマン派系 C: 現代、ジャズ、グレード8は、A: バロックまたは、近現代のポリフォニー様式の曲、B: 古典派 C: ロマン派、現代、近代)からABC一つずつ曲を選ぶことになります。

 ピアノの場合、王立音楽検定では2年に一度の課題曲変更。
 イギリス人作曲家の曲が入ってくるので、知らない曲がほとんど。
 そして、3年ほど前から、幅広い国の作曲家の作品を取り上げるようになったので、凄い状態になっています。
 
 級によって、どれも良い曲で迷う場合、どれを選んだら良いのやら・・・ということがあったり、毎回課題曲発表がドキドキです。

 子供たちは、学校でお友達が弾いているのを聴いたりして、特にグレード5以下のCピース、現代、ジャズは課題曲集に3曲載っていますが、大抵そのうちの1曲がジャズ系なので、それに偏ります。
  
 ジャズ系の曲は、子供好みのノリの良い曲なのですが、実際にはリズムがあやふやになりがちですし、グレード6以上を目指すのであれば、土台として残らない気がして、私はなるべく避けさせていますが、私の生徒のご家庭の9割以上はクラシックを聴くことがないご家庭ですので、親たちも耳馴染みの良いジャズ系の曲を希望されることがほとんどです。

 私は、ジャズが致命的に下手。
 カーディフの大学時代、ピアノ科は、3年間ジャズが必須でした。
 グループレッスンですが、1年生の時にコードネームを習って、ジャズスタンダード(Autumn leavesとか)をいくつか弾いて、そこからの即興演奏も。 そして、2,3年生の時には、フリーインプロ。 
 これが、とてつもなくできなくて、先生がとても良い方でしたので、授業はどんな時にも一度もサボったことはありませんが、2年間、授業で弾いたことは一度もありません。 毎回授業には出席するので、先生も勘違いなさっていて、
「じゃあ、次、みゆき弾く?」
「私は遠慮しておきます」
「そうか。 みゆきは先週弾いたから良いことにしよう」
 と、毎週のようにこれを繰り返し、クラスメイトには呆れられていましたが、遂に2年間弾くことはありませんでした。
 
 試験だけはフリーインプロができないので、先に作って暗譜をして弾く、というとんでもない方法でクリアしていました。

 ジャズが弾けたら良いな、と思うこともあるのです。
 特に、クルーズピアニストに憧れがある私は。
 ですが、大学時代にとてつもなく苦手なことがわかって、クラシックの曲を練習する時間を減らしてまでジャズが弾けるようになりたい、とは思わないので、高める気持ちは全くありません。

 
 ピアノのグレードとグレードの合間、次のグレードへ行く為の準備、今弾いておいてほしい曲をレッスンしたい、というのが私の考え。
 ですが、良くも悪くもグレード一筋の国の為、グレードで弾く曲以外に曲があることをご存じでないご家庭が私の生徒の場合多いのです。
 よって、次のグレードへ行く為に他の曲集を使いたいのですが、とお話しすると、「では、ポピュラーミュージックで。 ジャズで」とおっしゃることがとても多い。
 子供は、結構クラシックの曲の良さもわかってきて、バッハを弾いてみたい、などということもありますが、私の場合、保護者は違います。
 
 ポピュラーミュージック、ジャズがいけないわけではないのです。 
 だったら、そちら方面が得意な先生に習った方が良い。
 私に習っても、ポピュラー、ジャズの楽譜にかかれていない重要な要素は何一つ学べません。
 楽譜を選んできて、と言われても、これらの分野は広すぎて、知識がなさすぎる私にはお手上げ状態です。
 
 このようなものも教えてこそ、ピアノ教師だ、とおっしゃる方も多数いらっしゃるとは思います。
 グレードをこれ以上受けない、というのであれば、良いかもしれません。
 が、グレードを受けていきたいのなら、話は別。
 
 それに、私のピアノ指導の意義、「楽しいレッスンではないかもしれない。 でも、自分で音、リズムを理解して、弾きたいものは自分で弾けるようになる。 これができた時が、ピアノを弾いて楽しい時」
 という、楽しい、の捉え方の違い。
 
 何度も突き当ってきた問題です。
 
 2015-16年のグレード6のCピースの課題曲集に入っている3曲中、1曲は理解不能。
 もう1曲は、親からNGが出やすい。
 そして、結局選ばれるのは、皆さん耳馴染みがある、『オズの魔法使い』より、『Over the rainbow』、この試験用編曲。
 ちょっと悔しいのは、これを編曲しているのは、カーディフ時代私より1学年上だったピアノ科の人。
 前述のジャズインプロの授業は2学年同時だった為に、彼とも重なっているのですが、他のピアノ科のパフォーマンスクラスでは滅多に弾かないのに、ジャズの授業は毎回別人なほどイキイキと弾いていた人でした。
 私のところも、こればかりレッスンするようになりそうで、覚悟です。 
 素敵なアレンジなのですが、クラシックとは違う要素が必要で、ある意味で弾きにくい。
 そのうち、覚えてしまうそうですが。

 日本で、クラシックだけではなく、他のポップス系も子供たちに許可していらっしゃる先生方は凄いと思います。
 拒んでいる私はどうにもなりません。
 本人の希望通りバッハをやるか、親の意見に合わせてポップスをやるのか、あと数日悩みそうです。

 
 
 
 

Posted on 2015/06/22 Mon. 23:27 [edit]

category: 音楽

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