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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

モルドン(Maldon)でのコンサート、2013/14シーズンスタート 

私の2012/14シーズンがスタートしました。
 この2,3年、やっとロイヤルバレエの舞台シーズンがスタートする前に、私自身のシーズンがスタートできるようになりました。


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 今回は、2010年8月に演奏させて頂いた、エセックスの、モルドン(Maldon)United Reformed Churchに再び呼んで頂きました。

 ロンドン・リヴァプール・ストリートから(今回は、私は、オリンピック・ストゥディアムがある、ストラットフォードまでチューブで、そこからナショナル・レイル)途中飛ばす列車で、30分ほどのチェルムスフォード(Chelmsford)へ。 モルドンには鉄道駅がないので、ここからは、バスに乗って、40分ほど。

 途中は、ロンドンからそれほど遠くないのに!と思うほど、素敵な風景を見ながら、バスは進みます。

 ちなみに、モルドンは、お塩のメーカーがある(生産地)で知られています。 普通のスーパーマーケットにも、Maldonと書かれた箱のお塩が売られています。
 日本では、数年前に、『のだめ』のドラマが放送されていた頃、メインキャストの二人がビストロスマップに出演して、そこで、キムタクが「モルドンの塩」を紹介していました。

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 教会ですが、現代風。
 これは、ほとんど片付けされてしまっていますが、正面に大スクリーンを下ろして、ビデオで鍵盤を録って、それが、同時に大スクリーンに映し出される、という近代的なことをしていらっしゃいました。 前回は無かったように記憶しています。

 プログラム

 バッハ: 平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第8番 嬰ホ短調
 ドビュッシー: 前奏曲集 第1巻より、 『アナカプリの丘』『沈める寺』
 プーランク: ノクターン 第1番 ハ長調
 プーランク: プレスト 変ロ長調
 ショパン: エチュード 作品10-8
 ラフマニノフ: エチュード『音の絵』 作品39-3
 ショパン: ノクターン 作品62-1
 シベリウス: ワルツ 作品24-5
 リスト: メフィスト・ワルツ 第1番

 
 ピアノは、ボストン。 これはあくまで私の個人的意見、として読んで頂きたいのですが、イギリスで弾くボストン(他の国では弾いたことがありません)は、弾きにくい楽器。 カーディフ時代、ボストンのグランドが1台練習室にありましたが、苦手でした。
 通常、演奏させて頂いた場所のピアノのメーカーを控えておくのですが、前回の記録が見つからなくて、わからぬまま、ただ、古くないグランドピアノだった、ということしか覚えていなくて、このプログラムを組みました。
 失敗した、と思います。

 鍵盤が重いのは歓迎なのですが、このボストンは、アクションの機敏さがなくて、跳ね返りが悪い。 しかも、コントロールしにくい。 音は大きいけれど、鳴りにくい。 という、私の苦手なことが重なっていました。 ある意味、骨董品のような古いピアノのほうが弾きなれているので、そういうピアノの方が私は弾きやすいかもしれません。
 もちろん、探せば、良いボストンのピアノもあると思いますので、あくまでも、この教会に置かれていた(そしてカーディフの音大も含め)ピアノの状態、と思って下さい。

 
 エチュード、メフィストはこの楽器では正直辛い。 でも、弾かなくてはいけないのです・・・
 幸か不幸か、この鳴らないピアノを鳴らせたようで、「このピアノがこんなに鳴ったのは初めてだ」とおっしゃって下さった方がいらっしゃいました。

 
 バッハは、いつ弾いても好き。 ここは教会でも、響きがあまりよくないのが残念ですが。
 ドビュッシーは、2週間前に久々に弾いて、やはり2回目だとそれだけ、深く弾けるようになってきます。 終演後、「『沈める寺』が特によかった。 鐘の響きが特によかった」とおっしゃって下さったのですが、ドビュッシーから苦手意識を拭うことはできません。 なぜだか、私は今までフランス人にピアノのソロはマスタークラスでも習ったことがありません(歌曲は受けましたが)。 一度、フランス人にドビュッシーを習ってみたいな、と思います。
 
 
 プーランクは、2週間前のエディンバラに次いで、2度目。 やはり、余裕が出てきます。 が、まだやりたいことが全部できているわけではありません。 まだまだ、エスプリがありません。 とっても素敵な曲なので、磨きたいと思っています。
 プレストは、軽くしようと思うと、鍵盤がついてこなくて、歯抜け。

 
 ショパンの作品10-8のエチュードは、サマーコース中に一度弾きましたが、公開で弾くのは、実は初めて。 テクニックがついてきたおかげで、やっと音の粒がそろうようになってきたようです。 
 ラフマは、7年振りくらい。 10年前のサマーコースで、モスクワのイリーナ先生にとことんしごかれた曲です。 ラフマの『音の絵』の中では、あまり演奏される曲ではありませんが、私はこれが、一番好き。 前回弾いた時よりも、ずいぶん楽になっていますが、やはり、まだ弾き込みが足りないので、今日のをたたき台に、これから磨きます。

 今日は、久々とか、まだ新しいような曲が多かったので、ショパンのノクターンで、気持ちをリセット。
 
 シベリウスのワルツは、とにかく弾いていて楽しい。 短く、軽い曲ですが。

 そして、7年振りのメフィスト。 やっと舞台に出しました。
 サマーコースで、3人の先生にみて頂いたので、ずいぶん、埃を払うことができました。
 2005年秋から1年間、数回弾いていたのですが、テクニックがついていかなくて、嫌になってしまってお蔵入り。
 骨折の後、取り出しました。
 正直なことをいうと、始まって4、5ページ目、中間部へのもっと前で、左手に激痛。 親指の付け根と、手首、問題がある箇所両方が痛み出しました。 きっと、アクションの悪いピアノで、エチュードまで弾いて、酷使したのでしょう。
 ですが、どうにか、最後までたどり着きました。
 完全に、自分のものにしているか、といわれたら、まだ足りない。
 でも、私の中で、7年前に弾いた時とはまったく違う手ごたえのようなものを感じる。 成長したのでしょう。 辛くなくて、とりあえず、これを弾くのが、『楽しい』と思えましたから。
 細部の弾き込みが甘いので、磨きます。

 最後に舞台に上げた後に、ロイヤル・バレエに再び戻って、『マイヤリング』でこの曲が使われているのを観ました。 今回も、弾いている間中、この舞台がよみがえり、私の弱点の、中間部の官能的な引き締め、ができるようになりました。 バレエを考えると、無駄な緩みが無くなるのです。
 メフィストについては、バレエと関連させて、別に書きたいと思います(ちょっと前に書いたのに、途中でエラーが起こって、消えました・・・)。

 
 アンコールを何度もかけて頂いたのですが、残念ながら、メフィストを弾いた後、私の左手は、動かすことができませんでした。
 すぐに、特別なサポーターで固定。 夕方には、ほぼ大丈夫になったので、一安心です。

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 モルドンは、とっても素敵な街です。
 が、今回は、ロンドンに戻って教えがあった為、コンサート終了30分後のバスに乗って、帰りました。
 この教会でのコンサートは、月に1度。 また何年か後にお声をかけて下さるそうです。 それを楽しみにしています。
 
 それにしても、これくらいの街だと、お客様の中に、ピアノの先生、王立音楽大学の卒業生、なんていう方々が混ざっていらっしゃいます。 そして、博識高い方も多く、終了後お声をかけて下さった方が多いのですが、恐れるばかりでした。

Posted on 2013/09/12 Thu. 21:47 [edit]

category: 自分のコンサート

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