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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

ロイヤルバレエの『オネーギン』 

130202


バレエ感想を書かなくなって(かけなくなって)、ちょうど1年。
 ここに感想を残したい、という気持ちはあるものの、やはりかけません。

 相変わらず、オペラハウス通いはしています。
 2週間前に始まった、クランコ振付の『オネーギン』は残り3公演。 
 今回の4キャストを、とりあえず、一通り今日で観ました。

 各キャストの詳しい感想は書きませんが、全体的なこととして、久々に残してみたいと思います。

 今回のキャスト、オネーギン、タチアーナ、レンスキー、オルガです。
 ● ジェイソン・ライリー、 アリーナ・コジョカル、 スティーヴン・マクレー、 高田茜
 ● フェデリコ・ボネッリ、 ラウラ・モレーラ、 ニァマイア・キッシュ、 ユフィ・チェ
 ● ティアゴ・ソアレス、 マリアネラ・ヌニェス、 ヴァレンティーノ・ズチェッティ、 メガン・グレース・ヒンキス
 ● ヴァレリ・フリストフ、 セーラ・ラム、 ダヴィッド・トルチェンシミエック、 ヤズミン・ナグディ

 何年もやっている人、デビューだった人。 前回と同じ組み合わせ、違う組み合わせ、各々のキャストが違った、魅力的な舞台を繰り広げました。
 同じ音楽、衣装、舞台装置、ストーリー。 でも、演じる人たちによって、違う感情表現が生まれます。

 この『オネーギン』は、ちょうど6年前に、私が同じキャストでも3回観たら、3回とも違う、と初めて気が付くことができた作品。 言い換えれば、この作品に出会ってしまって、私のバレエ熱に拍車がかかりました。
 
 曲は、チャイコフスキーの色々な曲をまとめています。 多くのピアノ曲がオーケストラ編曲されていることもあり、それも私が特別にこの作品が好きな理由。

 美しい形を残したダンサーもいれば、エモーショナルで、こちらまでドキドキし、涙涙になったダンサー。 
 色々です。
 友達と話していても、みな好みは違う。
 だからこそ、おもしろいし、4キャスト必要。

 タチアーナに関しては、私のポイントとして、第1幕最後の、夢の中でオネーギンと踊るパ・ドゥ・ドゥと、一部同じ曲を使って、最後の人妻となった彼女と、彼女が恋し、でもふったオネーギンのパ・ドゥ・ドゥの感情、手の動き、足の動きの違いをどこまで出すか。
 そして、その時の彼女の表情。

 最後のパ・ドゥ・ドゥは、理性を残しながらも、その理性を飛ばして、昔恋したオネーギンの手をとり、彼に身をゆだねる。
 いわば、少々禁断の愛。 バレエって、妖精、お姫様の世界もあるけれど、不倫が結構多い気が。

 ここの部分の振付は、バレエの踊りでありながらも、二人の会話が、動作そのものが、振付になっているように思います。
 私は、ここでどれだけ、その動作を意味のある、言葉にしていくのかを観るのが一つのポイント。
 といいながらも、涙涙になって、冷静に観られないことも多々ありますが。

 イギリス人の友人(といっても、私よりもずっとずっと上の方です)が、
「英語で一番悲しい表現の言葉は、Too lateなのよ」
 と教えて下さいましたが、まさにその言葉がここに当てはまります。

 
 オネーギンとタチアーナのPDDが凄すぎて、こちらまで放心状態になって、偏頭痛が起きて、翌日まで泣きそうになっていたカップル。
 オネーギン、タチアーナ、レンスキー、オルガの4人の組み合わせが、やり取りが見事だった人たち。
 タチアーナが結婚した、グレーミン伯爵とのPDDがとってもすてきで、タチアーナはオネーギンを選ばなくて正解だったわね、と思わず友達とうなずきあってしまった人たち。
 色々です。

 観る人それぞれが、自分のオネーギン、タチアーナ像を持っていると思います。
もちろん私もあります。
 それにぴったりだった人たちに出会うと、完全に感情移入してしまいます。

 音楽の世界と一緒。
 とにかく技巧の素晴らしさを見るのがすきな聴衆、多少問題はあっても、心に響く演奏が好きな聴衆、色々。
 今回、日本人の方々とも色々とオペラハウスで話しましたが、やはり、私は音楽に求めているものと同じで、心にどしんとくる舞台が好きなのだ、日本のスタンダードとはちょっと違うかも、と思いました。

 
 今夜は、入団当初からずっと目をつけていた、ヤズミンがデビュー。
 私は3年間、この日をずっと待っていたので、他人なのに見守ってしまう舞台でした。

 そして、周りの人たちの演技の巧みさに目を奪われるのも、ロイヤルバレエならでは。
 今夜は、第2幕で、ちょっと足が悪いおばあちゃんの役をしていたヘイリーが、ソファーに座っている時に、足を広げて座っていたのが、リアリティーがあって、目を奪われてしまいました。 しかも、バレリーナらしくなく、ちょっと腰も落として。 彼女は、とっても美人で高身長の、すてきなダンサー。 でも、こういうリアリティーを出してくる。 
 他のお年より役をしていたダンサーたちも、年季が入っていますから、みな工夫を凝らしていました。
 
 
 この作品のオネーギン役がどうしても、ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』のミスター・ダーシーと重なってしまいます。 特に昨夜の、ティアゴは、BBCのこの作品でダーシーを演じた、コリン・ファースと重なってしまい・・・ 王子役とこのオネーギン、マノンのレスコー、ロミジュリのティボルトの差がありすぎ、魅力が何倍も増していました。

 
 

Posted on 2013/02/02 Sat. 23:44 [edit]

category: バレエ

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