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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

ラグビーでのコンサート 

 10月に舞い込んできたコンサートでした。
 10月17日のコンサートが、2012年最後だ、と思っていましたが、もう一度機会を頂きました。

 ロンドンから、途中止まらないヴァージンの列車で50分、帰りは途中3箇所停まってゆっくり目の列車で1時間半ほど、距離にしてロンドンから80kmほど離れた、ラグビー(Rugby)でのコンサートでした。
 夏のオリンピックで、女子フットボールの準決勝が行われた、コヴェントリーはラグビーの一つ先(10kmほど)になります。

 写真はまた後ほど付け加えます。

 駅から歩いて20分ほどの街中にある、St Andrew's Church、というところで演奏でした。


 プログラム

 ショパン: バラード 第1番 ト短調
 ベートーヴェン: ピアノソナタ ハ短調 作品111

 私にしては、ランチタイムコンサートで珍しいプログラムになりました。
 いつもなら、小さめの曲を並べることが多いので。

 ピアノは1910年頃に作られた、スタンウェイ。 ですが、ちょっと感触が今までのものと違う。
 作りも簡素。
 ハンマーがきれいだから不思議に思ったのですが、伺ったら、今年春頃に、オーヴァーホールをしたそうです。 納得。

 ショパンのバラードは、10月に初めて本番に出して、コンクールでも弾いてきたので、それなりに。
 まだまだ改良の余地ありです。
 それにしても、2週間ほど前の生徒の発表会で、1曲弾きましたが、スロヴェニアの、低いピッチのピアノで演奏した後、今日が最初のコンサート。
 実際の音と、出てくる音の差を考えないで演奏する、というのは、こんなにらくで、音楽に集中できるのか! と改めて感謝しました。

 
 今回の一番の悩みの種は、ベートーヴェン。
 非常に珍しく、昨夜は、気になって気になって、ベッドに横にはなったものの、ほとんど一睡もできずに朝を迎えました。
 
 ベートーヴェンのソナタを本番にかけるのは、3年ぶり。
 ロマン派を弾くのとは、また違ったものが要求されます。
 それが久々だから、頭の中ではわかっているけれど、本当にできるのだろうか、という不安でいっぱいでした。

 特に、この最後のソナタは、私にとって強い思い入れがある曲。

 今まで、テクニック的な難しさがあって、懸念していた第1楽章が、今回は、この1年間のテクニックの上達によって、ずいぶん問題点が解決されました。
 テクニック的な問題で流れが止まっていた場所が、今回は問題なかったので、30歳を過ぎてもテクニック的な上達がある、と証明できます。

 続いての第2楽章。
 私にとって、ストーリーができあがっています。
 今回は、久々に取り上げる、という気負いがあるのか、必要以上に重い十字架を背負ってしまったようです。
 最後の9ページに及ぶパッセージ。 これを本当に再び意味のある音で弾くことができるのか? 

 私にとって宗教色が強いこの第2楽章。
 多分、今日のような教会らしい教会で弾くのは初めてのはず。
 3年前にロンドンの教会で弾いてはいますが、あそこは、ちょっと違うので。

 ふと目を上げた時に、ステンドグラスがはめ込まれた窓から差し込む光に導かれたり、マリア様の像が何かを下さったり。
 大学生の頃、卒業試験リサイタルでこの曲を含めたので、その前にはレッスンでロンドンに来るたびに多くの時間を、ナショナル・ギャラリーの宗教画の前で過ごしました。
 私がこの第2楽章を弾く時、いつも目の前に浮かんでいた宗教画が、今回は、もっと具体的なものになって導かれました。
 
 卒業試験の時のような、魂が完全に最後抜けてしまう(聴きにきてくれた友人は、私が天国に昇っていってしまったように感じたらしい)、ということは残念ながらありませんでしたが、次の演奏に繋がる何かは見えました。

 とはいっても、この曲はやはり魂が抜けてしまうので、演奏後はボーっとしていましたし、帰りの列車では、珍しいことに眠ってしまったほど。
 
 体力よりも、メンタル面の疲労が半端ないです。
 でも、久々にベートーヴェンに向き合って、気持ちがよかった、といえます。

 3年前にこれを久々に取り上げた時は、指の靭帯損傷から数ヵ月後のことで、指が動かなくて散々でした。
 3年経った今(怪我からも、3年ちょっと)、小指は完全に動くようになりましたし、怪我の最中に意識して、小指ではなくて、薬指を使っていたので、薬指も少々強くなったようです。
 一度は、もうこの曲を弾くことは諦めなくてはいけないのかも、と思ったこともありますが、こうして再び弾くことができて、嬉しいです。
 
 次にこれを本番にかけるのは3ヶ月後の予定。
 それまで、今日のまずかった部分をさらいます。
 
 小さな事故はありましたが、とりあえず、2012年最後の演奏を、大きな失望無く終えられたこと、感謝です。
 

Posted on 2012/12/04 Tue. 19:09 [edit]

category: 自分のコンサート

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