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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

ロイヤルバレエ、 リアム・スカーレット新作『Sweet Violets』リハーサル 

最高気温22度の予報のロンドンでした。

 昨年の8月よりも、暖かいです。


 今夜は、1週間半ぶりにロイヤル・オペラ・ハウスへ。

 上の、クロア・ストゥディオにて、来週から始まるミックス・ビルのリハーサル(インサイト)でした。


 4月5日に初日を迎えるトリプル・ビルは、2作品が新作。

 その1作、ロイヤルバレエのファースト・アーティストのリアム・スカーレットのメインハウス第2作品目になる作品のリハーサルでした。

 まだ25歳。 2010年に1作品目をつくり、今年1月には、アメリカのマイアミ・バレエに招かれて、彼らのために、振付を。 この作品は、今年11月にロイヤルバレエもロンドンで上演予定です。 リバーマンのピアノ協奏曲第1番に振付けた作品、観ることを楽しみにしています。


 日本では、2月にアリーナ・コジョカルのドリーム・ガラにて、新作、『ラリーナ・ワルツ』が上演されましたね。


 ここでお知らせをすればよかったのですが、先週金曜日、ロイヤルバレエが朝10時半から一日、Youtubeを使って、リハーサルの生中継を行いました。

 私は、家の周りの電波が弱くて観られなかったのですが、いくつかをyoutubeに残してくれて、その一つが、リアムの新作のリハーサル。

 結構凄まじいもので驚きました。


 『Sweer Violets』 リアム・スカーレット振付、 ラフマニノフ作曲

  ピアノトリオ 第2番を使用


 指導: リアム・スカーレット

 ダンサー: ラウラ・モレーラ、 ベネット・ガートサイド、 アレクサンダー・キャンベル

 ピアノ; ロバート・クラーク


 リアムにとっての、初めてのストーリーバレエです。

 舞台は、1900年頃のロンドン。

 といっても、筋書きはリアム自身がペインティングを元に作っています。

 彼は、Walter Sickertの、カムデン・タウンでの人殺し(出回っている日本語訳を知りません)を元にバレエをつくりあげました。 ペインティングは、http://www.tate.org.uk/britain/exhibitions/modernpainters/rooms/room6.shtm からみることができます。


3月19日のガーディアンに、このバレエのことが詳しく書かれているので、興味がある方は、

 http://www.guardian.co.uk/culture/2012/mar/19/walter-sickert-dance-of-death



 リアムは、非常に音楽、クラシック音楽が分かっている振付家。

 いつだったかのインタビューで、バレエダンサーにならなかったら、ピアニストになりたかった、と言っていました。

 だからなのか、彼の作品は、いつもピアノ曲、ピアノが入った曲を使います。 彼の作品で弾くことが私の一つの夢です。

 今回は、バレエに使うのは珍しい、ピアノ三重奏(ピアノ、ヴァイオリン、チェロ)。

 

 

 今日リハーサルしたのは、最後のシーン。 本当のことを言うと、新作でストーリーバレエならば、最後の部分は、楽しみに初日にとっておいてもらいたかったです。

 結末が分かった上で、最初からを観るというのはなんとも・・・


 パ・ドゥ・ドゥの部分のリハーサルだったのですが、月並みな言い方ですが、マクミランのようなドラマティック・バレエが生まれたバレエ団の後継者なのだな、というのが感想。

 マクミランをもっと発展させたようなリフト、パワー。

 音楽の変化する部分をきちんとわかっての振付の方法、いや、向きを変える。

 

 最後にリアムが言っていましたが、ラウラとベネットはお互いを強く信用している。

 そうでなければ、あれだけの恐ろしいリフト、力強さは生まれてきません。

 

 ラウラが踊っていたのは(もう一つのキャストでは違う役をするようです)、娼婦の役。

 ベネットが人殺し。

 

 リアムが所々説明をしてくれたのですが、この時代のこと、かなりの量の本を読んでいるようです。

 この時代の娼婦のこと、ラウラに求めることが細かい。

 だけれど、ラウラが言っていましたが、リアムはダンサーにキャラクターを自由につくりあげる余地を与えてくれる。 

 これは、各キャスト、いや、回数を重ねる毎に変化していきそうです。

 ダンサーたちも、まだまだ役をきちんとはつかみきれていなくて、話し合いをしながらリハーサルを重ねている、とおっしゃっていました。


 舞台でのリアムをみていると、この2年ほどの間に、なんとなく踊っていたのから、キャラクターが強いダンサーになったな、と思っていたのですが、こうして自分の作品について考えること、それが、彼自身の踊りにつながっているのかもしれません。

 途中、何度も実際に彼自身がやってみせてくれましたが、ちょっとしたタイミング、目線、向き、指の広げ方、思わず息を呑む瞬間がありました。



 バレエ・アソシエイションでダンサーの方々のお話を伺うと、何人ものダンサーが、リアムの作品を踊りたい、と言っています。

 タマーラ・ロホは、「彼はまだ赤ちゃんなの。 でも、凄い振付家なのよ」とおっしゃっていました。

 

 まだ25歳、見た目は可愛らしい感じのあのリアムから、このような作品が生まれることに驚きを隠せません。

 決して、子供に見せることができる作品ではないと思います。 大人の為の作品です。


  非常に楽しみです。 少し、この時代のことを読む時間があったら、もっと理解力が深まりそうなのですが、1週間では厳しいかな・・・

 

Posted on 2012/03/28 Wed. 06:42 [edit]

category: バレエ

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