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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

ロイヤルバレエ、 『くるみ割り人形』 マリアネラ、ニァマイア、エリザベス、ポール、ギャリー 

 今シーズン、2度目の『くるみ割り人形』です。 12月5日分です。

 全幕物のバレエを観る際、あらかじめ発表されている主役で大体はチケットを買いますが、その他の役を観るのも楽しみ。

 劇場について、キャスト表を広げる瞬間は、楽しみな時間です。

 

 が、今回は初日とほぼ同じようなキャスト。 

 特に、花のワルツは全く同じ。 ローズ・フェアリーまで一緒。

 というわけで、初日に続いて観にきていた常連さんたちと、少々がっかりしたのでした。

 ラウラもソロイストの4人も、また観られて嬉しい。 でも、せっかくだったら、他の人でも観たい、というのが本音です。


 なかなか第1幕が上がらないな、と思っていたら、最後にオーケストラ・ストール(平土間)に現れたのは、ピーター・ライト氏。 周りの方と、彼を待っていたのでは仕方が無いね、と話したのでした。


 『くるみ割り人形』 ピーター・ライト版 チャイコフスキー作曲


 クラーラ: エリザベス・ハロッド

 くるみ割り人形/ハンス・ピーター: ポール・ケイ


 ドロッセルマイヤー: ギャリー・エイヴィス


 金平糖の精: マリアネラ・ヌニェス

 王子: ニァマイア・キッシュ


 《第1幕》


 ドロッセルマイヤーのアシスタント: アレクサンダー・キャンベル


 シュタールバウム夫妻: クリストファー・ソウンダース、 エリザベス・マクゴリアン


 クラーラのパートナー: ヴァレンティーノ・ズチェッティ


 クラーラの祖母、祖父: クリスティン・マクナリー、 アラスター・マリオット


 ダンシング・ミストレス: ジェネシア・ロサート

 キャプテン: トーマス・ホワイトヘッド


 ハレルキン: フェルナンド・モンターニョ

 コロンビーヌ: アイオーナ・ルーツ

 兵隊: 蔵健太

 ヴィヴァンディエール: エマ・マグワイヤ


 ねずみの王様: デイヴィッド・ピッカリング



 《第2幕》


 スペインの踊り: クリスティーナ・アレスティス、 デイヴィッド・ピッカリング

            クレア・カルヴェート、 トーマス・ホワイトヘッド

            シャーン・マーフィー、 ジョナサン・ハウエルズ


 アラビアの踊り: ローラ・マックロック、 平野亮一

            アンドレイ・ウスペンスキ、 エリック・アンダーウッド


 中国の踊り: サンダー・ブロンマート、 ジョナサン・ワトキンズ、 リアム・スカーレット、 ジェームズ・ウィルキー


 ロシアの踊り: トリスタン・ダイヤー、 ケヴィン・エマートン


 葦笛の踊り: アイオーナ・ルーツ、 高田茜、 エマ・マグワイヤ、 メガン・グレース・ヒンキス


 花のワルツ;

 ローズ・フェアリー: ラウラ・モレーラ

 エスコート: ベネット・ガートサイド、 ヨハネス・ステパネク、 ヴァレリ・フリストフ、 アレクサンダー・キャンベル

 ソロイスト: ディアドル・チャップマン、 イッツィアー・メンディザバル、 ユフィ・チェ、 小林ひかる

 群舞: オリヴィア・コウリー、 ラーラ・ターク、 ロマニー・パジャック、 金子扶生、ナタリー・ハリッソン、

      ピエトラ・メロ・ピットマン、 ジャクリーヌ・クラーク、 ターラ・ブリジット・バフナーニ


 

 今回は、ロイヤル・オペラ・ハウス・オーケストラで、ドミニック・グリエールの指揮。

 ドミニックはまだ若いですし、色のある指揮でした。 特に序曲での強弱のつけ方は興味深い。

 フレーズが短めなのが多少気になりましたが。


 それにしても、『くるみ』の序曲は美しく、これから始まる舞台への期待が高まります。

 

 エリザベスのクラーラは、彼女が元々美人で大人っぽい顔つきなので、子供らしさが抜けた感じのクラーラ。

 それでも、一昨年までよりも、ナイト・ドレスの丈が短めになった(彼女だけ、今までやたらと長かった)ので、今までよりは、大人っぽさが抜けましたが。

 

 彼女のクラーラは、どちらかというと大人しめで落ち着いています。

 

 くるみ割り人形/ハンス・ピーターのポールは一度くらいは以前観ているような気がするのですが、あまり覚えがありません。

 

 良い意味で思っていたのとは違いました。

 あんなに若々しく踊るポールを観たのは久々かもしれません。

 


 3日の初日にハプニングで既にマリアネラは金平糖の精を踊りましたが、今回が元々のキャスティング。

 先日に引き続き、とても変わったな、と思いながら観ていました。

 ヴァリアシオンでは、キレ、アクセントがありつつも、ずいぶん、優雅に、一つ一つに意味を持たせて踊るようになりました。

 

 ニァマイアは今回が『くるみ』の王子のデビュー。 1日に『眠り』の王子デビューをして、続けてのデビューになります。 とはいうものの、どちらも、版が違うものの以前いたカンパニーで踊ってはいますが。

 

 移籍してきてから、全幕物(白鳥、シンデレラ、マノン、眠り)全て違うパートナーと踊ってきました。

 今回はマリアネラとはマノンに引き続き、2度目の全幕。 彼らは『テーマとヴァリアシオン』で最初の共演をしていますから、3作品目。 とはいうものの、このようなピュア・クラシックは初めて。

 

 1日の『眠り』では、とても感銘を受ける王子を演じたニァマイアでしたが、今回は、再び2歩下がってしまいました。

 踊りはとてものびのびとしていましたが、他の部分で、何か抑えているものが。


 一つには、マリアネラとのクラシックに踊りなれていないことがあるのかな、とも思います。

 私がマリアネラの踊りが大好きなのは、良い意味での自由奔放さがあるから。

 彼女は、ある意味ではパートナー泣かせだと思います。 リハーサル・ストゥディオでのものがそのまま舞台になるのではないと思うのです。

 舞台に上がれば、何かが変わる。

 それが、毎回の舞台で起こります。

 ということは、ピュア・クラシックの場合、男性は苦労するでしょう。

 踊りなれているティアゴだったら、それをすぐにつかむのでしょうが、ニァマイアとはそれができるほど組んでいません。


 話がそれますが、これは私自身にも当てはまるからなんとなくわかるのです。

 以前から言っているように、バレエにおけるパ・ドゥ・ドゥと、音楽におけるデュオは共通するものがあります。

 私は最初にデュオを組んだ相手、特にチェロのサラはいわば、マリアネラのように次に何が起こるかわからないチェリストでした。 クラス、舞台では何度血が引く思いをしたかわかりません(デュオにおけるピアノは、パ・ドゥ・ドゥの男性と同じ役割です)。

 でも、だからこそ、舞台で物凄いものが生まれる。 彼女と共演した舞台、今でも耳に残るものがほとんどです。

 これに魅せられてしまった私は、それに引きづられ、私が変われば、舞台がより新鮮になることも経験しました。

 

 カーディフで、自称、モテテモテテ困っちゃう世界一美しい男(ヴィオラ)と組んでいた時も、物凄い瞬間が舞台の上でありました。

 でも、これができない人と組むと、何度もけんかになり、解散になります。

 怒鳴りあって、室内楽の先生がおどおどすることも、数度あったほどです・・・

 

 支える側は怖い。 でも、その息があってくると、素敵な舞台を生み出します。

 ニァマイアとマリアネラ、あと2度の『くるみ』が残っていますから、3回目の1月2日の舞台にはもっとリラックスしたニァマイアを観られることを期待します。


 マリアネラには怒られてしまいそうですが、ニァマイアもマリアネラもとてもクラシックなダンサーたち。 ティアゴと踊る時よりも、ニァマイアとの方が、ライン、という意味ではずっとあっていると思います。 


 パートナリングはうまいものの、アダージョで、チュチュの一番上のスカートを巻き込んでしまうのだけはどうにかならないかな・・・とは思いますが。


 

 ドロッセルマイヤーのギャリーはその貫禄、いつも通り舞台を奪ってしまうオーラ、この役にぴったりです。

 彼も、舞台にいる間、常に意味があります。

 クラーラが他の女の子たちと踊る間に、兵隊人形たちに何か魔法をかける仕草、クラーラの弟のフリッツが悪さをすれば、本気で怒る。

 一昨年フリッツを演じて私がとても気に入っていたトーマス君は、このギャリーにもとてもよく答えていたのですが、今回の子は、それほどでもなく。

 そして、本当に観ている側も魔法をかけられ、魔法の国に連れて行かれる。


 鉄の女、強烈な女、と呼ばれている私も、たまには繊細な心を持ち合わせることがあるようで、白状すると、この『くるみ』で、第1幕で、あまりの美しさ、そしてギャリーの魔法にかけられて、何度も何度も目の前が曇る状態でした。

 

 ギャリーのドロッセルマイヤーは、第2幕の間も、舞台を引き締めていきます。


 

 クラーラのパートナーのヴァレンティーノは、初日には手持ちぶたさにしていた部分もありますが、さすがにずいぶんまとまってきました。

 これは難しい役どころです。 回を重ねればよくなると思うので、楽しみにしています。


 第1幕のパーティーシーンでの親役のダンサーたちを観ていると、芸達者がそろっているからこそなのだな、と思います。

 結構年取った親役のジェームズ・ウィルキーのやりすぎではなくて、とっても自然な年のとり方をしている役作り、フランチェスカ(フィルピ)、リアムカップルの子供をしかりに行く時の巧みさ、この作品は、すぐに周りに目を奪われてしまいます。


 そして、これも年季が入ったうまさのある、アラスターのおじいちゃん役。 いかにも、年寄りに見せています、というのがないのです。 こういうところがロイヤルバレエの魅力です。


 キャプテンのトーマスは想像よりも、大人しくしていました。

 キャプテンとダンシング・ミストレスのやり取りが私は好きで、特に、ヨハネス・ステパネクと、エリザベス・マクゴリアンがこれらの役を一緒にやると、私の目はそこにばかり気をとられ、中央を観ていないこともしばしば。

今回も、観られるかしら?と楽しみにしているのですが。


 第2幕は、踊りなれている人たちがほとんどだったので、充実しています。

 花のワルツの群舞のナタリーは、この数ヶ月で一段と良くなったダンサー。

 私は以前から彼女の踊りが好きなものの、なかなか配役されないでいます。

 

 花のワルツのソロイストは、ファースト・ソロイストのダンサー4人によるもの。 さすがに見ごたえがあります(今回、金平糖を踊るダンサーが二人含まれていますしね)。

 


 というわけで、書き始めたらとまりません。


 1月中旬まで続くので、特に群舞の女性たちは大変だと思いますが、数をこなすとどんどん舞台も変化していくので、楽しみにしています。

Posted on 2011/12/05 Mon. 19:45 [edit]

category: バレエ

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