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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

バーミンガム・ロイヤル・バレエ 『Autumn Glory』 

 バレエウィークの今週、今夜は昨日から行われているバーミンガム・ロイヤル・バレエの公演を観て来ました。

 サドラーズ・ウェルズ・劇場です。

 元々、ロイヤルバレエはここからスタートしているのです。 もっとも、現在の劇場は新しいものですが。


 昨日、今日がトリプル・ビル。 そして、明日から土曜日までが、『リーズの結婚』です。


 『チェックメイト』 ニネット・デ・ヴァロワ振付、 ブリス作曲


 黒の女王: サマーラ・ダウンス

 赤の騎士(1): チー・チャオ

 

 赤の騎士(2): ジョセフ・カレイ

 黒の騎士: トム・ロジャース、 マックス・ウェストウェル


 赤の女王: Laetitia Lo Sardo

 赤の王様: マイケル・オヘラ


 他


 ロイヤル・バレエの創始者、ニネット・デ・ヴァロワの1937年に初演された作品です。 私は2007年6月にロイヤルバレエで観ただけ。 

 4年ぶりですが、結構覚えていました。

 

 非常にイギリスらしい作品です。

 舞台の床は、チェスボードの模様で、黒と白(薄いグレー)の格子。

 

 私は全くチェスのルールはわかりませんが、あくまでも、チェスの駒を人間にして、踊らせる、といった感じで、ルールは関係が無いはずです。

 黒の女王に、赤の騎士(1)は刺され、最後は、赤の王様が、黒の駒に囲まれ、黒の女王に帽子を取られ、刺される、というような感じです。


 45分程度の作品ですが、非常に振付も優れ、フォーメーションもおもしろいところもあれば、そうでない部分もあり。

 私は2007年のゼナイダ・ヤノウスキーとマリアネラ・ヌニェスが黒の女王、そして赤の騎士(1)は怪我でキャスト変更が相次いで、最終的にベネット・ガートサイド、 ヨハネス・ステパネクがやった時の舞台の印象が強く、そしてその時の黒の女王、赤の騎士(1)のやり取り(関係)がよかったので、今日のは私には表面にしかみえませんでした。


 が、チー・チャオの踊りをやっと観ることができ、安定して、エレガントなダンサーだな、というのはわかりました。

 黒の女王を踊ったのは、なんだか弱いかな、ただただ振付をこなしているだけ、と思って休憩時間に確認したら、今年ソロイストに上がったばかりのダンサーなのですね。

 ロイヤルバレエに比べて、バーミンガム・ロイヤル・バレエの方が観る機会も少ないので、全然ダンサーがわかりません。


 が、黒の騎士の一人が見覚えがある。 あれ?と思ってこちらも確認すると、去年までイングリッシュ・ナショナル・バレエにいたマックスが今年移籍したのですね。

 噂で聞いていたような気もしますが、すっかり忘れていました。


 たまに観るのには面白い作品です。

 


 『シンフォニック・ヴァリエーション(交響的変奏曲)』 フレデリック・アシュトン振付、 フランク作曲

 曲は、同名のもの(ピアノとオーケストラの協奏曲)


 ジェンナ・ロバーツ、 イアン・マッケイ

 アランチャ・バセルガ、 ジェイミー・ボンド

 ローラ・ジェーン・ギブソン、 Tzu-Chao Chou



 6人のダンサーが20分ちょっとの間、ずっと舞台に出たまま、踊らない時も、足をクロスさせて舞台の端で立っている、という作品です。

 1946年に初演され(女性の中央が、マーゴ・フォンテーン)、他のアシュトン作品とはまた違ったよさがある作品です。 女性は白のレオタードです。

 面白いことに、2006年度のロイヤルバレエの最後の演目が、『チェックメイト』、『シンフォニック・ヴァリエーション』、『大地の歌』。 今回は、『大地の歌』の代わりに、『パイナップル・ポール』。 二つの作品が同じなのです。


 フランクといえば、ヴァイオリン・ソナタが有名で、このピアノ協奏曲はバレエ以外ではまだ実演に接していません。 ハーモニーの使い方、音の組み合わせ、フランス、といった感じですが、美しい曲です。 演奏する、となるととらえどころが私にはなさそうですが。 ピアノソロは、ジョナサン。 今、オペラハウスの『マルグリット』で、ロブの汚い音のピアノを聴いているので、久々に、きれいだな、と思う演奏です。


 

 やっと、イアン・マッケイを観ることができました。 耳にしていた通り、エレガントで、ラインがきれいなダンサーです。 いかにも、イギリスのダンサーという感じですね。

 隣で踊る、ジェイミー・ボンドも同じようなタイプです。彼も初めて観るはずです。

 それに加え、東洋人(台湾人)の男の子がこの作品に似つかわしくない笑顔で、テクニックを見せまくる、というような踊りをしていて気になりました。 後で読んだら、今年ここへ移籍してきたダンサーなのですね。 

テクニックは強いダンサーです。 が、それを前面に出す作品ではないように思うのです。


 女性は、中央を踊った、ジェンナ・ロバーツはきれいな踊りをするダンサー。 まだ、踊りだけで終ってしまっているかな、という気もしますが。

 

 珍しく、ネオ・クラシックなのに、全く振付、構成が覚えられない作品です。

 が、無駄を省いた舞台、何度観てもその美しさにはため息がでます。

 今回は、ところどころの独特なポーズがちょっと甘かったのが残念ですが。



『パイナップル・ポール(Pineapple Poll)』 クランコ振付、 サリヴァン作曲 サー・チャールズ・マッケラス編曲


 パイナップル・ポール: エリーシャ・ウィリス

 Capyain Belaye(ホット・クロス・バン船のキャプテン): セーザー・モラレス

 

 ジャスパー(パブのポット・ボーイ): マティアス・ディングマン

 

 ブランチェ(Belayeのフィアンセ): ローラ・プーキス

 ミセス・ディンプル(ブランチェのおば): ヴィクトリア・マー

 ホット・クロス・バン船の船員たち:6名、

 その奥さん、Sweetheartsたち: 6名


 

 1951年にこの劇場で初演された作品です。

 初めて観ました。

 ストーリーを読んでこなかったので、休憩時間にプログラムを読もう、と思ったのですが、ストーリー(シノープシス)は書かれていなくて、クランコは、シノープシスがなくても、わかる、という考えだった、ということが書かれていました。

 が、実際に登場人物だけ頭に入れて舞台を見ると、非常にわかりやすい。 こんなにわかりやすいバレエがあったのか!!と驚きでした。


 基本的には、喜劇です。 45分ほどのストーリー。 心理描写、とか深いことは考えずに、舞台で起こることがわかりやすいのです。

 全ての動作が大きく、そして、バレエ特有のマイム、というよりも、普通に日々現すような感情がそのまま舞台にある、というような作品です。


 大まかに書くと、ポーツマスの港に、女性たちと、船員たちがいる。 そこにパイナップル・ポールという女の子がやってくる。 パブの外を磨いていたジャスパーは、パイナップル・ポールのことが好き(これも非常にわかりやすいジェスチャー)。

 そこへ、キャプテンがやってくる。 その格好良さに女性たちは、ポーっとなってしまうのです(これも、腰を抜かしたり、暑くなったり、凄くわかりやすい)。 パイナップル・ポールも、もちろん彼にひかれていきます。

 

 すると、ちょっと頭が足りなさそうな可愛らしい女の子(キャプテンのフィアンセ)とそのおばがやってきます。

 これも、キャプテンのフィアンセが出てくる、ということがわかっていれば、誰なのか一目瞭然。

 

 女の子たちは嫉妬。


 

 場面が変わり、波止場の夜。

 船員たちの格好をした、でも、ちょっとおかしな感じの人たちが、船に上がっていきます。

 パイナップル・ポールが現れ、何かを思いついたように、ジャケットと帽子を持ってきて、ズボンに着替えてきて、船員の格好をして(男装して)、船に上がればよい!ということを示します。

 追いかけてきたジャスパー、パイナップル・ポールの髪飾りが落ちていることに気がつき、そして彼女のドレスが脱ぎ捨ててあるのを見つけて、悲しみます。

 

 3つ目の場面は、船の甲板。 男装した6人の女性たち、そしてパイナップル・ポールがキャプテンの指示に従っています。

 そうすると、キャプテンは結婚式の為にいなくなってしまいます。 がっかりする女の子たち。

 キャプテンが帰ってきたら、パイナップル・ポールは自分が女性であり、キャプテンが好きなことを打ち明けます。

 そして、それに続いて他の女性たちも、ジャケットを脱ぎ、帽子を取ります。

 男たちが甲板に上がってきて、すったもんだあり、ジャスパーも来て、キャプテンのジャケットと帽子を被って、最後は、キャプテン、フィアンセの女の子、そしてジャスパーとパイナップル・ポールが結ばれる、という、とっても単純なお話です。


 音楽は、サリヴァンのオペラなどから抜粋。 深さは無いけれど、楽しい音楽です。 サリヴァン、といえば、『帝』くらいしか知りません。 『ペンザス(でしたっけ?)の海賊たち』も彼の作品でしたっけ?


 クランコはイギリス人ではありませんが、とってもとってもイギリスらしい作品。 好き嫌いは分かれるとは思いますが、あれだけ爆笑しながら観られる作品、たまには必要です。


ジャスパーを踊ったマティアス、昨年の舞台を観て気に入ったダンサーです。 踊りも気持ちが良いですし、細かい表情が手に取るようにわかるようになっていました。 

 

 一度しかこの作品を観ることができなくて、残念です。 

Posted on 2011/10/19 Wed. 06:22 [edit]

category: バレエ

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