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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

『マノン』 セーラ、 ルパート 

 今夜もオペラハウスでした。

 

 開演前、フォーイェに座っていたら顔なじみのおじさんがいらして、

「ダーリン、昨日こなかったでしょ。 とってもおもしろい舞台を見逃したよ」


 昨日、というのは5月9日のタマーラ・ロホ、カルロス・アコスタの『マノン』。 ギャリー・エイヴィスがムッシューGMをやったようで、あれは、芸術監督から注意を受けるのでは?というくらい凄かったそうです。

 第2幕でのパーティーの場面で、タマーラのスカートの中に手を入れる、胸を触る、しかもそれに答えて、タマーラは自らスカートをまくって彼に見せる、とか、とにかく面白かったそうです。 非常にDirty(とってもいやらしい?)GMだったそうです。

 

 彼らは再び木曜日に踊るのですが、帰り際、このおじさまに、

「次はいつ来るの?」 私が金曜日(ミックス・ビル)と答えると、

「ダーリン、駄目だよ。 木曜日に来なさい。 彼女を見て、どうやったらセクシーになれるか学びなさい」

と言われました。 私がセクシーでないのは、今に始まった話ではないし、今まで何人に言われてきたことか・・・

 そして、いつの頃からか、なぜかおじさんにダーリンと呼ばれ、セクシーになりなさい、と言われている私って・・・ いつからいじられキャラになってしまったのか・・・



 『マノン』 ケネス・マクミラン振付、 マスネ作曲

 

 マノン: セーラ・ラム

 デ・グリュー: ルパート・ペネファーザー


 レスコー: ティアゴ・ソアレス

 ムッシューGM: クリストファー・ソゥンダース

 マダム: エリザベス・マクゴリアン

 レスコーのミストレス: クレア・カルヴェート


 高級娼婦: ユフィ・チェ、 フランチェスカ・フィルピ、

         クリスティン・マクナリー、 シャーン・マーフィー


 踊る紳士: ヴァレリー・フリストフ、 リアム・スカーレット、 ダーウィッド


 顧客: トーマス・ホワイトヘッド、 アラスター・マリオット、 デイヴィッド・ピッカリング、

      エリーコ・モンテス、 アンドレイ・ウスペンスキ


 看守: エリック・アンダーウッド


 乞食のかしら: ジョナサン・ワトキンズ

 乞食たち: ヴァレンティーノ・ズチェッティ、 ジェームズ・ウィルキー、サンダー・ブロンマート、

        ルドヴィック・オンディヴィエーラ、フェルナンド・モンターニョ、 ジェームズ・ヘイ


 年老いた紳士: フィリップ・モスレー



 4月21日の最終リハーサルとほぼ同じキャスト。

 セーラ(日本だと、サラになっています)とルパートのダブル・デビューは厳密に言えば、7日土曜日でした。

 彼らは両方とも2008年にキャスティングされていたものの、セーラはリハーサル中に骨折、ルパートは直前に降板。 ルパートは2008年の『マノン』インサイト・イブニングで、ラウラ・モレーラ相手にリハーサルを観たことがあることを思い出しました。


 

 セーラは、どちらかというとタルト(tart)なマノンでしたが、彼女がどうしたいのか、最後まで私にはよくわかりませんでした。 

 デ・グリューをもてあそんでいた? 彼女は富み以上にムッシューGMに惹かれていた? 彼女は自分の魅力を最初から知っている。 だから、第1幕第2場のベッド・ルームのシーンで、ムッシュー・GMと兄のレスコーと踊る時に、レスコーにやらされているのではなくて、彼女自らが体を差し出している。

 

 彼女はきれいなのですが、もう一押しが足りない。 だから、第2幕第2場のベッド・ルームで、どこまで彼女の心がデ・グリューに向いているのかが伝わらない。 よって、私は第3幕の沼地のパ・ドゥ・ドゥにつなげることができませんでした。


 あとは、彼女は、音楽性が私とはあわない。 音のとり方が基本的に違うので、結構落ち着かない部分も。 


 辛口ですが、これが私が感じたこと。

 マノンは、ウィッグを使用しているものの、基本的に、元々のその人の髪の色に近い色のウィッグ。 だから、今回のキャストでは、セーラのみがブロンドのウィッグです。 ルパートもブロンドですから、それはそれは、絵になる二人でした。


 

 最終リハーサルは降板したルパート、土曜日のデビューはちょうど彼の30歳の誕生日でもありましたし、この役は彼がずっと踊りたい役でしたし、その日の舞台を観た方々からの評判は高かったので楽しみにしていました。

 

 デ・グリューの舞台への登場は、本を読みながら、本を数冊ぶらさげて、歩きながらです。 その時に黒い帽子をかぶっているのですが、帽子をかぶらずに抱えて登場。

 うぶな神学生、というよりも、ちょっと軽め。 女の子たちが寄ってきても、相手にはしないけれど、ちょっと興味がある風はある。


 ちょっと前まで、大根役者、といわれていたルパートが、様々な表情をするようになったことはとても喜ばしいし、正直あそこまであるとは、驚いたことでもあります。

 が、全体的に、私は二人が軽い火遊び的、途中の愛のパ・ドゥ・ドゥも二人が心の底から求め合っているようには見えませんでした。

 ただ、最後の最後、沼地のパ・ドゥ・ドゥの最後は、ルパートがあそこまで悲観にくれる泣き方をするとは思っていなかったので(もっとクールかと思っていた)、正直驚きました。


 踊りは、ずいぶん安定してきました。


 それにしても、第2幕のパーティーのシーンで、ムッシューGMとflirtするマノンを見ながら部屋の中を歩くルパート、何度もお酒のビンを手に取り、飲んでいました。 あんなにやけ酒のような飲み方をするデ・グリュー、私は初めて観ました。


 

 ティアゴのレスコーは相変わらず、調子が良かったです。 本当に普段からこれくらい踊れると良いのですが。

 とっても意地汚い男。 第1幕で乞食たちの踊りで、乞食のかしらがGMのジャケットのポケットから時計を盗んだ後、それを「まったく」といった感じにあきれてみているのに、直後、自分までGMのポケットを探っていました。 何も収穫は無かったようですが。

 

第2幕で、娼婦たちにGMが小銭を投げ、それを彼女たちが我先に!と飛びつくところでも、自分まで加わり、最後は、気がついたら、お金ではなくて、娼婦の女の子を両手に抱いていました。 しかも、目の前には、自分のミストレスがいるのに。 いったいどういう男なのでしょう?

 

 この場面、ズボンを穿いた女の子(彼女は、他の娼婦よりも高い)を踊っていたリヤーン、他の子に小銭を手渡すものの、自分では胸元にちゃっかり小銭を忍ばせていました。

 この場面、どこを見ればよいのか、目移りしてしまうので、多くを見逃してしまうのですが、本当に多くのことが繰り広げられています。


 書きたいことはたくさんあるのですが、書ききれません。 今回は辛口ですが、それでも、十分に楽しめ、一人ひとり(群舞のダンサー)がストーリーをつくりあげる、非常にロイヤルバレエらしい作品だな、と思わずにはいられません。


 

Posted on 2011/05/10 Tue. 06:42 [edit]

category: バレエ

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