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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

『ミックス・ビル』ラプソディー、センソーリウム、ペンギンカフェ 

 3月16日に初日を迎えたロイヤルバレエのミックス・ビル、6回の公演、今日が最終日です。

 ミックス・ビルは売れ行きがあまりよろしくないことが多いのですが、今日は完売。 開演30分前にオペラハウスに着いたら、リターン・チケットを求める列ができていました。

 今年度、バレエの公演はほとんど完売に近いかもしれません。


『ラプソディー』 フレデリック・アシュトン振付、 ラフマニノフ作曲

         曲は、 パガニーニの主題による狂詩曲(ピアノとオーケストラ)


 ラウラ・モレーラ、 セルゲイ・ポルーニン


 エマ・マグワイヤ、 オリヴィア・コウリー(途中から、ロマニー・パジャック)、 ラーラ・ターク、 

 メリッサ・ハミルトン、 ピエトラ・メロ・ピットマン、 高田茜、 

 ダーウィッド、 ヴァレンティーノ・ズチェッティ、ジョナサン・ワトキンズ、

 リアム・スカーレット、 サンダー・ブロンマート、 フェルナンド・モンターニョ


 セルゲイのジャンプの高さに圧倒されるばかりです。

 最初は疲れ気味かしら?と思って観ていたのですが、若さ溢れるあのジャンプを観ていると、あっという間に時間が過ぎました。

 細かいアシュトンのステップはもう少し切れが欲しい、とも思いますが。

 このようなストーリーの無いバレエで、それなりの雰囲気を出すようになったのが、彼の大きな成長かな、と思います。

 1回目の公演で失敗した大きなリフトも今日は最初恐ろしかったような気もしましたが、安定していました。


 ラウラは、切れのあるダンサー。 途中のソロでの細かいステップが、とてもきれいで、はっきりしています。

 今日は音もぴったりでした。 若干オーケストラが速めのテンポかな?と思っていたのですが、それでも、合わせてきていました。


 群舞の6人の女性、途中から、なぜかオリヴィアの代わりにロマニーが。 16日の舞台では、6人の男性で踊っていたケヴィンがいきなり途中から怪我でリアムに変更になったりしました。

 このように、途中で人が入れ替わることは珍しいので、驚いています。


 今日も再び、リアムのちょっとした身体の角度、目線に私は目を惹かれていました。 後は、エマのアシュトンスタイルにも。


 今回、この曲のピアノソロは、バーミンガム・ロイヤル・バレエの主席ピアニストのジョナサンが担当しています。

 今日は珍しく、途中指がもつれていましたが。 バレエピアニストは、基本的にきっちり弾く人の集まりなので、このようなことは珍しいです。


 まだ観たい、と思えるほど私は大好きな作品です。 これをいつかバレエのために弾くことができたら、私は夢を一つかなえることになります。 何十年かかっても良いから、叶えたいです。

 



『センソーリウム』 アラスター・マリオット振付、 ドビュッシー作曲

   曲は24のピアノのためのプレリュードより7曲


 マリアネラ・ヌニェス、 リヤーン・ベンジャミン、

 ギャリー・エイヴィス、 トーマス・ホワイトヘッド


 ピエトラ・メロ・ピットマン、 高田茜、 ジャクリーヌ・クラーク、

 エマ・マグワイヤ、 クリスティン・マクナリー、 サビーナ・ウエストカム、

 ラーラ・ターク、 リヤーン・コープ


 

 2009年5月に初演されたこの作品、常連さんの中では苦手な方も多くて、今夜もラプソディーだけを観て帰ってしまう方を何人も見かけました。

 使用曲は

 

 1、 霧 (第2巻)

 2、 枯葉 (第2巻) (ピアノソロ)

 3、 野を渡る風 (第1巻) 

 4、 カノープ (第2巻)

 5、 交代する三度 (第2巻)

 6、 雪の上の足跡 (第1巻) (ピアノソロ)

 7、 大気の香る なんたらかんたら (パフューム) (第1巻) ※ 日本語訳が覚えられません


 これもあらすじが無いバレエです。

 

 ドビュッシーは、この24曲のプレリュード、タイトルはつけているものの、そのタイトルは通常とは違い、曲の冒頭に書かれているのではなくて、 最後にカッコ内に書いています。

 インサイトの時のアラスターのお話では、これを意識したそうで、タイトルはあるけれど、特別にそれを頭においているわけではない。 

 

 非常に抽象的なバレエです。 パ・ドゥ・ドゥは、多少リフトのみ、という感じがしますが、全体的に、クラシックが基本です。 レオタードのような衣装に、タイツ無し、素足トゥシューズですが。

 

 ルパートの降板により、今日のみ、ギャリーとマリアネラの組み合わせ。 リハーサルの時間もそれほど無かったのだと思いますが、多少リフトでひやひやする場面もあり。

 リヤーンはこのようなコンテ系クラシックは魅せ方を知っています。

 

 群舞の中でソロイスト的なローラとナタリー、中でもナタリーがこの作品では非常に伸びのある踊りをしています。 背が高く、ジャンプも足の上げ方もきれいなダンサーなのですが、肩というか手の先が硬くなるのが彼女のもったいない部分。 それが、この作品では目立ちません。

 



『Still Life at the Penguin Cafe』 デイヴィッド・ビントリー振付、 サイモン・ジェフス作曲

  曲は、同名 (無理やり日本語訳をつけるのであれば、『ペンギンカフェで残っている絶滅寸前の動物たち』)


 各役の役名のタイトルは、昨年10月に新国立バレエがこの作品を上演しているので、そのキャスト表の日本語訳を用いました。


 ペンギン: エマ・マグワイヤ


 ユタのオオツノヒツジ: ゼナイダ・ヤノウスキー、 ギャリー・エイヴィス

 

 テキサスのカンガルーネズミ: リアム・スカーレット


 豚鼻スカンクにつくノミ: アイオーナ・ルーツ

                エリーコ・モンテス、 マイケル・ストーイコ、 ダーウィッド、 

                サンダー・ブロンマート、 ジョナサン・ワトキンズ


 ケープ・ヤマシマウマ: エドワード・ワトソン

     女性たち: クリスティーナ・アレスティス、 ターラ・ブリジット・バフナーニ、 

            オリヴィア・コウリー (コーダはデメルツァ・パリッシュ)、

            シャーン・マーフィー、 ロマニー・パジャック、 ローラ・マックロック、

            ナタリー・ハリッソン、 ラーラ・ターク


 熱帯雨林の家族: クリスティン・マクナリー、 ニァマイヤー・キッシュ、 ミーナ(JA)


 ブラジルのウーリー・モンキー: スティーブン・マクレー

                      リヤーン・コープ、 サビーナ・ウエストカム


 バレエを観たことがない方がこの作品を初めて観たら困惑するかもしれません。

 

 この曲を気に入ったデイヴィッド・ビントリーが1988年に振付けた作品です。

 これといったあらすじはありません。


 絶滅の危機(絶滅した?)動物たち、頭が動物で、身体は人間(この曲の音源カバーの絵から発想を得たそう)。 次々に場面を変えて動物たちが登場。 モンキーが出てくる、サンバの曲の途中から全出演者が同時にサンバのリズムに合わせて踊ります。

 そのうち、雨が降ってきて、動物たちはマスクをはずす。

 最後は、ペンギンが再び現れ、全員、建物の中に入ったのか?と思うと、後ろにノアの箱舟が現れて、全員助かった、というお話。

 

 音楽は普通のオーケストラ+ギター、ボイス、ドラムキットなどが入ります。 

 どちらかというと、クラシック音楽、というよりも、ワールド・ミュージックのような趣の音楽です。


 ペンギンが3羽(?)いるカフェで、8組のテールスーツと、ロングドレスの男女が踊るところからはじまります。 彼らは男女どちらかが、ペンギンの被り物をかぶっています。

 

 ペンギンのエマは、全く顔は見えませんが、愛らしい仕草が彼女そのもの。


 オオツノヒツジが出てきて、愛嬌のあるダンスを。


 カンガルー・ネズミは踊る、というよりもしぐさ? ビントリーの振付スタイル、というよりも、その動物の動きを模写した、といった方が良いかもしれません。

 音楽性抜群のリアムが踊ると、細かいところまで音楽とぴったりで、観ていて気持ちが良いです。


 豚鼻スカンクにつくノミ。 オレンジ色の全身タイツの女性と、帽子をかぶった5人の男性。 

 彼らはほとんどスキップをしっぱなしです。

 今年度入団したサンダーが、まあ、この中で一番年齢も若いこともあるのだと思いますが、この役にあった表情をしていました。


 ケープ・ヤマシマウマの部分は、美しい、の一言。

 シマウマ役のエドは身体が男性にしてはとても柔軟。 ただ、シマウマは最後に銃の音と共に、倒れてしまいます。 

 8人の女性、頭にシマウマの顔をつけ、全員黒髪のウィッグ。 シマウマ模様のスカートに黒のノースリーブ。 70年代のモード集から飛び出てきたような感じです。

 彼女たちは、靴はハイヒール。 踊る、というよりも、動くと表現したほうが良いでしょう。 曲は終始、ミミミミファ・ミ・ミ・レ・ミというのが裏で繰り返されているのですが、それにあわせて切れのある動きをしていきます。


 熱帯雨林の家族。 父親、母親と娘。 うまく日本語で表現ができませんが、移動を続ける家族。 静かだけれど、愛に満ちている家族、といった感じです。

 

 がらっと変わって、最後はモンキー。 非常に愛嬌のあるモンキー、スティーブンが踊ると、目を見張ります。

 

 

 この作品を初めて観た時、最後がノアの箱舟で終る、というのが、とても素敵だな、と思いました。

 なぜか手元においてあるはずの旧約聖書が見当たらないのですが、大洪水でも、ノアの箱舟で動物たちが助かった。 聖書の物語を、こうして、絶滅の危機にある動物たちにリンクさせているのが、イギリスらしいな、と思いました。


 あらすじはないけれど、メッセージがある作品。

 今日は会場はいつもよりも、笑いながら観ている方が多かったです。


 このミックス・ビルは今日でおしまい。

 『白鳥の湖』がもうしばらく続き、来週木曜日からは、『シンデレラ』がはじまります。

 私は、今週はバレエ三昧です。

Posted on 2011/03/28 Mon. 06:23 [edit]

category: バレエ

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