07 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.» 09

WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

『白鳥の湖』 ゼナイダ、 ニーマイヤ 

 今日から、オペラハウスでは『白鳥の湖』です。 とはいうものの、今日の昼、夜公演があって、来週はカンパニーは中間休み。 2月4日から舞台は始動しますが、まだ、『ジゼル』が残っています。

 白鳥は、4月8日まで、たしか7キャストくらいで行うはずです。


 昼は教えがあったので、夜の公演のみ観て来ました。


 ちなみに、昨日行われた最終ドレスリハーサルの写真は、http://www.ballet.co.uk/gallery/jr_royal_ballet_swan_lake_roh_0111  より。

 今日の昼、夜のメインキャストが、第1,3幕、 第2,4幕と交代で行ったそうです。


 私はちょうど去年の今頃、白鳥の第1幕の楽譜とお友達になろうとがんばっていました。 DVDも何度も観たし。 結局、これは自分に負ける結果になってしまいました。 よって、それから、この大好きだったアンソニー・ダウエル版の『白鳥』をDVDで観られないようになってしまいました。 今日は不安が残っていたし、正直、苦い思い出の序曲は発狂したくなりました。 でも、行って良かった。 

 なんだかんだ言っても、『白鳥』はバレエの王道ですね。



 『白鳥の湖』 プティパ、イワノフ振付、 アンソニー・ダウエル版、 チャイコフスキー作曲


 オデット/オディール: ゼナイダ・ヤノウスキー

 ジークフリード王子: ニーマイヤ・キッシュ


 ロットバルト: ウィリアム・タケット

 王妃: エリザベス・マクゴリアン

 ベンノ: ヴァレリー・フリストフ

 家庭教師: アラスター・マリオット


 第1幕:

 パ・ドゥ・トロワ: ラウラ・モレーラ、 セルゲイ・ポルーニン、 ユフィ・チェ


 女性の付き添い: フランチェスカ・フィルピ、 クリスティーナ・アレスティス


 ワルツ: ヘレン・クロウフォード、 ヴァレリー・フリストフ、

       クリスティン・マクナリー、 ヨハネス・ステパネク (酔っ払い役)

       ローラ・マックロック、 ブライアン・マローニー、

       シャーン・マーフィー、 蔵健太


       アイオーナ・ルーツ、 マイケル・ストーイコ、

       エマ・マグワイヤ、 ベンジャミン・エラ、

       サビーナ・ウエストカム、 ルドヴィック・オンディヴィエーラ、

       ロマニー・パジャック、 リアム・スカーレット、

       ピエトラ・メロ・ピットマン、 エリーコ・モンテス

       他


 第2幕:

  4羽の白鳥: アイオーナ・ルーツ、 リヤーン・コープ、 ロマニー・パジャック、 エマ・マグワイヤ

  2羽の白鳥: ヘレン・クロウフォード、 フランチェスカ・フィルピ


 第3幕: 

  式典長: ギャリー・エイヴィス

  スパニッシュ: クリスティーナ・アレスティス、 ローラ・マックロック、

            トーマス・ホワイトヘッド、 蔵健太


 チャルダッシュ: ディアドル・チャップマン、 ブライアン・マローニー 他

 

 ナポリタン: アイオーナ・ルーツ、 リカルド・セルヴェラ


 マズルカ: デメルツァ・パリッシュ、 エリーコ・モンテス、 ラーラ・ターク、 

        平野亮一、 ナタリー・ハリッソン、 ジョナサン・ワトキンズ、

         クリスティン・マクナリー、 ヨハネス・ステパネク

  


 主役の二人のこの『白鳥の湖』を一言で表すのなら、『大人の白鳥』。

 長身のゼナイダとニーマイヤ。 ニーマイヤが今シーズン、王立デンマークバレエから移籍してきて、ロイヤルバレエの中では背が高めのプリンシパルダンサーたち、ローレンやマリアネラと踊るのを観ましたが、いつもニーマイヤがやたらと大きく感じました。 今回は、やはりゼナイダは背が高いな、と再認識。

  

 年齢よりもずっと上に見えるニーマイヤ(第1幕のワルツの中心男性4人よりもニーマイヤが一番年下のはずなのに、一番上にみえましたね)、よく言えば落ち着いている風格。 そして第2幕ではかわいらしいよりも、ずっと大人で、良い意味でのSeductiveな雰囲気を漂わすゼナイダ。 今までとは違う『白鳥』を観ているように感じました。 オデットは女王様だったのだから、ああいう雰囲気は必要な気がします。 芯の強い女性です。


 マリアネラが一番好きなダンサーですが、私は、ゼナイダの白鳥は凄く好きです。 彼女の白と黒の違いもはっきりとしているし、何よりも、白鳥の場面での、腕の動きが美しい。 


 第3幕の有名な32回転、今回は前半は全てシングル回り。 ロイヤルバレエだと、ダブルとかトリプルを入れるのを見慣れていますから、シングルのみというのは、ある意味で新鮮。 と思っていたら、後半は14回の回転で、1周。 

 どういうことかというと、バレリーナが回る、同じ1点を見続けることにより、目を回さずに回ることができるのです。 これを、少しずつ視点をずらしていくことにより、軸足は同じところにいるのに、降りる場所をずらしていくことができます。

 今回のゼナイダはかなり念蜜に視点をずらす場所を考えていますね。


 そしてパ・ド・ドゥのコーダの最後、アラベスクで後ろに下がるヴァージョンではなくて、中央でシャンジュマンをしながら後ろへ下がる振付のほうを使っていました。 アラベスクの方が一般的ですが、私は個人的にはこのシャンジュマンの方が好きです。


 第4幕で再び白鳥に戻った後、表情がとにかく巧み。 本当にジークフリード王子を愛していたし、それが裏切られた。 彼を許すか、そうでないか。 まだ彼を愛しているし、そういう表情が観ている側の胸を切り裂くような感じでした。

 


 移籍後、小品は踊っていますが、今回が全幕バレエの主役デビューのニーマイヤ。 10月に、『テーマとヴァリエーション』の1回目の公演で、踊りもパートナリングもぼろぼろ。 2回目は別人の踊りをしましたが、1回目の舞台の印象が強くなりますから、常連さんたちの間では、好き嫌いが分かれているニーマイヤ。

 私自身は、今まで観ていて、パートナリングは上手いのでは?と思いますが。

 顔が駄目、という人も多いですね。 私は顔でみるタイプではないので、わかりませんが。


 少々心配していましたが、前日に公開リハーサルで踊っていることもあるのでしょう、第1幕は想像以上に表情豊かだし、ワルツの途中でのソロも安定していました。

 もちろん、ここに10年以上いる、演技派のヨハン・コボーなんかと比べるとまだまだですが、私はキャリアの年数が違う人同士を比べることはしたくはありません。

 

 第1幕で、お后様が出てきて、「明日の舞踏会で、美しい女性たちがくるから、結婚相手を選びなさい」といわれる場面、ママに逆らえないのです。 ほどよいマミーボーイ(日本語で言うと、マザコン?)な感じ。 最初にお后が出てきた時にはそこまでマミーボーイではなかったのですが。


 第3幕で、6人の花嫁候補たちが出てきて踊り、お后に、「みな、美しい女性たちでしょ。 さあ、どなたかお1人をお選びなさい」といわれ、どれもこれも駄目だ、というしぐさをして、後ろ(花嫁候補たちに背を向けるので、客席側)を向いた時、「心に決めている人(オデット)がいるのだ。 彼女以外は考えられない」といった表情が、凄く強いものがあり、良い表情でした。


 第3幕のヴァリエーションが少々緊張気味でしたが。



 久々に(10月のオネーギン以来?)エリザベス・マクゴリアンを観られたのが嬉しい。 彼女も表情豊かなキャラクター・アーティスト。 あの第3幕での真っ赤なお后様のドレスが似合います。 

 

 第1幕のワルツの中心男性たち、何度も踊っている役だ、というのもあるのでしょう、まとまっているし、演技が巧みです。 酔っ払い役のヨハネスの演技を超える酔っ払い、それを面倒見る、健太さんとブライアン。 だから、第1幕最後、群舞のダンサーたちがポロネーズを踊っている間、舞台向かって左で演技をしている、この男性たちに目を奪われてしまいます。


 

 ジゼルから続けてで、疲労が溜まっているであろう群舞の女性たち、ずいぶんとまとまった第2幕の踊りでした。 何人もスクール生が入っていましたが。


 第3幕では、アシュトン振付のナポリタン、やっとリカルドとアイオーナが一緒に踊るのを観られました。 この2人はぴったりなダンサーたち(都さんが金平糖を踊った2009年収録のくるみ割り人形で、クラーラとくるみ割り人形/甥を踊っているのが彼らたち)。 

 

 このアンソニー・ダウエル版の『白鳥』は、第3幕で、各国の踊りが、ロットバルトが連れてきた手下たち、という設定です(そうでないヴァージョンもあります)。 衣装がとにかく私好みで、ロットバルトの黒、を基調にしています。 だから、チャルダッシュの女性たち、スカートは黒のベルベットのような素材なのに、内側に紫のチュールを入れてあったり、マズルカでは、上が紺に近い黒で、内側に水色がいれてあって、回ると見えるようになっていたり。 多分、今日は客席にこれをデザインなさったヨランダがいらっしゃったと思います。


 

 長くなりましたね。 次の『白鳥』は2月中旬。 2月末には、世界初演のクリストファー・ウィールドン振付の『不思議の国のアリス』がありますので、あまり2月中に公演はありません。

 私が次回オペラハウスへ行くのは、10日後、チケット一般発売、野宿の日です。


  

Posted on 2011/01/22 Sat. 06:04 [edit]

category: バレエ

TB: 0    CM: 0

22

Comments

Comment
list

Post a comment

Secret

Comment
form

Trackbacks

TrackbacksURL
→http://miyukikato.blog.fc2.com/tb.php/1470-0dee49e5
Use trackback on this entry.

Trackback
list