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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

イングリッシュ・ナショナル・バレエ『ロミオとジュリエット』 ヌレエフ版 第1幕 

12月の激怒の『くるみ割り人形』を終えたイングリッシュ・ナショナル・バレエ、1月5日から引き続きロンドン、コリセウムにて『ロミオとジュリエット』を上演です。


 1977年、まだ現在のイングリッシュ・ナショナル・バレエがロンドン・フェスティバル・バレエと呼ばれていた頃に、ルドルフ・ヌレエフが振付けたヴァージョンの『ロミジュリ』です。

 ヌレエフと『ロミジュリ』といえば、1965年、ロイヤルバレエにおいて、ケネス・マクミランの『ロミジュリ』のロミオを初演したのがヌレエフ。 パリ・オペラ座がヌレエフ版の『ロミジュリ』を上演しているような記憶がありますが、定かではありません。

 

 私はオペラハウスでマクミラン版に馴染んでいるので、マクミラン版を初演した人が、どのように自分の版を作り上げたのか興味がありました。


 明日はコンサートですが、日曜日でちょうど他の予定も無かったので、そして、ロミオを踊ったのが、2008年末のイブニング・スタンダード・マガジンによると、ロイヤルバレエのプリンシパル、ロベルタ・マルケスのフィアンセ/ハズバンド。 彼のことはオペラハウスでたまにみかけますが、正直言って、ラテンの人なのに、それほどオーラもセクシーさも無い人、と思っていました。 どのようなロミオをつくりあげるのか興味があったので、今日行ってきました。


 

  『ロミオとジュリエット』 ルドルフ・ヌレエフ振付、 プロコフィエフ作曲


 ロミオ: アリオネル・ヴァルゴス

 ジュリエット: エレーナ Glurdjidze


マキューシオ: Juan Rodriguez

 ベンヴォーリオ: Fabian Reimair

 

 ティボルト: James Streeter

 パリス: Zhanat Atymtayev


 マキューシオの友人: スティーブン・ウィルソン、 ペドロ・ラペトラ、 中村誠、 Van Le Ngoc


 ジュリエットの友人: とみよしさやこ、 クセーニャ・オフシャニコフ、 こうせんり、 ヴィーナス・ヴェラ、

               かせしおり、 アンジュリ・ハドソン


 他


 

 マクミラン版を出しながら違いなどを書いていきますが、決してどちらがよい、どちらが悪い、という批判ではありません。 あくまでも、違いを書く(もちろんその中で私の考えでの好き、嫌いはありますが)のでご理解ください。


 序曲が全て演奏される前に途中で途切れ、第1幕のヴェローナの何でしたっけ? キャピュレットとモンタギュー家の戦いをとめる部分の音楽で幕開け。 幕が開けると、ロミオの踊り。

 アリオネルは、素顔で見る時よりも、踊るとずっと魅力的。 足先が鎌足になるのが気になりますが、全体的には伸びやかな踊りでした。

 この部分、音楽はかなりスローテンポ。


 全体的に思ったのですが、この作品は、ヌレエフ自身が初演しています。 よって、ロミオが踊る部分が非常に多い。 パ・ド・ドゥも組むよりも、ロミオが踊ることの方が多い。 これって、絶対に彼自身が踊りを見せるために作っていますよね? 友達に借りて観た、熊川版もこれに近いものがありました。 今考えると、熊川版は、マクミラン版とヌレエフ版をあわせて、そしてロミオに焦点を合わせているように思います。


 そして、通常通りの街の音楽になります。 が、これも結構スローテンポ。 ロミオはわかったものの、3人の女性(この1人がロザリン?)とマンドリンを持った男性2人が。 この男性二人がマキューシオとベンヴォーリオ??と思ったものの、よくよく顔を見てみると、ジェームズ・フォーバットとジュノー・ソーザ。 ということは違う。 キャスト表に彼らの名前はありませんでしたので、結局何だったのか、よくわかりません。

 3人の女性はマクミラン版での3人の娼婦に近いやくわりのような気がしましたが、ここでは娼婦、という描き方ではなかったと思います。


 途中で、マキューシオと4人の友達が出てきたものの、誠君だけはわかりますが、どれがマキューシオなのか、いまいちよくわからないまま、第1幕の途中まで過ぎていきました。 初めて観るプロダクションの場合、ダンサーの顔がわからないと、誰が何なのか、よくわからないこともしばしば。 ロイヤルバレエだとこの点、ダンサーの顔は全員わかるので、わかりやすいのです。


 最初の喧嘩、スウォードを使わずに、素手での喧嘩です。 マクミラン版よりも、踊りでの喧嘩でした。

 最後に、ベンヴォーリオ(後で判明しました・・・)とティボルトが加わります。


 この街の場面、ロミオ、マキューシオ、ベンヴォーリオは自分たちが踊らない時には袖に入ってしまいます。

 これは結構残念。


 


 ジュリエットのお部屋。 ジュリエットとジュリエットの友達6人。 乳母が男とflirtingしていました。

 ジュリエットの友達に日本人ダンサーが3人。 さやこさんはとっても人間的によい人なのだな、と思わせるような踊り方。 しおりちゃんは、ロイヤルバレエスクール時代にロイヤルバレエの公演で群舞に入っていて観ていますが、踊りは一段ときれいになりました。 そして12月に『くるみ』で観た時には、上半身がふっくらしてしまって驚きましたが、だいぶこの3週間で絞られたようです。 


 ジュリエットがここでパリスを紹介されますが、パリスはちょっと離れたところで立っていて、動きません。 もしかしたら、この後のこの舞台を観ていて思ったことですが、パリスは原作では、この場面ではジュリエットに紹介されません。 ジュリエットがパリスに顔を合わせるのは、この後の舞踏会でのこと。 なので、パリスは舞台に出てきているものの、本当はそこにはいなくて、あくまでも観客にわかりやすくするために、彼を舞台に立たせている(肖像画のような感じ)のかしら?と思いました。

 マクミラン版だと、ここで、パリスとジュリエットのやりとり、というのが毎回楽しみなのです。


 

 ジュリエットの家の前で、ロミオ、マキューシオ、ベンヴォーリオがマスクをつけて踊る、仮面の踊り。 ここでは、この3人に加え、マキューシオの友人4人も一緒に踊ります。 誠君の踊り方がとてもきれい。 彼は私より3つ位年下ですが、彼が小学生の頃、同じバレエ教室でした。 だから、真面目で、きれいな踊りを小学生の頃からしていたのを覚えています。 あの踊り方の基本的な部分は今も一緒。 ただ、良い人、なのです。 きっと、それ以上のものが必要。 私が、Dr.Sから、『娼婦になれ。 嫌な女になれ。 みゆきは良い人なんだよ。 でも、良い人だけではピアノは弾けない』といわれた部分に似ているのかな、と思います。


 

 舞踏会の部分は、舞台後ろに、大きなダイニングテーブルが置かれています。 

 このプロダクションのデザインは、Ezio Friderioというイタリア人の方ですが、色使い、デザインなど非常に私好みです。 そして、イングリッシュ・ナショナル・バレエはツアーリング・カンパニー(いちおう拠点はロンドンですが、イギリス中を周る)なので、舞台装置自体は簡易です。


 マクミラン版だと、この舞踏会のシーンで、ジュリエットが踊る姿をロミオが見つけ、目を奪われる。 このタイミングが各ダンサー違って結構楽しみにしているのです。 この版では、ロミオが友達と舞踏会に入ってきた時に、ちょうどジュリエットとぶつかって二人が気がつく、といった感じでした。



 第1幕最後のクライマックス、バルコニーのシーン。 といっても、舞台後ろの3段くらいあがったところがあるだけ。

 私はマクミラン版での、ジュリエットがバルコニーに立って、舞踏会のことを回想して、ロミオが走ってきて、二人で、バルコニーの上と下でみつめあう、という静の部分が大好きなのですが、ヌレエフ版では、ロミオが走って通り過ぎたら、マキューシオ、ベンヴォーリオ、ティボルトが走りすぎました。


 バルコニーのパ・ド・ドゥ、マクミランの影響は全くありませんでした。 よくも悪くもです。 マクミラン版だと、ロミオとジュリエットのアクロバットな、それでいて、とっても官能的で素敵なパ・ド・ドゥなのですが、ここではさすがヌレエフ、自分が踊ることを考えていますね。 ロミオ自身がたくさん踊りました。


 エレーナは素敵なダンサーです。 が、最初の登場から結構おとなびたジュリエット。 ロミオに出会って、恋に落ちた、とか、運命がかわったような変化がみられなかったのが残念。 でも、私は彼女の踊りがすきでした。


 マクミラン版でみられるような、最後の、ジュリエットがバルコニーの上に駆け上って行って、バルコニーの下に手を伸ばし、ロミオはバルコニーの真下に立ってバルコニーに手を伸ばして、二人の指先が触れるか触れないか、というものは、この舞台装置ではできません。 二人が手を振りながら、段々遠ざかっていく、といった感じの演出でした。


 凄く長くなっていますね。 とりあえず、第1幕のみ。 

 

Posted on 2011/01/09 Sun. 02:06 [edit]

category: バレエ

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