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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

ヌレエフガラ 

 本当は行かない(いけない)予定だったのですが、たまたま当日になって希望の金額の席のチケットが出たので観にいってきました。 オペラハウスではなくて、コリセウムでのヌレエフガラ。

 

 イギリスのバレエのサイトのチケット売買のページで見つけたチケット。 メールでやり取りをして、開演少し前に劇場付近でチケットの受け渡しをすることに。 そこに現れたのは、前日、土曜日の日にオペラハウスでおしゃべりをしていた、マリアネラファンで、彼女の出演日にはこのところよく一緒になる女性。 お互いに笑ってしまったのでした。


 7時始まり、10時45分終わりという長い公演。 日本ではガラもたくさんやっているから、これくらい長いのは普通かもしれませんが、滅多にガラ公演の無いロンドン。 さすがに疲れました。


 今年は、ヌレエフの生誕、没後のアニヴァーサリーイヤーではないのですが、何故か、ヌレエフを讃えるガラ。

ヌレエフにまつわる作品が上演され、途中はヌレエフに関するビデオも流れました。 ただ、とっても中途半端。


 内容は、


 『ムーアのパヴァーヌ』 Jose Limon振付 音楽はパーセル 1949年初演

  出演は、ファルフ・ルジマートフ、イリーナ・ペレン、ヴェーラ・アルブゾーヴァ、アレクサンダー・オマー (ミハイロフスキー)


 ルジマートフ、と言えば、私が中学、高校生の頃に憧れたダンサー。 ですが、実は実際に踊りを観たのは今回が初めて。 昨年、オペラハウスで行われたディアギレフガラに出演予定でしたが、オペラハウスの客席で彼の姿は見かけたものの、舞台には立ちませんでした。 だから、今回は観ることができて嬉しい。


 シェイクスピアの『オセロ』に着想を得ているそうで、女性は長いドレスでの宮廷舞踊風な踊りでした。

 特に大きなバレエの振りが入っているわけではないのですが、ルジマートフのオーラがものすごい。 最初背中しか見えなかったのですが、一人それだけで違う。 手を上げる、歩く、なんていうちょっとしたことに全て意味がある。 全盛期を観なかったことを非常に悔やみます。


 『トリスタンとイゾルデ』 Krzysztof Pastor振付 音楽は、ワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』よりイゾルデの愛の死 (Vlieger 編曲) 2006年初演

 出演は、スヴェトラーナ・ザハロワ、アンドレイ・メルクリーイェフ (ボリショイ)


 ザハロワも日本ではおなじみのダンサーですが、私は実は初めて生で観ました。 振付はクラシックを基調としています。 これは録音テープを使用でしたが、音楽が私の大好きな『イゾルデの愛の死』。 リスト編曲のものを弾きたくて楽譜は用意してあるのですけれどね。 久々にロシアのバレリーナを観ましたが、冷たい。 ロイヤルバレエが人間味あふれているのに、ザハロワは違う世界の人、という印象でした。

 でも、作品自体はもう一度観たい、と思わさせられるものでした。


『白鳥の湖』より第3幕、 黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥ プティパ振付 音楽はチャイコフスキー

 出演は 高橋絵里奈、ドミトーリ・グルズイェフ (イングリッシュ・ナショナル・バレエ)


 感想を書いてよいのか、良くないのか。 この二人が、『白鳥の湖』の全幕から切り離して、ストーリー関係なしにこれを踊っていたのなら、私は何も言いません。 でも、私はこうしてパ・ド・ドゥだけ取り上げる時にも、オディールと、王子の関係を観たいと思う人です。


『アダージョット』 モーリス・ベジャール振付 音楽はマーラーの交響曲 第5番のアダージョット 1981年初演

 出演は、ジル・ロマン (ベジャールバレエ)


 ジル・ロマンも観たくていたダンサーですが、観るのは初めて。 下は黒のズボン、上半身裸で舞台中央に置かれた椅子に座っているところから始まりました。 曲はこれも大好きなマーラーの第5番。 

 実はベジャールも生で観るのは初めて。 ストーリーなんて関係ない。 一人の男性が客席に語る踊り。 とにかく目を奪われ、凄い、の一言。 あんなふうに踊りに没頭し、身体の芯を外に出していくような踊りができたら素敵でしょうね。 彼も、全盛期にもっと観てみたかった、と思わずにはいられません。


『マノン』より寝室のパ・ド・ドゥ ケネス・マクミラン振付 音楽は、マスネ

 出演は、ロベルタ・マルケス、デイヴィッド・マカテリ (ロイヤルバレエ)


 ロベルタ、デイヴィッドの組み合わせを観るのは初めてのはず。 デイヴィッド、私は観にいかないダンサーなので、ずいぶん久々に観ました。 

 ロベルタは2008年のオペラハウスでのデビューの時に観ていますが、私は彼女のマクミラン作品での踊りが好きなのですが、先日のジュリエットとは全く違う表情の数々、見ていてあきません。


『ルースカヤ』 ゴレイゾフスキー振付 音楽はチャイコフスキーの『白鳥の湖』第3幕のロシアの踊り(原曲はピアノソロ曲)

 出演は、ウリヤーナ・ロパートキナ (マリンスキー)


 トウシューズを履いて、ロシアの民族衣装的な衣装での踊り。 民族舞踊的な部分とバレエ的な部分があるのですが、私にはいまいち。 


『A Picture of...』 パトリック・デ・バーナ振付 音楽はパーセル

 出演は、マニュエル・ルグリ (元パリオペラ座)


 ルグリも日本ではおなじみのダンサーですが、実は彼も観るのは初めて。 改めてロンドンにいるとロイヤルバレエはそれこそたくさん観ることができるけれど、他のバレエ団のダンサーを観る機会は少ないのだ、と思いました。

 彼も語りかけてくるダンサー。 日本舞踊でいうと、素踊りのような感じ。 

 私はもちろん、小学生の頃は『娘道成寺』とか、『鷺娘』のような、衣装も、舞台装置も華やかなものに憧れていましたが、中学生頃からは子供ながらに素踊りに魅せられていたので、きっとバレエに対しても同じ気持ちがあるのかもしれません。

 とにかく、気を引き取られてしまった感じ。 彼も全盛期に観たかったです。


 ここまでで既に1時間半。


休憩


『月に憑かれたピエロ』より第3楽章 グレン・テトリー振付 音楽はシェーンベルク

 出演は、イヴァン・プトロフ、マーラ・ガレアッツィ、エドワード・ワトソン (ロイヤルバレエ)


 2007年にロイヤルバレエが上演した時に観ましたが、あの頃はまだまだ再びバレエに足を踏み入れてそれほど経っていない頃。 この演目は奇抜、と思いましたが、今観てみると、全くそうは思いませんでした。

 これは、録音を使用していたのですが、あまりにうるさすぎて、途中から記憶なし。


『エレジー』 ウスマノフ振付 ラフマニノフ作曲 エレジー

 出演は、オルガ・エシーナ、ウラディミール・シ-ショフ (ウィーン国立)


 この二人の為に振付けられた作品だそう。 ラフマニノフのエレジー、その昔、バランシンがラフマニノフに「このエレジーにバレエ作品を振付けたい」と言ったら、ラフマニノフが「私の作品をバレエにするなんて馬鹿か!!」と許可をもらえなかった曲。 

 女性はピンクのドレス、男性は白タイツに上半身裸。 こういう振付は非常に好きです。 ロシア人の方が振付がクラシックバレエの基本を残し、保守的?


『白鳥の湖』より第2幕のアダージョ イワノフ振付 音楽はチャイコフスキー

 出演は、マリアネラ・ヌニェス、デイヴィッド・マカテリ (ロイヤルバレエ)


 実は、非常にがっかり。 元々、プログラムには、マリアネラ&ティアゴで『ダイアナとアクティオン』を踊ることになっていたのです。 マリアネラのダイアナはずっと観たくていた作品。 やっぱり来て良かった! と思ったのでした。 しかし、後半が始まる前の放送で、ティアゴが怪我した為に、デイヴィッドと『白鳥』のアダージョを踊る、という話。 

 いつも、マリアネラの白鳥はティアゴとで観ていたので、違う印象。 前日にあの幸せいっぱいのリーズを踊った人とは別人。 マリアネラのオデットは、人間。 白鳥の衣装を着ているけれど、あのシーンは人間に戻っている最中のことだから、私にはしっくりきます。 


『3つのグノシェンヌ』 Hans Van Manen振付 音楽はサティー

 出演は、ウリヤーナ・ロパートキナ、イヴァン・コズロフ


 女性は紺のレオタードに黒の薄いスカート。 男性は紺のタイツに、薄い黒のトップス。 これもコンテよりはクラシックに近い。 ロパートキナのセクシーさ、というかそういう雰囲気がしっくりとくる作品。 サティーはあまり好きでないから、自分から聴く事は全くない作曲家ですが、こうして踊りがつくとそんなに嫌ではありませんでした。


『牧神の午後』 ジェローム・ロビンズ振付 音楽はドビュッシーの牧神の午後への前奏曲

 出演はニーナ・カプツォーヴァ、ドミトリー・グダノフ (ボリショイ)

 

 舞台装置をどうするのかしら? と思っていたのですが、仮設バーを右と左に置いただけの舞台。

これは私が好きな作品の一つですが、この男性が非常に音楽性が無く、作品の最初の方、フルートのターンのような音形のところで、男性が客席の方に向かって立って前屈をし、このターンのところで頭をぐるっと一回りさせる非常に音楽と一致している部分があるのですが、ここもずれる始末。

 別に、ダンサーがちょっと音をはずして遊ぶのは好きですが、あわせなくてはいけない部分があるはず。

 私はこの作品では、二人からの電流のようなものを感じるのが好きなので、今回はそれがなくて気が抜けました。


『コッペリア』より第3幕のグラン・パ・ド・ドゥ ニネット・デ・ヴァロワ振付 音楽はドリーブ

 出演は、アリーナ・コジョカル、セルゲイ・ポルーニン


 本来は、ヨハン・コボーが出演予定でしたが、怪我(やけど)により、セルゲイが踊ることに。

 コッペリアのグラン・パ・ド・ドゥは結婚式の場面。 チュチュで踊ることが多いですが、村娘のようなロマンティックチュチュ。 振りも私がよく知っているものとは違います。 振付にニネット・デ・ヴァトワとありますが、彼女の全幕版との振りとも違うし、いったいこれはどこの振りでしょう? 一昨年だったかのアリーナ主催のガラでロベルタがそういえばこの振りで踊ったな、と思い出しましたが。

 

 アリーナはとにかく可憐。 でも、彼女はオーラが無いダンサー。 彼女のしぐさがあまりにも初初しく、セルゲイがあまりにも高貴で、音楽はコッペリアなのに、最後まで、ジゼルの第1幕のイメージが私の中からは消えませんでした。 相変わらずセルゲイのジャンプは、お見事、の一言です。


『Black』 フランチェスコ・ヴェンティグリア振付 音楽はRene Aubry 2008年初演

 出演は、スヴェトラーナ・ザハロワ、アンドレイ・メルクリーイェフ

 

 電子音楽的な音楽で、コンテの動きも多いもの。 普段は自分ではこういう音楽を聴こう、と思わないのですが、実は結構好き、ということがわかりました。 ザハロワって、こういうものを踊るイメージが無かったのですが、結構あっていてびっくり。 

 

『ドン・キホーテ』よりグラン・パ・ド・ドゥ プティパ振付 音楽はミンクス

 出演は、オルガ・エシーナ、イナキ・ウルレザーガ

 

 とりがまずい・・・ 久々にロシアのペラペラのスカートのチュチュを観ました。 イナキは数年前までロイヤルバレエにいたダンサーですが、私は観るのは初めて。


演奏は、イングリッシュ・ナショナル・バレエオーケストラ 指揮はヴァレリー・オフシャニコフ

一部は録音を使用していました。 コリセウム、久々に行きましたが、オケも、録音も正直うるさい。 どうしてあんなに大音量なのでしょう? 途中から偏頭痛でした。 

 

 このように、色々なダンサーたち、いろいろな作品を観る事ができるのは、やはり貴重。 行ってよかった、と思います。


 でも、こうして何人ものダンサーを観ると、オーラのある人ない人、観客に伝えることができる人、できない人。 差がはっきりと見えてしまいます。 

 自分自身に対する教訓でもあります。


 ロイヤルバレエをこんなに観るようになるまでは、ロシアバレエが好きでしたが、今は人間味溢れるロイヤルバレエがやっぱり好きだ、と改めて思いました。 






Posted on 2010/03/22 Mon. 04:19 [edit]

category: バレエ

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