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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

オックスフォードのフェスティヴァル参加(1月30日) 

 約2か月ぶりに、フェスティヴァル参加。
 学生の頃、カーディフとロンドンで1度ずつ参加したフェスティヴァル。
 ずっと、生徒を出すだけでしたが、昨年の2月に自分が参加して、その後2度大人中心のオープンクラスに参加。
 今年もその最初の一歩であった、オックスフォードのフェスティヴァルに参加してきました。
 昨年は、30分の音大生以上が出られるクラスに参加しましたが(会場も良い)、今年は年齢制限に引っかかった為、オープンクラスに参加でした。


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 オックスフォードの市内中心部からちょっと離れたところにある、私立の女子中、高校。
 寮もあります。

 昨日は、一日中、オープンクラスを中心に9クラスが行われました。
 一つは6手連弾で子供ばかりでしたが、それ以外は、朝9半から夜8時近くまで、審査が行われました。
 
 ちなみに、ホールではなくて、大教室というような感じのところ。
 
 私が参加したのは、
 古典派(ハイドン、モーツアルト、ベートーヴェン、シューベルト) 9分以内
 ロマン派(シューマン、リスト、ブラームス、ラフマニノフ) 8分以内
 ショパン 5-10分
 リサイタル 15-20分

 の4つ。
 これ以外に、フランス音楽、スペイン・南アメリカ、バロック、1880年以降に生まれた作曲家のクラスがありました。

 他のクラスへの参加も興味があったものの、フェスティヴァルでは、暗譜で弾いたとしても、楽譜の原本を提出しなくてはいけません。
 国際コンクールだと、コピーでOKがほとんど(そうでないと、どれだけの重さになるか・・・)ですが、フェスティヴァルは違う。
 楽譜の重さだけでも凄いのです。
 私は2クラスでショパンのノクターンを弾いたので、楽譜が重なっていたにも関わらず、です。
 これ以上は運べません。
 たとて、キャリーケースで行ったとしても、それを、階段で運ぶのは本当に大変。


 私は、朝10時半の古典派のクラスから、最後のリサイタルまで。 
 長丁場の一日でした。
 合間に、練習室で練習できたのが、とても助かりましたが。

 

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 桜のようなお花がずいぶんと咲いていました。

 結果からいうと、2勝2敗。
 古典派クラスでは、
 モーツアルト: ソナタ ヘ長調 K.533、第1楽章。 
 譜読み・暗譜ホヤホヤの曲。
 
 ロマン派では、
 リスト: ペトラルカのソネット 47番。
 こちらは、3度目ではありますが、譜読みから、1か月ちょっと??

 この二つは完敗しました。
 モーツアルトは、不安定なので納得。
 リストは、審査員と解釈が真逆。
 けちょんけちょんな評価。

 ここで、まずい(というか、私のどうでもよいプライドが・・)と思ったので、次のショパンクラスまで1時間あったこともあり、作戦変更。
 当初の予定のプログラムは、
 マズルカ 作品68-1、2 
 ノクターン 変ホ長調 作品55-2
 
 ですが、ノクターンは暗譜ホヤホヤ。
 グランドピアノで、ペダルをつけて弾いたこと無し。
 これは怖い。
 ということで、今回、全く審査員にプログラムが知らされず、その場申請だったので(予め申請はしてありましたが)、同じノクターンでも弾き慣れている、でも、フェスティヴァルでは弾いたことがない、作品27-2の方に直前変更。
 ちなみに、このノクターン、昨年の夏以来全く触っていませんでした。
 ですが、これは、1時間あれば絶対に大丈夫、という変な自信がある。
 
 この作戦が良い方向に向かい、他の方々が、スケルツォとか、バラードを弾く中、この挑発的かもしれないプログラムでしたが、ここで、やっと1位を頂く。
 

 そして、それまで、ここのヤマハのC5か7のピアノのタッチをつかめずにいたのですが、私にとって一番タッチ、響きをつかみやすいノクターン 作品27-2を弾いたことにより、やっとタッチが落ち着く。

 そして、最後のリサイタルクラスは、
 モーツアルト: ロンド ニ長調 K.485
 ショパン: ノクターン ロ長調 作品62-1
 シューベルト/リスト: ウィーンの夜会 第6番

 こちらも、1位を頂いてきました。
 ただ、このリサイタルクラスの時には、憔悴しきっていて、暗譜が怪しく、指ももつれ始めたのが残念。
 
 4クラスで合わせて45分くらいの曲なので、大したことではないのですが、続けて弾くのとは違い、他の参加者の演奏を聴いて、演奏して、講評をきいて、練習して。 ということを繰り返し、その都度緊張しているので、やはり、疲労感が増すようです。
 しかも、この日は朝2時起床。
 
 

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 どうして、2時起床か、というと、現地で練習室があるのか、全くわからない。
 リハーサルはもちろん無し。
 私は当日全く曲を弾かずに本番で弾くのがとってもとっても怖い人なのです。
 よって、朝3時から約2時間家で練習をする。
 こういう時は、本当に電子ピアノに感謝です。
 が、途中で、ショパンのノクターン(結局弾きませんでしたが)を、本物のピアノで通して暗譜で弾いたことがないことに気が付いたら、タッチの関係から怖くなる。
 日本とは違い、夜中に営業する音楽スタジオは無い。
 そこで、気が付いたのです。
 上の写真のピアノの存在を。

 ここは、セント・パンクラスの駅。 ユーロスターの発着駅。
 誰でも自由に弾けるピアノが2台あるのです。
 よって、朝早めに出発して、このおんぼろピアノ(いくつか鍵盤が剥げていますし、動かない鍵盤もある)で練習をしよう、ということ。
 朝ですし、1台は空いていました。
 30分ほど、とにかくこのピアノでもありがたいので、弾くことができて、本当に助かりました。

 きっと、好き、ということはこういうことなのではないかと。
 与えられた環境で、できることをする。
 本当に良い演奏がしたければ、その環境の中で、やる。
 だから、きっと私はもう4年前になりますが、ここでバレエのある記事について色々とご意見を頂き、そこには、かねてからの数人の方々の怒りがあり、それを見過ごすことができなかった。
 結果、私はバレエの感想記事を書くのをやめた。
 また今ここでやり合うのは嫌なので、詳しくは書きませんが。

 
 というわけで、話がそれましたが、今年のオックスフォードでのフェスティヴァル参加でした。
 古典派のクラスでは、なぜか、5人くらい中、高校生がいたのが不思議でした。
 それ以外では、全クラスに参加していた、フェスティヴァル常連の方がいたり。
 この方とは、昨年6月のウィンザーで一緒になったのですが、あの時には話す機会もなく、でもお互いに認識はしていたので、今回はおしゃべりも。
 大人の方々(普段は他のフルタイムのお仕事をしている、アマチュアの方)は、皆さんかお馴染み同士も多くて、それも楽しいな、と。
 同業の友達とはまた違う意味で、本当にピアノを弾くことが大好きなのが伝わる人たち。
 
 次にどこのフェスティヴァルでお会いできるのか、楽しみにしています。

 私にとっては、今回のフェスティヴァル参加、特別な意味もありました。
 そして、その意味により、最初はど緊張。
 長くなったので、それについてはまた次回。

Posted on 2016/01/31 Sun. 23:27 [edit]

category: 自分のコンサート

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31

家のこと 

 再び、気温がそれほど下がらず、助かっています。
風は強いですが。

 色々なことが重なりに重なるということはたまにあり、それが、この2週間ほどのこと(いや、2月まで続く)。
 コンサート関係の書類などの提出、というのは、場所によってひと月前のこともあれば、半年以上前のこともあり。
 よって、10月までのことが、今いっぺんに来た感じです。

 それに加え、来月は引っ越し。
 それも、通常の教えに加え、コンサート、フェスティヴァルの合間を縫って行うもの。
 今の大家は、入った日と同じ日に出なくてはいけない(今までなら、コントラクトがあっても、2週間分とか、週単位で最後は家賃の計算をして、好きな日に出させてくれた)。
 ということで、とんでもない日程になりそうです。

 こんな状態で、先日は、夜8時過ぎにアポイントメント無しで、次にここに入りたい人が部屋を見に来る、ということまでありました。
 ちょうど体調が優れず、教えを休めない今は、帰ってきてとりあえず、横になっていた時。
 遠くからではなく、同じ大家で、隣のフラット(アパート)に住む人たち、ということで、翌日来てもらいましたが、なんたることやら。
 一応文句は言いましたが、大家にアポイントメントをお願いしたら、別にいつでも行って構わない、と言われたそうです。
 この大家とはこれ以上、私はやり合う気はもうありません。
 ここには一切、書いておりませんが、この2年半、この大家は驚く行動がたくさんありました。
 その行動は、まるで姑並みです(大家は男性ですが)。
 
 この周辺で、多くの不動産を持つ今の大家。
 もちろん、補習校があるこの地域では、日本人も多く、テナントには、日本人も結構いるそうです。
 この2年半、何度も私は駐在妻の方々と比べられてきました。
 働く場所(オフィス)とプライベートが一緒のような私は、正直、独り身にしては物も多い。
 この仕事をしていれば仕方がありませんが、コンサートの仕事着である、ドレスだってあるし、資料(楽譜)だって、どうしても自宅で管理するもの。
 それを、ネチネチと物が多すぎる、と言われ続けました。
 部屋の点検の時には、冷蔵庫の中まで調べられましたから。
 
 というわけで、今回は、大家が嫌で引っ越す、というよりも、部屋のメインテナンスをする為に、出てほしい(そして、値上げも・・・)という要望なので、出る次第。
 
 本当に、住むところには毎度毎度困らされています。
 大学生のマンチェスター時代から数えて、多分11回目の引っ越しです。
 次に移るところもまだ決まっていませんが(次の目ぼしいところとなかなか連絡が取れない)。
 どうにかなるでしょう。

 2週間ほど前に行った、ワイト島のコンサート主催者(兼、泊めて頂いた方)と住居の話になって、ピアノがあったら、住む場所も見つからないし、仕方なく電子ピアノ、という話をしたら、ワイト島で、大きい家を持っている、独身男性を探してあげようか?ということでしたが、丁重にお断りしておきました。 
 顔が広そうな方なので、冗談ではなく、本当に見つけてきそうで。
 Yes、と答えた方が良かったのか???
 


 
 

Posted on 2016/01/28 Thu. 21:42 [edit]

category: 日常

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28

合わせ 

 なんだか暖かいロンドンです。
 日本は雪で大変だというのに。

 日本のニュースを読みながら、日本人はまじめだな、と思うばかりでした。
 先日の東京の雪、列車が間引き運転になっても、職場へ行こうとする人たち。
 ここでは考えられません。
 
 乗り合いバスも、地上を走る地下鉄も(中心部以外は外に出る地下鉄)、運休。
 バスが無ければ教えに行けない私は、お休みの連絡を生徒たちにしても、
「当たり前のように休みだと思ったけれど」
というお返事が返ってきます。
 
 ロンドンで積もるような雪が降ったのは、既に3年前???
 油断は禁物ですが。

 
 私立中学の筆記試験もほとんどこの地域では終わったようです。
 音楽奨学金試験が残っている為、他の楽器を弾く生徒から試験の伴奏を頼まれているので、その合わせも。
 久々の伴奏はとても楽しい。
 当たり前のように生徒は楽譜を渡してきて、私は初見で弾いていますが、あの2011年のセイシェルで、凄い人数を初見でやったことを思えば、大したことはありません。
 ヴィオラの伴奏なので、口をはさむべきではないかもしれませんが、つい、弦楽器は厳しい先生方に鍛えられているので、入りや、最後の音の伸ばしの弓の動きの悪さが気になり・・・
 今は、パートナーがいなくてソロばかりですが、本当は、合わせが大好きなのです。
でも、本当に合わせをするには、音楽的に合う人とでないとできない為、大学を卒業している今、難しい部分ではあります。
 
 カーディフの大学時代には、弦楽器ばかりではありますが、よく伴奏や室内楽をしていました。
 一番良く弾いたのが、2学年上のギリシャ人、自称『モテテモテテ困っちゃう、世界一美しい男』 彼はヴィオラ。
 そして、この男と仲が良かった、同じ学年のウェールズ人(イングランド人だったかも・・・)のこれまたヴィオラとは良く弾いていました。
 そして、この男たちは、弦楽器にもかかわらず、大学で1、2を争う、軽い男で有名。
 私は知らない人から(ブラス、木管だと知らない人が多い)、「どうして、君はまじめなのに、あんな軽い男たちと仲良くして、一緒に弾いているの?」と歩いている時に急に聞かれたことも、1度や2度ではありません・・・

 彼らは軽い。 どうにもならないほどの軽さです。
 この私をクラブへ連れて行ってくれたのも彼ら。
 女の子をナンパしまくっていたのに、そんな彼らももう結婚して子供がいるのだから、人生ってすごいな、と思うわけです。
 こんな人たちでも、音楽は好きだったのです。
 モテテモテテ困っちゃう男とは、何度も言い合いになるようなリハーサルをしています。
 私たちの怒鳴り合う声が凄くて、隣でレッスンをしていた、歌の先生に怒られたことも何度かあります(もう少し、落ち着いたリハーサルをしなさい、と。)
 でも、その代わり、本番では良い演奏ができていたのです。
 私はきっと、ああいう内面で魂のぶつかり合うような演奏が好きだったのです。
 だから、なかなかその後はそのようなパートナーに出会えず。
 
 生徒の伴奏をしながら、ヴィオラだったこともあり、カーディフ時代を思い出しました。
 

Posted on 2016/01/24 Sun. 21:23 [edit]

category: 音楽

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24

ワイト島 (1月16日) 

 このところ、きれいな夕焼けを見られることが多いように思います。

 既に、ワイト島へ行ってから1週間が経とうとしています。
 行った日(コンサートの日)は、天気も良く、恵まれていた、と改めて思います。

 ワイト島へは、ロンドンから列車で、ポーツマスもしくはサウサンプトンまで行って、船で島に渡るのが一般的なようです。
 ポーツマスからの方が船の本数も多そうなのですが、今回は主催者の方が用意して下さった切符が、サウサンプトンから船でした。

 サウサンプトン(Southampton)はボーンマスへ行く時に通過するものの、降りるのは初めて。
 本当は、この日は、ここから先に進みたくない思いもありました。
 サウサンプトンで、私が今一番生で聴きたいと思っているピアニストのリサイタルがあったのです。
 しかも、私が大好きな曲ばかりで。
 
 イギリス名物、信号機故障があった為、ロンドン・ウォータールーの出発が既に15分遅れ。
 ぎりぎりの乗り継ぎだった為、予定していた港までのバス、船、両方乗れませんでした。
 ただ、土曜日は30分に1本の船が出ている為、その次には乗れましたが。


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 これは帰りなので、曇っていますが、こんな高速船に乗ります。
 外のデッキが無かったのが、とっても残念。

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 海の怖さもわかった上で、海、船、私が大好きなもの。
 ロマンがあります。


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 私が乗った船と同じような場所に着くであろう船ですが、こちらは、カーフェリー。
 スーパーストアのトラック(?)も乗っていました。
 個人的には、乗っていたものよりも、こちらの方が乗りたいと思ってしまう(←私にとって非日常の乗り物に乗ると、何をしにそれに乗っているのか目的を失ってしまう人)。


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 いくつかのコンテナを積んだような船や、ヨットを見た後、ワイト島が見えてきました。
 高速船ですので、乗車時間は25分。


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 とにかく、海の水の動き、太陽の反射をみていると、全く飽きません。
 ちなみに、この船が着いた場所は、Cowesという街。
 ここは、夏にボートの(多分ヨット)レースが行われるそうです。
 港に近いところに住んでいる(部屋を持っている)人たちは、お金持ちが多いそうです。

 島の広さは、384km2 らしい。


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主催者の方が港まで迎えにいらして下さって、そこから25分ほどで、あのお屋敷へ。
 これは、日本でいう3階のベッドルームからの眺め。
 私の1年目のホームステイ先もこのような景色が広がっていた為、とても懐かしく感じました。


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 旅の後、こんなに素敵なお天気で、本番まで時間がある、となれば、まずはリハーサルの前にお散歩。
 空と雲がとってもきれいでした。

 先日書いたように、気分はすっかりジェーン・オースティンのキャラクター。
 どうして、私はモスリンのお洋服を着ていないのだろう?
 と思うばかりでした。


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 たまに、犬と散歩する方々をお見かけしましたが、Helloと言葉を交わすのが、ロンドンとの違い。
 日本に比べれば、ロンドン(私が住むのは、中心部ではありませんし)は、お散歩するのも気持ちが良い、と思っていますが、ここはもっと素晴らしい。
 

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 ここもコンサートをしているお宅の所有地だと思います。


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 聴こえてくるのは、風の音、葉っぱの音。
 そして、この太陽が沈む時の美しい光。

 その後のリハーサルは、非常にリフレッシュした状態で臨めました。

 コンサートをして、遅いお夕食を頂いて。
 さすがこのようなお宅。 ありました、AGA(アーガー)が! 
 アーガーとは、私はホームステイ先にあったので、イギリスの家庭のキッチンにはこれがあるものだ、と思っていましたが、そうでないことを知ったのはずいぶん後になってから。
 コンロ、というか、ストーブ、というか、そういうものです。
 維持費がとてもかかるそうです。

 お夕食の時には、おしゃべりを楽しませて頂きました。
 博識あるご主人。 
 日本へは行ったことが無い(正確に言うと、空港だけ)そうですが、日本のことを多くご存じで、私にたくさん質問をされました。
 ちなみに、40年近く続くこのコンサート(年に9回くらい)、日本人が出演するのは初めてだったそうです。
 
 宗教、戦争、原爆。 戦争により、日本人はアメリカ人に対してどのような感情を持っているのか?というものから始まり、2011年の東北の地震はもちろんのこと、オウム真理教、サリン事件のことまでご存じだったことには驚きました。
 結婚観、親と子のあり方、それはそれは多岐にわたりました。

 ただ、私は18歳からイギリスにいますし、ロンドンでほとんど日本人ともかかわっておりません。
 「質問されるのは構いませんが、私は生粋の日本人ではありません。 聞く相手を間違っていると思います」
と答えましたが、
「みゆきが、18歳からここにいるのはわかっている。 でも知りたい」
 とのことでした。

 やはり分野によっては、こんなに長くイギリスにいても、英語の勉強というものを全然しない私は、語彙力が弱く、多少冷や汗を流しながらですが、会話を楽しませて頂きました。

 
 古いお家ですから、他のイギリスの家のように暖房が効きにくい。
 ですが、鶏の鳴き声が聴こえて、街灯の光も無くて、幸せな一夜でした。
 ここへ行くことができたこと、感謝してもしきれません。


Posted on 2016/01/21 Thu. 23:09 [edit]

category: イギリス 遠出

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21

エセックス、ブレイントゥリーでのコンサート(1月20日) 

 久々に中3日でのコンサート続きでした。
 続けば続けで平気なのですが、しばらくぶりだと、感覚を忘れています。

 今日は、4度目になる、ロンドンから北東へ中間位の速さの列車で1時間ほど、エセックス(Essex)のブレイントゥリー(Braintree)でのランチタイムコンサートでした。

 プログラム
 
 ショパン: 4つのマズルカ 作品33
 リスト: ペトラルカのソネット 第47番
 レスピーギ: 甘美なワルツ
 チャイコフスキー: ワルツ・スケルツォ 作品7
 シューベルト/リスト: ウィーンの夜会 第6番
 ショパン: 華麗なる大円舞曲 第1番
 ショパン: 4つのマズルカ 作品67
 ショパン: 幻想ポロネーズ

 ここのピアノは、どうしてこうなってしまったのでしょう??????という状態のブルットナー。
 ブルットナーの良さが全く出ていないピアノなのです(多分、調律師の問題です)。

 それでも、2014年の高音部は死んでいて、低音部がやたらと華やかな音、というのは多少解消されていました。
 前回は、これで、無理して高音部を出そうとして、珍しく体を斜めにして弾いていた為、翌日から2日間寝たきりになってしまいました。
 今回は、無駄な抵抗はやめておきました。

 この状態のピアノなのに、ここの会場は、リハーサルが15分(プログラムは1時間)。
 ということで、時間との戦いです。

 プログラムで土曜日と違うのは、ショパンのマズルカの2セット。
 
 ここのコンサートは、珍しく教会が主催しているものではなく、20年以上同じ場所でコンサートを毎月しているようですが、地域の文化局のようなものがやっていたもの(昨年から変わったらしい)。
 主催者に、演奏5分前に怒鳴られた(私が電話に出なかった=教えている最中)私は、そういうことをうまくかわせる人間ではないので、頭を冷やしに外に出て、でも、プロとしては弾かなくてはいけない、という思いで弾いたコンサートでした。
 感情を封印しないととんでもないことになりそうだったのですが、なぜか、私は遠隔操作され、事故もなく弾き切ることができたのが、成長だと思いました(以前、日本でも同じようなことがありました。 その時は操作できず)。

正直、嫌な感情だけが残ってしまいましたし、完全不完全燃焼です。
 今回のことで(今はここ以外は、完全にEメールでのやり取りでのコンサート決定、内容話し合い)、携帯電話、という便利なツールも、凄く不便になることもある、ということを感じました。
 携帯電話=いつでも通話できるということではない。
 私は、基本的に、公共交通機関でのかかってきた電話、教えの最中の電話、歩いている途中の電話には、出ません。
 生徒のお母様方はほとんどよほどの緊急でなければ、Text Messageですし。
 
 それでも、最低ラインは維持したのか、指は操作されていたのか、悪くはないお客様の反応だったようです。

 
 次の公開のコンサートは、2月のヴァレンタインデーに、ケンブリッジの一つのカレッジの趣あるライブラリーでのもの。
 ケンブリッジでは演奏はしていますが、こちらに伺うのは初めてです。
 それを楽しみにしています。

 
 

Posted on 2016/01/20 Wed. 23:49 [edit]

category: 自分のコンサート

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20

ワイト島でのコンサート(1月16日) 

 2016年最初のリサイタルでした。
 気が付けば、3年振りの夜のリサイタル。
 長さ的には、このところ毎年演奏させて頂いている、ヨークシャーのお屋敷でのコンサートが休憩なしで1時間半弾くので、今回と同じくらいです。

 本島から高速船で25分ほど行ったところにある、本島の南のワイト島(Isle of Wight)へ初めて行ってきました。
 ずっと行きたかったところなので、昨年夏にここからのお話を頂いてずっと楽しみにしていました。

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 こちらが、演奏をさせて頂いたお屋敷。
 演奏だけか、と思っていたら、ここは個人の所有のお屋敷(Manor)であり、ここの所有者の方が40年近くこのお屋敷のサロンで行っているコンサートシリーズだそうです。
 実際に普通の住居としている建物です。
 そして、昨晩はここに泊めて頂きました。

 次のブログに書きますが、もう本当に素敵で、生きていて良かった、と思いましたし、気分はすっかり、エリザベス・ベネット(ジェーン・オースティンの高慢と偏見、ベネット家の次女)。
 イギリスに住んで、普通に暮らすよりも、色々なところを訪れているとは思いますが(コンサート関係で)、それでも、ここは幸せすぎて、罰が当たるのではないか、と思いました。


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 こちらが、サロン。
 コンサートが始まる頃には暗くなって、もっと雰囲気がありました。

 このお屋敷のホームページの写真で、このサロンを見ていたので、それを考えてのプログラミング。
 どのような方々が聴きにいらっしゃるのかもわからない。
 
 ちなみに、ピアノは古い温かみのある音のベヒシュタインでした。

 プログラムは
 
 モーツアルト: ロンド ニ長調 K.485
 ドビュッシー: プレリュード 第1巻より 
            アナカプリの丘、 沈める寺
 ベートーヴェン: ピアノソナタ 第32番 作品111

 休憩

 ショパン: 華麗なる大円舞曲 第1番
 レスピーギ: 甘美なワルツ
 チャイコフスキー: ワルツ・スケルツォ 作品7
 ラフマニノフ: ワルツ 作品10-2
 シューベルト/リスト: ウィーンの夜会 第6番
 リスト: ペトラルカのソネット 第47番
 ショパン: 幻想ポロネーズ
  
 アンコール、 エシュパイ: トッカータ

 以上でした。

 前半はどっしりとベートーヴェンをメインに。
 珍しく、ドビュッシーを弾いたのは、このプログラムを組み立てていた頃、12月のコンクールで一人の審査員から、「あなたのドビュッシーはワンダフルだろうね」といわれて、モーツアルトとベートーヴェンの間の7,8分の曲を迷っていたから、単純にその言葉を信じた、というか・・・・

 ベートーヴェンでは、今回は三途の川をうまく渡ることができなくて、煮え切らないものがあったのですが、Touchedとおっしゃって下さった方が多くて、自分では煮え切れなくても、最低限伝えられるようになったのかな、と思うところがありました。

 後半は、このサロンをイメージしたプログラム。
 このサロンで過去演奏している方々の中には、ウィグモアで弾いていたり、驚く名前の方々がいらっしゃいました。
 だからこそ、私の色を出そうか、と。
 ワルツを続けていくつか弾く、というのは、小品だから、簡単か?と思われるかもしれませんが、実際は大変です。
 テクニック、深さでみせるわけではないので、ちゃんとポイント、というか私自身が理解をしなければ、何も伝わらない。

 ですが、非常に楽しい時間でもありました。
 お部屋の雰囲気、ピアノの音、ここだからこそ生まれたものがたくさんありました。

 リストのペトラルカは、初出し。
 多少テンポがゆっくり目かもしれませんが、私の音楽。
 これは、弾けば弾くほど面白くなりそうなので、しばらく出していこうと思っています。

 アンコールは、11月に亡くなったエシュパイ氏を偲んで(私の中で)、久々に彼のトッカータを。
 これは、初めて聴いても聴きやすいらしく、盛り上がっていらっしゃいました。

 いらした方々は、お顔を見ただけで階級がわかる、というか生き方がわかる、というか、知識人の集まり。
 多少たじろいだ部分もありましたが、あまりそういうことを気にしない私は、素敵な時間を過ごさせて頂きました。
 
 ただ、この小さめの演奏場所で、一番近い場所(1mほどでしょうか)に、ガサガサする素材(アノラックとかの)のズボンをお召しになった方が座ると、そのガサガサが結構気になってしまい、それが以前他のところでも同じようなことがあったのですが、ちょっと大変。
 イギリスのカジュアルな良さでもあり、演奏者泣かせの服でもあり。

 また呼んで頂けるようです。
 昨年10月末のチェルトナムは大きめの会場。
 その次のコンサートは今回。
 大きい会場の方が弾くのが楽なのは以前から感じていること。
 でも、このお屋敷のサロン、というのは、クラシック音楽の原点(古典派以降ですが・・・)に帰るような気がして、貴重な経験だと思います。

 次に弾かせて頂くのを今から楽しみにしています。


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 ここのお宅のアヒルたちと、池がむこうがわに。
 環境的には1年目のケントでのホームステイを思い出すようでした。

 

Posted on 2016/01/17 Sun. 23:30 [edit]

category: 自分のコンサート

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17

トリノ観光 (12月7日) 

途中で止まっているコンクール記が多いですが、今回は終わらせられるか?

 というわけで、イタリア最終日。
 この日は、滞在場所から列車で1時間半ほどのトリノへ行って、2時間ちょっとの観光。
 そして、バスで45分ほどの空港へ行って、午後の飛行機でロンドンへ戻る。
 

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 前夜遅かったにも関わらず、いつもより早い時間の行動で、乗り合いバスで、5日振りにこの街というか、村というかを離れて、列車に乗れる、クーネオ(Cuneo)の駅へ。
 改めて、私にとって馴染みのある南イタリアとは違って、東欧のような雰囲気の駅の建物だな、と思うばかり。


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 来た時には青空でしたが、帰る時には曇り。
でも、この山の連なりも見納め。


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 ほぼ時間通りにトリノ着。
 ここで、トリノで初日に宿泊したアパートメントホテルの方から私が忘れていった、iPhoneのコードを受け取る。
 以後気を付けます。

 2時間だから勿体ない、と思いつつも、邪魔なので、駅に荷物を預けて、束の間のトリノ観光。
 気温は低かったのですが、真っ赤な紅葉がまだ残っていました。


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 この木の生え方というか、公園の感じ、というか、イギリスとはまた違う。


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 とりあえず、1週間近く、田舎で過ごした私には、トリノの人の多さ、建物の大きさに圧倒される(一応、ロンドンという言葉が住所に入ったところで生活をしているのですが)。
 
 そしてなんとなく、イギリスに比べて秩序が無いように私は感じているイタリアですが、驚くのは、皆さん信号を守ること。
 イギリスでは、お年寄りも含め、歩行者はほとんど信号を守りません。
 赤でも、車が来なければ渡ります。
 もっといえば、いつだったか、エセックスでのコンサートの後、主催の方のお1人と歩いていて道を渡る時、私が歩行者用の信号のボタン(?)を押そうとしたところ、
「車の流れを止めることになるから、押さないのよ! 見極めて渡ればよいのだから」
とおっしゃった方がいました。

 もちろん、トリノでも皆さん車が来なくても赤信号で渡らないことに驚きました。
 私はつい癖が出そうになりましたが・・・

 
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 この広場の感覚。
 こういうのがイギリスには無いと思います。
 大陸なのでしょう、ここは。

 窓の感じ、建物のちょっとした装飾。
 観ていて飽きません。


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 想像していたよりは多少小ぶりでしたが、内部が素晴らしかった、ドゥオーモ(日本語表記怪しい)。
 昨年3月にドイツで見たステンドグラスの素晴らしい大聖堂、そして、イタリアはどちらかというと周りにある絵画が素晴らしい。
 周りの壁にかかっていた宗教画、多くを感じてきました。


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 そして、広場の入り口というか出口にあった小さな教会。


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 絢爛豪華、という言葉になりそうな内部。
 本当は、ここに座って、この空気を感じていたかったのですが、いかんせん、時間がありませんでした。
 
 凄く心配性であり、余計なお金を払いたくない私は、飛行機だけは、必ず2時間前、いや、大抵は2時間半前に空港に着く人です。
 それなのに、今回は空港に着いたのは出発の1時間半前でした(ライアン・エアーなので、ゲートクローズの45分くらい前かも)。
 幸い、トリノの空港はこじんまりとしていたので問題ありませんでしたが。
 
 イタリア記、あと一つでおしまい。
 良くわからずに地図もなく歩いていたにも関わらず、大好きな地元の人の台所、マーケットに出くわすことができたのです。
 それはまた後で。

 

Posted on 2016/01/12 Tue. 14:54 [edit]

category: イタリア

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12

お悔やみ 

 私が日本で初めて1人でのリサイタルで演奏したのは、2005年10月1日。
 その翌週、プロデュースして頂いたコンサートで日本で初めて演奏したのが、群馬、桐生でのこと。
 
 音楽好きの方が、ご自宅のサロンでお嬢様がピアノを習っていた頃に使っていらしたグランドピアノを用いて、サロンコンサートをプロデュースなさっていました。
 演奏後には、お料理がお上手な奥様が用意して下さったお食事を、他のお客様方と囲み、大変楽しい夜を過ごさせて頂きました。
 こちらではその2年後にも演奏をさせて頂いた思い出深い場所です。

 そのオーナーの方が昨日享年68歳という年齢でお亡くなりになりました。
 
 全く日本での演奏経験、経歴が無い私を、音源だけで(しかも、今考えるとあの10年前は・・・)お声をかけて下さった方です。
 そして、日本にもこうして音楽を本当に楽しんで、無名、有名関わらず聴いてくださる方がいらっしゃることに驚き、そして嬉しくなったものです。
 オーナーのお人柄もあると思います。 集まって下さった方々も、耳の肥えた、でも、音楽を愛していらっしゃる方々が多く、あの経験があったからこそ、きっと私もその後数年は日本での演奏を続けることができたのだと思います。
 
 ご自身のサロン以外にも、地元の音楽の為に貢献なさっていたようにお見受けいたします。

 非常に残念でした。
 お悔やみを申し上げます。

 

Posted on 2016/01/11 Mon. 23:58 [edit]

category: 日常

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11

私立中学入試中 

 この冬は、今まで寝る時に全くHot water bottleを使っていませんでしたが、やっと出番。
 年明けになってやっと必要とは、こんなことは初めてではないでしょうか?

 ですが、少しずつ日が伸びてきて、16時始まりのレッスンが暗くなる前に始められると、少し気持ちも明るくなります。
 南に行くのだから、と思っていましたが、さすがに島。
 今週末のコンサート場所は、ロンドンよりも気温が低そうで、ちょっと構えてはおります。
 
 新学期が始まったばかりですが、私立中学の入試もスタートし、今月末には久々にミュージック・スカラシップ・オーディションを控える子も。
 ミュージック・スカラシップ・オーディションとは、日本よりも高額なイギリスの私立中学において、楽器演奏が優れた入学希望者に学費の一部を奨学金として与える、という制度。
 楽器演奏(大抵2つ)と聴音による試験。
 聴音は、日本の書き取りとは違うので、どちらかというと、その後の学校生活においての合唱の目的が強いと思います。

 奨学金が与えられる代わりに、学校のオーケストラに入ったり、音楽の行事に参加がほぼ義務付けられますが、皆将来、音楽の道に進む、というわけではありません。
 このあたりが、この国で、音大を出ていなくても楽器演奏ができる人が多くなる一つの理由かな、とも思います。

 今回は珍しく伴奏も頼まれていますが、学科の試験、その結果により、楽器を持って集まる日があって、その結果により、やっとオーディションという学校の為、こちらも、どうなるのか全く分からない状態でいます。


 数年前にいろいろと変更があり、私が住む地域では、夏休み前後に公立の中学の入試がおこなわれるようになりました。
 夏休み前後、というのは入学の1年前になります。
 4月から8月にお誕生日だと、日本でいう小学校4年生で中学入試になるのです。
 小学校の始まりが多少早くて、大学までの教育が13年間のイギリス。
 よって、4月から8月生まれは、日本だと小学校5年生でイギリスでは中学1年生(続きで数えるので、7年生)。
 たまに、まだずいぶんと幼いな、と思うような子たちもいるので(私の生徒だけではなく、バスの中で見かける中学生)、感覚の違いだとは思います。

 日本も入試真っ最中ですね。
 私が日本で入試をしたのは、中学受験だけですが、あの時は、1週間前にインフルエンザだったか高熱、その後風疹?はしか?何かそういう病気にかかって、試験は受けられたものの、2月1,2日は大雪。
 忘れられない思い出です。
 既に、ずいぶんと長い年月が経っていますが。


Posted on 2016/01/10 Sun. 23:23 [edit]

category: イギリス事情

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10

イタリアでのコンクール 本選を聴く(12月6日) 

 ひと月ほど前のこととなりましたが、あと一歩なので、イタリアのコンクールの続きを。

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 毎日前を通っていた教会。
 一度だけ、中をお掃除していた時に覗いてみましたが、素敵な内部でした。


 イタリア6日目は朝から夜まで劇場にほぼ籠っていました。
 朝9時半からコンクールの本選がスタート。
 9人が残りましたが、女性1人、男性8人という内訳。
 しかも、この女性は、夫婦参加で、旦那様も本選に進んだカップルでした。
 聴きながら、ピアノという楽器は男の楽器だな、と思うばかりでした。

 よく、師匠Dr.Sが私の肩を見ながら、
「みゆきだったら、女でも○○が弾ける」
みたいな言われ方をしていました。
 肉付きも良いですが、それ以前に、昔のとっても細い頃、小学生の間、水泳のバタフライで鍛え上げた強靭な肩を持つ私。
 今回聴いていて、ヨーロッパ人は背丈が私と変わらなかったり、細身でも、男の子たちは肩もしっかりとしているし、自然に出せる音があるな、と思いながら聴いていました。

 
 そして興味深かったのが選曲。
 今回は40分自由プログラム。
 本選に進んだ9人×40分=約6時間
 誰が何を弾く、というプログラムが無かったので、弾きださないと曲がわからない状態で聴いていたのですが、全9人聴いて、重なったのはただ1曲。 ラヴェルの『鏡』より『道化師の朝の歌』 5分程度でしょうか。
 あとは、全員違う曲でした。
 コンクールの本選の定番であるように思われる、リストのソナタ、ダンテソナタ、ラフマニノフのソナタ第2番、プロコフィエフのソナタ(3番のみ弾いた人がいましたが)、これらは誰も弾かなかったのに、です。

 改めて、ピアノ曲の豊富さを思うばかりでした。
 だからこそ、日本での様々なコンサート、有名曲だけのみんな同じようなプログラムをきっと演奏者の意思ではなく、主催者から求められていることに悲しくなるばかりです。

 
 
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劇場近くの中を見たかったのに、何度か空き時間に行ったものの、入れなかった教会。

 最初の3人を聴いた時点で、既に疲れます。
 折角のファツィオリの音を殺してしまっている人が多い。
 とにかく、力任せに叩く演奏も多くて、会場内の換気ができていないこともあり、私は偏頭痛と吐き気。
 休憩時間には5分でも外に出ながら、聴いていました。
 今の私には、こうしてピアノを一日中聴ける環境、というのはあまりにも豊かで恵まれすぎる時間なのです。
 そして、ちゃんと判断するには、全員を聴く必要がある。

 というところで、午前中4人目の途中、20分ほど経過した時だと思いますが、2階の審査員席で、ドスンという大きな音と、悲鳴。
 舞台にいたのは若いイタリア人コンペティターだったのですが、彼は演奏を続けましたが、係の人が2階の状況を把握して、演奏を止めました。

 その場に居合わせたイタリア語が分からないのは私だけだったのですが、どうやら、審査員の一人が倒れて、脈がないらしい。
 アンビュランスを呼びに行ったりして、午前中の審査は打ち切りに。
 驚くことに、20分ほどでアンビュランスが到着。

 私は自分が倒れたら困る、と思って、午後の審査開始といわれたところまで1時間半あったので、休憩、ランチで一度ホテルに戻りました。
 倒れたのは(審査員たちが下に降りて来たので消去法でわかった)、私と同じ年の男性審査員だったので、年だったから、というわけでもないので、その後は病院に運ばれたようですが、大事に至っていないと良いのですが。

 午後から審査再開。
 ここからは午前中の遅れを取り戻すために、5人半をほぼ休憩なし。

 凄く疲れましたが、至福の時でした。
 そして、結局は音楽とは何なのだろうか?と考えるばかりでした。
 これは試練なのか? 疲れる為に、具合が悪くなるために聴くのだろうか?と思わないわけでもありませんでしたが、今回は審査委員長は、そのような私とは正反対の演奏がお好みのようでした。
 そして、きっと世界中の多くのコンクールでもそのような達者で力任せな演奏が好まれているのではないか?と思わざる負えません。
 

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 結果がいつ出るかもわからず、本選終了からガラコンサートまでが2時間。
 よって、本選に出ていてなんとその前日には隣の国までコンサートをしに行って疲れ果てていた友達は、結果よりも食事、と言っていたので、彼と、コンクールで仲良くなった日本人の子と一緒に、泊まっていたホテルの横にあるレストランへ。
 ここが、リーズナブルでおいしかったです。
 このマスのホイル焼きが最高(これが、600円くらい)。
 クリスマスにこれを再現したつもりでしたが、オリーブを入れませんでしたし、オイルの量も違ったようです。
 リベンジです。

 地元のファミリーが多かったのですが、子供たちは東洋人が珍しいらしく、ジロジロと私たちは見られました。
 そして、イタリア人の7,8歳の男の子、写真をテーブルで撮る時の構えからして違って、こうしてイタリア男は作られるのだ、と勉強になりました。

 友達は夜9時からのガラコンで弾くかもしれない(全部聴いて、前日に審査員と話している私はなんとなく審査結果は見えていた)のに、レストランを出たのは9時過ぎ。 すっかりイタリア時間の私たち。 というよりも、どうせ9時に始まらない、と思われているイタリアも問題だと思いますが。

 会場に戻ったら、やはり友達は2位に入賞していました。
 他の部門も含め、結局ガラコンが始まったのは9時半頃。
 一番小さい5歳から始まり、結局1時間ほどだったと思います。
 イギリスでは夜の9時半始まりで子供も出る、ということはないと思うので、イタリア的時間の感覚に未だに慣れません。
 
 表彰も含め、終わったのは11時過ぎ。
 それからすぐに帰るわけでもなく、結局会場を出たのは12時近く。
 その後、まっすぐホテルに帰るわけもなく、夕食を共にした友達2人とパブに行って、2時半近くまで話し込んでいました。
 ですが、驚いたのは、ガラコンに出ていた7歳くらいの女の子が平気で夜中12時に食事をしていたこと。
 お母様が車を取りに行ったのか、彼女がカウンターのハイストールに座っていたのですが、私たち日本人2人は驚くほど、彼女の座り方がセクシー。
 文化が違いすぎるのです。
 遺伝子の違いでしょうか。

 部屋に戻って、とりあえず荷物を大まかにまとめて、3時に寝ても6時に目覚ましが鳴る前に起きる、ということは、この時は気が張っていたのだと思います。
 
 とにかく、色々と学ぶことが多いイタリアでの滞在でした。

 
 

Posted on 2016/01/08 Fri. 23:28 [edit]

category: イタリア

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08

2016年演奏始動前 

ダフォディルの花が咲いていて驚いていますが、多少寒さが出てきました。

 昨年の1月6日は弾丸パリ日帰り旅行をしていたと思うと、一年が過ぎるのはあっという間。
 
 クリスマスが終わり、急に3月頃までのコンサート関連のやりとりが多くなり、多少頭の中がごちゃごちゃ状態。
 それに加え、来月引っ越しまである為、必要な楽譜の仕分けをしている最中です。
 一度演奏させて頂いたことがある会場でのコンサートは、ピアノの状態、その時のお客様の雰囲気、それらを思い出しながらのプログラム組み立てです。
 初めまして、のところは、未知なので、対応できるプログラム。
 日本と違い、ピアノの状態が悪いとどうにもならない悪さなのです。

 1,2,3月、2度ずつコンサートが入っていますが、毎月、一つは初めまして、一つは再びのところ。
 
 まずは、10日後のワイト島から。
 こちらは、お屋敷での演奏。
 写真で見る限り、周りはフィールドで、1年目にホームステイをした時のような雰囲気(ホームステイ先は大豪邸ではありませんが)があり、楽しみにしています。
 プログラムも、後半は、このサロンに合うかな?と思って選んだ曲。
 久々にワルツを数曲続けて弾くので、その違いが難しくもあり、また楽しみでもあります。

 フェスティヴァル、コンクールと演奏はしていましたが、コンサートは2か月半ぶり。
 追い込み練習です。
 

Posted on 2016/01/06 Wed. 23:28 [edit]

category: 音楽

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06

メトネルのお墓参り 

昨日から教えの仕事始め。
ですが、ホリデー中もレッスンを続けていた子たちなので、大きな問題もなく。


2週間ほど前だったと思いますが、やっと行きたいと思っていたお墓参りへ行ってきました。

ウィーン、パリ、ヴェネツィア、観光時間をお墓参りに費やす私です。
ですが、イギリスで音楽家のお墓参りをするのは初めてのこと。

同じBorough(日本でいう自治区?)に眠っている、住んでいた家のそばをよくバスで通過しているロシアの作曲家、ニコライ・メトネル。 今日は彼の136回目のお誕生日。
というわけで、ロンドン北、Hendon Cemeteryに眠る、メトネルのお墓です。


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 お墓の入り口はこんな立派な門。
 

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 もう少し早い時間に行けば良かったのですが、ちょっと薄暗くて、壊れているお墓も多いところ。

 11月に一度訪れたのですが、お墓の場所がわからず(何もわからない状態でいった)、社務所も閉まっていて、諦めました。
今回は社務所が開いている時間に行って、お墓の場所を調べて頂きました。
 

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 こちらが、メトネルのお墓。
 傾いていますが、私の写真が、ではなく、墓石そのものが傾いていました。

 メトネルのお墓の前の通路は、舗装もされていません。 

 メトネルの作品は弾いたことがありませんが、弾きたい曲はいくつかあって、楽譜だけは眺めています。
 そのうち落ち着いたら。

 同じ自治区の他のお墓には、バレリーナのアンナ・パブロワも眠っていますし、すぐ近くのお隣の自治区には、大好きなピアニスト、チェルカスキーも眠っています。
 
 訪れた先ですと、積極的にお墓参りをしますが、ロンドンだといつでも行ける、と思ってなかなかいかないものです。

 お墓の場所を説明された時の、骨董品のような古い地図に感激しました。
 

Posted on 2016/01/05 Tue. 12:21 [edit]

category: 音楽

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05

お餅 

クリスマスホリデーも今日でおしまい。
 私の生徒たちが多い地域では、ほとんど明日から学校が始まるようです。
 そして、私立中学の入試も今週、来週のところが多いようです。
 それでも、子供たちは入試があってもピアノを続けているのが日本との違いでしょう。

 私立の小学校は今週いっぱいお休みのところもあるので、私の教えは午前中になったり、未だにホリデー使用のいつもとは違うスケジュールであります。

 というわけで、今日のお昼はちょっと日本のお正月っぽく? ずっと作りたかったものをやっと作ってみました。


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 昨年教えていた生徒のお母様に教えて頂いた、お餅。
 写真にある、タイのSticky Riceを使って。
 炊飯器(昭和50年みたいな凄い代物)で炊いてから、ビスケットの生地を伸ばす棒?でお餅つき。
 
 私がやることなので、途中で疲れて、多少米粒の形状が残った状態です。
 が、久々のお餅もどきは、幸せでした。
 もちろん、親戚がついてくださるおいしいお餅に比べれば全く及びませんが、市販のものが苦手な私には、そして海外で日本食材店以外で買ったものを使う日本食、という意味では素晴らしいと思います。
  
 磯部巻きは焼いていませんし、ちょっと柔らかすぎるので、安倍川もち風の方が良かったようです。

 
 

Posted on 2016/01/03 Sun. 22:49 [edit]

category: 日常

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03

コヴェント・ガーデンのクリスマス 

 数日前の青空はあっという間にどこかに行ってしまったようで、いつものイギリスの冬に戻りました。
新年2日目。 日本だったらまだお正月モードですが、こちらは、普通に。
ただ、土曜日なので、少し違いますが。
いつだったか、ごく普通に1月2日にランチタイムコンサートで演奏したことがありました(決して、New year concertの類ではありません)。

 こちらは、まだクリスマスのままです(喪中の実家も今年はイギリス風らしいですが)。 
1月6日まで続きます。

 やっと、一昨日オペラハウスへ行った時、コヴェント・ガーデンのクリスマスの飾りをみることができました。

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 『マイ・フェア・レディ』で、ヒギンズ教授とイライザが出会う教会の前は、いつもの通り、大きなクリスマスツリー。
 ちょうど、日本人観光客の方々がいらして、大きさに驚いていらっしゃいました。
 日本の方が派手なツリーが多そうですが。


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  オペラハウスの横には、小さめツリーが並んでいました。

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 今年のマーケットの飾りは、スズラン??
 このところ、大きなボールの飾りが多かったような気がするので、新鮮。


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 コヴェント・ガーデンの周りの道には、こんな飾りが。
 よく見ると、一つ一つの円の中がリースのようになっていました。
 いつもは、暗くなってからみるので、飾りが入っていることに気が付きませんでした。


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 そして、オペラハウスのポール・ハミルトン・ホール?(未だに、フローラルホールという呼び方の方がしっくりくる・・・)の片隅に追いやられていた、七夕の短冊のようにトウシューズ型の飾り(メッセージが書いてある)が下がっているツリー。
 オペラハウスのサイトだったかで、数人の女性ダンサーが飾り付けをしている写真をみたので、是非見てみたいな、と思っていました。

 
 観たいところはほとんどクリスマスの飾りをみられたと思います。
 ですが、本当にすごいツリーは、ケンジントンなど、高級マンションの入り口内にあるもの。
 大きな企業の入り口にあるもの。
 バスの中での読書、譜読みはちっともはかどらないこの1か月でしたが、車窓をたくさん楽しみました。

 

Posted on 2016/01/02 Sat. 22:25 [edit]

category: クリスマス、行事、習慣

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新しい年 

 新しい年の始まり。
 今年もよろしくお願い申し上げます。

 ウィーンのニューイヤーコンサート、数時間遅れで観ております(ライブだったのに・・・)。
 音楽って素敵だな、と思えたことが嬉しい。
 4週間前の私には、音楽を聴くことは苦痛だったのです。
 1月最初のリサイタルでは、後半にワルツを数曲取り上げる予定。
 少しでもウィーンフィルからワルツを感じとりたいものです。
 昨日の、崩壊寸前(ブラスと弦楽器が完全にずれた・・・)のROHオーケストラバレエ上演時(本当は、オペラもバレエも同じオーケストラ)とはえらい違いです。
 速い、遅いではない流れが音楽には私は必要、だと思っています。 


 どんな年になるでしょう?
 とにかく、テロが危ないらしいイギリス、平和であって欲しい、と思うばかりです。

 私自身は、日々大切に生きていきたいと思うばかりです。
 今年こそ、語学の習得(ロシア語からイタリア語へ乗り換えようかと・・・)をしたいものです。

 そして、もちろんピアノはプライオリティ。
 この半年ちょっと、掴めたことを確実にする。
 2015年から16年への移り変わりは、チャイコフスキー=プレトニョフの『くるみ割り人形』を弾いて迎えました。
 午後に観てきた世界を初見ではありますが、形にしていく。
 美しい世界です。

 めげずに、助言も聴きながら、でも譲れない部分は説得力を持って、自分のピアノを演奏していきたいと思います。
 
 今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 
 
 

Posted on 2016/01/01 Fri. 23:04 [edit]

category: 日常

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