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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

日曜日 

 週間天気予報をみると、暑い日が続きそうなロンドンです。 パリなんて30℃超えとか??
 暑くなると、バスが故障するので、ただでさえ道路工事が多くて移動の時間がよめてこないロンドンは困ります。
 先日は、10分に1本くるバスが1時間(私はそのうち30分待ちましたが、次の教えは大遅刻)来なくて困りましたし、10分で行くところに45分かかる、なんていうのはごく普通の話。
 
 今日は、午前中教えに出かける頃には暑くて、終わったころには雨で、その後は涼しいのだか、暑いのだかわからない気候。
 久々に友達がロンドンに来ていたので会い、5時間以上もしゃべり続け、しかも、冷房、というものが完全普及していないイギリスでは、冷房の温度調節というものがわかっておらず、とても寒いCoffee shop内でした。

 夕方から会って、外が暗くならないから時間の感覚がなくなり、9時に閉店する時にもまだ明るくて、夜10時頃、自宅近くのバス停に着いた時、まだ薄暗いほど。
 ですが、これも徐々に暗くなるのが早くなりますね。
 
 母との電話(スカイプ)、生徒たち、お母様方以外では久々の仕事抜きのいわゆる日本語での雑談。
 オペラハウスがなくなると、人ともしゃべることがありませんので、久々の楽しい時間でした。
 分野は違うけれど、同じ芸術の世界で生きている一回り年下の友達。 ロンドンに来るたびに、こうしておばさんに声をかけてくれて嬉しいです。 ところどころ、あまりにも日本語が出てこなくて驚きましたが。 私もそうですが、実際にみてもらう(聴いてもらう)までが大変。 紙の上(履歴書)だけで、どのようにわかってもらうのか。 もちろん他の世界もそうだとは思いますが、私たちはお互いにそこで苦労しているので、話が止まらなくなるのです。


 
 イギリスの公立の学校はあと3、4週間の学校が残っていますが、私立によっては、あと1週間で夏休みがはじまるところも。
 今学期はグレード試験を受ける子も少なくて(今学期は学校の試験、宿泊を伴う学校行事が多いので、なるべく私はグレード試験を避けています)、あっという間に私の生徒たちは試験終了。
 あとは結果を待つだけ。
 皆が笑顔になれる結果を祈るのみです。

 
 

Posted on 2015/06/28 Sun. 23:20 [edit]

category: 日常

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28

違う興味の示し方 

曇っていてもそれなりに気温があり、湿度も珍しくあるように感じて。 でも、これは日本の方からしたら涼しくて湿度が低い、という感覚かもしれません。

 同じ年齢の子供たちを教えていても、性格はもちろん皆それぞれ違います。

 新しいことを学ぶのが楽しみな子もいれば、それが緊張になってしまう子もいる。
 こちらもそのことを気を付けていかなければいけない。

 できるのに、とってもとっても慎重すぎるくらい(ピアノに関しては)慎重な6歳の女の子。
 グレード1を受けていないので、スケールは片手ずつ。 白鍵から始まる同じ指使いのスケール、長調、短調5個ずつ+ヘ長調を2オクターブ。 
 日本語がわかりませんが、英語だとContrary motionという、左右を平行に動かすのではなくて、同じ鍵盤から外に向かって弾いて、また戻ってくるスケールは、ハ長調と、グレード2で必要な黒鍵を同じ時に弾く、シンメトリーになるスケールを1オクターブずつ。
 
 どれもきちんと弾ける子です。 グレード1の内容は完全にできている為、新しいスケールは本人がやる、と言った時に増やしています。
 
 いつもの通り、楽譜を使わずに、頭で規則を考えながら覚えてもらいます。

 言葉数も少ない(生まれてそれほど経たないうちからイギリスにいる為、こちらがいうことは日本語も理解できますが、彼女は日本語をしゃべるのが苦手)のですが、珍しく、レッスンでスケール、ブロークン・コードが終わった後、
「C minor(ハ短調)もできた」
というので、弾いてもらったら、今までだって1オクターブしかやっていないContrary motionのスケールを2オクターブハ短調で弾いてくれました。
 考えてみれば、ハ短調も、Contraryではシンメトリーになります。
 彼女は、それに気が付いたのでしょう。

 もっとできるはずなのに、とこちらも思っていた分、こうして彼女自ら新しいものに挑戦する、とは嬉しい出来事でした。

 
 同じくらいの時に私とのレッスンを始めたこの女の子と同じ年の国籍が違う男の子。
 彼もとっても賢い子。
 なかなか教本が進みませんでしたが、楽譜に対する興味が、私が今まで教えてきた中で一番強い子です。
 
 ピアノの演奏、というものも聴いたことがなくて、ピアノという楽器がわからなかった為練習することも無し。
 何度か彼の前でピアノを弾いて、ピアノとはどのようなものなのかを伝えつつ、私の楽譜をみせたところ、強い食いつきが。

 色々なサイン(記号?)を知りたい!という気持ちが強くなって、前に進んでいるような子です。
 先日はやっと念願の8分音符を習ったら、8分音符が入っている曲しか練習してこない、というようなこともありましたが、他もやってこないと、次に出てくるおもしろそうな、アウフタクト、シャープ、フラットを習えない、ということをやっと感じ、練習してくるようになりました。

 私は教えに対して軸はありますが、後は、子供たちによって臨機応変に変えていかねばなりません。
 その場その場でのひらめき。 自分の演奏に対するひらめきも強い方ですが、ここではまた違うものを要求されます。
 
 導入の子供を教えるのは、上級の生徒たちよりも大変だ、と思いますが、色々なことを学ばせてもらう場でもある。
 弾けるようになった時の子供たちの笑顔がある限り、きっと導入の指導をやめられないのだと思います。


 

Posted on 2015/06/25 Thu. 13:42 [edit]

category: 音楽

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25

『ラ・ボエーム』 

 夏至も過ぎ、これからどんどん日が短くなってグレーの空の冬になるのでしょう。
 夜9時まで明るいロンドン。
 昨日は肌寒かったですし、今日も青空だったり、曇ったり。

 移動中に、セール(SALE)の表示を多く見かけますが、季節の終わりセール、というのをみると、果たして、これは、夏の終わりのセールなのか?と思わずにはいられません。
 昨年は8月が涼しくて、日本からサマーコースにいらした方々は、驚かれたようです。 
 私は8月の2度の海辺街(北と南)のコンサートの後、日も眺めだし、ビーチでゆっくりしてから帰るように列車の切符を手配してしまったので、暖かくないととっても困ります。

 今更、ですが、2週間前にみてきた、久々のオペラのことを。

 いつものロイヤル・オペラハウスにての、ロイヤル・オペラの公演。
 『ラ・ボエーム』 プッチーニ作曲 (6月10日に鑑賞)

この公演はまだ7月の中旬まで続きますが、前半のキャストがこの日が最終日。
 そして、この日は、世界中の映画館でのライブ放送(日本は時差がある為、翌日)され、イギリス国内では、年に3、4回行われる、BPビッグ・スクリーンの日。
 ビッグ・スクリーン、というのは、イギリスの主に大都市の広場などに文字通り大きなスクリーンを用意して、誰でも無料でオペラ、バレエ(今年は9月の次のシーズンが始まってから、ロイヤルバレエの『ロミオとジュリエット』)を観られる、というもの。
 ロンドンですと、トラファルガー広場で行われています。 私も行ったことがありますが、皆さんピクニックを用意して(イギリス人のピクニックは、本格的)、お友達同士でワインを飲みながら鑑賞、という方も多くいるのです。

 音楽家なのに、オペラよりもバレエを観ている私ですが、カーディフ時代は、地元の(一応、プロフェッショナル団体らしい)ウェルッシュ・ナショナル・オペラ(WNO)の公演が大学から徒歩10分ほど(当時)の小さな劇場で行われ、WNOのオーケストラに所属していらした弦、管楽器の先生方も多かった為、私たち学生は最後のドレスリハーサル(ゲネプロ)のチケットを頂けたので、それをよく観に行っていました。
 『ラ・ボエーム』は、その時観た中でも特に印象が強かった作品。
 
 ロイヤル・オペラでも数年前に観ましたが、1974年から舞台に登っている原ヴァージョン。 デザインを担当しているのが、ロイヤルバレエの『くるみ割り人形』『A month in the country』『エニグマ変奏曲』でおなじみの、ジュリア・オーマン。
 私は彼女のデザインが大好きなので、初めて『ラ・ボエーム』をここで観た時には誰のデザインなのかもわからずに観たのですが、幕間にプログラムを確認して納得でした。
 
 ですが、この長く上演されているヴァージョンも、7月半ばで最後になります。
 よって、もう一度観ておきたい、と思いながら、久々にオペラ公演に足を運びました。

 この日の主演、お針子のミミは、アンナ・ネトレブコ。 ディーバという言葉が私の中で浮かんでしまうので、ミミを演じることについてはどうか?と思っていたのですが、美声だなというのが、彼女の印象。
 数年前に彼女の『マノン』を観た時よりも私は好みだったように思います。
 最後の死ぬ直前、ベッドに横たわって歌っても伸びていく弱音。 クラシックの極みは弱音なのだ、と改めて思うほどでした。 

 カーディフの音大時代に、私の学年は歌科がとっても問題があり、歌の人たちの人間的ないろいろを見すぎてしまって、歌が嫌いになってしまったのが私がオペラに行かない理由なのですが、女声よりも、男声の方に惹かれ、今回も、ミミの恋人役、詩人のルドルフォを演じた、Josepf Callejaが、もう一度聴きたいと思わせてくれる歌唱でした。

 
 あまりにも久々のオペラ鑑賞なので、最初は字幕と舞台の味方の感覚が思い出せず戸惑ったのですが、どれだけオペラを観ていないのかバレるほど、オペラハウスのオーケストラストールの字幕の表示場所が変わっていて、今までだったら立ち見は字幕は非常に見にくかったのが、ずいぶん改善されていました。

 ただ、ちょっとこの日は、死の場面をみるのがとっても辛い日でもあり、第2幕の途中から帰ろうか、と思うほど泣いて、舞台を観ているのにそこに入り込んでいる、というオペラでは珍しい感情があった日でした。
 
 古い、という意見もありますが、現代演出のオペラがとっても苦手な私にとっては、この古臭い、でも、素敵なデザイン演出のヴァージョンが好きでしたので、これをもう観られないのはとても残念な思いです。

 7月の最終日は、歌手は今回と違うキャストですが、ドミンゴが指揮をするので、それを観てみたいな、と思いつつも、朝早くから当日券の列ができると思うので、それに並ぶ気力があるかどうか。
 

 ピアノを弾く時にも、生徒たちに歌を歌うのであれば、といいながらフレーズの話をするので、本当は私ももっと歌を聴きに行くべき。 

 それにしても、いつものオペラハウスなのに、休憩時間にお友達もいないし、劇場内の雰囲気もとっても違うし、いつもよりも人種差別を感じるし。 通い慣れた場所なのに通い慣れた場所ではなくなる、という不思議な感覚でした。

 
 
 

Posted on 2015/06/23 Tue. 23:25 [edit]

category: エンターテイメント

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23

クラシックとジャズとポップスと・・・ 

 ピアノを教えていて難しいな、と感じる問題。
 それは、曲を選ぶ時のこと。

 何度も書いているように、イギリスは、グレード試験が主なものです。
 課題曲(グレード1から7は、A: バロック形式または古典 B: ロマン派系 C: 現代、ジャズ、グレード8は、A: バロックまたは、近現代のポリフォニー様式の曲、B: 古典派 C: ロマン派、現代、近代)からABC一つずつ曲を選ぶことになります。

 ピアノの場合、王立音楽検定では2年に一度の課題曲変更。
 イギリス人作曲家の曲が入ってくるので、知らない曲がほとんど。
 そして、3年ほど前から、幅広い国の作曲家の作品を取り上げるようになったので、凄い状態になっています。
 
 級によって、どれも良い曲で迷う場合、どれを選んだら良いのやら・・・ということがあったり、毎回課題曲発表がドキドキです。

 子供たちは、学校でお友達が弾いているのを聴いたりして、特にグレード5以下のCピース、現代、ジャズは課題曲集に3曲載っていますが、大抵そのうちの1曲がジャズ系なので、それに偏ります。
  
 ジャズ系の曲は、子供好みのノリの良い曲なのですが、実際にはリズムがあやふやになりがちですし、グレード6以上を目指すのであれば、土台として残らない気がして、私はなるべく避けさせていますが、私の生徒のご家庭の9割以上はクラシックを聴くことがないご家庭ですので、親たちも耳馴染みの良いジャズ系の曲を希望されることがほとんどです。

 私は、ジャズが致命的に下手。
 カーディフの大学時代、ピアノ科は、3年間ジャズが必須でした。
 グループレッスンですが、1年生の時にコードネームを習って、ジャズスタンダード(Autumn leavesとか)をいくつか弾いて、そこからの即興演奏も。 そして、2,3年生の時には、フリーインプロ。 
 これが、とてつもなくできなくて、先生がとても良い方でしたので、授業はどんな時にも一度もサボったことはありませんが、2年間、授業で弾いたことは一度もありません。 毎回授業には出席するので、先生も勘違いなさっていて、
「じゃあ、次、みゆき弾く?」
「私は遠慮しておきます」
「そうか。 みゆきは先週弾いたから良いことにしよう」
 と、毎週のようにこれを繰り返し、クラスメイトには呆れられていましたが、遂に2年間弾くことはありませんでした。
 
 試験だけはフリーインプロができないので、先に作って暗譜をして弾く、というとんでもない方法でクリアしていました。

 ジャズが弾けたら良いな、と思うこともあるのです。
 特に、クルーズピアニストに憧れがある私は。
 ですが、大学時代にとてつもなく苦手なことがわかって、クラシックの曲を練習する時間を減らしてまでジャズが弾けるようになりたい、とは思わないので、高める気持ちは全くありません。

 
 ピアノのグレードとグレードの合間、次のグレードへ行く為の準備、今弾いておいてほしい曲をレッスンしたい、というのが私の考え。
 ですが、良くも悪くもグレード一筋の国の為、グレードで弾く曲以外に曲があることをご存じでないご家庭が私の生徒の場合多いのです。
 よって、次のグレードへ行く為に他の曲集を使いたいのですが、とお話しすると、「では、ポピュラーミュージックで。 ジャズで」とおっしゃることがとても多い。
 子供は、結構クラシックの曲の良さもわかってきて、バッハを弾いてみたい、などということもありますが、私の場合、保護者は違います。
 
 ポピュラーミュージック、ジャズがいけないわけではないのです。 
 だったら、そちら方面が得意な先生に習った方が良い。
 私に習っても、ポピュラー、ジャズの楽譜にかかれていない重要な要素は何一つ学べません。
 楽譜を選んできて、と言われても、これらの分野は広すぎて、知識がなさすぎる私にはお手上げ状態です。
 
 このようなものも教えてこそ、ピアノ教師だ、とおっしゃる方も多数いらっしゃるとは思います。
 グレードをこれ以上受けない、というのであれば、良いかもしれません。
 が、グレードを受けていきたいのなら、話は別。
 
 それに、私のピアノ指導の意義、「楽しいレッスンではないかもしれない。 でも、自分で音、リズムを理解して、弾きたいものは自分で弾けるようになる。 これができた時が、ピアノを弾いて楽しい時」
 という、楽しい、の捉え方の違い。
 
 何度も突き当ってきた問題です。
 
 2015-16年のグレード6のCピースの課題曲集に入っている3曲中、1曲は理解不能。
 もう1曲は、親からNGが出やすい。
 そして、結局選ばれるのは、皆さん耳馴染みがある、『オズの魔法使い』より、『Over the rainbow』、この試験用編曲。
 ちょっと悔しいのは、これを編曲しているのは、カーディフ時代私より1学年上だったピアノ科の人。
 前述のジャズインプロの授業は2学年同時だった為に、彼とも重なっているのですが、他のピアノ科のパフォーマンスクラスでは滅多に弾かないのに、ジャズの授業は毎回別人なほどイキイキと弾いていた人でした。
 私のところも、こればかりレッスンするようになりそうで、覚悟です。 
 素敵なアレンジなのですが、クラシックとは違う要素が必要で、ある意味で弾きにくい。
 そのうち、覚えてしまうそうですが。

 日本で、クラシックだけではなく、他のポップス系も子供たちに許可していらっしゃる先生方は凄いと思います。
 拒んでいる私はどうにもなりません。
 本人の希望通りバッハをやるか、親の意見に合わせてポップスをやるのか、あと数日悩みそうです。

 
 
 
 

Posted on 2015/06/22 Mon. 23:27 [edit]

category: 音楽

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22

チャイコン1次が終わって 

モスクワで行われているチャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門、1次予選の結果が出て、なるほど、と思いながらみていました。

 今回は予備審査を通って1次予選に進んだ中には、王立音楽大学時代の同級生が一人、一つ下の学年だった人が一人参加していました。 残念ながら次には進めませんでしたが。 私は自分の言葉のある演奏で、好きだったのですけれどね。 当時の演奏よりもずっと好きかもしれません。

 時間的に、完全にLiveではみることがほとんどできませんが、残っているアーカイブをかいつまんで聴いていました。
 
 達者に弾くけれど、聴いていて疲れてしまった人、聴かせてくれた人、色々。
 もちろん、現地での生の音とは違うことは承知しています。
 ですが、音楽的流れ、というものは音響で多少変わるもの以外は、そのままではないのか?と思いながら聴いていました。

 凄く自分の言葉があって、私好みの人たちで私が聴いた人たちは、皆落ちました。
 うまいし、お手本だけれど、それほど訴えてこなかった人たちが通っている。
 多少のミスタッチがあっても、勢いがあれば、通っているようにも思います。
 これが、コンクールというものなのだ、ということを再び思い知らされました。
 これでは、私は小さいコンクールでも通るわけがありません。


  ロシア人コンテスタントも多い今回の1次予選。
 私が受けてきた教育。
 イギリスにはない演奏奏法。

 ロシア、というと、爆音でグイグイ押しまくる、という印象が日本では強いように感じますが、私はそれだけ、とは思いません。
 師匠はモスクワでは無くて大学からはサンクトペテルブルグなので、またモスクワとは違います。
 ただ、モスクワでも爆音系ばかりでは決してありません。

 1人、40-50分で、バッハの平均律、ショパン、リスト、ラフマニノフのエチュードを1つずつ、古典のソナタ、チャイコフスキーの任意の曲を1曲以上。
 
 統計を取るのが好きな私は、1次予選参加者の選曲の統計をとってみましたが、今年は、ショパンは25-6の3度のエチュードが非常に多い。 反対に、結構普段は多く見かける10-4がたった一人。

 リストのエチュードは、12番の雪かき(雪嵐?)がダントツ。
 10番 ヘ短調が意外と少ない。
 
 ラフマニノフは、やはり、39-5,9が多いですが、意外なことに私がたまに弾いているいつもなら弾く人がほとんどいないような39-3を弾いた人が3人も。 そして、33-2を弾いた人が4人も。 ヴィルトゥオーソなエチュード、と書かれている場合は、33-2を入れるのは私的に微妙でいつも躊躇していたのですが、今回はそれは記載されていませんでしたが、とっても意外な選曲でした。

 古典のソナタでは、いつものことですが、モーツアルトのソナタの難しさ。 5人弾いて全員次に進めていません。
 ベートーヴェンは、作品111、最後のソナタが熱情と同じ人数だったのも意外なこと。
 反対に、いつも多い印象がある110は一人だけ。

 統計を取ってどうするのだ?と思うのですが、おもしろいのです。
 自分自身の参考にもなる。

 チャイコフスキーは、さすがに、ドゥムカ、作品19-6の主題と変奏が多いですが、意外と2つの小品 作品10(2番のユモレスクのみも含め)が多かった印象。
 素晴らしいエチュードを繰り広げても、『四季』は平坦だったり、改めてチャイコフスキーの小品の技巧的な曲とは違う難しさを感じました。


 3月にドイツのコンクールへ行った時、お喋りをしていた日本人参加者と選曲、特に古典ソナタとエチュードについて話し合っていました。
 彼女の先生は私の師匠と違って国際コンクールで数多く審査員をしていらっしゃるらしく、そういう方からの意見も伺えてたので興味深かったのですが、今回の結果と照らし合わせても、あそこで話していたことがリアルになってきました。

 審査員にもよりますし、コンクールは本当に難しい。
 コンクールで1位を取った人、もう一度聴きたい、と思わせてくれる人ばかりではありません。
 もちろん、凄い何かがあるのです。
 でも、今回個性が強かった人たちが落とされているのも事実。
 
 本選のコンチェルトも良いですが、私は1次予選、セミファイナルまでを聴くのが好きなので、あと数日楽しみたいと思います。
 
 

Posted on 2015/06/20 Sat. 23:33 [edit]

category: 音楽

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20

イギリスで冷やし中華 

気温が上がってきているイギリス。
 この国には、宗教的行事のものを除き、季節感のある食べ物、というものがほとんど存在しないように思います。

 よって、暑くなった時に私の食卓にのぼるものは、カーディフ時代の寮生活中に友達が作るのをみて覚えた、ギリシャサラダ。
 
 昨年は日本に帰らなかったこともあり、無性に食べたくなったのが、大好物の冷やし中華。
 日本では中華三昧のものを私が行く前に買っておいてくれることがほとんど。

 昨年はレシピをネットで探し、練りごまが手に入らないため、そして練りごまが何なのかわからなかった私に母が、「ピーナッツバターみたいなもの(←日本がわからない日本人の娘を持つ親は大変です)」と説明をしたことにより、レシピを調べたら、海外在住の方を中心に、ピーナッツバターを使ったレシピが見つかったのです。
 が、どうしても、麺に納得がいかず、いくつか日本食材店での中華麺以外を試したのですが、ダメでした。
 今年は、もう挑戦しないつもりでした。

 が、先日、ネットをみていて、朗報を見つける。


150619-1


 それは、スパゲッティーにあるものを加えて茹でると、中華麺(風)になる、というもの。
 こちらが、茹で途中。
 噴きこぼれを心配するほど泡立ちました。

 ちなみに、母にこれをクイズしたら、考えてすぐに言い当てられたので、ロジカルに考えればわかることのようです。
 が、私はスパゲッティーと中華麺の違い、というものを全く知らなかった人なので。


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 こちらが、茹でる時に大匙1加えたもの。
 それは、(食用)重曹。
 

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 縮れはしないのですが、色は、普通にゆでる時よりも、若干濃くなっていました。
 茹でた後、洗わないといけないのですが、今回は冷やし中華なので、問題なく。
 元のレシピには、ラーメンを作るために、となっていたので、冷水で洗ったら、冷たくなるからお湯で洗うのか?


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 数年ぶりに作った錦糸卵とは思えないような錦糸卵と、適当な性格そのものの盛り付けはさておき、こちらが、出汁、お醤油、お酢以外は、全てイギリスのスーパーストアで簡単に手に入るもので作った、冷やし中華。
 ハムの買い置きがなかったので、今回は、蒸し鶏。
 とはいうものの、現在では、ちょっと大きなスーパーストアへ行けば、普通に調味料売り場でお酢もお醤油も手に入るので、ほとんど現地店で揃えることが可能。

 昨年試したどの麺よりも、これが、一番中華麺に近いと私は思います。
 もう少し細めのスパゲッティーならもっと良いのでは?と思います。

 あとは、もうすこしゴマダレならぬ、ピーナッツバターダレの味を変えていけば、自分のものになるのかな、という印象。

 ぜひ、冷やし中華を食べたい、と思う気候になってほしいロンドンの夏。
 焼きそばも、ラーメンも、今まであきらめていたものが食べられるようになるのはとっても嬉しい。
 日本食大好きな現地人生徒から、焼きそばの作り方を教えてほしい、と言われているので、まずは、私が頑張ってみようかと。

 珍しく、食の話題でした。
 重曹スパゲッティーを最初にネットに紹介くださった方に、感謝です。


 

Posted on 2015/06/19 Fri. 10:29 [edit]

category: 日常

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19

ピアノを続けなくてはいけない理由 大学進学編 

チャイコンが始まって、時間が限られていますが、かいつまんで、Liveを聴いています!
 あくまでも、放送での音ですが、それでも、モスクワに行かずにチャイコンの演奏を聴けるとは良い時代になったものです。
 みなさん達者に弾きます(色々な意味で)。 
 客席にモスクワにいる知人たちがいないのか探してしまいますが。


 昨日の続き。

 イギリスの大学というのは、原則的に大学各自の入試、というものがありません。 従って、大学の申し込みも、UCASというところが一貫して行う。 例外は、音大、ダンスなど実技を伴う単科大学のようなところ。
 UCASに願書を送る際、特技、のような欄でピアノ、ヴァイオリンなど楽器演奏のことを書きたければ、どのグレードを取得しているのかを書く必要は以前からありました。

 が、数か月前グレード機関からメールが届き、実技、楽典(セオリー)グレード6以上、合格の段階(下から、パス、メリット、ディスティンクション)により、違う点数がつき、点数制になった。
 グレード6のディスティンクションの方がグレード7のパスよりも高い点数(現時点)。

 大学の合否、というのは基本的にAレヴェルの成績で決まるのですが、他のことも考慮されるようなので、楽器演奏は、より明確に表すようになったようです。
 ということは、今まではグレード6までとっておけば、と思っていたご家庭も、万が一を考え、グレード8を目指すようになるのでは?と思います。
 これは、中学生など知らないことが多く、直前でどうにかできるものではないので、私はなるべく、中学生になったご家庭には早めにお話するようにしています。 

 そして、9月に大学生になる(予定)の生徒から聞いた情報によると、音楽学部を希望の人以外は、中学受験での音楽奨学金と同じように、大学でも音楽奨学金ができた、という話。
 ただ、私は実際に確認しているわけではないので、すべての大学、学部(音楽以外)なのかどうかはわかりません。

 グレード8に合格していることが音楽奨学金のオーディションの申し込み条件らしく、ぎりぎり取れなかった私の生徒は残念ながら受験できなかったのですが、これから大学生になる人は、8まで目指す人も増えるのでは?と思います。

 ということは、本当にピアノが嫌いでもやらされる人が多くなる、ということになりそうです。
 
 私自身も、グレード8まではお母様にやらされて、合格したら即ピアノをやめる、という生徒たちをみてきています。
 グレード制度は良いものでありますが、すべてがこれにとらわれる、というのはどうかな?とも思います。
 そして、グレードは試験官が一人。
 試験官は講習を受けて合格した人たちですが、ピアノを弾ける人がピアノの試験をみる、というわけではないので(弦楽器なんてもっと大変)、今までの生徒たちの試験の結果をみても、とんでもない結果になっていることもあるので、合格したカテゴリーで点数制にするのはどうなのかな?と思うところがないわけでもありません。

 
 生徒たちのお友達の話を聞くと、実技グレード5の後、6を受験するには、その前に楽典(Theory)のグレード5に合格しなくてはいけない。 このセオリー試験がネックになり、グレード5で楽器をやめてしまう人も多い、と聞きます。
 いくつかの楽器を習っている生徒たち曰く、他の楽器の先生はセオリーを教えるのを拒むことも多いとか。
 私は、セオリーを教えるのも好きなこと。 珍しいようです。
 よって、こちらでの教えが増えたらうれしいものの、こればかりは、お母様同士の口コミの世界。
 
 これからどのように変わっていくのか。
 まだ情報が完全にいきわたっているわけではなさそうなのですが、お勉強の量も増えるGCSE以降、実技グレードの準備も大変になるので、私自身もこれらのことを考えながら教えていかないといけないな、と思えてきます。

 やらされている子たちは本当に大変だと思います。 
 生徒もこちらも。

Posted on 2015/06/18 Thu. 23:49 [edit]

category: イギリス事情

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ピアノを続けなくてはいけない理由 中学入試編 

 学年末でなんだか忙しそうな私の生徒たちです。

 日本だと、どうしてもピアノレッスン人口が減ってくる中学生以降。
 残るのは、本当にピアノが好きな子と、親の願望がよほど強いお宅でしょう。
 
  そうでないのがイギリス。
 そして、これからもっと大変(私たち教える側)になるのが、イギリス。
 
 イギリスは、原則的に小学校も含め、学校のそばに住めば、そこに通える、というわけではありません。
 特に、中学生以降(7年生以降)は、学校の差が非常に大きい(日本もそうですが)。
 
 基本的に7年生から9年生、そして10,11年生のGCSEまでは同じ学校。
 より専門的な勉強になる12、13年生のA Levelsは違う学校に行く人もいますが、ほぼ同じ学校だと思います。

 公立の中学でも入試があるのです。
 誰でも行ける学校は、問題も多く抱えているのが現状。
  
 2、3年前に変更があり、多くの公立の中学の入試が、それまでは6年生の秋に行われていたのに、なんと入学1年以上前の5年生の夏に行われるようになりました。
 私立は今まで通り、6年生の秋から冬にかけてが多いように思います。
 
 よって、私が住む地域では、今が2016年9月に中学生になる子供たちの入試時期。

 公立の中学の場合、お勉強枠とは別に、音楽枠入試というのがある場合があります。
 そして、ロンドンちょっと郊外の学校は、兄弟枠なんてすごい枠も。
 名前の通り、兄弟が通っていたら、入れてしまう枠。
 音楽枠入試、というと大げさに聞こえてしまうようですが、別に音大を目指すような人、という意味ではありません。
 ただ、入学してからは、学校のオーケストラ、クワイヤーに参加が義務付けられるようではあります。

 よって、お勉強枠、音楽枠の両方での受験が多いのでは?と思います。
 音楽枠は、私の地域の学校の場合、楽器演奏(1つか2つ)と調音(Aural)。
 楽器演奏も、ピアノだけではよほど他の人よりもできていないと、通りにくいことが多い。
 オーケストラの楽器、人気のフルートやクラリネットは大変。
 始めるのが遅い場合、音楽枠を狙うことが目標で楽器を習う場合は、ダブルベース、バスーン(ファゴット?)、フレンチ・ホルン、ハープ、などやる人が少ない楽器を狙う。
 
 私立だと、授業料が日本の比ではないので、お勉強の奨学金と、音楽の奨学金があることが多い。
 お勉強で合格しないと、音楽奨学金のオーディションは受けられない。
 そして、オーディションも希望者全員ではなくて、一定のグレードに達していないと呼んでもらえない。
 よって、それまでに、そこに達するようにご父兄から言われることもありました。

  公立も、私立も楽器演奏は皆トントンのことも多く、差がつくのがオーラル(調音)。
 これに早くに気が付いたお宅は、1年前から調音に力を入れます。
 私は、今年大学生になる子ですから、8年くらい前に知っているお母様に頼まれて、入試のための調音のレッスンをしていました。
 日本のように過去問があるわけでもなく、文章で説明された大まかな内容を私なりに理解して探っていくレッスン。
 最初の子がとても賢い子でもあり、第1志望の私立で大きな額の音楽奨学金を受けたことから(私の力ではなく、ヴァイオリン、ピアノ両方とも出来の良い子でした)、その後は3年ほど続けて口コミでこの入試の調音のレッスンをしていました。

 一昨年、入試前にちょっと調音をして音楽枠を受けた私の生徒もいましたが、今回は久々に、(公立の)入試調音を。
 といっても、お母様が音楽枠のことを知らず、調音があることも知らず、入試2か月前に急に言われたこと。
 私がピアノをみているわけでもなく、ほかの楽器を習って1年。 
 リズムが全く分かっていないレベルからのスタート。
 付点音符も、8分音符も知りませんでした。
 
 叩き込みレッスンです。
 子供が音楽が好きではなくても、やらなくてはいけないのです。
 
  日本のように書き取りではなくて、聞いたメロディーのリズムをたたく、歌う、曲を聴いて説明する、などという内容なのですが、やったことがない子には困難な内容。
 今までは、ピアノでグレードが6に達して、グレードでの調音を勉強していた子たちの強化レッスン。
 今回は初めてのケースで、私自身がその場でどのように対応していくのか、というのが試されました。
 
 こうして、音楽が嫌いでも、習わせるご家庭が多いのがイギリス。
 学校で習える(Boroughからの補助金もありますし、低価格。 授業中に抜け出して、楽器のレッスンを受けるのです!)こともあり、楽器人口が多い、とも言えます。

 日本のように中学受験だから、ピアノも1年お休み、というわけにはいかない。
 よいところでもありますが、子供が音楽好きでない場合は、大変だと思います。

 長くなったので、大学入試編はまたの機会に。

 
 

Posted on 2015/06/17 Wed. 10:21 [edit]

category: イギリス事情

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17

ウィンザー(Windsor) 6月14日 

考えてみたら、8か月ぶりにイギリスで列車に乗った一昨日でした。
オックスフォードには行っていましたが、コーチを使用。 このようなことは珍しいのでは?

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 1年ぶりにこの方の駅から出発。
 10年前は、大学が交通費を負担して下さって、毎週師匠のお宅まで、ピアノのレッスンにカーディフから通っていたので、パディントン駅を使っていたのですが。

 思い返せば、昨年の6月第2日曜日は、ここからオックスフォードへ(最初のレッスンのみ列車使用)。
 一昨年の6月の第2日曜日は、ウェールズへ行くのにここから出発。
 これ以外には使っていないので、偶然3年続けて、6月第2日曜日のみパディントン駅使用。
 今年は、10月末にここにもう一度来ますが。

 このパディントンの置物は初めて対面。 
 出発階にいた灰色のパディントンの置物は、いなくなっていました(どこかに移動?)。


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 途中停車しない列車で25分ほどで、まずは、ロンドンから西に進んで、スラウ(Slough)へ。
 ここは、以前コンサートで来たことがあります。
 そして、ここで列車を乗り換えて、ウィンザー(Windsor)までは、8分ほど。

 テムズ川を越えて、駅に近づくとウィンザー城がみえてきました。
 そして、列車を降りたら昔王室で使っていたという列車の先頭部分。

 

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 夕方でしたので、帰る方が多くて、すぐに日本語が聞こえてきました。
 中には、修学旅行中だと思われる(さすがに制服ではなかったのですが)、中学生か高校生の団体も。
 駅から続くアーケードを振り返るとこんな感じ。

 第一印象は、テーマパーク。
 イギリスもいくつかの場所を訪れていますが、こんなところは初めてでした。
 

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 アーケードを抜けたら、すぐ目の前にウィンザー城の城壁。
 
 カーディフからコーチでロンドンと行き来していた時は、M4からよくこのお城のてっぺんがみえたものです。
 一度は中に入ってみたいな、と思いますが、観光地と人混みが苦手なので、いつになるやら。


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 早めについたので(そして、ちょうどフェスティヴァルは休憩中)、教会の周りを散策。
 ここは、イギリスで一番短い長さの道だそうです。 
 写真を撮った場所が、この道の端っこ。

  

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 帰りは9時近かったので、駅に向かうアーケード(ここは屋根が切れていましたが)は夕方の混雑とは全く違う様子。
 

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 駅のお土産屋さんには、こんなものも。
 左のカップのジョウジ王子の写っていない側には、キャサリン妃も。
 この前日が女王の誕生日のセレモニー(?)があって新聞でも話題になっていましたが、ウィリアム王子に抱っこされたジョウジ王子が話題でした。
 フェスティヴァルに行く時に他の方が読んでいた新聞(The Sunday Timesだったか?)の第1面の写真は、女王ではなくて、ウィリアムとジョウジ王子。
 イギリスも意外とミーハーなのだな、とちょっとおかしくなってしまいました。
 そして、チャールズの隣にカミラもいたのでは?と思いますが、私がみた写真のいくつかは、チャールズで切り取られていました。
 そういえば、カミラとチャールズのこのようなグッズはみた覚えがありません。
 

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 曇っていても、夜8時50分にこれくらいの暗さであれば、良い方でしょう。
 ホームから城壁が見えます。
 そして、このホームは、ヒースロー空港に向けて着陸態勢に入っている飛行機がとってもよく見える最高の場所でした。
 肉眼で航空会社が判別できる距離。
 BAが多かったですが、ひっきりなしに飛行機が通り過ぎていきました。

 はじめてのウィンザー。 メインのお城に入らないウィンザーでの数時間でした。

 

Posted on 2015/06/16 Tue. 22:11 [edit]

category: イギリス 遠出

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16

ウィンザーのフェスティヴァル 

諸事情により、ここを1週間ほど放ってありましたが、また戻ります。

 日本人にも人気の高いロンドン郊外のウィンザー(Windsor)に初めて行って参りました。
 何年もイギリスに住んでいるのに、観光地にほとんど行ったことがありません。 長く住むとそういうものかもしれません。

 が、観光目的ではないのが私。

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 今日の目的地は、駅から徒歩5分ほど、観光客も多かった、St John's教会。
 
 昨年から始まった、という、ウィンザーのピアノフェスティヴァルに参加してきました。
 フェスティヴァルとは、様々な意味がありますが、ここでは、イギリスで盛んな、発表会とコンクールの間のようなミニコンクール。
 順位はつきますが、日本のように格式張らず、音大を目指しているような子以外も勉強の為に受けられます。
 楽器の種類が多いことがほとんどなのですが、ここはピアノのみ。
 私も、生徒たちを北ロンドンで行われているものに誘っていますが、今回は、私自身が参加。
  
 私自身は、あまりフェスティヴァルに参加していないのですが、フェスティヴァルの良いところは、細かな講評を書いて頂けること。 全体的に審査員(一人)からのお話もあります。
 
 ちょうど、6月は演奏の機会がなかったこと(今年受けたいコンクールもあったのですが、グレード試験、中学音楽枠受験があり不可能)で、たまたま見つけたフェスティヴァル。 審査員が、2年前に他のフェスティヴァルで私の生徒たちが良いことも悪いことも私が納得のいく講評を頂いたこと(もちろん、結果もついてきました)で、私に対してはどのような結果になるのか知りたかった、というのが理由。
 
 誰もが参加できる、Open classに参加。
 Open classにも色々とあり、ここでは、バロック、ソナタ(どの時代の物でも、1楽章)、ロマン派、リサイタル(18分以内2-3曲)の4つ。
 私は、リサイタルとロマン派に申し込み。
 
 元々は、リサイタルだけを受ける予定だったのですが、ここで、今後の生徒の指導も含め、自分の苦手な曲でプログラムを組むことに。 でも、それではちょっと寂しいので、賞狙いで(!)、ロマン派にも申込み。
 
  最初に、ロマン派のクラス。
 ここでは、ショパンの幻想ポロネーズを演奏。
  
 先週は諸事情により、教え以外は集中できず、昨日も弾けていなくて(指は動くけれど、やりたいことが何一つできない。 空っぽの心)参加をやめようと思っていたほど。
  
  意を決して演奏し、演奏に集中はしていたものの、反対にその集中が仇となり、最後は涙をこらえながらの演奏。 あんなことは初めて。 
 ヤマハのC2のピアノはとっても弾きにくく、鍵盤は、ベタベタ(クラスとクラスの間に、主催者の方に話して、Wipeして下さいました)。
 ですが、自分で抱え込んでいたものを、言葉を発しないから、演奏でうまく誰にもわかることなく今の私の抱えていたものを出し切ったようで、演奏後は変な充実感。

 結果は2位。 
 色々と思うこともありますが、他のクラスの参加者の先生らしいどこかのピアノの先生が、わざわざ嬉しいことを伝えにいらして下さったので、そう思ってくださった方が一人でもいらして下さったことが嬉しかったです。
 そして何より、イギリス人(特に男性ピアノ教師)と相性が非常に悪い私が、珍しくイギリス人に賞を頂けた、ということが驚きでした。

 
 他の年齢枠のリサイタル部門を挟んで、フェスティヴァルの最後が、Open classのリサイタル部門。
 ちなみに、他の年齢枠でのリサイタル部門は聴いていたのですが、昨年のサマーコースに参加していた子がいて、再会。
 目立たぬように生きているのですが、住んでいる地域を離れての参加でも、誰かに会うようです。

 
 そして、リサイタル部門では
 バッハ: 平均律クラーヴィア曲集 第2巻 第1番 ハ長調
 フィリップ・マーティン: The Rainbow comes and goes
 ショパン: ノクターン ロ長調 作品62-1

 1年半前のコンクールでもつれた、苦手なバッハの平均律を今回は弾くことに。 国際コンクールに比べ、苦手なものを出したい、というのが私のフェスティヴァル参加かもしれません。
 事故も起こらず。 が、攻めの演奏ではありません・・・
 非常に豊かな響きの教会。 気を付けていたのですが、それでも、響きにやられてしまう部分もあったようで、テンポのことを言われましたが、これは、これから教会でのコンサートの教訓にもなるので、言われてよかったです。
 
 フィリップの曲は、3月にドイツのコンクールで弾いてから、放ってありました。
 苦手な現代曲。 ですが、イギリスではグレード7までは、必ず1曲現代曲が入る為、私自身が弾けないと指導もあやふやになる。
 よって、グレードの試験官もしている今回の審査員にどのような講評を頂けるのか、が今回これを弾いた理由。
  本当は、師匠にレッスンをして頂きたかったのですが、この曲の作曲家、フィリップはカーディフの音大でも教えていらして、私もクラスで何度か指導を受けています。 ちょっと困った師匠を持つ私は、これを師匠に見せたら、「どうせ、お前には他の男(の先生)がいるんだろ」と以前のようにいじけるのが目に見えているので、師匠も知っている人の曲を持っていくわけにはいきません(過去、現代曲を弾く試験で、師匠が作曲した曲を弾くのを拒否したことあり・・・)。
 
 心配していたのですが、全体的には問題が無かったようです。 が、私にはまだ解けない課題が残っているように思いますが。
 慣れない現代曲の和音、暗譜が怪しくなり、ペダル多めでごまかした部分、さすがに、もっとClearに、と書かれていましたが。

 
 さすがに苦手なもの3曲で勝負する気はなくて、最後は、弾き慣れたショパンのノクターンを。
 苦手な2曲の後だったので、変にリラックスしていました。

 賞には入らないつもりだったこの部門で、なぜか1位を頂きました。
 何かでお名前をみかけて、私よりもずっと活躍していらっしゃる(私が演奏を頂けないようなところでも演奏していらっしゃる方)も受けていたので、意外な結果でした。
 

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 生徒たちはメダルを頂いていますが、私はイギリスのフェスティヴァルで初めてメダル(その昔、カーディフで一度1位を頂いていますが、メダルはなかったので)。
 
 この部門、一人大学生くらいの若い男の子(とっても熱心なご両親)がいましたが、後は大人。
 大人の方は貪欲で、4つの全ての部門に参加していらした方も。
 アマチュア(ですが、方々で名前をみかけて、海外のアマチュアコンクールにも入賞しているような方)の方もいらしたり、私と同じように、ピアノを教えている方々がいらしたり。
 
 色々な刺激を受けてきました。
 そして、この私が珍しく、イギリス人から賞を頂ける、という快挙。
 一つの励みになりました。
 
 フェスティヴァルは、原則中で人の演奏を聴いていなくてはいけませんし、指慣らしもできません。
 演奏前に人の演奏を聴くのが苦手な私には、集中力を高めるのが難しかったのですが、これもまた勉強。
 
 生徒たちの気持ちにもなれるし、審査員がどのような考えがわかるようになるので、今後、フェスティヴァルに生徒たちを誘う際、あまりにも相性が悪すぎる場合(今年の某フェスティヴァルとか)、対策を練れるようになる。
 
 小さなフェスティヴァルなのに、同じ部門に日本人参加者もいて、ちょっとお喋りできたのも有意義。
 審査員の”達筆”を解読し終わっていないので、頑張ろうと思います(これが一番大変)。


 
 

Posted on 2015/06/14 Sun. 23:38 [edit]

category: 自分のコンサート

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14

サーカスとテムズ川の風景 

青空が2日続いた週末でした。
 
 気分的にいつもよりも余裕があるので、2日続けて、ロンドン観光客か?というような写真。


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 夜7時、テムズ川と遠くにセント・ポール寺院。
 ここを渡るのは、2か月振り。
 

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 私は存在すら知らなかったのですが、ロンドン・アイと、Royal Festival Hallの間くらいに、London Wondergroundという場所ができていて(仮設?)、何とも不思議な場所でした。


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 2週間ほど前からスタートしたらしい、Showを観てきました。
 売れ行きがよろしくないらしく、チケットが回ってきたため、行くことに。
 というよりも、オペラハウスでさえ行けていない私は、この存在すら知らず。

 サーカスとJazz演奏を融合したようなShow, Scotch and Soda。 
 各5人のパフォーマーによって行われる、舞台。
 直径7,8mの舞台に、客席は一番前は、舞台に膝がつくくらいの近さ。
 私は2列目でみていたのですが、その迫力、というか臨場感はかなりのもの。

 カーディフ時代は、大学の裏の公園で毎年春にサーカスが行われていたので、なぜかこれだけは、誰かがクリーニング屋さんで割引チケットをもらってきて、数人でまとまっていく、というのがイースターホリデー中にカーディフに残っている外国人ピアノ科を中心とした友達の慣例行事。
 中国雑技団とか、ロシアのサーカスとかもっと大規模なものをみているので、今回のは、空中ブランコなどはあったものの、ちょっとコンパクト。
 
 Showとして、とてもおもしろかったと思います。
 
 12歳以上入場可、となっていますが、日本人のきちんとしたご家庭でしたら、15歳の感覚かもしれません。

 

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 1時間ちょっとの上演時間。
 8時45分頃、まだ暗くならないロンドン。
 ロンドン・アイは相変わらず凄い人。
 お天気が良いので、良く見えるのでは?



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 House of Parliamentはいつみても、美しい。
 橋のところにはカメラを構えた人たちがたくさん。
 ビッグベンのすぐそばのWestminster Bridgeからの眺めは迫力があるのですが、私は個人的にここからの眺めが好きです。
 
 もう少ししたら、日が暮れてこの天気であれば素敵でしょうね、と思ったものの、多少寒くなってきたので、ちょっといて退散。
 
 

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 夜9時ちょっと過ぎたら、さすがに暗くなってきていますが、ナショナルギャラリーを後ろに構える、トラファルガー広場。
 
 今が一番良い時期のロンドンです。
 もう少し気温があがってくれれば、言うことなしなのですが。

Posted on 2015/06/07 Sun. 23:22 [edit]

category: エンターテイメント

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07

子供たちに伝える 

 先月(恐ろしい。 4週間前は、バーリを観光していたようです)、コンクールでイタリアに行って、生徒たちには迷惑をかけました。
 が、そこで得たものが役立っている生徒たちが数人。

 イギリスのグレードシステムでは、最初からスケール(Grade 2からアルペジオ)が必須。
 私は、導入の早い段階でスケールを始めるので、子供たち(特に男の子)は格好良い!と思うようで、スケールが好きな子が多い。

 ですが、好きでも、つっかえる、粒がそろわないのはよくあること。
 言っても治らない子たちに、
「スケールってイタリア語なのだけれど、どういう意味か知っている? (2階建ての家に住んでいる子には) ここにもあるものなのだけれど」

 「体重計」と答えた子もいましたが、わからなくもない。 でも、それは英語か?
 
 お恥ずかしながら、私自身、スケールの本来のイタリア語の意味を忘れていました。
 バーリのホテルでリフトを待っている時、ふと書いてあった非常事態の注意書きを読んでいて(実際には、イタリア語で読めないので、みていて)、スケールという言葉が使われていたから思い出したこと(辞書で念の為確認済み)。

 「あなたの階段は、表面がガタガタしていて、一つずつ段差の高さも違う。 どう?」
 ゲラゲラ笑う子がほとんど。

 そして、具体的なもので想像しやすいからなのか、その後はあれほど言ってもダメだったスケールがそれなりに同じ音の長さで弾けるように気を付ける、という姿勢を初めてみせました。
 どうして、つっかえつっかえではいけないのか、わからない子も多いのです。


 だからこそ、子供たちにどのように伝えていくのか、私自身がきっちりと考えなくてはいけない。
 レッスンのその子その子に合った言い方で伝えなくてはいけない、と改めて気を引き締めるばかりです。

 

Posted on 2015/06/07 Sun. 15:01 [edit]

category: 音楽

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07

Queen Mary's Garden In リージェント・パーク 

太陽が出ている時は半袖でちょうどよく、ちょっと太陽から離れると肌寒い、というイギリスらしい気候。
気温が高いわけではないような気がします。

時間変更があったりして、家に帰ると行ったり来たりになった今日の教え。
 珍しく青空だし、と思って、家に戻らずにロンドンに住んでいながら2年振りにリージェントパークへ。


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 いつもと違う方から入ったら、初めてここの池を見ました。
 ボートを漕いでいる人たちがいたり。
 貴重な青空なので、人もたくさん。


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 飾り物?と言いたくなるようなきれいな鳥がいたり。
 

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 Inner circleに入ると、Queen Mary's Garden。
 ローズ・ガーデンなのです。
 
 が、例年、ここに来る時は平日の昼間か、夜に近い夕方。
 週末の日中に来るのは初めて。

 ものすごい人の数でした。


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 入り口付近のバラはまだか?という感じ。
 唯一、『ノーウィッチ城』 がきれいだったくらい。


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 あとはこんな感じで、寂しい。
 一昨年は母と来ているので、今よりも10日くらい遅い時。
ですが、あの時も咲きそろっていなくて、今回の方が多少良かったように思います。
 あの時は、日本人の団体観光客がいました。



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 バラの名前を見て歩くだけでも楽しくなりますが、上品なピンクのひときわ素敵だったバラは、名前もさすが。
 『サヴォイ・ホテル』。
 ここは、何度も前は通っていますが、中には入ったことがありません。 
 『ノッティングヒルの恋人たち』の映画の最後で使われていますが。


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 奥の方の円形になっているローズガーデンの方が咲いているバラが多かったようです。
 が、ここは、ベンチも、周りの芝生の上も、人がたくさん。
 ピクニックを持ってきているロンドナーがいたり、グループで(日本語も聞こえたような気が)宴会している人たちもいれば、とにかく、私が今までみたことがない光景が広がっていました。

 
 そして、次の教えに移動する前、リージェントパークから近いスーパーストアへ行ったら、なんとオペラハウスのお友達とバッタリ。
 彼女はここからそう遠くないところに住んでいらっしゃいますが、それでも、なんたる偶然。
 お互いに驚いて、その場で立ち話。
 
 小学生の頃、スーパーストアで立ち話する母を見て、とってもおばさんっぽい行為だから、私は大人になったら、スーパーストアで立ち話をする人にはならない、と肝に銘じていたのです。
 実家のように小さな町内でもありませんし(小さすぎて、3年前の盆踊りの時は、誰にもわからない、と思っていったのに、練習会でバレ、当日も休憩で櫓から降りたら、知らないおじさんたちからも、「線路沿いの加藤さんのところの長女なんだってね」とバレバレ)、今回のスーパーストアは、私の生活圏内ではありません。
 おばさんの世界へ一歩前進。

 ですが、楽しい時間であったことも事実です。

 つかの間の美しい季節、楽しみたいと思います。


 

Posted on 2015/06/06 Sat. 22:59 [edit]

category: パーク

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06

以前弾いたものを再び 

 火曜日には、ヒートテック、コートがちょうどよかったのに、昨日から暖かく、夜になる前なら、半袖で外を歩くことができるほど。
いつまでもつのでしょう?この天候。

 昨年12月のコンクールで、ショパンのエチュード 作品10-4を大失敗してから、弾くのが怖くなったこのエチュード。
 他の物を試してみたりもしたのですが、そういえば、と思って、10年間放ってあるエチュードを久々に弾いてみました。
 しばらくは、エチュードを弾かねばならぬというのは無いのですが、先にやっておかないと、私の場合は直前にどうにかできるものではないので。

 ショパンのエチュードでは難易度が高い方に入るとは思うのですが、なぜか学部2年生、ショパンのエチュード4つ目で弾いたのが、作品25-6、3度のエチュード。
 普通であれば、中学、高校生の時に弾いているべきですが、私は何しろこの経歴なので。

 なぜか弾けてしまったのがこのエチュード(もちろん、国際レベルには達していません)。
 ですが、やはりコンクールで弾くには敷居が高くて、ずっと放置。
 10年振りに弾いてみたら、思っていたよりも弾けて驚き。
 学生時代に必死に勉強した物は身体が覚えています。

 当時よりも腕、手首の使い方が良くなっているので、楽になっているのかもしれません。

 私の場合、先生について定期的にピアノのレッスンを受けながら勉強できたのは、この世界ではとっても短い時間です。
 10代でないとだめだ、と言われる世界で、21歳から本格的に始めるのは、群を抜く遅さ(そういう方も多くいる、とおっしゃる方もいますが、音大でもコンクールでもそういう人には私はまだ出会っていません)。
 
 当時、がむしゃらに弾いていましたが、私は30代になってからが、ピアノを弾くのが楽になり、テクニックが伸びたのは、ここ2,3年の話。 10代しか伸びない、とは私は思いません。 ただ、21歳で、指を持ちながら根気よく打鍵からの指導をして下さった師匠がいるからです。 自分でいうのはおかしいですが、一つだけ言えるのは、私は師匠を信じ、素直に指示に従った。 今、自分で生徒を教えるようになって、もちろん、私に説得力が無いのかもしれませんが、もう少し素直になってもらいたいな、と思うこともしばしばあるのです。

 昔苦労したエチュードが時間をおいていたのに楽に弾けた時、あの時の時間は間違っていなかったのだ、と思います。
  
 ただ、本当に残念で悔やんでも悔やみきれないのが、一昨年の左手骨折。
 どうしても、左手の動きが未だに完全ではないのです。
 一昨年の今頃、ちょうどギブスがとれて5週間でコンサート。
 あの時は本当に不安でしたし、演奏後は、フォークも握ることが難しいほどでした。
 それから比べたら、雲泥の差。
 
 うまく、この左手をカバーできる曲を選びながら進めていきたいと思います。
 
 長いこと弾いていない古いレパートリー。
 少しずつまた出していきたいな、と思います。 
 きっと、昔よりも弾けるはず。

 

 
 
 

Posted on 2015/06/05 Fri. 23:55 [edit]

category: 音楽

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05

ガッリポリのお魚と教会 (5月15日 ①) 

本来ならば、コンサートが木曜日でその翌日にロンドンに帰るべきでしたが、金曜日は、ブリンディシ(Brindeisi)からのロンドン便が無い日。 バーリ(Bari)からは夜便なので、いずれにしても金曜日のレッスンはできないし、再びさすがの私もバーリまでまた行く元気がなくて、思い切って、金曜日もここに泊まって、土曜日の午前中にブリンディシからロンドンに帰国、夕方からレッスン可能、という日程に。

 前日、コンサートの後は、とっても変なテンションになっていて、あそこで私にアルコールを入れたら、きっといつもみたいに意識を失わずに、師匠の息子たちが何度も試そうとして失敗している、楽しい酔い方ができたのかもしれません。
 地元の方に伺ったら、安全、というので、普段海外で必要ないのに夜出歩かない私が、旧市街を少々歩き回ったほどです。
 そうでないと、発散されるものが抑えきれず。



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 折角キッチンがついていたので、まずは、旧市街の入り口にある、海の物の市場へ行ってみることに。
 全てお魚屋さんです。

 見たことがない大きさのムール貝を割って、差し出してくださるお店の方もいらしたのですが、本番が終わった後、と言っても、疲れている時に生ものを食べるのは怖くて、手を出せませんでした。
 オイスターなどもありましたが、私は苦手なので。


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 イカを買って、中も出して頂きました。
 そして、エビを数尾。

 タコを勧めて下さり、大好物なのですが、タコ好きの私でも、一人で一つはさすがに多すぎるので、あきらめました。
 だいたい、調理の仕方もわかりません。


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 イギリスでは見たことがないような貝類もたくさん。
 
 母を連れてきたら、他のお魚も、あのキッチンでできるお料理を考えてくれたのだろうな、と思うばかり。
 きっと、私の大好物の、小さい魚(あじ?)のマリネもできたはず。
 普段、お魚が乏しい国に住む私は、年齢相応の料理知識がありません。
 

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 小さな街なのに、教会の数がとても多かったのが印象的。
 これは、旧市街の中心部にある大きな教会。
 外観からでも圧倒されました。
 

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 中に入っても圧倒されます。
 このように宗教画が多くて、というのは、イギリスではほとんど見た覚えがありません。
 
 時間があえば、ぜひミサ(この宗派ではこういうのかわかりませんが)に出て、オルガンの音を聴いてみたかったです。


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 天井もすごい。
 この数日前のコンクールで弾いた、ベートーヴェンのソナタ第32番。 このソナタからは私は宗教的なものを感じ、わからなくなると、以前は、ロンドンのナショナルギャラリーのイタリア宗教画のところに絵を見に行ってヒントを得ていたものです。
 それが、美術館、ではなくて、教会のなかにあると、また訴えてくるものが違い、イマジネーションが湧き上がるばかりでした。

 

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 とにかく圧倒される絵の数々。
 昨年、ヴェネツィアのサン・マルコを見た時にも圧倒されましたが、あそこのように観光客が多い中に身を置くのと、ここのようにほとんど一人での空間を味わうのはまた違うもの。
 

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 こちらは、ビーチのすぐそばに建つ教会。


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 ここは小さいのですが、外からは想像ができないような、絢爛豪華な内部でした。
 この華やかさもイギリスでは見たことがないもの。
 
 ドアが閉まっていて、内部をみられないところも多かったのですが、宿泊先にいても、鐘の音が聴こえ、毎度のことながら、イタリアの鐘の音は透き通っていて軽め。
 パガニーニの『ラ・カンパネラ』の音そのものです。

Posted on 2015/06/05 Fri. 11:17 [edit]

category: イタリア

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選曲 

 6月に入った、というのに、昨日はヒートテックに、冬のウールのオーバーコート。
 4月2週目、オックスフォードへ行ったときには、半袖で歩いていたように記憶しますが。
 今日も家を出た時点では9時まで教えだと思って寒さ対策の格好で出たら、ドタキャン、及びあたたかくて、コートの必要なしでした。
 私の場合、出かけるのが一番暖かい時間なので、そのつもりで出ると、帰りに寒い思いをするので。

  それにしても、夜9時過ぎても薄明るくて、本来ならば一番良い季節なのでしょう。

  カーディフの学生時代は、この時期が実技試験。
 その前後にエッセイ提出。
 この美しい季節を感じることなんてありませんでした。
 
 たまに、事務仕事が溜まって、家でやるのが嫌になるとカフェに行くのですが、今の時期は、分厚いファイルを広げて勉強する高校生がたくさん。 セントラルロンドンの、UCLの大学生が多い地域だと、こちらの集中力も上がります。 そして、必死に勉強をしていた学生時代が懐かしくなります(ピアノの勉強は今も昔も変わらぬ量ですが・・・)。

  
 次の本番の曲を少し触りながら、久々にゆっくりと譜読み。
 ずっと追われた譜読みばかりだったので、目標を定めながらも、気持ち的にゆとりがあります。
 
 ピアノ曲はほかの楽器と比べても、数が何倍も多い。
 でも、特に日本では、『有名曲』というのは数曲。
 クラシックを知らない人にこそ、本当は『有名曲』以外であうものがあるのかもしれない。
 
 8年前に小学校などで希望の保護者と児童にコンサートをした時(有名曲とそうでないものが半々)、親たちの意見が、「有名曲だけの方がよかった。 そうでないと、子供は退屈になる」
 というのが多かったのに対し、子供たちは、有名曲以外にも興味を示しました。
 もっといえば、有名曲だって、子供は知らない子がたくさんいました。

 子供は元気な曲のほうが好き、というのも、そうとは限らない。
 男の子って、小学生でも意外とロマンティスト。
 日本の小学校の授業中にお話し&ピアノ演奏をした時も、男の子から、グリーグやショパンのノクターンがよかった、という声が多く上がりました。
 そして、私が今教えている生徒たちも、小学生くらいの年齢だと、意外とグレードの曲を選んでもらう時、男の子がしっとりとした曲を選ぶのです。 普段落ち着きのない子たちが。

 今タームは、珍しく実技グレードを1人しか受けませんが、次に向け、曲選びが始まってきました。
 グレードの楽譜を渡して、私が弾いて好きなのを選んでもらうのですが、その時の子供たちの目は、期待に満ちて、とっても素敵。
 もちろん、それがずっと続くわけではなくて、すぐにいろいろと躓いて大変な思いもするのですが。
 
 私自身が今取り組んでいるのも、ずっと憧れていた曲もあれば、つい最近見つけた隠れた素敵な曲もあり。
 8月のコンサートでどこまで新曲を出せるのか、一つはプログラム提出が無いコンサートなので、頑張ってみたいと思います。

 

 
  
 

Posted on 2015/06/03 Wed. 11:47 [edit]

category: 音楽

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ガッリポリのコンクールのガラコンサート (5月14日 ②) 

 この為に、わざわざイタリアに戻った、コンクールのガラコンサート。
 ずっと負け戦ばかりでしたので、こうして、いつもは見ていた舞台に出られるのは本当に久々。

 
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 夜7時から、と言われていたので、6時半頃行ってみたら、舞台はこのような状態。
 ちなみに、宿泊先から劇場までは徒歩1分。
 着替える場所もないので、ドレスに着替えて、ピアノ靴だけもって出かけたのですが、あんな恰好で宿泊先を出たら、たまたま通りかかった観光客の方々が、何かやっているのかと間違えて、入って行ってしまいました。

 
 12歳前後の男の子10人くらいのパーカッショングループで始まったコンサートでした。
  私は最後から4番目くらいの出番でしたので、最初の1時間は中で聴いていました。
 
 コンクールの要項、自分が必要なところしか読みこなせなかったので、楽器ソロ以外のカテゴリーは、全く分かっていなかったので、こんなに色々とカテゴリーがあったのだ、というのが第一印象。
  
 イギリスでも、あまり聴いたことがなくて、このコンサートで多分初めて、大道芸人以外で聴いたのが、アコーディオンでした。
 ギターを弾く子供たちも結構いて、私が受けたカテゴリーは、イタリアで勉強している中国人も数人いて、ピアノの人数が他の楽器よりも多かったのですが、他のカテゴリーを聴いていたときは、ピアノは少数。
 
 イギリスでは盛んな弦楽器が少なめだったかな?とも思います。

 地元のコンテスタントが多かったのですが、いずれにしても、こんなに美しいところで家の中に閉じこもって練習できる子供たちはえらい、と思いました。
 私だったら、すぐに外に飛び出していってしまいそうで。

 
 私は、2日前のコンクールで審査員に指定された、ショパンの幻想ポロネーズを演奏。
 一部の審査員は、モーツアルトのほうがよかった、とおっしゃる方もいらして、苦手意識が高いモーツアルトだけに、意外でした。
 
 20時間ぶりに触れるピアノ。
 冒頭のダブル3度でちょっとやりましたが(思い返しても、あれが悔しい)、あとは、完全燃焼できたのでは?と思います。
 舞台を降りてふらふらの感覚、久々でした。
 何よりも、あの劇場で再び演奏できたことが幸せで、劇場いっぱいのイタリア人の方々に聴いて頂けたことが幸せでした。

 コンサートで1曲だけ弾く、というのは、今の私はそうそうあることではないので、いつもなら、最低30分の中でどのように曲を組み合わせていくか、ペース配分を考えるか、というのが課題ですが、1曲勝負、というのはまた違い、学生時代の学校でのコンサートを思い起こしました。

 何はともあれ、自信を取り戻すため、賞狙いでは無く受けたコンクール。
 とっても小さなものですが、それでも、こうして賞をいただけたことに感謝です。
 
 年齢が若ければ若いほど良い世界。
 私の年齢では、受けられるコンクールもほとんどありません。
 10代で完成している世界。 反対に、私の年齢でこうしてコンクールに挑戦しているのは問題があります。
 が、この世界に足を踏み入れたのが非常に遅すぎる私は、年寄りだけれど、20歳の子達と同じ能力なのです。
 一人くらい、こういうのがいてもよいのかな、と思っています。

 私がこうしてコンクールを受けることにより(しかも、当初よりも長くなった為)、生徒たちには多大な迷惑をかけています。
 申し訳ないとは思っていますが、私自身ががんばることにより、教えの質も上がりますし、違う見方もできるようになる。
 ご理解くださるお母様方に感謝です。

 

Posted on 2015/06/03 Wed. 11:21 [edit]

category: 自分のコンサート

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ガッリポリ再び (5月14日 ①) 

1度目のイタリアから24時間のロンドン滞在の後、再び、朝2時過ぎに家を出て、6時20分、ロンドン・スタンステッド空港発、ライアンエアーで南イタリア、ブリンディシ(Brindisi)に向かう。
 この時も、その数日前と同じようにベイカーストリートからEasybusに乗ったのですが、ルートが違って、National Expressと同じような北へ行くルート。 このほうが、所要時間が短かったのですが、同じ会社のバスに乗っても、運転手によってルートは自由なのか? 
 

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 今回は、行きも帰りも窓側の席。
 エンジン全開の音が聞こえると、それが子守歌なのか?と思うほど私には寝るサイン。
 離陸の感覚が非常に苦手なので、徹夜明けですし、ぐっすり。
 
 起きたら、眼下には、この雪山。
 飛行ルートの詳細がわかりませんが、スイスかな?と思います。


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 そして、再び寝て目覚めたら、アドリア海を南下中!
 進行方向右側に座っていたので、イタリアが見えたのですが、反対側なら、クロアチアのドブロブニクも見えたのかしら?なんて思ってしまいました。
 そして、伊能忠敬など、その昔、歩いて地図を作った人たちに、この飛行機からの陸地の姿を見せてあげたくなります。

 早めに到着、ファンファーレ(ライアンエアーは、予定よりも早く到着すると、ファンファーレが鳴り響きます・・・ そしてイタリア人が多いと、拍手が起こります・・・ イギリス人はしません)が鳴り、再びブリンディシ空港。

 30分に1本の空港から駅へ行くバス、予定よりも1本早く乗れそうだったし、予定のだと、乗り換え時間が2分。
 ですが、入国を抜けたら走って切符を買いに行って、バス乗り場に行ったのに、ここは見事に時間ピッタリにバスが発車。
 1分遅くて乗れませんでした。 あと入国の順番が5人早ければ・・・

 よって、ブリンディシの駅で再び走る。
 ですが、予めブリンディシからレッチェ(Lecce)までの切符は買ってありましたし、一度使っているので迷いもなく。

 この列車を逃すと、2時間ブリンディシで待ちぼうけ。


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 30分弱の乗車で、再びレッチェ。
 2日前に来たばかり。
 ここでも乗り換え時間は10分弱。
 ここからガッリポリ(Gallipoli)もこの列車を逃すと、2時間待ち。
 が、再び列車は遅れ(ホームに表示も出ません)、15分遅れ。
 
 しかも、乗車したら、検札に来た車掌さんから、途中の駅で、乗り換えなさい、といわれる。
 が、イタリア語なので半分しかわからない。 で、周りの方に助けて頂きました。
 
 ちょうど私の後ろに座っていたおじさんも、イタリア語がわからないけれど、ガッリポリに行くらしい。
 乗り換えの駅で周りの方が教えてくださって、ホームで待つのですが、これが来ない。
 結局50分近く待ちました(すでに、予定ではガッリポリに着いている時間)。

 が、この間に、このイタリア語がわからないおじさんとおしゃべり。
 60代後半と思われる方で、この方は、東洋人のイタリア語がわからない女性が、一人でガッリポリに泊まりに行く、というのが非常に不思議だったそうです。
 
 なに人といえばよいのかわかりませんが、ご両親はポーランド人。 生まれはロンドン。 2歳の時からオーストラリアに在住、というおじさん。
 リタイア後、1,2か月、毎年場所を決めてヨーロッパを回っていらっしゃるそうです。
 今年は、イタリア。
 南イタリアから始まって、最後は北まで行くそうです。
 ガッリポリというのは、同じ名前の場所がトルコにもあり(現に、発表会の時師匠の奥様からコンクールのことを聞かれ、ガッリポリに行った、と答えたところ、「トルコに行ったの?」と聞かれました)、オーストラリアでは、戦争のとき(どちらのか覚えていません)、オーストラリアが最初に勝ったか負けたかしたところが、トルコのガッリポリだそうです。
 よって、オーストラリア人にとっては、馴染みのある土地の名前だから、イタリアのガッリポリに行ってみたい、と思ったそうです。

 待ち時間、おしゃべりをさせて頂いて、有意義な時間でした。
 が、列車が来ないことを、まだかまだか?と途中で駅員室に聞きに行っていたのは、私たちだけ。
 イタリア人たちは、何にも気にしていないようでした。

 予定よりも遅れて、ガッリポリ着。
 今回は、前回泊まったホテルを通り越して、旧市街にあるアパートメントへ。
 前回の時は値段順で見ていた時に出てこなかったのに、今回は超直前割引だったようです。


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 人の良いおじさんが、二部屋見せてくださって、好きなほうを選ばせてもらえました。
 もう一つは、L字型のお部屋で、窓も多くて明るい。
 ですが、こちらのお部屋に私は一目ぼれ。

 入ったところはこんな感じ。


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 階段を上って、ベッドルームは上。
 いかにもイタリアらしい天井。
 憧れている鉄の枠のベッド。

 
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 ベッドルームから下を見ると、こんな感じ。
 

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 キッチンも、それなりに。
 エスプレッソを作る道具があるのが、イタリアらしい。 

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通りからみると、こんな感じの入り口でした。
夜は、門が閉まります。


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 中に入ると、こうして吹き抜けという感じ。
 
 このアパートメント(というのかな?)宿泊は、非常にあたりでした。
 夜のコンサートまでは、しっかりとシエスタ。
 寝過ごしたか?と思うほど、ぐっすり。

 私はここに(ピアノの問題はありますが・・・)2週間くらい滞在できます。
 それくらい、居心地の良い場所でした。


 

Posted on 2015/06/02 Tue. 14:06 [edit]

category: イタリア

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