09 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.» 11

WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

ゆっくり弾く事の大切さ 

 
 あと数時間で夏時間が終わります。 明日からは、暗くなるのが早くなります。 
 昨年のこの夏時間から冬時間への移り変わりをスロヴェニアで迎えたことを考えると、1年はあっという間。 ついこの間の出来事のように思いますが。

 
 以前にもここに書いたことがありますが、ピアノの練習をする上で私にとって大切なのは、《ゆっくり練習》

 ラフマニノフも、リヒテルも、多くのピアニストに、ゆっくりとした練習をしていた、という話が残っています。

 フランス系、ドイツ系の指導を私は受けたことがなくて、基本がロシアなので、他はわからないのですが、ロシア系は、ゆっくり練習が当たり前です。
 
 
 今日は、偶然(?)2人の生徒に、ゆっくり練習について、もう一度話をすることに。 というか、半ばお説教・・・ 

 ゆっくり弾くのは、難しい。 メトロノームとあわないから、速くした方が楽。
 それに、速くも弾ける。 それに、ゆっくりはつまらない。 この曲は、速い曲だから、速く弾くべき(パパに、ゆっくり弾くのはおかしいから、速くするべき、といわれた)

 これが、年齢もレヴェルも違う生徒たちが言ったことです。
 今日だけではなく、他にも何人もの生徒たちから聞いた言葉。 私が導入から見ている生徒たちは、ゆっくり弾くことが当たり前になっているので、あまり今まではこういうことが起こらなかったのですが。

 ゆっくり練習していなくても、できていれば、別に構わないのです。 テンポが弾きやすいところと弾きにくいところで変わる、指使いが適当、音も間違って何度言っても直らない。 こういう場合は、やはり、速く弾きすぎていることが問題。
 
 ゆっくりと、しっかりとした打鍵で。 ただ、移動が多いものは、速く弾くときと同じような手の移動。 
 私自身もそうですが、ゆっくり弾くと粗も見えるし、速く弾けばなんとなく弾くことができる部分も、ゆっくりだと、意外ともつれるのです。
 
 ゆっくりきちんと(これが難しい)弾けていたら、速くするのは簡単です。
 中途半端なテンポで練習を長く続けても、テンポをあげるのには、時間がかかります。 
 
 私自身は、師匠のDr.Sの元に戻って大学生になった時、大学が始まる前に頂いた課題(もちろんその後も)、全てを、「ゆっくり、感情をいれずにペダル無しで暗譜してくること」と言われました。 とにかく、何もテクニックも無かったころですので、課題に出されたショパンのエチュード(ツェルニーすらまともに弾けていなかったのですから、今考えるとめちゃくちゃ)、テンポをあげるまでに、譜読みから半年を要しました。 その代わり、テンポを上げ始めたら、すぐに速く弾けるようになりました。

 半年ゆっくり、というのは極端な話(それだけできていなかった)ですが、何の曲なのかわからないくらいゆっくりな練習をする、というのは本当に必要なこと。
 私自身だって、ゆっくり練習では全体像がみえてこなくて、譜読みをしながら、イライラすることがないわけではありません。 ですが、絶対に形になるときがくるので。
 もちろん、ダラダラとゆっくり練習するのでは、全く何の意味もなしません。

 本番前(当日)にも、ゆっくりペダルなしで、とことん打鍵、という練習も時間があればするので、特に日本では、今までに、何人もの方を不安に陥らせました。 私の場合、本番中にインスピレーションが浮かぶ方ですし、フレッシュな状態にするためにも、特に弾きこんである曲であればあるほど、このゆっくりペダルなし、というのが必要になるわけです。

 毎週、生徒たちの練習してほしいことを書くノートに、『SLOWLY PLEASE!』という言葉を何度書くかわかりません。 きっと、私にこれを書かれたことがない生徒はいないはずです。

 面倒、わかります。 でも、弾けるようになりたかったら、結局は、『急がば回れ』なのかな、と思っています。
 
 という私も、大学生のころ、師匠が大学にいらっしゃる日は、突然師匠が練習室に入ってきて、
「さっきから、外で聴いているけれど、しっかりとゆっくりと練習しなさい」と何度言われたかわかりません・・・ 師匠は、空き時間があると、練習室の見回りをしていらしたので・・・
 
 

Posted on 2013/10/26 Sat. 22:21 [edit]

category: 音楽

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26

ロイヤルバレエ『ドン・キホーテ』 10月25日 扶生ちゃん、 ティアゴ 

 19日にスタートした、『ロミオとジュリエット』はもとより、11月のトリプル・ビルでさえ、完売になっているロイヤルバレエです。 先日は、次の一般発売もありましたが(今回は、諸事情により、外での夜を明かすのはしていません)、安い席狙いの私は、一枚もチケットを買うことができませんでした。

 さて、2011年3月(4月だったかも・・・)に入団の金子扶生ちゃんの全幕主役デビューでした。 1月に『くるみ割り人形』の金平糖の精で主役デビューはしていますが、やはり、全幕、というのはまた違うと思うので。

 普段は、ここに写真は載せませんが、折角の素敵なデビューでしたので、今回だけ、カーテンコールの写真を。

 
 どういうわけか、先日から、縦長の写真が、今まで通りの処理をしても、このブログでは、90度傾いてしまいます。 解決策をみつけようとしているのですが、わかりません。 そして、今は、時間を費やせないので、申し訳ございませんが、首を90度傾けてご覧ください。


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 『ドン・キホーテ』 カルロス・アコスタ版、 ミンクス作曲

 ドン・キホーテ: ウィリアム・タケット
 サンチョ・パンサ: ジョナサン・ハウエルズ

 キトリ: 金子扶生
 バジル: ティアゴ・ソアレス

 ローレンツォ(キトリの父): ギャリー・エイヴィス
 
 ガマーシュ: ベネット・ガートサイド

 キトリの友人: ユフィ・チェ、 ベアトリス・スティックス・ブルーネル 
 
 メルセデス: ヘイリー・フォーキット
 エスパーダ: ヨハネス・ステパネク
 
 闘牛士たち: 平野亮一、 ダーウィッド・トルツェンシミエック
        ヴァレンティーノ・ズチェッティ、 トリスタン・ダイヤー、 エリック・アンダーウッド、 フェルナンド・モンターニョ

 4人のいたずらっ子(?): ルカ・アクリ、 蔵健太、 マイケル・ストーイコ、 ベンジャミン・エラ

 《第1幕》

 ドルシネア姫: クリスティン・マクナリー
 
 町の人たち: ロマニー・パジャック、 サビーナ・ウエストカム、 カミール・ブレイチャー、 ピエトラ・メロ・ピットマン、 メガン・グレース・ヒンキス、 デメルツァ・パリシュ、 ヤズミン・ナグディ、 ティアニー・ヒープ
 マルセリーノ・サンベ、 ニコール・エドモンド、 ジェームズ・ウィルキー、 ケヴィン・エマートン、 エリーコ・モンテス、 ドナルド・トム、 トーマス・モック
 他

 《第2幕》

 ジプシー・カップル: ディアドル・チャップマン、 エリック・アンダウッド

 森の女王: メリッサ・ハミルトン
 キューピット: エリザベス・ハロッド

 森の精たち: 高田茜、 ヤズミン・ナグディ、 メガン・グレース・ヒンキス
        ヘイリー・フォーキット、 オリヴィア・コウリー、 クリスティン・マクナリー、 ベアトリス・スティックス・ブルーネル 他

 
 《第3幕》

  宿屋の女: クリスティーナ・アレスティス

  GPDの群舞: エリザベス・ハロッド、 高田茜、 ロマニー・パジャック、 フランチェスカ・ヘイワード、 ピエトラ・メロ・ピットマン、 ヤズミン・ナグディ、 メガン・グレース・ヒンキス、 オリヴィア・コウリー
 
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キトリの友人役のユフィちゃん。 数を重ねるごとに、どんどん演技も変わり、楽しませて下さっています。

 

 

Posted on 2013/10/25 Fri. 23:43 [edit]

category: バレエ

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25

プロコのソナタの解凍 

 恐ろしいほどあっという間に、時間だけは過ぎていきます。

 気持ちが悪いほど暖かいロンドンです。 今日は夕方でも、薄いセーターで大丈夫で、着ていたダウンコートは脱いでしまったほど。 私立の一部の学校は、ハーフタームホリデーに既に入っているので、午前中の遅い時間の教えへ行く時には、セーターだけで出かけてしまったほど。 珍しいです。 と同時に、夏にイギリスに帰ってきてから積極的に取り入れている、ジンジャーが効果をだしてきたのか?とも思いますが、気温も高めなのだと思います(温度計が無いので知りません)。

 それでも、夕方6時には薄暗くなります。 今週末には冬時間も始まりますし、5時には暗くなることでしょう。


 先週、直前でプログラム変更を言い渡されて弾けなかった、プロコフィエフのピアノソナタ。 引き続き弾き込んでいるのですが、曲を弾きながら、楽譜の書き込みを見ながら、師匠のDr.Sとのレッスン、カーディフの大学院ディプロマコース時代に受けさせて頂いたマスタークラスのことが目に浮かんできます。

 昨晩は、9/8拍子、『ゆっくりなワルツのテンポで』の速度記号(?)の第3楽章を弾きながら、カーディフで受けたマスタークラスのことを思い出しました。
 ロシア人ピアニスト、当時(現在も?)アメリカで教えていらした、ボリス・ベルマン教授のレッスン。
 全楽章を弾くのは時間的に無理なので、敢えて、この第3楽章を弾きました。 

 全体を弾いた後、「ワルツの要素が抜けている(流れがない)」と言われ、ベルマン教授と、皆の前で、ワルツを踊らさせられました。 バレエはやっていましたが、社交ダンスは、経験なし。 なんとなく、映画などで観てわかっていたものの、踊ったことはなかったわけです。
 でも、毎回この楽章を弾く時に、あのときのことを思い出し、これは、ワルツだ、ということを確認し、音楽が平坦になることを防げているようです。 そう思うと、感謝。

 心配性の師匠が、あのマスタークラスも見にいらして下さって(当時の私は、スポンジだったので、良いものも悪いものも全て吸収し、1度のレッスンで、まったく違う演奏になってしまう。 もちろん、これがプラスになることも多いですが、稀に、大問題にも発展なのです)、私がベルマン教授と踊るのをみたら、もちろん、おもしろくない。
 よって、ベルマン教授のマスタークラスの内容は悪くは言わないし、消化の手助けはして下さいましたが、絶対に、教授のお名前を言うことはなく、『あのロシア人の男』という言い方をなさっていたのが、おかしいです。 サマーコースなどで、師匠と私の師弟関係をご存知の方は、お分かりになるでしょう。

 私としてみれば、ピアノをやることに決めて、1年間日本に滞在していた時(日本の高校を卒業する為)、ベルマン教授の演奏を、武蔵野音大の公開コンサートだったか何かで、聴きに行ったことがあったのです。 ですから、日本で拝聴した方にレッスンをして頂けるとは、とても嬉しかったことを覚えています。

 プロコの和声感が好きですし、バレエで散々親しんでいる作品の一部の和声が垣間見られるようにもなり、ハッとする瞬間でもあります。
 電子ピアノで練習していても、音色の変化を考えながら、自然と思い浮かべることができます。 ですから、グランドピアノで弾く時、その想像していた音とどう変わっていくのかがおもしろい。 もっとも、最初からグランドピアノで練習できたら、言うことなしですが。

 と同時に、当時の私は、こんな当たり前のことすら、楽譜に注意書きを書かれるほど何もわかっていなかったのだ、ということもわかります。
 
 
 プロコのソナタ第6番は、カーディフのディプロマコースの修了リサイタル試験で弾いたので、あの年、師匠のロンドンのお宅へカーディフから通ってレッスンをして頂いていた私は(大学から許可され、交通費まで出して頂いていた)、熱が入りすぎてわめく師匠のことを、奥様が注意をしにいらしたこともありました(レッスン室は、防音ではありません)。 
 「プロコフィエフのこのソナタは、Crazyでいいんだ! これを、おとなしくレッスンしろ、なんて無理だよ」と先生はおっしゃっておりましたが。
 
 色々な思い出を脳裏に浮かべながら、6年半ぶりの解凍、おもしろくなってきました。
 この曲をバレエ化したら、どんな風になるのかしら? と思ってしまうのが、いかにも今の私らしい。
 きっとおもしろいものができあがるはず。
 ラフマニノフのあのピアノトリオでさえ、リアム・スカーレットの手にかかったら、『カムデン切り裂き事件』になってしまうのですから。

 時間が無さ過ぎて(手のこともあり、続けて長く弾けない)、涙をのんで、今週のロイヤルバレエの公演、イヴェントへは行けていません(チケットもなくて、当日券狙いでした)。 私がバレエを振ってピアノに向かうのは、初めてのこと。 明日は、チケットも手に入ったのでいく予定ですが! 
 バレエの舞台からも、多くのインスピレーションをもらいます。 きちんと時間を造って、舞台もちゃんと観に行きたいものです。

Posted on 2013/10/24 Thu. 21:13 [edit]

category: 音楽

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24

Braintreeでのコンサート(10月16日) 

 既に一週間近く経ちますが、10月16日の、エセックス、ブレイントゥリー(Braintree)でのコンサートです。

  ロンドン・リヴァプール・ストリート駅から、約1時間。
 私は、一つ先のストラットフォード(オリンピック・ストゥディアムがあるところ)から列車に乗る予定が、そこへ行く途中のOvergroundの路線の駅へ行ったらクローズ。 列車が線路から外れた? そうです。 偏頭痛&それに伴うほぼ徹夜で余計な労力は使いたくなかったのに、時間がなくて走る。 ストラットフォードで20分余計にみていたのにです。
 結局、乗換えを考えると、リヴァプール・ストリートへ行く方が確実。 という判断をし、久々にリヴァプールストリートから列車に乗りました。
 
 ブレイントゥリーへは、10月2日に行ったWithamから分かれる路線になり、そこは単線。 よって(なのか知りませんが)、1時間に1本しか列車が走っていないのです。 コンサートは1時から。 リハーサルは12時から。 結局10時50分に着く列車に乗れたので、一安心でした。


 プログラム

 バッハ: 平均律クラヴィーア曲集 第2巻 第1番 ハ長調
 チャイコフスキー: ロマンス ヘ長調 作品51-5
 チャイコフスキー: ワルツ・スケルツォ 作品7
 ショパン: ノクターン 作品62-1
 レスピーギ: 甘美なワルツ
 ショパン: 華麗なる大円舞曲 第1番
 ベートーヴェン: ピアノソナタ 第32番 作品111


 ピアノは、とても軽いタッチのブルットナー。 教会に置いてあるものとしては良い状態でしたが、とんでもない軽さで、コントロールに苦しむピアノです。 リハの時間があればまだしも、1時間のコンサートに対して、30分のリハーサル。 しかも、そのうちの20分は、結局本番で弾かなかった曲に費やした、というとんでもないコンサートでした。

 本来は、コンサートの最後の2曲、ショパンの華麗なる大円舞曲とベートーヴェンではなくて、ラフマニノフのエチュードと、プロコフィエフのソナタ 第6番を演奏する予定でした。 特に、プロコフィエフはリハーサルの時間のほとんどを費やしました。
   
 2週間前の10月2日と同じ主催者によるコンサート。 前回は、手の調子が悪くて、プロコフィエフをベートーヴェンに変更してコンサートを行いました。
 
 12時半、プロコフィエフのソナタの第4楽章を弾いてリハも終盤、という時になって、主催者の方がいらっしゃり、

「あなた、この曲を今日弾くの?」
「もちろんそうですが」
「この曲、私は好きではないし、お客さんもクラシックなんてわからない人ばかりだから、皆理解できないから、他の曲にして。 大体、誰もが知っている超有名曲が入っていないから、超有名曲に変えなさい」

 ・・・・・
 主催者の方は、歌の方。 プログラムは、9月上旬に送ってあったわけですし、2週間前にも会っているのだから、超有名曲、というのは、事前に言うべきでは?
 
 大体、プロコのソナタは、30分。 プロコの30分を超有名曲にするには、開演30分前、これ以上練習が不可能なのだから、さすがに無理。
 他の小品を1、2曲、超有名曲に変える策も出しましたが、とにかく、プロコをやめてほしいの一点張り。
 仕方が無いので、プロコをベートーヴェンの32番に変えることで妥協し、ラフマニノフもだめそうだったので、これを、ショパンの華麗なる大円舞曲に変えることで一件落着。
 信じられません。 しかも、プロコを弾く為に、奥の手まで使ってあったのに・・・

 華麗なる大円舞曲は、3週間ぶり。 ベートーヴェンは、第1楽章は、ゆっくりペダルなしで2日に1度は弾いていたのですが、第2楽章は、2週間前に弾いてから触ってもいません。 しかも、この軽いピアノだと、コントロールがどのようになるのか、全くリハなしだと不安な曲。 もちろん、楽譜もありません。

 ベートーヴェンのこのソナタを弾く時には、ある種の覚悟のようなものが必要で、徹夜状態で弾ける曲ではありません。 が、結論から言うと、へんな開き直りが良かったのか、2週間前よりも、ずっとまとまった演奏でした。 もちろん、第1楽章のテクニカル的な部分で、詰めていなかったので、まずい部分も多々ありましたが、第2楽章は、夏にベルコヴィチ先生のレッスンを受けてから、今回の演奏が一番まとまったように思います。

 
 バッハは、実に10年ぶりで解凍しました。 平均律では、このところ弾いている第1巻第8番が好きで、こればかり弾いていたのですが、今回久々に違うものを。 さすがに、フーガを10年ぶりに解凍するのはたやすい作業ではなくて、思ったよりも時間がかかりましたが。

 ショパンのノクターンで、また違うものが浮かび上がったので、ホッとしました。
 このノクターンも、弾くたびに違う顔が出てくるので、やめられません。 そろそろ、他のノクターンを、とも思っていますが。

 
 一週間、時間をかけてあったプロコフィエフを演奏できなかったのは非常に残念でしたが、主催者の方は、私の祖母に似ている部分があり(私の祖母は、音楽とは全く関係ありませんが)、不理屈だと思っても、私の祖母も方々で迷惑をかけているのだ、と思うと、素直に従うのみでした。

 2週間おきくらいにコンサートがありましたが、次は、11月の末。 4月に演奏する予定だったのに、骨折で演奏できなかった、2006年から呼んで頂いている教会での演奏です。 あそこは11月末では寒くて大変そうですが、大好きな場所のひとつなので、今から楽しみにしています。
 

Posted on 2013/10/21 Mon. 22:11 [edit]

category: 自分のコンサート

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21

ぐったり・・・ 

 日中は、寒いようで、なんだかマイルドな天候が続いている変なロンドンです。
 
 日本は天候が荒れているようで、台風の被害が心配です。
 伊豆大島が被害を受けているようですが、夏の日本の帰り、KLMで成田からアムステルダムまでお隣だったご夫婦が伊豆大島の方でした。 ご無事を願っています。

 ついに、身体が危険信号を発信したようで、このところ、忙しくても現れることがなかった偏頭痛が再発。
 水曜日にコンサートがあったのですが、その前日、火曜日の夜から偏頭痛。 薬を飲んだものの、久々でタイミングが悪かったらしく、効かない。 私は偏頭痛が治まる前に寝ると、翌朝体を起こせないことが数度ありました。 よって、痛みが消える前には寝ないのですが、今回は、結局明け方4時までだめ。 時間が経ったので、2度目を飲み、これからベッドで寝たら、6時にはおきられない、と思って、床(絨毯)に毛布を敷いて、横になって、仮眠。

 指ならしが30分しかできない会場(コンサートは1時間)なので、結局朝7時からとりあえず全部通して、出かけました。
 コンサートのことは別記しますが、ほぼ徹夜で、しかも、開演30分前に曲目変更を言い渡され、心身ともにぐったりでした。
 というわけで、今日は教えから帰ってきたら夕食も食べずにベッドに倒れこみ、空腹で目が覚めたのは、夜の11時半。 

 
 夏時間も残すところ後1週間。 夏に比べて、ずいぶんと日が短くなりましたが、冬時間が始まったら、あっという間に暗くなるのでしょう。 そして、クリスマスのイルミネーションが、寒さと暗さとグレーの空を救ってくれるようになります。
 
 

Posted on 2013/10/19 Sat. 23:58 [edit]

category: 日常

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19

秋の味覚 


日本はまだまだ暖かいようですが、一度着たら、コートを手放せなくなったロンドンです。
 
 日本に比べ、季節感のある食べ物が少ないイギリス。 季節、というか、キリスト教の行事での食べ物はありますが。
 日本の夏、日本食を食べると、涼しそうなガラスの器に盛り付けてあったり、その季節ならではのお魚、果物があったり。
 すっかりこういうことが疎くなっている私は、真夏に実家で、『おでん、お鍋を食べたい』といって、家族から相手にしてもらえません。

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 そんな私も、日本の秋の食べ物は好きなものばかり。 さつまいもに、栗。
 ロンドン市内には少ないですが、ちょっと離れたところに結構みかける、多国籍(アフリカ系、トルコ系、イラン系)の小さなスーパーストア。
 ここへ行くと、日本のものとたいして変わらないような、さつまいもが手に入ります。 
 今日は、たまたま前を通ったので、久々に寄ってみました。
 さつまいもは、私は蒸かすのが一番。
 
 そして、棚におもしろいものを発見。 左側のものです。
 袋の後ろをみると、トルコ語が、一番上に表記されています。ですが、発売元は、ドイツのようです。
 勘で買ってきたのですが、あたりでした! まさに、日本で売っている、甘栗。
 秋に日本へ行っていない私は、何年ぶりに食べたのか! 

 なんだかんだいっても、日本人の血が私にも流れているのですね。
 日本食店でなく、日本のものに近いものが手に入ると、うれしい。
 そして、地球は繋がっていて、イギリスから東へ行くにつれて、日本に近い食べ物があるのだな、と思ってしまいます。 あまりにも大きいから買ったことはないのですが、トルコ系のお店では、日本に近いキャベツも売られています。 もっとも、日本のものよりも大きいのですが。
 

 普段はイギリスのものを平気で食べる私も、疲れていると、季節感あるものが食べたくなるのはいつものこと。
 冷凍庫に入ったままの、冷凍栗(ウェイトローズだと手に入る)を用いての栗ご飯。 そろそろ作ろうかと思います。 
 
 今夜は、ロンドンで行われているバレエの2公演、どちらへ行こうかしら?なんて迷っていたのに、明日のコンサートのこともあるし、とにかくピアノがまずいので、さっさと家に帰ってきました。 バレエを振って家に帰るなんて珍しいこともあるものです。 
 

Posted on 2013/10/15 Tue. 22:15 [edit]

category: 日常

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15

ロンドン徒然 


 冷え込んできています。 
 金曜日一日中出歩いて、昨日は午前中から夜まで教え。 というわけで、今日は、引きこもりました。 やることがたまりにたまって、ピアノがまずい状態で、どうにもなりません。 おまけに、骨折の手も絶不調。 ←これは、プロコが原因と思われる・・・ さすがの私もプロコは電子ピアノではもう限界・・・ 

 私は、楽典を除き、出張ピアノレッスンをしています。
 6月に今のところに引っ越してから、セントラル・ロンドンは多少遠くなりましたが、教えに行くのには便利になりました。 
 出張レッスンは、大変。 自家用車での移動ならまだしも、私の場合は、公共のバス(セントラルロンドンの教えはチューブ)を使用。
 ちょっとの差で、乗り換えのバスに乗れなかったり、地域によっては、怖いから緊張してバスに乗っていたり。
 
 昨日も、長らくバスを待ってやっと来た、と思ったら2台続けて来ました。
 こういう場合、2台目の方が空いていますが、その停留所で降りる人がいなければ、とまってくれないこともしばしば。
 よって、混んでいる1台目に乗り込む。
 
 案の定、出ました。 「このバスは、行き先変更です」
 2台目に抜かされて、だいぶたった頃にこのアナウンス。 私が行きたい場所よりも手前で終点になります(そして、遅れを取り戻すべく、Uターン。 だから、場所によっては、すごく長く待ってもバスが来ないことになる)。
 
 抜かしていった2台目が行き先変更で、そのバスに乗っていた人は、後から来る、1台目に5分待ったら乗れる、というのならわかります。 同じ番号のバスは行ったばかり。 次のバスはいったいいつになったらくるのやら・・・
 バスの運転手に責任は基本的になく、この指令を出している、バス会社の本部?に問題があるわけです。 ちょっと考えたら、使用者の立場になって考えたらわかること。 これができないのがイギリス。
 バス会社の方々、通勤には、自腹でバスに乗って使用者の立場を味わって頂きたいものです。 無理でしょうけれど。

 いやいや、イギリス人も頭が良い時があって、それは、長距離列車の指定席。
 指定席車両、というのは存在せず、座席に紙または、今は電光掲示板で、この座席がどこの駅からどこの駅まで予約されている、というのが表示されています。 だから、混んでいる時、その指定席の人が乗らない時には、そこに座ってまったく問題が無いのです。 日本は、そうはいきません。 指定席も自由席も関係ない切符で日本を移動していた私は、車掌さんにこれを説明して、混んでいる列車で、あいている指定席に座ってよいか伺ったのですが、わかって貰えませんでした。 

 
 移動は大変ですが、現在、週1回、超高級住宅地に教えに行っているので、私が住む地域とはあまりにも違う空気をつかの間の楽しみにしています。 ひとつ不満なのは、駅前に、おいしいケーキ屋さん(しかも、ロンドンで、モンブランが手に入る!!)があるのですが、教えが終わる頃には、もう閉まってしまうこと。 さすがの私も、教えに行くのに、ケーキぶらさげて行けませんからね・・・
 毎週、閉店したお店を横目で見ながら歩いています。
 
 この地域の不動産屋さんの軒先には、屋内プールがある写真付の家がいくつも売りに出されています。 値段は、私には理解不可能な金額です。
 こういう家に住んだら、グランドピアノを置いて(買えて)、夜中も練習できるような防音をできるのでしょうね。 どういう仕事に就いたらこういう家に住めるのかしら?と思いつつ、私がこういう家に住みたかったら、こういう家のお手伝いさん/ナニーになるしかありませんね。 そうしたらピアノは弾けないし・・・ 高望みせず、今の暮らしを感謝するべきですね。 生ピアノは欲しいですが・・・

Posted on 2013/10/13 Sun. 21:49 [edit]

category: イギリス事情

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13

ロイヤルバレエ『ドン・キホーテ』 マリアネラ、 カルロス 

9月30日の初日(ガラ)には行けなかったので、ファースト・キャストの公演の鑑賞は、今回が私にとっては初めてになります。
 

『ドン・キホーテ』 カルロス・アコスタ版、 ミンクス作曲
 

 ドン・キホーテ:クリストファー・ソウンダース
 サン・チョパンサ: フィリップ・モスレー

 キトリ: マリアネラ・ヌニェス
 バジル: カルロス・アコスタ

 ローレンツァ: ギャリー・エイヴィス
 
 ガマーシュ: ベネット・ガートサイド

 メルセデス: ラウラ・モレーラ
 エスパーダ: 平野亮一

 キトリの友人: ユフィ・チェ、 ヤズミン・ナグディ
 
 闘牛士たち: ヴァレリ・フリストフ、 ヨハネス・ステパネク
     (第一幕) ヴァレンティーノ・ズチェッティ、 ダーウィッド・トルツェンシミエック、
           エリック・アンダーウッド、 フェルナンド・モンターニョ
 
 ドルシネア: ナタリー・ハリッソン

 (第1幕)
  街の女性たち:
  サビーナ・ウェストカム、 カミール・ブレイチャー、 ピエトラ・メロ・ピットマン、 ロマニー・パジャック、 メガン・グレース・ヒンキス、 デメルツァ・パリシュ、 ヘイリー・フォーキット、 ティアニー・ヒープ

 (第2幕)
  
  ジプシー・カップル: イツィアー・メンディザバル、 トーマス・ホワイトヘッド
  
  森の女王: メリッサ・ハミルトン
  キューピッド: エリザベス・ハロッド
  森の精たち: 高田茜、 ヤズミン・ナグディ、 メガン・グレース・ヒンキス
         金子扶生、 オリヴィア・コウリー、 ナタリー・ハリッソン、 ヘイリー・フォーキット 他

 (第3幕)
 
  宿屋の女: クリスティーナ・アレスティス 
 
  GPDの群舞: エリザベス・ハロッド、 高田茜、 ロマニー・パジャク、 フランチェスカ・ヘイワード、         ジェマ・ピッチリー・ゲイル、 メガン・グレース・ヒンキス、 ピエトラ・メロ・ピットマン、 オリヴィア・コウリー

 他
 
 

Posted on 2013/10/12 Sat. 23:51 [edit]

category: バレエ

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フルートとピアノのコンサート 

盛りだくさんな一日でした。

 朝は、10時発売の当日券を求めて、ロイヤルオペラハウスに並びました。
 13時からは、ロイヤルオペラハウスからそれほど遠くないところで、友達のコンサート。
 家に帰ると、30分しか家にいられない。 バカバカしいので、ロンドンにいることに。
 普段は行くことができない楽譜屋さんへ行こうと思って歩いていたら、道でバッタリと、日本からたまにバレエを観にいらっしゃる方とお会いして、そのまま、45分ほど立ち話。
 楽譜屋さんに10分いたつもりが、気がついたら1時間。 

 事務仕事でもしよう、と思って持っていってあったのですが、結局は、コンサートの時間になっていました。
 北ロンドンまで、教えに戻り、再びセントラルに戻って、バレエ鑑賞。 これから、ピアノやらなくては・・・

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 トラファルガー広場にある、St Martin-in-the-Field(教会)。
 ここでは、週に3回ランチタイムコンサートが行われています。 私が知る限り、ロンドンで一番人が集まる無料のランチタイムコンサートでしょう。
 
 私が参加しているサマーコースで、ここのコンサートの枠をいくつか持っています。 私も、2005年には、2度演奏させて頂きました。

 今日は、この枠で、昨年のコンクールで賞を取った、ロシアのフルートとピアノのデュオの演奏でした。

 プログラム

 ハイドン: ソナタ ト長調
 シューベルト: 『しぼめる花』による変奏曲
 ヒンデミット: フルートとピアノのためのソナタ

 アンコール
  シューベルト:水車職人と小川

 
 フルートのクセーニャと、ピアノのアナは、共にモスクワのグネーシン音楽院で学んでいます。
 ピアノのアナは、今年もコースに参加していたので、だいぶ親しくなりました。

 ここでフルートの演奏を聴くのは初めて。 音が飛んでしまいがち。 歌にはすばらしく合う音響なのですが、楽器が違うと、また違うのでしょう。 途中からなれてきましたが。

 特に、シューベルトが素晴らしい。 クセーニャのフルートは、低い音の深さが素敵。 変奏が進むたび、あたかも、歌手がかわっていくかのようでした。

 二人は、あくまでも、デュオとしてやっているわけで、その掛け合いが見事でした。
 
 ヒンデミットは、昔は、かなりの現代音楽に聞こえたものですが、ロイヤルオペラハウスで多くの現代音楽に接する今は、かなり普通に聴こえました。 ものすごい成長です。

 ヒンデミットは、大学時代、ヴィオラソナタしか弾いていませんが、あの時のあわせの大変さを思い出すような、二つの楽器の微妙な掛け合い、複雑さが入った作品。
 

 大学を卒業した今、滅多に聴くことがない、フルートとピアノのデュオ。 久々に、楽しませてもらいました。
 
 さすがに、今日は私の師匠ご夫妻を始め、先生ファミリー(関係者)がいらしていて、友達とも数年ぶりの再会。 彼のお父様にはたまにお会いするので、様子はきいていたのですが。 14、15歳の頃から知っている彼も、大学もとっくに卒業し、立派な社会人。 先生の次男もそうですが、中学生の頃を知っている子達が立派な社会人、というのは、それだけ私も年をとった、ということ。 と同時に、イギリス生活もそれだけ長いものなのですね。

 バレエについては、また後ほど。
 

Posted on 2013/10/11 Fri. 22:14 [edit]

category: エンターテイメント

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11

練習の大切さ、乗り越える 

 昨日から、寒くなってきました。 今日は、風が強いのもあると思いますが、ついにコートを出しました。

 10月10日。 昭和生まれの私は、いまだに『体育の日』、のイメージが強いですが、今は、体育の日は動くのですね。 幼稚園も、中学、高校も、体育の日は運動会。 中、高時代は、女子校なのに、運動会が非常に盛り上がりすぎる学校だったので、非常に懐かしいです。

 
 今タームは、グレード試験を受ける生徒が珍しく一人だけ(その代わり、3月はとんでもないことになります)。 曲が仕上がっていなくてどうするのか?と思いますが、できていない10小節を、1小節5分ずつ徹底的に弾きこむ、ということを言い渡しました。
 私は、普段、「10回弾いてきなさい」とか、具体的に数を出しません。 レッスン中に、どうやったら弾けるようになるのか、の練習をしますが、その際に、大体5回くらいでできるようになる。 これを、継続してもらいます。 次の週に変化が見られなければ、回数を聞きますが、10回ただやればよい、というものではないので。

 生徒に指示を出している分、自分自身の練習も、変わります。
 今は、今週中には仕上げたい曲と格闘中のため、そしてあまり触れていない作曲家だから、譜読みが進まない為、徹底的に細かく区切っての練習です。
 曲によっては、15分あれば、1ページをまっさらな譜読みから暗譜まで終えられるのですが、この作曲家の曲はどうも私には手の中に入れるのが時間がかかります。 ですが、素敵な曲なのでがんばる事ができるのです。
 
 
 練習は裏切りません。
 初めてピアノを習う生徒には、お母様にも練習の大切さ、親は手伝わなくて良いから、毎日(できるかぎり)5分で良いから、まずはピアノに向かう習慣を身に着けて欲しい。 学校から帰ってすぐ、お夕食の前、時間を決めると良い。 とお話します。
 9月から教えるようになった生徒の一人、既にほかの先生とピアノを習っていましたし、お母様が、うちの子は、ピアノをきちんと練習する。 と私が伺う前におっしゃっていました。
 ですが、おかしい。 レッスンでできていたことが1週間後には、すっかりできなくなっている。 練習していたらできるはず。 なので、子供に聞いたところ、
「今週は、2回もやったよ」

 お母様に伺っても同じ答え。
 普段は、週に1回の練習。 今週は2回もやったのに、問題があるのか?とのこと。
 
 ピアノは、1回できたから、それが持続されるわけではない。
 毎日少しずつ練習をする必要がある。 もし上手になりたいのであれば、なおさらのこと。
 
 お話をした翌週、しっかりと毎日練習をしたようですし、レッスンの翌日に練習をすることによって、レッスンで何をやったのか、忘れることを防ぐことができたようでした(ノートに宿題を書きますが、数日経つと書いてある内容自体がわからなくなります)。
 
 ピアノって大変です。
 でも、難しいことを乗り越える喜びを知ってもらいたいな、と願っています。
 私自身もですが・・・
 

Posted on 2013/10/10 Thu. 22:54 [edit]

category: 音楽

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10

トリフォノフのリサイタル@ウィグモア 

 薄気味悪いほど、暖秋です。
 今日は帰りがだいぶ遅かったのですが、それでも、ノースリーブのワンピース、薄いカーディガンにショールを羽織るとちょっと暑く思うほどでした。 上着も持たずに、半袖で歩いている人もちらほらと見かけました。

 とっても久々に、ウィグモア・ホールへ行ってきました。 いつ以来でしょうか?
 ロイヤルオペラハウスは、教えで遅くなってぎりぎりで滑り込んでも大丈夫なのですが(駅からも近いですし)、他のコンサート会場はそうもいかないので、なかなか行くことができません。
 
 今日は、実は、オペラハウスで土曜日に第1幕を見逃した『ドンキ』のキャストを観に行くか迷ったのですが、ウィグモアへ行くことにしました。

 2011年のルービンシュタイン、チャイコフスキーの第1位受賞の、ダニール・トリフォノフ(Daniil Trifonov)のリサイタルでした。

 
 プログラムは、
 
 ストラヴィンスキー: セレナーデ イ長調
 ドビュッシー: 映像 第1巻 より、『水の反映』『動き』
 ラヴェル: 『鏡』より 蛾、 悲しき鳥たち、 洋上の小船、 道化師の朝の歌
 
 シューマン: 交響的練習曲 作品13

アンコールが3曲ありましたが、知らない曲。 スクリャービンのプレリュードあたりか?とも思うのですが、わかりません。

 
 コンクールを毛嫌いし、結果すら見ていなかった私は、2011年のチャイコンの優勝者が誰かも知りませんでした。 
 先日、2011年のルービンシュタインのコンクールの映像をYouTubeで観ていて、誰が優勝者かも知らずに、私が興味を持ったのが、トリフォノフでした。 
 良いタイミングでロンドンで演奏することを知ったので、行ったしだい。

 
 ストラヴィンスキーでスタートしたコンサート。 
 タイトルは知っていたものの、聴くのは初めて。 
 トリフォノフは、座ったら結構すぐに弾き始めました。 親近感が・・・
 
 この曲は、ストラヴィンスキー色が濃い。 ストラヴィンスキーに関しては、バレエで馴染みが強いので、バレエで聴いている曲が見え隠れしているように私は思いました。
 トリフォノフの、芯がしっかりとしているけれど、決して叩かない、音色豊かなピアノ。 
 いつもなら、手が見えないけれど、音が良い向かって右に座ることが多いのですが、今回は、とにかくチケットの残りが無くて、手が見える側でした。
 遠めにも、私が受けてきた教育と同じような手の形。 
 
 
 自分では弾かないものの、私は、この曲集は大好き。
 特に『水の反映』が好き。 ロシアンスクールのトリフォノフが、どのようにドビュッシーを弾くのか。
 繊細で、音色豊かに、軽いけれど、芯がしっかりとしたドビュッシー。 私が指導されてきたドビュッシーと同じ。 私と彼は違うものの、カーディフの大学時代、フランスでちょっと指導を受けてきた、というピアノ科主任に、「それは、ドビュッシーではない」と言われ続けた弾き方でした。
 
 これは、言い出したらきりがないこと。
 トリフォノフのドビュッシーは心地よかったですが、今年1月に日本で聴いた、フランス流の、菊池君のドビュッシーと対照的。 どちらも素晴らしいし、どちらも好きです。 

 弱音での細かいパッセージが非常に美しい。
 
 『動き』は、切れがあり、音の粒が素晴らしい。 私には、もう少し躍動感がほしいような気がしなくもありませんでしたが。

 
 続いての、ラヴェルの『鏡』 なぜか、第5曲目を外して、最初の4曲のみの演奏。
 ほぼ4曲を間を空けずに続けて演奏。
 
 とにかく、タッチが繊細。
 特に、『悲しき鳥たち』での冒頭の音の緊張感。 そして弱音。
 
 『道化師』は、私の解釈とは違ったものの、全体的に、前半を通して、私の考えと非常に近い。 これらの曲は私は弾いていません。 ですが、自分だったらどのように弾くのか、ということを常にリサイタルを聴きに行くと考えてしまいます(だから、非常に疲れるので、段々リサイタルを聴きに行くことから足が離れてしまう)。 
 もちろん、彼のテクニックには私は足元にも及びません。 でも、音色の変化、音楽の流れのもって行き方、おこがましいかもしれませんが、非常に似ている。
 計算しつくした音楽ではなく、即興性がある。 でも、強い説得力。

 
 今日は、誰かに会うでしょう。 と思っていたのですが、会場に着いたところで、私の母校のピアノ科主任の先生とバッタリ。 そして、休憩時間に、顔を合わせたのは、同じ大学だった、年下の友達! 私が修士2年目の時に、学部で入学してきた子。 でも、彼は非常に優秀。 その活躍をちょこちょこ見聞きしていましたが、会うのは5年ぶり。 うれしいことにあちらも私を覚えていてくれて、しばしおしゃべり。
 トリフォノフのリサイタルに何度か行っている、という彼は、今日の前半について、また私とは違った見方をしていて、興味深く話をききました。 顔が見える側に座っていた彼によると、トリフォノフは、顔芸が凄いらしい。 ラン・ランを超えていたそうです・・・
 
 卒業して5年、同級生は、ほとんどが国に帰ってしまった私は、音楽仲間、というのは、もうほとんどロンドンに残っていません。 だからこそ、こうして、カレッジ時代の友達に会えると嬉しい。 


  後半は、シューマン。
 これまた、大好きな曲です。
 
 トリフォノフは、しばしば、頭を譜面台の高さよりも下げて前傾姿勢で弾いていました。 普通、ああいう格好になると音に変な重さ、硬さが加わると思うのですが、それを感じないのです。 不思議。
 
 良い意味での緊張感漂う中、あっという間にフィナーレまで進んでしまいました。

 ファツォーリのピアノを使用でしたが(ウィグモアにファツォーリが入っているなんて知りませんでした。 それとも、持込? ショパコンでは、ファツォーリを使用したようですし)、私的には、前半の方が、シューマンよりもファツォーリにあっていたような気がします。

 
 おこがましいようですが、音楽的に、自分のやっていることは間違ってはいない。 私の場合は、テクニックをどうにかしなくてはいけない。 と思わせてくれるリサイタルでした。
 そして、あの集中力と精神力。 普段の私を知っている方は驚くと思いますが、ピアノを弾く時の精神力の弱さと、自信の無さ。これをどうにかせねば、と思わさせられました。

  今年は、反省して、少しは音楽のコンサート、リサイタルにも足を運びたいと思います。 サウス・バンク、ウィグモア、バービカンが、オペラハウス並みに行きやすい場所だと助かるのですが・・・(いつも、教えの後に駆け込み。 オペラハウスは、私の行動範囲からだと非常に行きやすいのです)
 
 

Posted on 2013/10/08 Tue. 23:08 [edit]

category: エンターテイメント

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08

インフルエンザ予防接種 

 だんだんと日が短くなっています。 ですが、今年は、気持ちが悪いほど暖かい日が続いています。
 この時期、まだコートを着ずに、昼間は、ちょっと歩けば、薄手のセーターで汗をかくほど。
 異常です。

 
 スーパーに、クリスマス用品が出回っていますが、それと同時に、冬の準備も。
 この数年、イギリスが大きく変わったことは、インフルエンザ対策をするようになったこと。
 今までは(いや、大部分の人は今でも)、イギリス人は、インフルエンザも、風邪も、同じもののように扱っていました。
 日本のようにすぐに病院にかかれないことも影響すると思いますが(NHSでは、3週間待ちなんて当たり前。 その間に、治ります)、インフルエンザでも、学校に行ったりするのが当たり前。
 よって、すぐに蔓延します。 
 今までにも、日本人の生徒たちは、インフルエンザの考えがしっかりしているので問題が無いのですが、現地の生徒の中には、
 「昨日、インフルエンザで熱を出したけれど、今日はもうだいぶ下がったから大丈夫」
と言って、レッスンを受ける方もいらっしゃるほどです。

 わたしもすごい熱を出して動けなくても、1、2日寝込んで、ふらふらでも歩けるようになったら、大学に行って練習、ということをしたことが2、3度ありますが、今考えると、あれはインフルエンザだったのでは?と思うこともあります。

 数年前、バスの中で、「インフルエンザは普通の風邪とは違います」という広告を目にしたことがあって、感激しました。

 2007年冬、日本への一時帰国の際に、どうしてもインフルエンザの予防接種を受けていかなくてはいけない事情があったのですが、イギリスでどこに聞いても一般人はやってもらうことができませんでした。
 4年くらい前から、いきなり、ブーツ(イギリスの大型薬局のチェーン店)でインフルエンザ予防接種の広告を見るようになりました。 街の薬局でも、張り紙をみかけます。 はたまた、薬局のあるスーパーストアでも!!
 
 というわけで、13ポンドほど(現在のレートで、2000円くらい?)払えば、普通の人も、予防接種をしてもらえるようになりました。
 私は、毎年お願いしています。
 今年は、ブーツでは、先週の月曜日、9月30日から予防接種がスタート。 私は、初日に予約をしておいて行ってきました。
 子供に多く接し、学校もバラバラなので、風邪、インフルエンザというのは、時間差でいたるところではやります。
 予防接種が完全、とは言えませんが、ひとつの予防策であるとは思っています。

 
 まずは、うがい手洗い。 はちみつ&レモンのお湯割りを飲んで、しっかりと食べて、健康で冬を乗り越えたいものです。
 
 

Posted on 2013/10/07 Mon. 22:59 [edit]

category: イギリス事情

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07

ロイヤルバレエ『ドン・キホーテ』 イアナ、 スティーブン(10月5日夜) 

6月以来の、ロイヤルオペラハウスのメインハウスでの鑑賞でした。
 6月15日にロンドン公演を終了し、モナコと日本のツアーへ行ったロイヤルバレエ。
 8月末からカンパニーがスタートし、9月30日がシーズン幕開け。
 
 数日あいて、やっと、今日から本公演のスタートです。

 バレエの感想を書かなくなって、早1年半以上が経ちました。
 今年は、キャストだけ、アップしたいと思います。
 感想は、多分当たり障り無く。

 シーズン最初は、注目の、ロイヤルバレエにとって、10年以上振りになる、『ドン・キホーテ』。
 待望の作品です。 
 私は、1997年の来日公演でのロイヤルバレエのバリシニコフ版の『ドン・キホーテ』(シルヴィ・ギエム、ジョナサン・コープ主演)を観ていますが、その後の、ヌレエフ版は、ちょうどバレエから離れていた時期なので、観ていません。

 今回は、ロイヤルバレエのプリンシパル・ゲスト・アーティストのカルロス・アコスタによるもの。
 
 夜の公演を観てきました。
 ですが、教えが6時過ぎまで入っていて7時開演に間に合うはずが、チューブがノロノロとしていて、駅から走ったのに、劇場の客席へ入るドアが閉められるのと私の手がドアに触れるのが同時。 中に入れてもらえず、第1幕は、小さな、画質の悪いスクリーン鑑賞となってしまいました・・・・


 『ドン・キホーテ』 プティパ元振付、 カルロス・アコスタ版、 ミンクス作曲 MY編曲

 ドン・キホーテ: ギャリー・エイヴィス
 サンチョ・パンサ: ジョナサン・ハウエルズ

 キトリ: イアナ・サレンコ
 バジル: スティーヴン・マクレー
 
 ローレンツォ(キトリの父): クリストファー・ソゥンダース

 ガマーシュ: トーマス・ホワイトヘッド

 エスパーダ: ヴァレリー・フリストフ
 メルセデス: イツィアー・メンディザバル
 
 キトリの友人: 高田茜、 エリザベス・ハロッド
 闘牛士たち: 平野亮一、 ヨハネス・ステパネク

 ドルシネア: ナタリー・ハリソン

 第2幕
 ジプシー・カップル: クリスティン・マクナリー、 ベネット・ガートサイド
 
 森の女王: ユフィ・チェ
 キューピット: アナ・ローズ・オスリヴァン

 森の精達: ヤズミン・ナグディ、 メガン・ヒンキス、 高田茜
       ベアトリス・スティックス・ブルーネル、 ナタリー・ハリソン、 金子扶生、 ラーラ・タークほか

 
 第3幕: 旅篭やの女: クリスティーナ・アレスティス

 他

  
  本来は、アリーナ・コジョカルがキトリを踊る予定でしたが、彼女の退団により、ベルリンから、イアナ・サレンコがゲスト出演でした。

 今回、オーケストレーションを、指揮もした、MY氏が担当。 彼は、昨シーズン終わりの、『マイヤーリング』でも指揮をして、その際に、常連さんの友達と、この『ドンキ』のオーケストレーションを彼がすることに対して、不安を話し合っていました。
 その不安は、あたってしまったわけでした・・・・


 『ドンキ』は、色々な版がありますし、他のバレエ作品以上に、音楽の並び替えを多く行い、バリシニコフ版になじみがある私は、今日の舞台を観ながら、驚くこともしばしば。

 一番驚いたのは、第2幕の冒頭、ジプシーのシーンへ入る際、キトリとバジルのロマンティックなパ・ドゥ・ドゥが挿入されていたのですが、そこで使われていたのは、同じ作曲家の作品、『ラ・バヤデール』の2曲。 1曲はどの部分か思い出せないのですが、1曲は、多分、第1幕のニキヤとソロルの最初のパ・ドゥ・ドゥの曲です。
 バレエ作品では、音楽の付け足しその他も多いので(あの『白鳥の湖』だって、4曲ピアノ曲からの編曲が入っています)、あまり気になりませんが、現在でも上演され、まして、ロイヤルバレエでも上演されている作品からの曲を他の作品で使うのは、私は疑問。
 同じ曲の使用でも、たとえば、チャイコフスキーのピアノ曲、『ロマンス 作品51-5』を、『オネーギン』(オケ編曲)、『三人姉妹』(ピアノのまま)で使うのは、元がバレエ曲でない為、疑問、よりも、興味、に私の場合はなります。

 第3幕の第2場、結婚式の場面のグラン・パ・ドゥ・ドゥの間のソロが、キトリの友人2人によって、第1幕からの膝丈スカートの衣装で踊られたのが、新鮮であり、驚き。 あの部分は、キトリ、バジルにあわせて、チュチュで踊るのしか観たことがありませんでした。
 
 グラン・パ・ドゥ・ドゥの振付も、初めて観る振り。
 
 それにしても、スティーブンのバジルは、まさに適役であり、私は今まで観た彼の役柄の中で、一番良かったように思います。
 第1幕をミスしたのが、本当に悔しい。 時間があれば、彼らの2度目の公演を是非、と思います。

 キューピットを踊ったアナは、昨年12月頃、スクールの3年生の時に途中入団。
 入団1年足らずで、初ソロ。
 これからが楽しみだな、という愛らしいキューピットでした。
 彼女は、2006年のBBCのロイヤルバレエ、スクールを取り上げた番組で、撮影当時(2006年夏前)、入学1年目、でインタビューされています。 あの時取り上げられた生徒たちで、現時点でロイヤルバレエに入団できたのは、彼女だけだったと思います。
 
 彼女とほぼ同時期(今年の春だったように記憶していますが・・・)に途中入団した、ロイヤルバレエスクールからの、ルカ・アクリ君も、夏前までの硬さが抜け、今回の役柄もあり、ハジけていたので、観ていて、なんだか嬉しかったです。

 今回は、チケットが全く取れていないので、どうなることやら。
  
 感傷的な作品が多いロイヤルバレエの中で、これは、おなかのそこから笑える作品です。
 
 
 

Posted on 2013/10/05 Sat. 23:36 [edit]

category: バレエ

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05

ウィタム(Witham)でのコンサート 

 昨年10月に演奏させていただいたところから、再びお声をかけて頂きました(正確に言うと、昨年のコンサート後、すぐに日にちを頂きました)。
 エセックスのWitham(ウィタム)でのコンサート。 今回のものは、教会でのコンサートですが、教会主宰ではなく、再来週のここから、更に20分強行ったところでのコンサートとあわせて行います。

 ロンドンから、列車で40分弱のウィタム。 小さな街です。 

 ピアノは、ブロードウッド。 今日は、ずいぶん調律が狂っていました。 そして、意味無く重い鍵盤(アクションが悪い)楽器です。 それに加え、教会主催でない分、使わせていただける時間も短く、1時間のコンサートに対して、リハーサルが30分。 整った楽器でしたら、十分。 ですが、この楽器では、つらい。

 プログラム

 バッハ: 平均律クラヴィーア曲集 第1巻 第8番 変ホ短調
 チャイコフスキー: ロマンス へ長調 作品51-5
 チャイコフスキー: スケルツォ・ヴァルス 作品7
 ショパン: ノクターン 作品62-1
 レスピーギ: 甘美なワルツ
 ラフマニノフ: エチュード『音の絵』 作品39-3
 ベートーヴェン: ピアノソナタ 第32番 作品111


 本当は、ベートーヴェンではなく、後半は、プロコフィエフのソナタ第6番の予定でした。
 久々に取り上げるので、当日朝までさらいこみ、そして、会場に着いてからも、30分のうち、15分をこれに費やした結果(か分かりませんが)、6月にコンサート活動を再開してから、一番の左手の痛み。 コンサート前に痛みが出てしまったのは、今回が初めて。
 ドクターは、「痛みが出るとわかるのだから、その5分前にピアノを停止しなさい」とおっしゃいますが、コンサートの場合は、痛みが出ても、弾かないわけにはいきません。

 というわけで、30分間左手を酷使しまくるプロコフィエフは、最後まで持たない、と判断。
 主催者の方には、あらかじめ、もしかしたら・・・とお話してあったのですが、ラフマニノフで既に手は無理な状態。
 よって、急遽、ベートーヴェンに変更させて頂きました。 小品を30分弾くより、作曲家、時代が違っても、ソナタを弾いた方が良いだろう、という私の判断です。

 とはいうものの、ベートーヴェンのこのソナタを最後に弾いたのは2週間前のベリーでのコンサート。 それ以来、全く練習もしていません。 ベートーヴェンも第1楽章は左手を酷使しますが、第2楽章が穏やかになる分、プロコフィエフに比べれば、マシ。
 少々の不安もありましたが、咄嗟のことでも、どうにかなりました。 いつでも弾けるレパートリー曲の大切さを改めて考えさせられました。

 
 帰りの列車の中では、不覚にも寝てしまう疲れ方。
 でも、そのまま、北へ30分の教えに行き、再びセントラルロンドンへ戻って、30分の教え・・・ どうにかやり遂げました・・・
 左手に力がほとんど入らないのが不安ですが、明日にはよくなるでしょう。
 何しろ、3本どころか、5本+の骨折だったようなので・・・
 
 とりあえず、一区切りです。 再来週、再びエセックス。 絶対にプロコフィエフを演奏したいので、時間的なことを考えて、ベストコンディションに持って行きたいと思います。
 

Posted on 2013/10/02 Wed. 23:41 [edit]

category: 自分のコンサート

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02

ノール・グリーン(Knowle Green)でのコンサート 9月26日 

気づいたら、夜7時には真っ暗なロンドンです。
 
 1週間近く前になりますが、9月26日に訪れた、北イングランド、ランカシャーのコンサートです。
 ロンドンの自宅を朝4時15分に出発。 ユーストン駅から、3本の列車を乗り継いで、更にバスに乗って10時過ぎにたどり着いたのが、ノール・グリーン (Knowle Green)という、小さな小さな村でした。

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 こちらが、Knowle Green Village Hall。 わかりやすくいえば、村の集会場です。
 村の集会場ですが、私の実家の町会館よりも、ずっと立派です。

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 何にも無いところに、突然現れる集会場。 バスに乗ったは良いですが、降りるところもあやふや。
 運転手さんに伺っても、ご存じない、とのこと。 地図を片手にそれらしきところを見ていたのですが、道路地図には載っていなくて、iPhoneで見ていた地図は、進行方向右側にこの建物があるはずですが、実際は左側。
 田舎なので、降りたいところで降ろして下さいました。 これは、1年目のホームステイ中のことを、思い出しました。

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 これが、内側。 
 全てが終わった後に写真を撮ったのですが、このコンサートシリーズは、コンサート鑑賞だけでも良いし、コンサート後に、ランチ付、というオプションもあります。
 このテーブルには、白か赤のテーブルクロスをかけ、テーブルセッティングをしてありました。

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 イギリスの小さな村。 しかも、この集会場は、何度か、ランカシャーの中で、保存状態が優れた集会場、という賞も頂いているそうです。 どんなピアノかしら? 古いべヒシュタインかしら? はたまた、ブロードウッド? なんて楽しみにしていたのですが、Kカワイでした。

 
 プログラムは、

 モーツアルト: ピアノソナタ ハ長調 K.330
 プーランク: ノクターン ハ長調 第1番
 マスネ: ゆっくりなワルツ
 ショパン: 華麗なる大円舞曲 第1番
 ショパン: ノクターン 作品62-1
 ドビュッシー: 前奏曲集 第1巻より、『アナカプリの丘』『沈める寺』
 チャイコフスキー: ロマンス ヘ長調 作品51-1
 リスト: メフィストワルツ 第1番
 
 アンコール:
 シャブリエ: スケルツォ・ヴァルス

 
 少しずつトークをはさみながらのコンサート。
 いつもの通り、小品を並べました。 

 ドビュッシーの『沈める寺』を弾き始めたら、一番前に座っていらした方の体が傾いたような気が?
 寝てしまったのかしら?と思ったのですが、様子がおかしい。 6小節弾いたところで見てみたら、白目をむいて、意識不明。
 どうしたらよいのかしら? と思ったのですが、すぐに演奏を止めました。
 大騒ぎしないのがイギリス人。 そばにいらした方々が声をかけ、一人の男性が様子を詳しく見る(後で伺ったら、元お医者様だそうです)。
 少し経って意識を一瞬取り戻したのですが、また、倒れてしまいました。
 代表の方が救急車に連絡。 ですが、意識があるから、すぐは来て頂けなさそう。
  
 ほかのお客様の方が、気を利かせて、私に声をかけて下さったのですが、この倒れた方は、音楽が大好きな男性。 車で40分以上かけていらしているそうです。 そして、以前は、ミュージック・ソサイエティの代表もしていらした、とか。
 
 オペラハウス通いをしている私は、時たま、倒れる方、心臓発作を起こす方、というのを見聞きしています。
 ですが、自分の演奏中に、このようなことが起こるのは初めて。

 こんな村で、救急車はいつ来てくれるのかしら?と思ったのですが、8kmほどのところに大きな病院があるそう。 ですが、実際に救急車が来たのは、倒れて連絡をしてから、30分後のことでした。

 20分ほどたったら、この方の意識もはっきりし、コンサートを続けてほしい、というので、代表者の方と話して、続行することに。
 正直、思いもしないハプニングで、集中できないし、骨折をした手のためには、この20分の休憩がありがたかったのですが、プログラム上、『沈める寺』、『ロマンス』とゆっくり系が続いた後では、まだ指が動かず、最後のメフィストが不本意な出来で終わってしまいました。
 ですが、この倒れた方、とりあえず、大事に至らなかったようで、本当によかったです。

 コンサート後には、代表者の方、そのお母様が用意してくださったランチを頂きました。
 いらして下さった方々とゆっくりお話できて、良かったです。
 ほとんどの方々は、車で40分以上かけて、ここへいらしているそうです。

 
 それにしても、地方、小さな村、ということでしたが、これほど恐ろしいことはありません。
 ある程度の覚悟はして行ったのですが、終了後、最初にお声をかけて下さった紳士は、なんと、私が王立音楽大学修士号の時に師事していた、ゴードン先生の学生時代のご友人。 他にも、この周辺には、ミュージック・ソサイエティ(説明が難しいですが、音楽が大好きな方々が集まり、演奏者を呼んで、コンサートを行う)の代表の方々がちらほらと。
 ありがたいことに、来年度か再来年度、どこかで、リサイタルを頂けるそうです。
 
 

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 10年位前に、どなたかが作られた、タペストリー。 ノール・グリーンの自然、メインの建物が、アップリケされていました。

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 代表者の方が、片付けが終わったら、近くの町(私が列車に乗る町)まで車に乗せて下さる、というので、ちょっと外へ。
 これは、集会場からの眺め。
 
 たいてい、コンサートへ行くと、代表者、世話役の方々は、お年を召した方々。
 ここの代表者は、まだ若い女性。 8歳のお嬢さんがいらして、おしゃべりの相手をしてくれました。
 車の中で伺ったら、彼女は、マンチェスターの王立ノーザン音楽大学のヴァイオリンの卒業生。
 もしかして??と思って伺ったら、年齢は私たちは一緒なのですが、学年は彼女がひとつ上。 私も、1年間だけ、この大学に通ったのです。
 ということは、当時、大学内で、絶対にすれ違っている、顔をあわせている、ということ。
 お互いに驚きでした。


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 駐車場からの眺めは、永遠にこんな感じでした。
 イングランド南部、中部に比べ、起伏がある土地。
 青空も手伝って、つかの間の自然を楽しませて頂きました。
 
 さすがに、ここを往復するのは疲れたものの、呼んで頂いて、感謝です。 また、2年後くらいにお声をかけて頂けるようなので、楽しみにしています。

Posted on 2013/10/01 Tue. 22:27 [edit]

category: 自分のコンサート

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