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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

生徒の教えで 

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2月も明日で終わり。 かなり日がのびました。 上の写真は、午後6時頃、教えの合間に撮ったもの。 今日は天候も良く、きれいな、赤・ピンクの夕焼けでした。
 ちょっと前まで、午後6時というのは、真っ暗でしたのに!

 
 ハーフタームも終わり、今週から、イースター・タームのグレード試験が始まっています。
 私の生徒たちは、あと2、3週間ありますが、まだ怪しい子もチラホラ。
 
 1月に、大きな大きな雷を落とした生徒。 頑張っていますが、元々1年前に私に移ってきた時に、基礎がついていなかったので、今苦労しています。 
 でも、今回頑張ってグレードの受験。

 先週まで、冷や冷やだったのですが、どうにか形になってきました。

 今日は、『A tender flower』という曲を、今まで強い指で、メトロノームに合わせて、フレーズに気をつけて弾く、というのから、初めて仕上げの段階をやりました。
  今日のレッスンでも、フレーズについて言われること数回。

 仕上げの弾き方に入る時、二人で、この曲は何なのかを話し合いました。
あなたはどこにいるの? どんな天候? どんなお花? そのお花を見ているの? 触っているの? それとも足で踏んづけているの?

 「原っぱで、心地よい風が吹いている青空。 小さな紫色のお花で、優しく摘んで、匂いをかいでいるの。」

 子供がそれを表現できなくても構いません。 でも、それまでの基礎は徹底的に教えておきます。
 そうすると、彼女は、初めてこの曲を曲想を考えて弾いたのに、とってもとっても素敵に、こちらの気持ちが優しくなれるような演奏をしました。
 あれほど言ってもできないときがあったフレーズが、1曲全て、自然なフレーズ。

 もし、最初から曲想を考えて弾いても、このフレーズは出てきません。 あくまでも、最初に徹底的に、フレーズができなかったら、やり直させる、という方法を用いていたから、曲、として演奏する時に、自然に出るようになるのだと思います。

 こういう瞬間が、本当に嬉しい。 どんなに手を焼いて、イライラすることがあっても、こういう嬉しい時があるから、この仕事を続けられるのだと思います。
 この1年間、彼女にフレーズの大切さをわかってもらうのは、大変でした。 耳で聴こえても、面倒だから、弾くのはやらない。 練習はたくさんしているのに、ノートにも、赤字でフレーズ、と書かれても、無視。
 でも、諦めなくてよかった。 
 正直、1月に雷を落として、大泣きされた時には、私もその後自己嫌悪に陥り、家に帰って、自分を責めました。
 今となれば、あの雷も無駄ではなかったのかな?と思えます。

 
 私は厳しい先生です。
 でも、頭ごなしに「どうしてこんなのもできないの!」と生徒を怒鳴ったことは一度もありません。
 試験があったり、専門的にやりたかったり、やる気があったり、という生徒たちには、通常レッスンの子供たち、大人単発レッスンの子供たち、大人たちにも、できていないことは、とことん「No!」と言って、やり直しをさせます。 もちろん、途中で説明をしたり、指を持って打鍵をわかってもらったりしながらです。
 宿題も、繰り返し弾いてほしい部分を、ノートに書いて、子供もわかるようにしてあります。
 
 私自身、幼い頃からお稽古事が大好きでした。 バレエの先生はとんでもなく怖かったし、日本舞踊の先生も厳しかった。 でも、この先生たちはどんなに厳しくても、徹底的に何度も何度もやり直しをさせられても、意味があったし、頭ごなしに怒ることはなかったのです。
 私は今でも引きずってしまっているくらい、小学校が大嫌いでした。 特に小学校5,6年生の時の担任のことは今でも許せないし、一学年下を担当していた男の先生は、私が、2つ上の自閉症の男の子に追いかけられて大変だった時も、笑ってみていました。 この子のことで、学校から言われて中学受験をしなくてはいけくなって、受験が終わった後、結果を報告に職員室へ行った時、この一学年下の先生は、偏差値表を広げて、下から見ていって、50まで来た時、「ここにも載っていないくらい、下の学校に行くのか?」とあざけり笑いました。
 上の方に学校名を見つけた時には、黙り込みましたが。

 結婚していない、子供を産んでいない私は、生徒のご両親から、時たま、「あなたは子供がいないから、子供の気持ちはわからない」と言われます。
 それはそう。 でも、私は、子供の時の記憶が非常にたくさん残っている方。 子供の可能性をつぶしたくないし、子供だから、と決め付けるのも大嫌い。
 小学生くらいまで、盆踊りで、子供だからって、「オバQ」と「ドラえもん音頭」を踊らさせられた時の嫌な気持ち。 私はそんなのよりも、八木節と、東京音頭が好きだったのです。
 こういう子供の音頭の時は、たいてい輪から外れて、見ていたので、去年は、やぐらの上で踊る、というのがあったから、初めてこれらをきちんと踊ったのではないでしょうか? この年になって、こういう子供の音頭が恥ずかしい、というのが薄れてきたのもありますが。 

 話が反れてきましたが、私が小学校の先生たちに失望したように、子供たちから、失望される先生にはなりたくない。 きっと、私はそういう気持ちをどこかに持ちながら教えているのかもしれません。
 褒めるときは褒める。 叱るときは叱る。 古い人間かもしれませんが、こういう人がいてもいいのかな、と思って。

 グレード試験に、フェスティヴァル。 飴と鞭で、最後には、みんなの笑顔が見られるように、頑張りたいと思います♪

Posted on 2013/02/27 Wed. 21:01 [edit]

category: 音楽

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タマーラ・ロホ、ロイヤルオペラハウス最後の公演 

 もう先週のことになりますが、2月21日のロイヤルバレエの公演でのひとこまです。

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 正式には、昨年夏にロイヤルバレエを退団し、同じロンドンを拠点にする、イングリッシュ・ナショナル・バレエの芸術監督になった、タマーラ・ロホのロイヤルオペラハウスでの最後の公演でした。
 ミックス・ビルの最後の演目、『マルグリットとアルマン』。
 マクミラン作品を得意としていた彼女が、アシュトン作品での最後。
 ですが、昨シーズン、この作品を好演した彼女にふさわしいものであったのかな、と思います。
 
 パートナーには、昨年の1月、急にある意味で無責任な退団をした、セルゲイ・ポルーニン。
 彼の客演には、様々な意見が飛び交っていました。 私もそうですが、常連さんの多くは、否定的な意見です。
 

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 タマーラが多くの作品を共演した、カルロス・アコスタが、大きなカラーの花束をタマーラに手渡しました。
 そして、レッド・カーテン・コールでは、前の人たちが立ってしまったため、私のところからは彼女の姿は見えなかったものの、フラワー・シャワー。 

 
 この日の彼女のは、良い意味で力が抜けていて、いつもの力みがみられなくて、私には好感が持てるものでした。
 
 ダンサーとしてのキャリアは、イングリッシュ・ナショナル・バレエで続けていらっしゃるので、まだ観ることはできますが、やはり、このロイヤル・オペラ・ハウスで、という環境が特別なので。
 彼女のマッツ・エックのカルメンは、もう一度観たかったですが。

 来年度以降、イングリッシュ・ナショナル・バレエがどうなっていくのか、レパートリーが大幅に変わっていくのか、興味があります。
 どうしても、オペラハウスを優先してしまうので、コリセウムへはなかなか行きませんが、興味深い演目も上演するので、楽しみにしています。

Posted on 2013/02/25 Mon. 23:03 [edit]

category: バレエ

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チェスターフィールド、1時間ちょっとの街歩き 

昨日行ってきた、チェスターフィールド(Chesterfield)です。

 ロンドン・セント・パンクラスの駅から、2時間ほど。 ダービシャーになります。
 ロンドンを出てから、1時間ほど、レスターの駅まではノン・ストップ。
 そして、とっても空いていて快適だったのですが、レスターからは結構混みました。

 ダービシャーといえば、『偏見と高慢』で、ミスター・ダーシーとリズィーが再会するところ。
 1997年のBBCのドラマでは、ダービシャーにあるミスター・ダーシーのお屋敷、ペンバリーがとっても印象に残ります。 あのお屋敷(中は、他の建物)、庭を実際に歩きたい、と思うのは、私だけではないのでは?

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 駅は、近頃のイギリスの地方都市らしく、ずいぶんとモダンに改装されていました。 どこの駅も同じような雰囲気になってきているのは、非常に残念です。

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 列車がホームに入る前、左手に見えたのが、この教会。
 私の写真が斜めになっているのではなくて、この塔は、斜めなのです。
 通常、私が地方都市で演奏する際のほとんどの会場は、教会。 よって、大して地図をみていかなくても、駅から見える一番高い塔を目指せば、目的地に到着します。 と今回も一瞬思ったのですが、生憎このユニークな塔がある教会ではなくて、今回は、図書館の中が会場でした。
 この教会、中に入ってみたかったのですが、時間がなくて、残念ながらパス。

 
 コンサートが終わってから、図書館内のカフェでスープのランチをとった後、街巡り。
 というものの、冬で寒いだろうから、と思って、今回は早い時間の列車を予約してあった為、実質1時間弱。
 
 駅から図書館までの往復、1時間ちょっとの街歩きで、オリエンタルを始め、白人以外の人種を見かけることはありませんでした。 これは、非常に珍しいこと。
 よって、黒髪の黄色人種は目立つらしく、歩いている途中に、コンサートにいらして下さった方々がお声をかけてくださって、しばしおしゃべり。
 とっても嬉しいことですが、うかつにボーっと歩けません・・・


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 街の中央に、Market Placeが。 現在は、週に3日ほど、マーケットが開かれているそうです。
 レンガ造りの以前はマーケットとして使われていた建物もあったのですが、今回は、残念ながら改装中だったようで、中を見られませんでした。

 野菜、布、日用品、パン/ケーキのストールを多くみかけました。
 野菜は重いですが、ケーキ(イギリスの焼き菓子)だけは、ロンドンに帰って久々の友達に会う約束もあったので、買ってきましたが、美味でした。 素朴な焼き菓子は、こういうところで買った方が、はるかにおいしい。
 ロンドンの洗練されたお店とはまた一味違う、私が渡英してすぐ、15年前にケントの田舎のおばちゃんたちが開いているカフェで食べた味。 懐かしくなりました。

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 チューダー朝の建物も多く見かけました。
 小さくも無く、大きくも無く。

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 観光案内所へ行ったら、すぐそばの、ピーク・ディストリクトに関する資料がたくさん。
 ピーク・ディストリクトは、ぜひ行ってみたいところ。 素晴らしい自然が広がっているはずです。
 駅からみえる風景も、他のイギリスの都市のように平坦ではなくて、起伏がありました。
 これは、街外れからの風景。
 

 
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 大きな、タウンホール。
 
 地図をみていたら、駅のそばにミュージアムがあることがわかったので、15分ほどしかなかったのですが、寄ってみました。
 チェスターフィールドの歴史をわかりやすく展示されていました。
 小さなミュージアムですが、ゆっくり全部を読んだら列車に遅れそうなので、駆け足で。

 ロンドンまでは、結構空いている列車で快適。
 疲れていて、途中熟睡。 ちょっと前までは、イギリスの列車では絶対に怖くて寝られなかったのですが、慣れとは恐ろしい。 このあたりで気を引き締めなくてはいけません。

 暖かい時だったら、もっとゆっくり歩いてみたかったな、と思います。

Posted on 2013/02/24 Sun. 23:34 [edit]

category: イギリス 遠出

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24

チェスターフィールド(Chesterfield)にてコンサート 

 冷え込んでいました。
 珍しく土曜日の朝6時40分頃に出発し、8時前の列車にて、St Pancrasの駅から、ダービシャーのチェスターフィールドへ行き、ここでコンサートでした。

 ランチタイムコンサートのほとんどが、火、水、木曜日に行われますが、ここでは月2回、ライブラリーのレクチャー・シアターでコンサートが行われているそうです。

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 街の中心部にある、ライブラリー。
 高低差のあるところに建てられているようで、ここが入り口ですが、下へ降りていくと、そちらにもまた入り口が。
 下にカフェがあって、その隣にレクチャー・シアター。

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 階段教室のような雰囲気です。
 冬のコンサートは、教会だと本当にきついのですが、こうした会場は、寒さを心配しなくて良いので、とっても助かります。 

 ピアノは、小型の、Kimballというピアノ。 多分初めてだと思うのですが。
 アクションが非常に動きが悪くて、重いだけならどうにかなるのですが、鍵盤の返りが悪いのは、難しい。
 
 プログラムは、

 モーツアルト: ソナタ ハ長調 K.330
 シューベルト/リスト: ウィーンの夜会 第6番
 シャブリエ: スケルツォ・ヴァルス
 グリーグ: ゆりかごのそばで 作品68-4、 ノクターン 作品54-5
 ショパン: 幻想ポロネーズ

 本当は、シャブリエではなくて、プーランクを2曲弾く予定だったのですが、リハーサルを始めて、どうにもこうにも早いスタッカートのパッセージが不可能。 ということで、弾きなれている曲ならば、どうにかしたのですが、初めてだし、臨機応変が効かない、と判断して、同じくフランス人のシャブリエに変更。
 シャブリエも弾きにくいものの、こちらは慣れていますし、速くても、瞬発力なので、どうにかなったのが幸いでした。

 多分、久々のモーツアルトから始まり、1月に久々に出したウィーンの夜会を再び。
 ウィーンの夜会は、様々な光景が浮かびやすいので、おもしろい。 今回は、曲は違いますが、ロイヤルバレエで上演中の、『ラ・ヴァルス』のあの世界が私の元になったようです。

 アンコールに使うことが多いシャブリエを途中で入れましたが、前曲がウィーンの夜会だったこともあり、違和感なく、入ることができたように思います。

 数年ぶりにあげる、グリーグ。
 一時、よく弾いていたのですが、この頃はどういうわけか、プログラムにいれず。
 ノクターンだけは、2年前にも弾いていますが、ゆりかごは、数年ぶり。
 短くて、大きなクライマックスが無い分、どう魅せていくかが課題。
 難しいのですが、弾いていて、とっても優しい気持ちになれます。

 そして、最後は、幻想ポロネーズ。
 弾けば弾くほど、いろいろなものが出てきて、やめられなくなります。

 

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 200人ほど入るシアターで、このコンサートシリーズは、ローカルの方が出演なさることが多いそうですが、初出演の私でも、さすがにピアノソロは人気のようで、ほぼ満員。 驚きでした。 リーフレットの紹介文に、「Talented pianist」と書かれていて、恐れをなしていたのですが・・・

 お声をかけてくださって、ありがとうございました。

Posted on 2013/02/23 Sat. 23:34 [edit]

category: 自分のコンサート

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23

生徒のバノフィー・パヴロヴァ 

なんだか、異常な底冷えをしているロンドンです。
 今日は一瞬ですが、雪が舞っていました。

 ハーフタームで、教えの時間が不規則な今週、やっと明日で終わり。
 私が土曜日にコンサートがあって、その教えを全て他の日に今週は移しているので、普段以上に不規則なのですが。

 過去にもあったことですが、教えで、あまりにも失礼すぎる発言を聞き(本人は、全く何も考えずに口を開いている)、本気で、日本に帰って、私と勉強したい、と言って下さる子供たちに教えをした方が、ずっと幸せなのではないか? と考えてしまった、今日の午前中でした。
 ですが、総合的なことを考えると、やはり、今の私には、イギリスにいたほうがずっと幸せ、と思いましたが。

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 そんな私にちょっと笑顔をくれたのが、このプディング。
「バノフィー・パヴロヴァ With ゴールデン・チョコレート・リーフ」
 
 いつもの、15歳の生徒(男)が作ってくれたものです。
 バノフィーというのは、イギリスのプディングのバノフィー・パイから来ています。
 土台の茶色いのが、キャラメル風味のパヴロヴァ。 パヴロヴァとはここにも何度か載せていますが、バレリーナのアンナ・パヴロヴァからとった、メレンゲを丸く焼いたもの。
 バノフィー・パイ、というのは、バナナとチョコレートとあとカスタードでしたっけ? ここでは、そのフィリングを使用。
 上の白いクリームのものは、テイストはヨーグルトっぽい。 ダブルクリームにpinch of icing sugarを加えたものだそうで、とっても軽い風味でした。

 見た目は、甘くて、重そうなのですが、とってもさっぱり、軽いお上品なお味。
 
 中央に立っている茶色いのが、ゴールデン・チョコレート・リーフ。
 くしゃくしゃにした、オーブン用の紙を広げてチョコレートを薄く塗ったそうで、本物の葉っぱのように、柄がついていました。
 本当にこの子は感心するほど、細かい作業をします。
 
 そして、以前よりも味が洗練され、ロンドンにある、某チェーン店のケーキよりも、ずっとおいしいです。

 先週だか、先々週だか、親戚の集まりがあったそうで、大きなテーブルにの中央に非常にセンス良く、いくつもの彼が作ったお菓子を並べた写真をみせてくれました。 物凄い情熱です。
 
 ピアノの方も、グレードの曲はできあがっていなくて、私に怒られましたが、私が帰る支度をしている時、ショパンの嬰ハ短調のノクターンを暗譜で弾いていました。
 私は一度もレッスンをしていないのですが、いつだったか、ちょっと弾いてくれて、あまりにも酷い指使いだけなおしたのです。
 良い音で、フレーズもしっかりしていて、驚きました。 私が切望している、ピアノのレッスンで得たことを他の自分が弾きたい曲に生かす。 これが身に付き始めているようです。

 それにしても、15歳の男の子って、あんなにおしゃべりするものなのでしょうかね??

Posted on 2013/02/21 Thu. 23:48 [edit]

category: 日常

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外へ出て行くと・・・ 

早いもので、公立の学校の多くが、今週がハーフタームです。
 よって、今週は教えがかなり変更なので、今日も朝から教えに行き、変な空き時間があって、再び夕方まで。
 
 先週の木曜日から体調を崩し、金曜日、土曜日は、熱が下がらず、引きこもり。 土曜日は、熱が多少あっても、私から移ることを気になさらない&ある程度年齢/進度が進んでいる生徒だけは教えに行くこともあったのですが、今回は、完全に全員お休みさせて頂きました。 昨日は熱が下がったものの、おとなしく家で事務仕事。 よって、 今日から教え復活です。 今週末はダービシャーでコンサートなので、具合が悪くなるのが今週でなくてよかった、とホッとします。
 そして、1週間ほど前に捻挫をしてしまったのですが、ベッド生活を2,3日できたのも、足の為には、良かったのかな、と思っています。

 というわけで、久々に外へ出たら、今日は快晴。 まだ寒いのですが、青空ですから、勘違いしているイギリス人が、早々と半袖/素足、という格好で歩いているのを見かけました。
 
 いつも、午前中は家で過ごすので、こうしてお店が開いている時間に空き時間がある、というのは珍しいこと。 よって、空き時間にちょっと家に帰る前に、久々にポーランド食品店へ。 数年前にポーランドへ行ってから、ポーランドの食べ物は大好き。 たまにショップを覗いて、スープの素とか、物色。
 ポーランド語のラジオがかかっていて、もちろん全く理解できないのですが、心地良い響き、と思いながら聞いていました。
 そうしたら、「ツナミ」ヤポーン(日本)、「ナガノ」という言葉が聞こえてきました。
 
 「ツナミ」の時点で、ポーランドでも、そのまま「ツナミ」なのだ、と感心していたのですが、日本、という言葉が聞こえて、ちょっと不安に。 そうしたら、ナガノ。 長野で津波はありえないな、と思いながらも何かが起きたのか、と不安に。 でも、他の言葉は全く聞き取れないのですから。
 慌ててiPhoneで確認(便利な世の中です)。 そのような情報はなかったので、一安心。
 何の話だったのか、気になりますが。


 
 そして、最後の教えが終わった後、そこのお宅から大通りに出たら、煙が・・・
 フィッシュのレストランの中(道路側は、一面ガラス)が煙で真っ白(私の行動範囲を知っている方にお知らせすると、北ロンドンのあのおいしくて有名な青いフィッシュ・レストランではありません)。
 ちょうど私の前に4人の男性がこれに気が付き、すぐさま、999して下さいました。
 お店の外のドアが閉まっていたので、あけた方が良いのか一瞬迷う。
 日本の避難訓練を思い出し、地震の時はドアを開けるけれど、火事の時は違ったかしら??とかちょっと冷静に考えているうちに、この男性たちがドアを開け、凄い煙が出てくる。
 この建物(横に長くいくつものお店が繋がっている)の後ろから、真っ黒い煙がモクモクと。 後ろ側にキッチンのはず。
 時間的にお客さんはいなかったと思うのですが(そんなにいつも人が入っていなさそう)、お店の方は絶対にいるはず。
 
 ちょっと離れたら、他の方々に、999は?!!と聞かれたので、連絡した方がいる、と伝えたら、もっとみんなで999すべきだ、と言われました。
 といううちに、いや、5分もしないで、まずは、パトカーが到着。
 大声で、レストランの中に向かって、「消火活動はやめて、外にでてきなさい!」と叫んでいらっしゃいました。
 そうこうするうちに、Fire bridgesが2台到着。
 日本で小学生の時の消防署見学で見た時よりも、ちょっとノロノロしているな、と思ったのですが、ホースと消火器をもって、中へ入っていきました。

 その間に、2台のパトカーも到着して、Fire Bridgesが道をふさいでいるので、交通整理を始められ、他のポリスは、このお店の上に住んでいる(住宅になっている)人たちに、外に出てくるように、促していました。 こんな時に感心している場合ではないのですが、イギリスらしからぬ、キビキビとした行動に驚きました。

 実は、私は、目の前で、いや、Fire bridgesが到着前の火事に出くわすのは始めてのこと。
 中がどのような被害があったのかは、私は知りませんが、意外とイギリスの消防、警察がすぐに来ることに、感銘いたしました。 この国では、無理だと思っていた部分があるので。

 心配で、というか動けなくなって、その場で20分ほど見ていたのですが、警察が到着してから15分後には、あの「立ち入り禁止」のテープがはりめぐらされました。 私が動いた後にも、警察だか消防だかが現場に向かっていました。 
 フィッシュ・レストラン、といっても、日本と違って、フライがメインのお店のはず(私は中に入ったことがないので、知りませんが)。 大量の油もあったのだろうな、とあのおぞましい真っ黒の煙を見て、怖くなりました。
 
 消防士たちがお店の中に入って行った後、店員らしき人たちは外に出てこなかったので心配なのですが、裏にキッチンがあるはずなので、そちらから外に逃げた、と願ってやみません。

 見かけによらず、こういうことは非常に怖がりなので、まだ心拍数が高いまま。
 今夜は眠れると良いですが・・・
 

Posted on 2013/02/18 Mon. 21:47 [edit]

category: 日常

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スケール、アルペジオ指導の大切さ 

 私のピアノのレッスンでは、スケール、アルペジオ(最初はブロークン・コード)が必須。
 グレード試験で必要だから、という理由もありますが、これが一番基本なので。

 最初の2ヶ月ほど、指作りの訓練をしたら、即スケールに入ります。
 教本では、まだまだ両手の4、5本の指をやっと動かす、という状態です。
 この状態でスケールをやると、指をくぐらせたり、移動したりが子供たちにとってとっても新鮮で、なおかつ凄く上手になったように感じるらしく、ニコニコしながら、スケールを弾き、毎週新しいものを与え、時には、2つさせて!という子も。
 
 片手ずつ1オクターブができたら、2オクターブ。 2オクターブ弾いてみることすら、子供にとっては嬉しいこと。 今日も、ニヤニヤしながら、嬉しそうに新しい2オクターブを弾いていた子がいました。
 
 反対に、初めてスケール、アルペジオを習うのが小学生3、4年生以降になると、スケール、アルペジオの指導は困難になってきます。
 覚えるのが大変、面倒。
 それでも、1年半かけて、しつこく指使いを直していると、いきなり、間違いにも気が付くようになり、きちんとルールを覚えよう、という頭が働き、新しいスケールも今までだったら、1ヶ月以上かけてやっと弾けるようになっていたのが、1週間、いや、そのレッスンで弾けるようになってきました。
 お互いに根気が必要ですが。
 ちなみに、私はグレード幹部から怒られそうですが、生徒たちにスケール、アルペジオの楽譜を買わせていません。
 楽譜があると、それに頼って、きちんとルールから指使いを覚えられない、という理由です。
 楽譜無しで覚えた子供たちは、3度空けてのスケール(日本語でなんというのでしょうね?)、アルペジオの第1、第2展開がすんなりとできます。
 私自身、大学生になってスケールを弾き、とっても苦労しました。
 スケール以外にやらなければならぬことが多すぎて、1、2年生の時のテクニック試験のスケール、アルペジオは、毎回冷や汗ものでした。
 正直、教えるようになってスケールのルールを考え、自分なりにシステムを作ったので、今の方がスケール、アルペジオの規則をずっと理解しています。
 

 イギリスのグレード制度のこともあり、日本で言えば、ブルグミュラー程度(タランテラ、貴婦人の乗馬あたり)で、スケール、アルペジオの全調が弾けています。 3オクターブ、両手です。
 
 ちなみに、スケール、アルペジオ+バーナムで、ほぼテクニック作りをしてしまいます。 本当はやらせたいけれど、時間的にも無理なので、ツェルニーはやっていません。 それでも、早いうちから基礎訓練をしているおかげで、結構指が回るようです。

 あと1ヶ月で、再びグレード試験。 そして、フェスティヴァルも行われます。
 曲が出来上がっていない子がちらほらいるので、ちょっとこわごわですが、とりあえず、スケールはどうにかなっているので。 ただ、皆さん、2回目では完璧に弾けるのに、1度目は弾き直す。 これは、減点なので、口うるさく、1度目で弾けるように、考えてから弾くように言っていますが、何人が本当にわかっているのやら・・・
 
 

Posted on 2013/02/14 Thu. 22:35 [edit]

category: 音楽

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リストのロ短調ソナタで、椿姫 

 昨日から、ロイヤルバレエのアシュトン・ミックスビルが始まりました。

 『ラ・ヴァルス』 ラヴェル作曲
 『タイスの瞑想曲』 マスネ作曲
 『春の声』 シュトラウス作曲

 『モノトーン1、2』 サティー作曲(1、グノシェンヌ 2、ジムノペティ)

 『マルグリットとアルマン(椿姫)』 リスト作曲 ピアノソナタ ロ短調


 というプログラムです。
 タイスも春の声も、サティーも、タイトルを知らなかったとしても、どこかできっと聴いたことがあるような、名曲集のようなプログラムです。

 一番最後の『マルグリットとアルマン』について、音楽的観点で、ちょっと書いてみようと思います。



 リストのピアノソナタは、30分近くかかる単一楽章のソナタ。
 バレエでは、オーケストラ編曲したものを使いますが、ピアノはそのままリストが書いたものを演奏。 要は、ピアノソロにオケをかぶす。 ところどころ、ピアノソロになっている部分もあります。

 プログラム、アシュトンの作品本からの情報ですが、アシュトンはデュマの小説、『椿姫』を題材にしていたバレエを考えていた。
 ある日、ラジオから流れてくる、リストのソナタを聴き、一瞬にしてこれを用いることを決めたそうです。
 
 アシュトンが調べたところ、デュマの『椿姫』のヒロイン、マルグリットは実在する人物(名前は変えてあります)で、デュマが愛した女性で、高級娼婦であった。 彼女は23歳で亡くなったものの、リストとも、愛人関係であった。
 デュマの小説が書かれたのが、1852年、リストのソナタが書かれたのも1852ー53年。
 よって、深い関係が見えてくるのです。

 
 ノイマイヤーが振り付けたものは、ショパンのピアノ曲(ソロ、協奏曲)の抜粋を全3幕(2幕だったかも・・・)にしたもの。
 アシュトンの振り付けは、この30分の曲に全てを凝縮しています。
 ですが、ストーリーを語る。 この『椿姫』のストーリーを知らなくても、登場人物をちょっと知っていたら、理解できてしまう。

 簡単にストーリーを書くと、高級娼婦のマルグリットと青年アルマンが恋に落ちる。 だけれど、アルマンの父親が彼女に彼から去るように話す。 彼女は涙を飲んで、彼から離れる。
 お金がほしいのだと勘違いしたアルマンは、マルグリットのパトロンの大公や他の男たちがいるところで、彼女の顔にお金を投げる。
 彼女は病がひどくなり、最後は、アルマンの腕の中で息を途絶える。

 一つの小説を30分にまとめているのですから、無駄はありません。

 リストのソナタは、難曲。 そして、偉大な作品。
 ですが、あたかもこの曲がこのバレエの為に書かれたのか?と言いたくなるほど、ぴったりです。
 もっとも、ピアノソロとして弾くよりも、かなりテンポを落としています。
 ただ、今回の指揮者は、音楽が停滞してしまう人なので(私は初めてみる指揮者)、前回上演時よりも、かなり遅く感じますが。

 たとえば、中間部で、アルマンの父親が、マルグリットに、「うちの息子と別れてくれ」「彼と一緒にいさせて下さい」という会話(が聞こえてくるような)の部分、見事に言葉が音楽に当てはまります。

 私のレッスンを受けた(初級以上で)方はわかるかもしれませんが、よく、音楽上の会話/対話の話をします。
 レッスン中に、色々と考えるわけでもなく、こうしたものが沸いてでてくるのですが、やはり、これはバレエを観ているからだ、とつくづく思いました。
 私自身の演奏もそうですが、理解しても、それがすぐに音となって現れるかはわからない。
 それには、時間が必要。 でも、それをわかって弾くのとそうでないのでは、全く違います。

 『オネーギン』の時も思いましたが、一つの場面があって、短い間奏曲の後、全く違う景色が現れる。
 ピアノを弾く時も、キャラクターが変わる部分で、それを説明しますが、やはり、舞台を観たことがない子供たちは、それが通じません。 
 
 私にとって、バレエ鑑賞は、息抜きの時間よりも、色々なことを考える時間。
 とはいっても、今日だって、舞台で起こっていることを、心に留めていくだけで、精一杯。 目の前が霞んでくる。
 でも、終わった後、色々なことを考えるのです。
 そして、今はそれがすぐに音となってでてこなくても、私自身の音楽、教える時、引き出しの隅から、飛び出てくるようになる。
 学生時代は、遊ぶまもなく、がむしゃらに勉強をしましたが(やらないと、周りから非常に遅れをとっていましたから)、今は、違う方面からの勉強が必要な時なのかもしれません。
 
 といいながらも、リストのソナタは、昨年の今頃、オーディションの為に必死に勉強した曲。
 あの時、何度も何度もCDを聴いて、毎晩夜中3時頃まで練習をして、このバレエの動画を観まくった曲。
 電子ピアノでも、それなりの練習をやらなくては気がすまなかった。

 私は、あの時、ここの部分はああ弾いた、こう弾いた。 とまらないものがあります。 今夜の特に最後は、オケピットに飛んで、ピアニストのロブからピアノを奪って音を表現してみたかった。
 昨年弾いた時、演奏しながら、楽譜もめくったけれど、マルグリットの舞台が目の裏に浮かんで、ただただそれに導かれて演奏。
 夏にこの曲をサマーコースでイギリス人の先生に観て頂いたときには、バレエ用のテンポだったから、色々と直されましたが。
 昨年弾いたのは、必要だった後半だけ。
 今年は時間が取れそうにありませんが、やはり、このソナタはきちんと自分のレパートリーにしたいな、と久々に聴きながら思いました。
 
  
 この作品、そしてこのビルに入っている、ラ・ヴァルスと春の声とタイス、毎日上演してくれてもきっと私は飽きずに観続けることができると思います。
 
 
 

Posted on 2013/02/13 Wed. 23:55 [edit]

category: バレエ

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13

再び雪のロンドン 

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 昨日、夜6時半頃から、再び雪。
 夜中まで降っていましたし、今日も降っていたので心配しましたが、水分が多い雪のようで、それほど積もりませんでした。
 夜、教えの後に、セントラルの楽譜屋さんにいたのですが、セントラルはほとんど雪無し。 家の方に近づくにつれ、どんどん雪の量が多くなります。
 
 教会の前を通って気が付きましたが、明後日がAsh Wednesday。 ということは、明日がパンケーキの日。
 そういえば、先週スーパーマーケットにパンケーキの材料コーナーができていました。
 パンケーキの日を過ぎると、イースターが目の前に感じます。 今年は3月31日。 夏時間が始まるのと、イースター・サンデーが同日。 一気に春を感じるのでしょうね。

 といいながらも、再び冷え込んで、雪まで降っているので、春はまだ先。
 少しずつ、お花のつぼみも膨らみ始めているので、この雪が心配でもあります。

  天候が悪い日の夜の楽譜売り場は、とっても静かで、貸切状態。
 1時間以上、楽譜を広げながら、これからの対策を練っていました。
 弾きたい曲がありすぎて、どれから手をつければよいのやら、という嬉しい悲鳴です。

Posted on 2013/02/11 Mon. 23:08 [edit]

category: 日常

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11

ばったり! 

冷え込んでいます。

 今夜は、バービカンで、現代版、コンテバレエの『タチアーナ』(オネーギン)を観に行きました。
 最終日だったのですが、きょろきょろしたものの、オペラハウスのバレエ友達はお見かけせず。

 と思ったら、帰り道、隣のギルド(音大)の前に、見覚えのある車が。
 なんとなく気になって、荷物を積んでいた人を見たら、背の高いおじさん。
 私が知っているこの車の持ち主も背の高いおじさん。
 顔を覗き込んだら、やはりそうでした。
 私の師匠、Dr.Sの古いファミリー・フレンドで、私もよく知っている方。
 声をかけてしまいました。

 そうしたら、昨年のサマーコースの話になって、この方は、最後のパーセル・ルームでのコンサートの録画、録音をしていらしたのですが、クリスマス前に希望者に販売するメールがまわったDVDを買った?ときかれました。
 買っていないのですが、聴きなさい、とのこと。
 珍しく、ほめてくださいました。
 いや、彼は、私が本当にできていなかった頃からを聴いて下さっているのです。
 
 今日は、師匠がギルドで教えているはずの日なので、行く時も、入り口を気にしたのですが、まさか違う方にばったりお会いできるとは、嬉しいサプライズでした。
 
 公演の感想は、別記する予定。
 おもしろいものでした。
 

Posted on 2013/02/09 Sat. 23:12 [edit]

category: 日常

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09

ロイヤルバレエ『オネーギン』終了 

 再び冷え込んでいるロンドンです。

 3週間ほど前に初日を迎えた、ロイヤルバレエの『オネーギン』、今夜が最終日でした。
 衣装も、舞台装置も、音楽も、振付も非常に美しい作品。
 休憩中には、友達と(皆さん、70歳くらいの方ですが)、タチアーナのあの赤いドレス、それともあの最後の茶色のドレスが着てみたいわね。 とおしゃべりするほど。 バレエで使われている衣装を着てみたい、という話は滅多にならないので、皆さんわたしと同じなのだな、と思いました。
 
 ちょうどオペラハウスで今週から上演されている、オペラの『エフゲニー・オネーギン』はチャイコフスキーがこのオペラの為に作曲したものですが、バレエのものは、チャイコフスキーの色々な曲からの寄せ集め。
 四季の2月『謝肉祭』で幕開けし、1月『炉辺にて』、6月『舟歌』、10月『秋の歌』、8月『狩』、そしてその他のピアノ曲が多数使われています。

 私自身は、ロイヤルバレエで上演される、文学作品が元になったバレエは、ほとんど原文を読むようにしています。
 さすがに英語翻訳でなくては読めませんが、ツルゲーネフの『田園でのひと月』、チェーホフの『三人姉妹(Winter Dreams)』、マノンあたりは読んでいるのですが、プーシキンの『エフゲニー・オネーギン』は、大学生の時に読みかけて、途中挫折。 その後も何度かトライしたものの、最後まで辿り着くことができません。
 やはり、原文を知りたいと思い、Reading Groupにも参加しているような友人に伺ったのですが、彼女も、途中挫折組み。 色々な人に聞いたのですが、やはり、皆さんあのせりふによって成り立っている本(台本のような感じ)は読みにくいようです。 私の英語の問題だけではないようで、少々ホッとしました。
 英訳によってやはり読みやすさは変わるから、本屋さんでじっくりと中身を比べると良い、とアドヴァイスを頂いたので、今度こそ、最後まで到達してみたいですが。

 よって、私たちは休憩時間になると、特に昨日、今日は皆さん4キャストを1、2回以上観ていますから、意見の言い合い。
 原文を読んでいないと、各々のオネーギン、タチアーナ像を作り上げています。
 話していると、「そういう見方もあるのか!」と気が付き、本当に奥が深いです。

 先日も書きましたが、同じ衣装、同じ振り、同じ音楽。 でも、バレエの場合は言葉を発しませんから、その分、観る者にも、踊る(演じる)者にも、自由なキャパシティーが増えるのでしょう。

 お互いに、誰のが好き?という話もしましたが、私は、オネーギン+タチアーナだったらあのキャストだけれど、オネーギン、タチアーナ、レンスキー、オルガの4人で考えると、このキャスト。 という答え。
 いやいや、そんなに単純ではなくて、他にも個人的に好きだった人もいるので、おしゃべりをしながら、自分が選ぶのなら、どの4人でやりたい?という話になると、お互いに妄想がとまりません。

 
 オネーギン役に関しては、非常に難しい。 嫌なやつ(私にとっては、ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』の最初のミスター・ダーシーとかぶる)だけれど、でも、タチアーナが一瞬のうちに恋に落ちる男でなくてはいけない。 でも、最後の部分では、自分の過ちに気が付き、人妻となった彼女に夢中になる。
 私自身は、ティアゴ・ソアレスが一番でした。 フェデリコ・ボネッリもコントラストがある、素晴らしいオネーギンでしたが。
 ティアゴは、特に第2、3幕でのコントラストが大きい。 
 彼は、作品によってはがっかりさせられることも多いのですが、このようなものは、非常にうまい。 私の周りの方々は、「駄目男、悪人をやらせたら、光る」とのこと。 私に異論はありません。

 レンスキーは、キャストが発表された時に、非常に楽しみだった人と、大丈夫かしら?と思った人がいます。
 ですが、最終的には、私だけではなく、友人たちも色々な意味で予想をひっくり返されました。
 だからこそ、おもしろいのです。

  特にこの作品では、ソロの踊りでも、振りに言葉の要素が強く入っているように思います。
 だから、手の出し方一つでも、それがきちんとした意味がないと、無駄な動きに見えてしまうのです。
 私にとっては、ジャンプが高く飛べるよりも、このようなことの方がこの作品に求めていること。

 何度も目の前を霞ませながら、ドキドキしながら観た舞台でした。

 多くを勉強させてもらうことができた作品です。
 大学生の時、表現、ということがまるっきりできない私に、師匠Dr.Sは、「ピアノなんかいいから、演劇科へ行って勉強してきなさい」と言ったこともあります。 私が通っていたカーディフの音大には、演劇科もあったのです(むしろ、演劇の方が有名)。
 あの時にこの舞台を観ていたら、ずいぶんと違ったのだろうな、と思います。
 小学生の頃から、日本舞踊でも、よく注意されていたことですが・・・

 
 しばらく、この『オネーギン』の余韻が続きそうです。
 これが、私自身のピアノ演奏の肥やしになってくれたら、最高なのですが!
 
  

 

Posted on 2013/02/08 Fri. 23:42 [edit]

category: バレエ

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08

フランス物? 

 ぼちぼち、今年のピアノの予定を立てながら、練習です。
 いわゆる日本での《有名曲》以外にもたくさんの良い曲があるのに、そのような曲はなかなか日本で求められない。 もったいなさ過ぎます。

 今弾いておきたい曲がたくさんあるのにもかかわらず、2週間前から、オペラハウスで、チャイコフスキーのピアノ曲のオケ版ばかりを聴いているからか、再びチャイコフスキーの楽譜を開いてしまう意思の弱さ・・・
 いや、来週アシュトン・ミックスが始まったら、ラヴェルのラ・ヴァルスを弾きたくなるのでしょう。 楽譜だけは、一昨年日本でギンジン編を買ってきてあるのですが。 1月に日本で聴いた菊地君のこの曲の演奏に影響も受けたことですし。
 ついでに、方々から向いていない、という声が飛んできそうですが、菊池君の演奏に影響されて、ラヴェルの水の戯れを弾いてみたいな、という思いも。 この曲は聴くのは大好きなのです。 ですが、私の深くて太い音にはあわなさそうで、今まで何度楽譜を開いては閉じてを繰り返したことか。

 とりあえず、今は、プーランクに取り組んでいます。 以前から聴くのは好きでしたが、ロイヤルバレエで、プーランクの曲で踊るものが多くて、そのなんともいえない和声、リズムの虜になりました。 今年は没後50年ですし、ちょうど良い機会です。
 2週間半後のコンサートで、シューベルト/リストのウィーンの夜会 第6番とプーランクの即興曲《シューベルトを讃えて》を並べてみることにしたので、どうなることやら。
 
 

Posted on 2013/02/06 Wed. 23:54 [edit]

category: 音楽

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06

雷の後は 

 日がずいぶんと長くなりました。
 12月には、4時のレッスン開始の時には、既にずいぶん暗かったのですが、今日は5時のレッスンでも、まだ薄明るかったです。 夏時間が始まるまで2ヶ月弱。 一気に日が伸びることでしょう。

 今日は、先週雷を落とした子のレッスンで、ずいぶん成果が見られて、嬉しくなりました。
 私の師匠Dr.Sを見習って、雷を落とした翌週は、それを持ち越さない。
 やればできるから、だからこそこちらも雷を落としてしまうのでしょうね。
 こちらも自己嫌悪に陥るので、あまり落としたくはありませんが。

 この半年で、私に移って1年ー1年半ほど経った生徒たちに色々と変化が見られるようになりました。
 スケールを小学生中学年でやると覚えるのに時間がかかり、指使いを守ろうとしない子が多いのです。
 それでも、私はしつこいので、とことん正しい指使いに直させます。
 お互いの忍耐。 でも、それを過ぎたら、いつの間にかきちんとした指使いになって、間違った時には、自分で気が付いて弾き直すようになる。
 こういうのが一番教えていて嬉しい時です。

 
  

Posted on 2013/02/04 Mon. 22:29 [edit]

category: 音楽

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04

沈み中日曜日 

久々に予定のない休日。
 日本から節分の豆を買ってきたので、14年ぶりに豆を食しました。
 
 夕方、ネットをしていたら、市川団十郎さんの死去を知りました。 ショックです。
 またも、観てみたかった歌舞伎役者が観る前にこの世を去ってしまいました。

 昨日までの、三夜連続『オネーギン』鑑賞、特に木曜日、金曜日の舞台の影響が強すぎて、未だにあの音楽が頭に浮かぶだけで、涙が出てくる状態です。
 今までにいくつもの舞台を観ていますが、ここまでなるのは、初めて。
 
 そして、この1週間は、全体的にだれている生徒が多くて、疲れ果てたようです。
 だれるのは構いません。 そういう時もあります。 ですが、ご両親が私にかなりのプレッシャーをかけ、今ターム試験を受けるご家庭に限って、何もやってこない。 
 
 時代、国、各家庭の子育ての違いがあるのをわかった上で、改めてびっくりしたり、深く考えてしまうことが多かったのも今週。
 我が家だったら、母から平手打ちされ、家の外に出された、と思うようなことを生徒たちがするので、慣れた、とはいえども、未だにカルチャーショックが多々あります。 
  
 この頃は、自分の家、環境がおかしかったのだ、と思うようにしています。
 そうでないと、やっていられません。 とはいえ、いちいち色々と深く考えてしまうのが私の悪いところ。

 正直、気持ちがダウン状態で、あの『オネーギン』を観るべきではありません。
 3日間のうち1日は、第1幕から泣いて、第3幕は、冒頭のパ・ドゥ・ドゥから涙ダラダラ。 最後は目が真っ赤状態。 目を閉じると舞台が蘇ってしまって、眠れなくなるほど。
 
  
 明日から月曜日。 気持ちをしっかりと入れ替えていきたいと思います。
 そして、今週の練習の経過によって、今月のコンサートのプログラムを今週中に提出しなくてはいけないので・・・
 
 
 

Posted on 2013/02/03 Sun. 21:08 [edit]

category: 日常

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03

ロイヤルバレエの『オネーギン』 

130202


バレエ感想を書かなくなって(かけなくなって)、ちょうど1年。
 ここに感想を残したい、という気持ちはあるものの、やはりかけません。

 相変わらず、オペラハウス通いはしています。
 2週間前に始まった、クランコ振付の『オネーギン』は残り3公演。 
 今回の4キャストを、とりあえず、一通り今日で観ました。

 各キャストの詳しい感想は書きませんが、全体的なこととして、久々に残してみたいと思います。

 今回のキャスト、オネーギン、タチアーナ、レンスキー、オルガです。
 ● ジェイソン・ライリー、 アリーナ・コジョカル、 スティーヴン・マクレー、 高田茜
 ● フェデリコ・ボネッリ、 ラウラ・モレーラ、 ニァマイア・キッシュ、 ユフィ・チェ
 ● ティアゴ・ソアレス、 マリアネラ・ヌニェス、 ヴァレンティーノ・ズチェッティ、 メガン・グレース・ヒンキス
 ● ヴァレリ・フリストフ、 セーラ・ラム、 ダヴィッド・トルチェンシミエック、 ヤズミン・ナグディ

 何年もやっている人、デビューだった人。 前回と同じ組み合わせ、違う組み合わせ、各々のキャストが違った、魅力的な舞台を繰り広げました。
 同じ音楽、衣装、舞台装置、ストーリー。 でも、演じる人たちによって、違う感情表現が生まれます。

 この『オネーギン』は、ちょうど6年前に、私が同じキャストでも3回観たら、3回とも違う、と初めて気が付くことができた作品。 言い換えれば、この作品に出会ってしまって、私のバレエ熱に拍車がかかりました。
 
 曲は、チャイコフスキーの色々な曲をまとめています。 多くのピアノ曲がオーケストラ編曲されていることもあり、それも私が特別にこの作品が好きな理由。

 美しい形を残したダンサーもいれば、エモーショナルで、こちらまでドキドキし、涙涙になったダンサー。 
 色々です。
 友達と話していても、みな好みは違う。
 だからこそ、おもしろいし、4キャスト必要。

 タチアーナに関しては、私のポイントとして、第1幕最後の、夢の中でオネーギンと踊るパ・ドゥ・ドゥと、一部同じ曲を使って、最後の人妻となった彼女と、彼女が恋し、でもふったオネーギンのパ・ドゥ・ドゥの感情、手の動き、足の動きの違いをどこまで出すか。
 そして、その時の彼女の表情。

 最後のパ・ドゥ・ドゥは、理性を残しながらも、その理性を飛ばして、昔恋したオネーギンの手をとり、彼に身をゆだねる。
 いわば、少々禁断の愛。 バレエって、妖精、お姫様の世界もあるけれど、不倫が結構多い気が。

 ここの部分の振付は、バレエの踊りでありながらも、二人の会話が、動作そのものが、振付になっているように思います。
 私は、ここでどれだけ、その動作を意味のある、言葉にしていくのかを観るのが一つのポイント。
 といいながらも、涙涙になって、冷静に観られないことも多々ありますが。

 イギリス人の友人(といっても、私よりもずっとずっと上の方です)が、
「英語で一番悲しい表現の言葉は、Too lateなのよ」
 と教えて下さいましたが、まさにその言葉がここに当てはまります。

 
 オネーギンとタチアーナのPDDが凄すぎて、こちらまで放心状態になって、偏頭痛が起きて、翌日まで泣きそうになっていたカップル。
 オネーギン、タチアーナ、レンスキー、オルガの4人の組み合わせが、やり取りが見事だった人たち。
 タチアーナが結婚した、グレーミン伯爵とのPDDがとってもすてきで、タチアーナはオネーギンを選ばなくて正解だったわね、と思わず友達とうなずきあってしまった人たち。
 色々です。

 観る人それぞれが、自分のオネーギン、タチアーナ像を持っていると思います。
もちろん私もあります。
 それにぴったりだった人たちに出会うと、完全に感情移入してしまいます。

 音楽の世界と一緒。
 とにかく技巧の素晴らしさを見るのがすきな聴衆、多少問題はあっても、心に響く演奏が好きな聴衆、色々。
 今回、日本人の方々とも色々とオペラハウスで話しましたが、やはり、私は音楽に求めているものと同じで、心にどしんとくる舞台が好きなのだ、日本のスタンダードとはちょっと違うかも、と思いました。

 
 今夜は、入団当初からずっと目をつけていた、ヤズミンがデビュー。
 私は3年間、この日をずっと待っていたので、他人なのに見守ってしまう舞台でした。

 そして、周りの人たちの演技の巧みさに目を奪われるのも、ロイヤルバレエならでは。
 今夜は、第2幕で、ちょっと足が悪いおばあちゃんの役をしていたヘイリーが、ソファーに座っている時に、足を広げて座っていたのが、リアリティーがあって、目を奪われてしまいました。 しかも、バレリーナらしくなく、ちょっと腰も落として。 彼女は、とっても美人で高身長の、すてきなダンサー。 でも、こういうリアリティーを出してくる。 
 他のお年より役をしていたダンサーたちも、年季が入っていますから、みな工夫を凝らしていました。
 
 
 この作品のオネーギン役がどうしても、ジェーン・オースティンの『高慢と偏見』のミスター・ダーシーと重なってしまいます。 特に昨夜の、ティアゴは、BBCのこの作品でダーシーを演じた、コリン・ファースと重なってしまい・・・ 王子役とこのオネーギン、マノンのレスコー、ロミジュリのティボルトの差がありすぎ、魅力が何倍も増していました。

 
 

Posted on 2013/02/02 Sat. 23:44 [edit]

category: バレエ

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