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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

A Happy New Year! 

明けましておめでとうございます。

昨年お顔を合わせた方、ここを読んでくださる方、ありがとうございました。 


 日本から遅れること9時間、こちらも20分ほど前に年が明けました。

 近所で花火が上がっています(どなたかの自宅のお庭で上げているはず)


私は大晦日はジムに行って、鍼に行って、夜7時からのロイヤルバレエの『シンデレラ』を観賞。

 ぎりぎり、2010年の間に帰宅しました。


本当はあと1時間セントラルに滞在すれば、テムズ川で上がる花火を見ることができたのですが、帰りのことを考えると怖いので、帰宅しました。  

 テムズ川での花火のために、セントラルロンドンは一部が車両乗り入れ禁止。 バスも乗り入れ禁止。 

 ちなみに、夜11時45分から朝4時までは、ロンドンの交通機関は今日は無料になります。


 夕方のスーパー・マーケットでは買出しの人で溢れかえっていました。 言ってみれば、日本とイギリスではクリスマスとお正月が逆です。


 2010年は元旦はロイヤルオペラハウスでバレエ鑑賞でした。 そして、2010年大晦日は再びオペラハウス。

 今年はどのような年になるのでしょう? 実り多く、充実した年になれば良いな、と思います。 そして健康を保てるように!


 みなさん、今年も素敵な一年になりますように。


 今年もよろしくお願いいたします。

Posted on 2010/12/31 Fri. 07:14 [edit]

category: 日常

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31

『スケートをする人々』 ブライアン、ひかるさん、茜さん 『ベアトリクス・ポッター』 

 久々にオペラハウスへ行ってきました。


 相変わらず、ダブル・ビルです。

 昼公演だったので、子供たちがたくさん!! まだよちよち歩きの子までいました。

 私のすぐ前に座っていた2、3歳くらいの女の子が、途中で飽きてしまって、終始おしゃべりをしっぱなし。 それでも、親は注意をしません。

 私は子供たちがこうして劇場に来ることは大歓迎ですが、こういう場でどのような態度をとるのかを教えるのも、劇場に来る一つの理由だと思っています。


 

 『スケートをする人々』 フレデリック・アシュトン振付、 マイヤベール作曲


 ブルーボーイ: ブライアン・マローニー

 ブルーガールズ: 小林ひかる、 高田茜


 ホワイト・カップル: ラーラ・ターク、 ニーマイヤ・キッシュ


 レッド・ガールズ: シャーン・マーフィー、 クリスティン・マクナリー


 ブラウンボーイズ: ヴァレンティーノ・ズチェッティ、 サンダー・ブロンマート、

              ジェームズ・バッチャー、 エリーコ・モンテス


 ブラウン・ガールズ: ヤスミン・ナグディ、 ジャクリーヌ・クラーク、

               ナタリー・ハリッソン、 ベアトリス・スティックス・ブルーネル


 

 ブルーガールズが二人とも変更です。 ブルーガールズの二人目の役は、茜さんしか今のところ元気ではないようです。


 ホワイト・カップルの女性は、ローレン・カスバートソンの予定でしたが、キャスト表には名前が載っていたのに、スリップで変更のお知らせ。 昨晩『シンデレラ』だったから、その影響かな、とは思いますが。 本当は今シーズンこの役での出演予定がなかったラーラが、この役を踊りました。

 

 ブライアンは先週よりも安定しているように見え、ヴァリエーション最初のピルエット(回転)は珍しく4回転をきれいにまわっていたのですが、その後から回り物は視点がずれていってしまいました。

 ジャンプは先週よりも余裕があるかな、と思いますが。 今日は、オーケストラに流れもなくて、踊りにくそうでした。 でも、この役にぴったりの雰囲気です。


 ホワイト・カップル、ラーラが思っていたよりも良い踊りでした。 


 レッド・ガールズのシャーン、彼女はもうかなりロイヤルバレエに長くいるダンサー。 小柄で、特に目立つこともないのだけれど、やはりこういうものを踊ると、ラインがきれいだな、と思います。

 

 ブラウン・ボーイズはヴァレンティーノが目を惹きます。 今年、アメリカン・バレエ・スクールからロイヤルバレエに入団したベアトリス、だいぶ馴染んだかな、と思っていましたが、ところどころにやはり、アメリカ系の動きが見え隠れしています。 今日は結構派手にアーチにぶつかったので、痛かったはず。


 


 『ベアトリクス・ポッターの物語(ピーターラビットと仲間たち)』 アシュトン振付


 街のねずみ、ジョニー: ポール・ケイ

 ミセス・ティトル・マウス: アイオーナ・ルーツ


 ハリネズミのお母さん: フィリップ・モスレー


 あひるのジェマイマ: クリスティン・マクナリー

 ミスター・狐: トーマス・ホワイトヘッド


 ピグリング・ブランド: ジョナサン・ハウエルズ

 ビグ・ウィグ(黒豚ちゃん): 小林ひかる

 豚のお母さん: 平野亮一


 かえるのジュレミー・フィッシャー: ジョナサン・ワトキンズ


 いたずらネズミたち: エマ・マグワイヤ、 ジェームズ・ウィルキー


 ピーター・ラビット: ヨハネス・ステパネク


 リスのナトキン: ヴァレンティーノ・ズチェッティ


 
 何度観ても、毎回新たな発見があり、大好きな作品です。 着ぐるみだけれど、ダンサーの個性がしっかりと現れる。


 街のねずみのポール、先週よりもずっと、動きがよくなりました。 この役はコーダでもソロがあるので、いかにそれを軽快に踊れるかが鍵だと思うのです。 しかも、イギリスの作品らしく、街のねずみだから、雨傘を持って踊ります。 

 アイオーナがこのねずみの奥さんを踊るのは初めて観ましたが、非常に愛嬌があります。 もちろんマスクですから、顔の表情は変わりません。 それでも、変わっていくように見える。

 彼女は音楽性豊かなダンサーだから、手を上に上げていくようなところで、音楽のクレッシェンドに合わせて、手も高くなっていく。 私はこういうのがすきなのです。


 コーダで、ネズミたちが最初に登場しますが、ねずみの奥さんとジョニーはピクニックを持ってきます。

 舞台の左端で、バスケットを広げて、ランチョンマットを敷いて、バスケットからゼリーのようなものと、ティーカップ、ティーポットを取り出します。 いつもなら、広げてからはそのままのダンサーが多いですが、さすがアイオーナ。 ティーカップを手にとって飲んだり、そばに来たジョニーにティーカップを渡したりしていました。


 あひるのジェマイマが登場すると、今日はいつも以上に歓声があがった客席でした。 クリスティンは今までにも色々とキャラクター色の強い役柄をやっていますが、さすがにこのあひるでも、動きがわかりやすいし、ちょっとしたしぐさがまさに、あひる、であり、愛らしい。 元気が良すぎて、途中で羽が抜け始めてしまって少々心配でしたが。


 狐のトーマス、彼も動作がわかりやすいです。 最後、犬の鳴き声が聴こえてきて、狐は慌てるのですが、その時に、トーマスの狐は足を震わせます。 その震わせるのがそれまで、あひるを食べてやろう!とがんばっていたのとはかなりの差があり、会場の笑いを誘うのでしょう。


 豚ちゃんたち、本当はピグリング・ブランドをジェームズ・ウィルキーがやるはずだったので楽しみにしていました。 先週はキャスト表に書いてありながらも、他のキャスト変更で、変わってしまいました。 今日は、開演前のアナウンスで、また変更。 

 ジョナサンは一つ一つの動作が愛らしい。 黒豚ちゃんとのパ・ド・ドゥでは、黒豚ちゃんのそばに行く前に、恥ずかしがる姿が、なんともいえないほどかわいらしいのです。

 ひかるさん、先週の4回の公演、そして今日、ずっと黒豚ちゃんをやっています。 あと2週間ほどしたら、日本で本番があるのに、心配になってしまいます。

 ひかるさんも、マスクをかぶっていてもわかる。 

 

 亮一さんの豚のお母さんは今シーズンは初めて観ましたが、他の人の豚のお母さんよりも、キャラクターがはっきりしていました。 正直、亮一さんは、普段はあまりキャラクターも無い印象で、『オネーギン』の時には、グレーミン伯爵はキャラクターが無くて、それ以外のときに、パーティーのシーンでおじいちゃんとかをやると、非常にキャラクターがユニークなのを観ていました。

 あの豚のお母さんであれだけできるのだから、普段がもったいないです。


 かえるのジュレミー・フィッシャー、ジョナサン・ワトキンズがやるのを観るのは私は初めて。

 ジョナサンは手足が長くて、ぐにゃぐにゃしている印象(エド・ワトソンほどではありませんが)。 思ったとおり、かえるにぴったりでした。

 

 いたずらねずみたち、エマのねずみは愛らしい。 彼女は普段はおっとりとしている印象がありますが、この役のときはやりたい放題。

 ドールハウスに忍び込んだ2匹のねずみが、テーブルの上にあるご馳走を見て、騒ぎます。 がんばってお肉の塊をきろうとするけれど、もちろんドール・ハウスのものだから、切れない。 怒って床に投げたら二つに割れた。 だから、考えて、他の食べ物も、全部床に叩きつけてしまいます。 教育上、これはどうなのでしょう??

 エマ、ずいぶんと派手にやっていました。 

 

 ドールハウスの2階に上がったら、ハンカ・ムンカ(女の子のねずみ)は引き出しの中身を引っ掻き回し、トム・サム(男の子のねずみ)は、ベッドに寝て、枕の中身を出してしまいます。

 最後は、トム・サムはデュヴェをお尻に敷いて階段を滑り降り、しまいにはその上ででんぐりがえしまで。

 良い子達は真似してはいけません。


 ピーター・ラビットはキャスト変更。 今日はピーター・ラビットが現れたとたんに、大拍手! 私が今まで観ていた中で、ここで拍手が起きたことは初めてです。 でも、ピーター・ラビットの踊りは他のキャラクターに比べて短くて、あっけなく見えるので、終った時には、客席からあやふやな拍手でした。

 ヨハネスのピーターは見ていて気持ちが良い踊り。 最後、キャベツを食べているところで、後ろから、リスのナトキンにどんぐりを投げつけられます。 すぐに退散することが多いのに、今日は、リスのほうを向いて、怒っていました。


  リスのナトキン、ヴァレンティーノはとにかく愛らしい。 踊りもこちらが心配するほど元気一杯です。 この前、よくおしゃべりする70歳を過ぎたご婦人が、「彼は踊れるし、ラブリーダンサーだけれど、誰かがCalm down(落ち着きなさい)という言葉を教えてあげないと、怪我をしそうね」とおっしゃっていましたが、この言葉を彼の踊りを観る度に思い出します。


 テクニックだけではなくて、いろいろとアドリブも入れられるようになってきたし、これからが非常に楽しみです。

 コーダでフェッテ(回転)の前の準備のポーズで、首をかしげたのですが、それがなんとも愛嬌があり、思わず周りの人も、もちろん私も笑うというか、感嘆してしまいました。


 女の子のリスたちは未だにトウシューズではありません。 理由はわかっているのですが、今怪我で休んでいるダンサーが復帰しない限り、トウシューズには戻れないかもしれません。 一度くらい、やはり、トウシューズのリスたちで観たいですが。 やはりだいぶ印象が違うので。


 コーダで、ピグリング・ブレンドと黒豚ちゃんが豚のお母さんによって結婚するのですが、その際、周りに座っていた子ネズミたち(9歳くらいのジュニア・アソシエイトの子供たちが8人、子ねずみで登場)の男の子ねずみの1人、泣いて、なんと隣に座っていた女の子ねずみのスカートで鼻をかみました・・・ すぐさま、その女の子ねずみに頭を叩かれていましたが。  子供たちもちゃんと演技をしている。 あれは教えられたのではなくて、自分で考えて、だと思うのです。 ということは、あなたのダディーはママのスカートでお顔を拭いているのかしら?なんて思ってしまいましたが。


 年が明けてもあと数回、このダブル・ビルが残っています。 明日はロイヤルバレエは冬最後の『シンデレラ』。 もちろん私は行きます! 

Posted on 2010/12/30 Thu. 04:08 [edit]

category: バレエ

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30

I love the UK 

暖かくて助かります。


 昨日の鍼のあと、ずいぶんと楽になって(まだ首の痛みは残ったままですが)やっと昨夜は熟睡。 

午後になって、2、3日前から始まっているはずの、ブレント・クロス・ショッピングセンターのクリスマス・セールへ。 1時間半ほどぶらぶらしてきたのですが、私が30分以上費やしたのは、Fenwickというデパートの店頭。

 ヴァイタミックスの店頭デモンストレーションをしていました。 これを30分も見続けてしまいました。

 

 おそばやさんでおそばを打っているところとか、浅草の仲見世での、人形焼の実演とか、見るのが大好きなのです。 だから、簡単にアイスクリームとか、ベジタブルジュースとか、スープができるのに引き寄せられてしまい・・・ もちろん、私が簡単に買える金額の品物ではありませんので、購入にはいたりませんが、あそこに一日中いられるかも・・・ 


 下の写真はバスの中で最近見かける広告。

WITH HOPE!!-101229


 要は、2012年のロンドン・オリンピックのヴォランティアーを募集!という広告ですが、3行目と4行目に注目。


 『孫に、自分がオリンピックとパラリンピックの開催に手を貸したよ、と伝えられます』


 という文章。 こういう部分が、私が、イギリスが大好きなところ。


 

 先週、クリスマス・イブのロンドンの朝に無料で配られる新聞の読者欄にあった投稿。

 

 書いた人は、サンタさん。

『毎年、どこの家でもクッキーとシェリー酒が用意されていて飽きました。 今年は、お寿司と、ロゼ・ワインを用意しておいてください』


 思わず、笑顔になってしまいました。


 

 私は、ブリティッシュ・ジョークのようなものが大好きです。 

 ウィットとか、良い意味でのRidicueとかが、実は好き。 初対面だとまじめに見られますけれど。 真面目だけれど、生真面目ではない、といえばよいのかしら?

 何しろ、大学院の時に、夜遅くに学校で友達と凍り鬼とか、椅子とリ合戦とか、かくれんぼをして遊んでいたひとですからね・・


 朝の新聞はなかなか手にする機会はないのですが、手にするとおもしろい記事が満載です。

Posted on 2010/12/29 Wed. 04:56 [edit]

category: 日常

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29

ビーズの髪飾り 

だいぶ暖かいので、昨日、今日でだいぶ歩道の氷が溶け始めたのでほっとしています。


 今日で、今年の教えも終わり。 約1週間の休みです。 が、来週にはコンサートを抱える身、ピアノの練習に励むことにします。

 今日も結局は偏頭痛。 首の痛みは昨日よりも良いものの、昨夜はあまり寝られず、今日も食欲がなく。

 というわけで、これからもピアノを弾き続けたいから、鍼に行って来ました。 知っている方のお友達で、イギリスのオーケストラでヴァイオリンを弾いていた方が、肩の凝りを放っておいたら酷くなっったそうで。 半年ほぼ毎日鍼をしても結局はヴァイオリンがオーケストラで弾けるレヴェルまで復活せず、演奏をやめて、教える仕事だけになった、と以前お聞きしています。

 そうなる前に、まずは治療。 ただでさえ、指をかばいながら演奏をしているので、これ以上他をいためたくありません。


 思ったよりも鍼は痛くはなかったです。 直後は偏頭痛は引いたものの、治療の成果はまだわかりませんが。



11月から、作りためているもの。 一番最初に作ったのは3年位前のはず。 今までにいくつ作ったのかは覚えていません。

WITH HOPE!!-101228 beads balls

 ビーズのボールの髪飾り。 ボールだけれど、よく見ると、4枚花びらのお花のようにみえます。

 これは、6mmのビーズと、小さなシードビーズで。 スモーク加工がしてあって、ちょっと夏っぽいイメージ。

WITH HOPE!!-101228 beads balls

 これらは、ちょっと小さめ、4mmのパール加工がしてあるビーズで。 ビーズの種類が違うと、違った印象になります。

WITH HOPE!!-101228 beads balls


 上のパールのものと同じサイズだけれど、ガラス(実際には、もちろんガラスではありません)ビーズ。

 

 色はもちろんのこと、サイズ、素材でちょっとずつ違った印象になるので、作っていておもしろいのです。

 自分で言うのもおかしいですが、クリスマス・プレゼントであげたりした女の子たちがつけているのを見るとかわいらしいのです。

 ただ、続けていくつも作れないので、来年のフェアにむけて、少しずつまた作ろうと思います。


 

 

Posted on 2010/12/28 Tue. 04:37 [edit]

category: 日常

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28

偏頭痛 

 小学生の頃から偏頭痛もちです。 とはいっても、当時は偏頭痛、とは知られていなかったので、痛みに耐えていましたが。

 今年の夏、日本へ行ったときに、肩こりが酷くて、整骨院でマッサージをしていただいてから、偏頭痛がなくなりました。 11月に一度薬を飲んだくらい。 それまでは、日本で処方していただく薬を月に3回くらい飲む生活をしていました。

 

 今日の朝、久々に酷い頭痛で起きられない。 どうにかおきたものの、結局何も食べられないし、おきていられないから、ベッドへ戻る始末。 気持ちまで悪くなってきて、こんなに酷いのは初めて。 とりあえず、首と肩が張っているのがわかります。

 午後になって、とりあえず、昨日、一昨日と閉まっていたジムへ。 泳ごうと思ったものの、ちょっと泳いだだけで痛みで泳げない。 仕方がないから、プールの中を歩いてきました。

 

 それでも頭痛は治まらず、横にもなれないし、座ってもいられないほどどうにもならない。 チャイナタウンで見かけた、チャイニーズ漢方のようなお店での、チェアーマッサージをやってもらおう、と出かけたら、カムデン・タウンにお店があったので、お願いすることに。 椅子、というか、顔をうつぶせにして座るマッサージ・チェアーで、15分で10ポンド。 1500円くらい。 普段だったらもったいないから自粛ですが、今回ばかりはさすがの私もお願いする気になりました。

 

 結果は正解。 15分のマッサージで、だいぶ頭痛が和らぎました。 が、マッサージをしてくださった女性に、私が頭痛があることも言わなかったのですが、「あなた、今酷い頭痛があるでしょう?」と触っただけで言われたほど、酷い状態だったらしい。 ごりごりやられましたが、非常に気持ちが良いし、やられながら、自分でもどこに凝りが溜まっているのかわかるのですね。


 首から肩にかけて、凝りが酷い人が、定期的にそのお店に来ているようですが、「あなたみたいに酷いのは初めて。 これで、頭痛が起きないほうがおかしいわよ」といわれました・・・ 

 気をつけて、ストレッチをしたり、首を回したり、しているのですが、それだけでは間に合わないようで・・・

 これは、もうマッサージでは無理だから、鍼をやりなさい、といわれましたが・・・ 怖いのですよね。


 何しろ夏に日本で、歯医者で座っているのもつらくて、歯医者の息子(これも歯医者)が、肩をもんでくれたほど。 鍼をやったあげようか?といわれたけれど、お断りしました。 大体、どうして歯医者なのに、鍼ができるのでしょう? 


 というわけで、とりあえず、復活。 でも、今日はやる予定だったことが、何もできませんでした。

 どうしても、家にいると、夜は文献を読んだり、書いたりしてしまいます。 ピアノに加えて、これも凝りの原因。 オペラハウスに行くと、この時間が減りますからね。 ということで、オペラハウスに行くことも大切なのかもしれません。 どうにもこうにも貧乏性だから、ぼーっとする、ということができないのです。 


 

Posted on 2010/12/27 Mon. 02:56 [edit]

category: 日常

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27

ボクシング・デー 

ロンドンはそれほど冷え込まずにいます。 

今日は、ボクシングデー。 昨日一日中家にいた分、今日は外を歩こうと思いましたが、とてもではないけれど、歩くことができる状態の歩道ではありません。

 よって、夕方からバスに乗って、セントラルまで。 今日は、チューブはストライクです。


 今日から、ほとんどのお店でセールが開始。 オックスフォード・ストリートはとんでもない状態でした。

 行ったのが遅かったので、閉まりかけていたお店も多かったのですが、とりあえず、今年の寒さではユニクロのヒートテックが必須なので、いくつか買い足してきました。 ヒートテックを着ると、他を着ることができなくなります。


 以下は、いくつかクリスマス・イブの写真。


WITH HOPE!!-101226 bigben

 ウェストミンスターでのキャロル・サーヴィスの後。 すぐそばに、ハウス・オブ・パーラメント(国会議事堂)と、ビッグベン。 真っ暗ですね。 右側にあるのは結構大きめのハウス・オブ・パーラメントのクリスマス・ツリーです。

WITH HOPE!!-101226 westminster

 これが、ウェストミンスター。 私がこの国に初めて来た日に、プリンセス・ダイアナは亡くなりました。 ここで、彼女のお葬式が行われたわけです。 来年の日本の昭和天皇の誕生日にプリンス・ウィリアムの結婚式がここで行われる予定。 パレード、見られるかしら?なんて思っています。

 中は、とても素敵です。

WITH HOPE!!-101226 christms dinner


 こちらが、クリスマス・ディナー。 これは、トラファルガー・スクエアのセント・マーティン・イン・ザ・フィールドの地下のカフェにて。

 ターキー、ソーセージにベーコンを巻いたもの、ロースト・ポテト、ここではゆでた根菜(にんじん、パースニップ、スウェード)、赤キャベツ(伝統的には、赤キャベツではなくて、ブルッセル・スプラウト=芽キャベツ?を使用)それに、グレイビーをかけていただきます。 普通は、ターキーにはクランベリーソース(ジャム)が必要ですが、ここではありませんでした。

 ちなみに、パースニップとは、にんじんの形をしているのですが、白い。 これは、ローストするととてもおいしいです。 スウェードは、丸いもので、中がオレンジ。 これも、ローストするとおいしい。 パースニップとスウェードは確かスコットランドでは逆、と私のホストファミリーは言っていて(彼らはスコットランド人)、私は未だにわからなくなってしまいます。


WITH HOPE!!-101226 icy pavement


 こちらは、今日の夕方の我が家付近の歩道。 凄い状態です。 恐ろしいほどつるつる。 私は怖いから、車が来ていないのを確認して、車道を歩きましたが、何人もの人が滑っていました。 日本から、雪かきの道具を輸入したいです。 航空会社が、雪かきの道具は、日本から重量制限以外で持ち込める、という決まりを作ってくれたらよいのに。 この国では手に入りませんから、日本から在英の人がもって帰ってきたら、少しはましになると思いますけれど。


 どうやら、この国は、祝日が土曜日の場合には振り替え休日があるらしくて、明日、明後日と振り替え休日です。


 日本は、これから暮で活気があることでしょう。 

 日本のことをあーだ、こーだと言っていますが、日本の暮れの活気は好きです。

 

Posted on 2010/12/26 Sun. 02:06 [edit]

category: クリスマス、行事、習慣

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Happy Christmas! 

 Happy Christmas!


 新聞では、クリスマスの日は寒くなる、と書いていましたが、ロンドンはそれほどでもないはずです。 家から一歩も外に出ていません。

 家の周りは先週の雪がずっと残ったままで、先日まではふわふわだったのに、一昨日あたりからついにかちかちに凍り始めました。 恐ろしい状態になっています。


 予定通り、1人ですごすクリスマス。 いつと変わらぬ日々です。 ピアノを弾くことだけは自粛でしたが。

 アルコールを飲むことが滅多にない私ですが(異常に弱くて、今まで3回ほど倒れた経験が・・・)、ミュルド・ワインだけは大好物。 昨日スーパーで買ってきたものを温めて、飲んでいました。 本を読んだり、頼まれている分のビーズの髪飾りをいくつも作ったり。 1人で時間をすごすことが全く苦ではありません。

 それでも、クリスマスだけは、イギリスの過ごし方を知っている分、さびしいですが。


 イギリスのクリスマス、一番素敵な経験をさせていただいたのは、やはり、1997年のホームステイの時。

 楽しかったのは、1999年のマンチェスター時代。

 音大の、お化けが出てきそうなふるい寮に住んでいました。 もちろん、クリスマス・ホリデー中は寮が閉まってしまうのですが、クリスマス前のアドヴェントの時には、寮に付随しているチャペルで、アドヴェントのサーヴィスが。 音大生ですから、キャロルの歌声もきれいだし、素敵な時間でした。 そのあとは、娯楽室にミュルド・ワインとミンス・パイが用意されていました。

 

 ホリデーがはじまるちょっと前に、寮の食堂で、クリスマス・ディナー。 男の子たちはブラック・タイ、女の子たちはドレス。 前菜、メイン、プディング。 その後は食堂のテーブルが片付けられて、ダンスフロアーに。 夜中遅くまで、踊りまくりました。 私は途中で退散してしまったけれど、明け方まで踊っていた人たちも多かったはず。

 こういう楽しかったことを思い出すとき、あの時に今の英語力が欲しかったな、と切実に思います。 そうしたら、もっと楽しかったと思うのです。

 

 ケント時代(1997年)、ホストマザーに言われて、地域の青年オーケストラに入っていました。 私は、打楽器担当だったのですが、このオーケストラ、クリスマス前にコンサートがありました。

 クリスマス・キャロル、クリスマスにちなんだ曲のオーケストラ演奏をしたのですが、打楽器はお調子者が多くて、終了後、指揮者にこっぴどくしかられました。 といっても、指揮者は私はその中心人物でないことはわかっていたので、私は実際には注意されたくらいですけれど。


 何をやったかというと、プログラムに、ルロイ・アンダーソンの『そりすべり』があったのですが、打楽器の1人が、打楽器の人数分のサンタクロースの赤い帽子を持ってきていて、指揮者が棒をおろした瞬間に、皆で帽子をかぶる。 観客が気がついて大笑いなのですが、指揮者は一度始めた音楽をとめることができない。


まあ、この演奏のあとに、休憩中に一度お叱りが入ったのですが、後半のプログラムに、『三人の王様たち』というイギリスで有名なクリスマス・キャロルがありました。

 これ用に、ファースト・フードのバーガーキングで、子供用?の紙の王冠をもらってきていた人がいて、これをかぶったのでした。


 どうやら、打楽器は毎年のようにこういうことをやって、毎年、指揮者に怒られていたそうです。 まあ、こういう音楽での楽しい経験があったから、私はこの後、音楽に進もう、と思ったわけですが。 最初は打楽器が楽しくて仕方がなかったから、ピアノではなくて、打楽器科に進んで、ロイヤル・オペラ・ハウス・オーケストラに入りたい、と思っていました。


 

 明日はボクシング・デー。 昔は、お手伝いさんたちにプレゼントを渡して、休暇を与えた日、と聞いたことがあります。

 ロンドンでは明日からクリスマス・セールがはじまるところもちらほら。

 日本では、明日からはお正月飾りだと思いますが、こちらでは、年明けまでクリスマスの飾りです。 


 

Posted on 2010/12/25 Sat. 05:41 [edit]

category: クリスマス、行事、習慣

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クリスマスイブ 

 クリスマス・イブですね。

 私の家の近くのお肉屋さんは、朝から大繁盛。 ターキーを予約していたものを受け取って、ソーセージにベーコンが巻きつけてあるものとか、その他もろもろのクリスマス・ディナーの買出し。 小さなお店ですが、お店の外まで大行列。 本当は、私も買い物をしたかったのですが、買い物をしていたらオペラハウスに間に合わない、と思って諦めました。


 今日は正午からロイヤルバレエを観て、その後、セント・マーティンの地下へ行ったら、カフェが開いていて、クリスマス・ディナーを食べることができたので、2時半ごろの非常に中途半端な時間にディナー。 そして、そこからバスで10分もかからない、ウェストミンスター大聖堂へ。 来年、プリンス・ウィリアムが結婚予定の場所です。

 私はロンドンに移ってきてから、毎年のようにウェストミンスターのイブのキャロル・サーヴィスに参列しています。

 人気があるから、早めに行かなくてはいけません。 が、今年はどうやら違う感じ。

 3時過ぎだったのに、列は思ったほど長くなく。 そして、皆さん、オレンジ色のチケットを手にしている。

 聞いたら、今年はインターネット、電話で、あらかじめキャロル・サーヴィスのチケットを手に入れる必要があったそうです。

 仕方がないから、とにかく列に並んだら、入り口で、幸運なことにスペア・チケットをいただけました。 が、再び、もう一度列に並びなおし。


 通常は、大聖堂の後ろの部分、半分くらいが椅子席で、あとは立ってサーヴィスを受けるのですが、今年は全部椅子席。

 椅子に式次第と、キャンドルが。


 今年はオルガンの演奏が始まるのも遅くて、4時からのサーヴィス、オルガン演奏は10分前に始まりました。


 式次第には、音読される聖書の部分と、歌う賛美歌の歌詞が書かれていますが、今年は、メロディーが楽譜で書かれていました。 これは嬉しいです。

 ここはクワイヤー・スクールがあるので、クワイヤーの歌声が非常に美しいのです。 全員で歌う歌と、クワイヤーだけが歌う歌があります。 キャロル、といっても、日本でよく知られているようなクリスマス・ソングではなくて、イギリスのキャロルがほとんど。

クワイヤーだけが歌うものは、ヴォーン・ウィリアムスとか、ウィリアム・ウォルトンなどのイギリス人作曲家のもの。 リチャード・ロドニー・ベネットの作曲のものもありましたが、ハーモニーは、パリーとか、ブリテンのセント・ニコラスに近い。 


 皆で歌うもの、5つくらいありましたが、1つは初めて聞くものでした。 1つは13年前に、ケントの地域のオーケストラのクリスマス・コンサートで、打楽器でやったことがあった曲で、懐かしい。


 ただ、今までに比べて、今回は観光客風の人が多かったのですが、私の周りは観光客だらけで、皆キャロルを歌えない。 いつもなら、さすが、イギリス!と思うような歌声の人が多かったのです。

 やたらと、韓国、中国人が多かったのも、いつもと違うこと。


 聖書の朗読は、アダムとイブの部分(ここを取り上げるのって、珍しい)から始まって、ジーザス・クライストの誕生まで。 7つだったと思うのですが、全て違う人が読み上げます。 なんそその1人は、ロイヤルバレエの芸術監督のデイム・モニカ・メイソンだったのでした。



 クリスチャンの国でも、クリスマスの過ごし方には差がありますが、イギリスは、25日がメイン。 25日の朝からクリスマス・ディナーの支度をして、午後からずっと食べ続けます。 

 そして、プレゼントを渡したり、ゲームをしたり。 日本の私の子供の頃のお正月に近いのかもしれません。 今では日本で、おせち料理を家庭で作らない人がいる、と先日聞いて、非常に驚きましたから。


 イギリスでは日本のようなクリスマス・ケーキは食べないで、クリスマス・プディングを食べます。 クリスマス・プディングとは、なんというか、蒸したものなのですが、中に、たくさんのドライフルーツが入っています。 これに、ブランデー・バターをつけていただくのです。 非常に重い。

 クリスマス・ケーキもありますが、重いフルーツケーキに、分厚いアイシング。 

 私のホストファミリーの家では、クリスマス・プディングと共に、洗面器くらいの大きさの大きな器に作った、トライフルが出てきました。 私はおばあちゃまの作るトライフルが一番好きで、他で買う気にはなれません。

 今年は作ろうかと思っていたのですが、スポンジを焼くのが、つい面倒で・・・

 スポンジさえ焼けば、あとは、スポンジを薄く切って、スポンジ、フルーツ、カスタードを何段にも重ねればできあがり。


 

 今日は、スーパーマーケットは大混雑だったのではないでしょうか?

 それでも、昔と違って、今では26日のボクシングデーには開くスーパーマーケットが増えたので助かりますが。


 明日は、ロンドンはバスも、地下鉄も、全て運休。 26日には朝8時過ぎだったか何かから動きますが。 ナショナル・レイルは明日、明後日と運休。

 これだけのコスモポリタンの都市なのに、未だに25日は交通網が運休、というのは嬉しいです。 これがイギリスらしさ、だと私は思うので。


 

 ホルボーンにあるスーパーは今日も夜11時までオープン。 帰りに、少しお買い物。 ディナーは今日食べてしまったから、明日用にちょっとと、ミュルド・ワイン。 珍しく、年齢証明を見せずに、お酒を買えました。 イギリスでは飲酒は18歳からですが、25歳以下だとお酒の購入に年齢証明が必要です。


 イギリスでクリスマスをすごすのは9回目。 1人でのクリスマスにもだいぶなれました。 でも、今まで3回はクリスマスの日にイギリス人のご家庭で過ごさせていただいているから、イギリスのクリスマスの過ごし方を知っている分、つらいものが。


 

 素敵なクリスマスを♪

Posted on 2010/12/24 Fri. 03:59 [edit]

category: クリスマス、行事、習慣

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明日はイブ 

もう明日はクリスマス・イブ。 なぜだかわかりませんが、あっという間にこの1ヶ月が経ってしまいました。

 いつもなら、ロンドンのデパートのクリスマス・ショップを見て歩くのを楽しみにしていますが、それもせず。

 

 今日は夜になって、ブレント・クロス・ショッピング・センターへ。 クリスマス前なので、夜10時まで営業。 かけこみのクリスマス・ショッピングをしている人で、夜なのに、人がたくさん。 ちょっと前まではイギリスではクリスマスのセールが始まるのは12月27日からでしたが、この2、3年、不景気の影響で、クリスマス前にセールが始まるところも。 


 珍しく、だらだらとウィンドゥ・ショッピングをしてきました。

 そして、帰りはバス1本で帰ることができるのに、わざわざ遠回りをして、ゴルダーズ・グリーンからハムステッド・ヒースのあたりの景色を見てきました。 バスの中からで、真っ暗ですが、それでも、雪がまだ残るハムステッド・ヒースの端っこは美しいです。

 途中でバレリーナのアンナ・パブロワが住んでいた家を発見!! 現在はダンス教室になっている感じです。 今度ゆっくりと歩いてみようと思います。



 昨日の夜、ベッドに入ってから自分の日記を書いていたのですが、考えてみたら、昨日、プレ・パフォーマンス・トークの時に衣装を間近で見て、触れさせてもらえたなんて、凄いことなのだな、と思ったら眠れなくなってしまいました。

 ホームページのピアノの項目に書いてあるとおり、私は、中学3年生になってすぐ、将来はバレエの衣装を勉強したいと思っていました。 それまでは、日本舞踊などの鬘を結う床山さんになりたい、と思っていました。

 高校1年生の9月末、今のようにインターネットがないから、ロイヤルオペラハウスの衣装部に手紙を書いて返事をいただけたことが、私の渡英につながりました。

 オペラハウスの衣装に憧れて、絶対に生であの衣装を見てみたい! という気持ちで1997年のロイヤルバレエの日本公演を観に行ったし、1997年12月に、フェスティバル・ホールでロイヤルバレエが上演した時、私が観たのは『スケートをする人々』と、『ポッター』でしたが、同時期に『シンデレラ』も上演していて、ガラスケースの向こう側に、今とは違うデザインの『シンデレラ』の衣装が飾ってあって、間近で見て、大感激したものです。


 13年前の私は、とにかく、ロイヤルバレエの衣装を触ってみたい、という大きな大きな夢でいっぱいだったから、昨日はちょっとあのときの夢が叶ったのだな、なんて思ってしまいました。


 英語が大嫌い、外国人と住むなんて嫌だ、と言っていた私が、ロイヤルバレエの衣装に魅せられて渡英。 

 今ではこんなにしょっちゅうロイヤルバレエを観ていますが、それでも、やはり私にとって、私とイギリスを結びつけた場所。 私にとっては特別なのです。


 今は、絶対に叶えたい夢が2つあるから、それらがいつか叶ったらよいな、と思います。 夢って、叶わないこともたくさんあるけれど、いつか叶うこともあるのだな、と思いました。 

 

 明日のイブは、正午から再びロイヤルバレエを観て、その後ウェストミンスターのキャロル・サーヴィスに参列予定。 本当は真夜中のミサに行きたいけれど、24日はナイト・バスが運行しないから、家に帰れなくなります。 さすがの私も、夜中にセントラルから家まで歩く気はありません。 


 今年はどうやら、クリスマス・ディナーを食べ損なったようです。 今日の夕方気がついたのですが、セントラルまで行く元気はなかったので、やめにしました。

 

 スーパーにはターキーが並んでいますし、明日の朝は家の近くのお肉屋さんは大繁盛のことでしょう。 前もって丸ごとのターキーを予約しておきます(もちろん、調理前のもの)。 もしかしたら、調理したターキーを切って売ってくれるかもしれないから、それを願うことにします。 

Posted on 2010/12/23 Thu. 05:19 [edit]

category: 日常

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23

『スケートをする人々』ブライアン、ひかるさん、茜さん、『ベアトリクス・ポッター』 

連日オペラハウスに通っています。


 今日は正午からの公演、ということもあり、ファミリー・パフォーマンス??といいたくなるほど、たくさんの子供たち!! オペラハウスでは、子供たちのために、椅子の高さを高くするのにビニールのクッションの貸し出しをしてくださいます(メインフォーイェのプログラム売りのところ)が、なんとクッションが足りなくなったそうです。


 一昨日から始まった、ダブル・ビルの2日目です。


 『スケートをする人々』 フレデリック・アシュトン振付、 マイヤベール作曲


 ブルーボーイ: ブライアン・マローニー

 ブルーガールズ: 小林ひかる、 高田茜


 ホワイト・カップル: ローレン・カスバートソン、 ニーマイヤ・キッシュ


 レッド・ガールズ: シャーン・マーフィー、 クリスティン・マクナリー


 ブラウン・ガールズ: ヤスミン・ナグディ、 ジャクリーヌ・クラーク、

               ナタリー・ハリッソン、 ベアトリス・スター・ブルーネル

 ブラウン・ボーイズ: ヴァレンティーノ・ズチェッティ、 サンダー・ブロンマート、

              ジェームズ・バッチャー、 エリーコ・モンテス


 

 やっと、今シーズンが始まっても怪我で舞台に立っていなかったブライアンが復帰。 と思ったら、私が行かなかった12月頭の『シンデレラ』で、踊ったようです。

 私はブライアンの踊りが好きなので、復活してくれて嬉しい。 昨年は、アンダー・スタディーだったのに、結局この役を5回も踊ったブライアン。 技術的なことを言えば、一昨日踊ったスティーブンのほうが勝っているのですが、ブライアンの表情、雰囲気がこの役にはぴったりです。

 

 去年、ずっと不安定だったザンレール(空中で2回転)が、きれいにきまっていました。 回転系は、たまに視点がずれる時がありましたが、それでも、怪我のあと、としては良い踊りをしていたと思います。 たまに、緊張した表情が珍しく見えたりはしていましたが。


 ブルーガールズは、当初発表されていたものと、二人とも変わりました。 今回、4キャストでこの『スケートをする人々』を行うのですが、ブルーガールズの1人の役、ラウラがもし一昨日の怪我で駄目なら、大変なことになりそうです。 今日踊る予定だったヘレンはずっと降板していますし、もう1人この役を踊るエリザベスも1ヶ月くらい観ていません。 

 

 ひかるさんは昨年もこの役を観ていますが、アシュトンの作品の中でも切れが必要なこの踊り、彼女にはぴったりです。


 ホワイト・カップルの二人は今日がデビュー。 ローレンは昨晩『シンデレラ』を踊った後なので、心配していましたが、予定通り出演。

 この二人の一番最初の振り写しからのリハーサルを、11月末に観ていますが、やはり、1ヶ月でこれだけ変わるのだ、と思いました。


背が高いローレンがトウシューズで立っても、まだニーマイヤの方が高い。 彼はいったい身長がいくつあるのでしょう??

 ニーマイヤを舞台で観るのは、10月末以来。 10月にはまだまだ表情が硬かったりもしましたが、ずいぶんほぐれてきました。

 ローレンは、かなり自由に踊っていました。 元気が良いイメージの役が多いので、こういう役は新鮮です。 


 ブラウン・カップルズは、男性4人中3人が今年入団したダンサーたち。 女性も、2人はこの役のデビュー。 ということで、ベテランダンサーが多かった一昨日に比べて、ずいぶん違うイメージの群舞でした。


 今年入団ですが、他で3年間踊ってきたヴァレンティーノ、やはりというか舞台の見せ方を知っています。 彼はまだまだ荒いところがありますが、気持ちの良い踊りをするので、これからを楽しみにしています。


 ブルーガールのフェッテ(回転)が始まると、終わりはすぐそこ。 ずっと終って欲しくないな、と思ってしまいます。


 

 『ベアトリクス・ポッターの物語(ピーターラビットと仲間たち)』 フレデリック・アシュトン振付


 街のねずみ、ジョニー: マイケル・ストーイコ 

 ミセス・ティトル・マウス: シャーン・マーフィー

 ミセス・ティギー・ウィンクル(はりねずみ): フィリップ・モスレー

 あひるのジャマイナ: クリスティン・マクナリー

 ミスター・狐: トーマス・ホワイトヘッド

 ピグリング・ブランド: ジョナサン・ハウエルズ

 ピグ・ウィグ(黒豚ちゃん): 小林ひかる


 かえるのジュレミー・フィッシャー: 平野亮一

 二匹のいたずらねずみたち: べサニー・キーティング、 ジェームズ・ウィルキー

 ピーター・ラビット: リアム・スカーレット

 

 リスのナトキン: ヴァレンティーノ・ズチェッティ


 他


 一昨日とはまた違ったキャストです。

が、キャスト変更が多くて、スリップにはぎっしり変更事項が。 1人変わると、他も変わる、というようなことがおきるわけです。 


 街のねずみ・ジョニーのマイケル、一昨日はねずみでも、普通のねずみのほうをやっていたし、リスのナトキンにも名前が入っているし、何役をこなしているのでしょう??

 ねずみ、計6人で踊るのですが、途中までは尻尾を腰のところにとめてあるのですが、とちゅうから尻尾をなわとびのように使いながら踊る。 今日、マスクがいかに見えないのかを改めて知った私は、あれで、尻尾を使いながら踊る、とはとても凄いことだ、と感心するばかりでした。


 ちなみに、この長い尻尾の振り付けは、初演当時、ダンサーたちがロープを腰に巻きつけて、アシュトンが、「もし、長い尻尾があったら、これを使ってどうするか?」とダンサーたちに考えさせて、それをまとめたそうです。


 
 あひるのジャマイナ、クリスティンがやるのは、初めて観ました。 想像以上にかわいらしくて、はっきりしていました。 

 あひると一緒に踊る、狐、これもトーマスは以前からやっている役だと思うのですが、私が観たのは初めて。 動作がわかりやすいのか、観ていてわかりやすかったです。


 黒豚ちゃんのひかるさん、私が今シーズン観た3回のこの作品、全てで踊っています。 去年のキャストのままだと、ラウラ、ヘレンが駄目だと、残りはひかるさんのみ?? もちろんアンダーがいるはずですが、この役は黒いトウシューズが必要。 どこまで用意をしてあるのでしょうか? クリスマス前にこの作品はあと2回の公演があるので、ひかるさんがやるのでは大変すぎます。

 3回観ていると、もちろん、顔の表情は見えないのですが、手のしぐさなど、少しずつ変わってくる。 とってもSweetです。


 男性トウシューズ要員(?)のジョナサン、豚ちゃんたちは男性もトウシューズを履くのですが、トウシューズで立ったまま、プロムナード(女性がトウシューズで立って、片足でバランスを立っているところで、男性が手をもって、一周する)をしています。 


 

 多分、ピーター・ラビットのリアムはこの役のデビュー。 キャラクターがあり、音楽性があるリアムならではのピーター・ラビット。 私の前に座っていた5歳くらいの女の子は、それまでも、楽しそうに観ていたのですが、ピーターが出てきたら、「わあ、ピーター・ラビット!!」と大きな声を出して、お母様に注意されていました。

 でも、ピーター・ラビットはこの作品では出番も短いし、コーダもあっという間。


リスのナトキン、ヴァレンティーノがやるのは、この前の土曜日にも観ています。 彼のリハーサルを11月末に観ていて、初めて、マスクをつけて踊ったら、途中で止まってしまうし、ふらふらしていました。

 でも、リハーサルの賜物なのでしょうね。 あのもこもこの衣装を着ても、きちんと踊れています。

 彼は、こちらが心配してしまうほど元気一杯、マキシマムで踊ります。 グラン・パ・ドゥ・シャ(空中で足を前後に180度広げるジャンプ)がとってもきれいなので、この役にはぴったりです。 そしてちょっとしたしぐさ、顔の角度が非常に愛らしいのです。


 というわけで、まだまだこのバレエの観賞を楽しんでいます。

 一昨日の公演でもそうでしたが、観客の反応がとってもよくて、最後のカーテンコール(音楽つきの部分)での手拍子もぴったり。 一昨日のほうが、音楽ともぴったりでしたが。


 休憩中にはフォーイェで踊っている子供たちもいてほほえましいです。


  

Posted on 2010/12/22 Wed. 05:58 [edit]

category: バレエ

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22

プレ・パフォーマンス・トーク 

 昨日に引き続き、再びオペラハウス。 昨夜は7時開演でしたので、早めの10時前に公演終了。 今日は、正午からの公演。 ですが、この公演のことを書く前に、公演の1時間前から30分行われた、プレ・パフォーマンス・トークについて。

 上のクロア・ストゥディオにて行われました。

 実はプレ・パフォーマンス・トークに行くのは初めて。 あまりこのトークがあることはありませんし。

 今までは無料でしたが、今年から3ポンド。 でも、十分にこの価値があります。


 『ベアトリクス・ポッターの物語』の狐の衣装で、アーティスティック・アンド・エデュケーション・コーディネーター兼ソロイストのデイヴィッド・ピッカリングが登場。


 ピアニストのポールがところどころ音楽を弾きながら、まずは、『ポッター』の説明。 一応、このトークは子供向け(というか、バレエを知らない人向け)でしたので、非常にわかりやすい説明。 でも、子供たちのほうが私なんかよりも『ポッター』のストーリーをよく知っていると思います。


 途中で、ミセス・ティギー・ウィンクル(はりねずみ)役を今日踊ったフィリップも登場。 


 最後の10分で、『スケートをする人々』の説明。

 

 デイヴィッドのお話はとてもクリアでわかりやすいし、どのように人に伝えるのか、色々と勉強になります。


  ちなみに、『ポッター』については、ベアトリクス・ポッター・ファウンデーション(だったと思います)が色々と衣装に注文をつけているので、例えば、狐の尻尾が大きくて踊るのが大変だ、といっても、サイズを変えることは許されないそうです。 あくまでも、あの絵本の挿絵そのものの衣装、マスクが要求されるそうです。 だからこそ、大人が見ても見ごたえがある衣装になるのでしょう。


 

 元々、ロイヤルバレエの衣装に憧れて、衣装の秘密を知りたくてイギリスに来ることを決めた私です。

 あの狐の衣装を着た人が目の前にいるのに、そばでみないわけにはいきません。


 お話が終った後私は、狐の尻尾を触らせてもらいにいきました。

 日本にいた頃は、とっても恥ずかしがり屋で、シャイだった私が、イギリスに来てから、これだけ変わりました。 私がシャイだったなんて、今では誰も信じてくれませんが。


 舞台で見ると、そしてちょっと離れると毛皮でできた尻尾にしかみえないのですが、実は、茶色のグラデーションのチュール!! もちろん、凄く縫いこんでいるのです。 でも、チュールにすることにより、重さを控えることができるし、素晴らしいアイディア。 狐の衣装、黄緑色のスーツなのですが、もちろん、足にも、腕にも、背中にもふくらみを持たせてあります。このふくらみもチュールなのです!!

 私は、こういうことを勉強したかったのです。


 野次馬根性丸出しの私は、狐のマスクもかぶらせてもらいました (トーク中、子供にかぶらせてあげていて、うらやましかったのです)。 思ったよりも軽いですが、大きいし、よく見えないし、あれで踊るのは凄いことだ、と改めて思いました。

 

 もちろん、舞台を観るだけでも十分に楽しめますが、そして、私自身でいろいろと文献を読み漁っていますが、それでも、こうして生の声でお話を聞けるのは、非常に有意義なこと。

 

 パフォーマンスについては、また後ほど。

Posted on 2010/12/21 Tue. 22:32 [edit]

category: バレエ

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21

『シンデレラ』 ローレン、 フェデリコ (途中) 

新聞では、雪による交通網の影響が取り上げられています。 ヒースローが麻痺してしまうのは、今年の4月の火山灰の時に続いて今年2度目。

 空港で夜を明かしている方々、大変です。 


 ロンドン市内のメイン通りはほとんど雪がないものの、一歩裏道に入ると、まだ少し雪が。 我が家のあたりは、まだまだ積雪が残っていて、市内とは全く違う景色です。 よって、長靴を履いて出かけ、靴を持って行き、オペラハウスに入る時に靴を履き替える、ということをしています。


 さて、今夜も、再びオペラハウス。

 

 『シンデレラ』 フレデリック・アシュトン振付、 プロコフィエフ作曲


 シンデレラ: ローレン・カスバートソン

 王子: フェデリコ・ボネッリ

 

 アグリー・シスターズ: ギャリー・エイヴィス、 フィリップ・モスレー

 シンデレラの父: アラスター・マリオット

 

 フェアリー・ゴッドマザー: フランチェスカ・フィルピ

 春の精: べサニー・キーティング、 騎士: アンドレイ・ウスペンスキ

 夏の精: メリッサ・ハミルトン、 騎士: ヴァレリー・フリストフ

 秋の精: 高田茜、 騎士: ダーウィッド・

 冬の精: クレア・カルヴェート、 騎士: 平野亮一


 道化師: 蔵健太

 

 求婚者たち: トーマス・ホワイトヘッド、 ジョナサン・ハウエルズ


 

 このキャスト(アグリー・シスターズたち、春の精、その他が違いますが)のリハーサル写真はhttp://www.ballet.co.uk/gallery/jr_rb_cinderella_roh_1110 より


 怪我、病気が多くて、キャスト表とは別に、キャスト変更を知らせるスリップが、毎回のように置かれています。


 ローレンのデビューでした。 とはいっても、彼女は、今月頭、サン・リーダー(大衆紙のサン)のための公演でシンデレラを踊ったそうです。


 中身を書きたいところですが、明日はダブル・ビルの昼公演。 ということで、中身は明日にでも付け足します。

 とりあえず、キャストのみ。

Posted on 2010/12/21 Tue. 06:03 [edit]

category: バレエ

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21

『スケートをする人々』、『ベアトリクス・ポッターの物語』 

7時半開演のロイヤルバレエ、開演前に少し雪が降り始めました。 終演時には積もっていなかったのでほっとしていたら、帰り道、雪が再び降ってきました。

 在英13年目になりますが、こんなに雪が降るイギリスは初めてです。


 今日から、オペラハウスでは、クリスマスのダブル・ビル。

 『スケートをする人々(レ・パティヌー)』と『ベアトリクス・ポッターの物語(ピーターラビットと仲間たち)』。

 共にフレデリック・アシュトン振付。

  

 先週土曜日の分もまだ書いていませんが、まずこちらを先に。

  『ピーターと狼』も含めたドレス・リハーサルの写真は、http://www.ballet.co.uk/gallery/jr_rb_peter_wolf_patineurs_beatrix_potter_roh_1210


『スケートをする人々』 フレデリック・アシュトン振付、 メイヤベール作曲、コンスタント・ランバート編曲


 ブルーボーイ: スティーブン・マクレー

 ブルーガールズ: サマンサ・レイン、 ラウラ・モレーラ

 

 ホワイト・カップル: セーラ・ラム、 ルパート・ペネファーザー

 

 レッド・ガールズ: クリスティーナ・アレスティス、 フランチェスカ・フィルピ

 

 ブラウン・ガールズ: デメルツァ・パーリッシュ、 セリサ・ディウアーナ、

               クリスティン・マクナリー、 ラーラ・ターク

 ブラウン・ボーイズ: リアム・スカーレット、 アンドレイ・ウスペンスキ、

               平野亮一、 蔵健太


  1937年に振付けられたバレエです。 舞台には、アーチがあり、上から提灯がぶらさがっていて、とっても素敵です。 森の中の池が凍っていてスケートリンクになっている、といった感じ。

 ホワイト・カップルはマーゴ・フォンテーンに振付けられています。

 今日は、この『スケートをする人々』はDVD用のカメラが入っていましたから、そのうち、テレビ放送またはDVD発売がされると思います!


 タイトルのとおり、スケートをする人々たちを表した作品。 ストーリーはありません。 

 良いところのお嬢さん、お坊ちゃんたちが、スケートを楽しんでいる、という感じ。 衣装も、ウィリアム・チャペルの素敵なデザイン。 現在のフィギア・スケートのようなウルトラなんとか、はありませんが、優雅にスケートを楽しみます。 これを作ったとき、アシュトンはスケートを実際に見たことがなかった、というのだから、驚きです。


 ブルーボーイはこの中では、一番、技術があるスケーター。 ジャンプ、回転、スティーブンの切れのある踊り、自分を魅せる踊り、とっても似合います。 今日は、回転系が非常に調子が良かったです。

 ブルーガールの二人、エントランスが特徴的。 サマンサは去年とは違う方の役をやっていて、終盤、1人が中央でフェッテ(回転の一種)、もう1人が、舞台の周りを回る、マネージュ。 今回は、サマンサがフェッテのほう。 彼女の回るのは初めて観ましたが、きれいに回れていてびっくり。

 

 ホワイト・カップルは1ヶ月前に、明後日踊るキャストでリハーサルを観ているので、リハーサルでのことがよみがえってしまいます。

 セーラはそつなく踊るタイプなので、こういうのは似合います。


 レッド・ガールズと、ブラウン・ボーイズで踊る部分があるのですが、背の高いクリスティーナ相手では男性が大変そう。 でも、立ち役が多くて、なかなか踊るのを見る機会がないクリスティーナを見られるのは嬉しいこと。


 群舞である、ブラウン・ガールズ、ボーイズの振り付けが素敵なのがこのバレエの特徴。 スケートですべるしぐさがとても多いのですが、それだけではありません。 

 滑って尻餅をついたり、というような動作も違和感なくいれているのが、非常にアシュトンらしいのです。

 最後、雪が降ってくるのですが、今日は降る量が少なかったです。 きっと映像に残すからでしょうか?

 

 

 あまりにも平和で、心温まり、笑顔にならずにはいられないような作品。 私はこの作品が大好きですし、これと、アシュトンの『ラ・ヴァルス』、バランシンの『テーマとヴァリエーション』を一年中上演しても、私は飽きずに観ることだと思います。 

 現在の忙しい世の中だからこそ、このような作品が必要だと思います。 とっても、『ブリティッシュ』な作品ですし。

 1997年にこれを、ブルーボーイを熊川哲也さん、ブルーガールズの1人を都さんで観ています。 最後、ブルーボーイが中央で回って舞台が暗くなる中、幕が降りるのですが、熊川さんの踊りがよみがえってしまいました。


 


 『ベアトリクス・ポッターの物語』 フレデリック・アシュトン振付、 ジョン・ランクベリー編曲


 街のねずみ、ジョニー: リカルド・セルヴェラ

 ミセツ・ティトル・マウス: べサニー・キーティング


 ミセス・ティギー・ウィンクル(はりねずみ): ジョナサン・ハウエルズ


 あひるのジャマイナ: サマンサ・レイン

 ミスター・狐: ギャリー・エイヴィス


 ピグリング・ブランド: ベネット・ガートサイド

 ピグ・ウィグ(黒豚ちゃん): 小林ひかる


 かえるのジュレミー・フィッシャー: 蔵健太


 二匹のいたずらねずみたち: アイオーナ・ルーツ、 ルドヴィック・オンディヴィエラ


 ピーター・ラビット: ヨハネス・ステパネク

 

 リスのナトキン: ホセ・マーティン


 他


 日本語のピーター・ラビットは子供の時に読んで以来読んでいないので、キャラクターの名前は、私の勝手な日本語訳です。


 

 休憩時、10分前のアナウンスが入った後、5分前のアナウンスがなかなか入りませんでした。 幕が上がるのが遅れたのですが、アナウンスが入り、『スケートをする人々』に出ていて、後半は、黒豚ちゃんを踊る予定だったラウラが『パティヌー』で怪我をして、急遽、ひかるさんに変更、とのこと。 ロイヤルバレエは基本的に、舞台がある日は開演の30分前までは出演予定がない人も待機ですが、それ以降は帰宅してよいはずですから、ひかるさんは、多分呼び戻されたことだと思います。


 一昨日にもこの作品を違うキャストで観ていますが、着ぐるみでありながらも、はっきりとダンサーそのものが見える作品。

 非常に良くできた着ぐるみです。 

 ダンサー泣かせですが(マスクが大変)、観客は楽しめます。 とはいうものの、常連さんの多くは、『スケートをする人々』だけを観て帰ってしまう人も多いのが、この作品。 私は、何度観ても飽きません。 童心に戻ることができます。

 ダンサー側の気持ちは、先週のニュース・ダイジェストの健太さんの記事をお読みください。 http://www.news-digest.co.uk/news/content/view/7272/271 です。


 ねずみのジョニー、リカルドが踊ると、物語から本当に飛び出してきたようなねずみ。

 あのマスクをつけても、ファット・コスチュームがあっても、それでも、切れがあって、アクセントがある踊りです。

 

 ジョナサンが踊ったはりねずみ、元々はアシュトン自身が踊っています。 ジョナサンの嫉妬したくなるようなフェミネンさ。 

 

 あの存在感があるギャリーは、きつねの重い尻尾があっても、演技力が際立ちます。

 

 ピグランド・ブランドと黒豚ちゃんのパ・ド・ドゥは、とってもロマンチック。 


 演技派のヨハネスは、ピーター・ラビットでも、そのまま。 コーダの最後の最後まで、役になりきる。 これが、ヨハネスの良さ。 


 アイオーナとルドが二匹のいたずらねずみたちを踊ると、限度を知らないから、非常にNaughty。 ルドは引っ張りすぎたのか、途中で尻尾が抜けてしまいました。 その片端がアイオーナにあたったら、彼女はちゃんと痛いしぐさ。 あのマスクをつけていても、それが感じられることが凄い。


 リスのナトキンと一緒に登場する、りす4匹、今まではトウシューズだったのに、一昨日からソフトバレエシューズ。 友達いわく、先週の最初の2回はトウシューズだったようです。

 

 駆け足ですが、とりあえず、こんな感じ。

 ちなみに日本では、来年3月頃、再びKバレエがこの『ピーター・ラビット』を取り上げます。


 これは今週再び観に行くので、その時に、また詳しく。

Posted on 2010/12/20 Mon. 06:53 [edit]

category: バレエ

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20

ダブル観賞 

結局、午後2時ごろに雪は止みました。 安心してバレエ観賞をしてきました。


 午後から、イングリッシュ・ナショナル・バレエの先週初日を迎えた、新プロダクションの『くるみ割り人形』。

 そして、2時間休憩後、夜は、オペラハウスで火曜日から始まっていたダブル・ビル、『ピーターと狼』、『ベアトリクス・ポッターの物語』の観賞。


 どちらも、ほぼ完売の公演のはずでしたが、やはり雪の影響もあるのでしょう(前回の積雪の際には、南部の列車が大変なことになりましたから)、空席が目立ちました。


 多くの学校が昨日で今学期終了。 ということもあるのか、どちらの公演も子供たちがたくさん!! 子供は、何らかを心に留めるので、こうして劇場につれてきてもらえる子供たちは幸せです。

 

 公演の詳細を書きたいものの、今日は頭がとりあえずいっぱい。 明日にでもゆっくり書きます。

 基本的に、ダブル観賞はあまり好まないのですが、イングリッシュ・ナショナル・バレエが、今日が観たいキャストで、これを逃すと、既に購入済みのロイヤルバレエと重なることもあって、今日無理やり。


 とりあえず、『くるみ』の序曲を聴くと、ああ、クリスマス!!とやっと思えて、『ベアトリクス・ポッター』を観て、子供の気持ちに戻って。 

 

 クリスマスまでオペラハウス通いが続きます。

Posted on 2010/12/18 Sat. 06:13 [edit]

category: 日常

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18

雪のロンドン 


 昨日の雪がまだ粉雪のまま。 朝10時半頃ジムへ行った時には降っていなかったのですが、11時半過ぎ、ジムを出る頃には、雪。


 どうにかセントラルロンドンまで来て、午後はコリセウムでくるみ、夜はオペラハウスでダブル・ビル、という予定ですが、帰りが非常に心配です。



WITH HOPE!!-101218 snow

 これは昨日。 1時間でこれだけの積雪。 粉雪だから、歩きやすいし、長靴を履いているのをよいことに、雪を蹴飛ばして遊んでしまいました。

WITH HOPE!!-101218 snow


 近くの墓地の入り口。 ここは雪が降るととっても素敵。 ですが、みとれていて、つい、電灯に顔をぶつけました。


WITH HOPE!!-101218 snow

 メインどおりではないところは車道も大変なことになります。 そして、雪かきという習慣も、道具もありません。

WITH HOPE!!-101218 snow

 これは今日。 降っているのがわかるでしょうか??

 雪に慣れていないこの国では、チェーン、雪用タイヤなんてものは一般的にはありません。 普段は危険な運転をするこちらの人たちも、昨日、今日は、超安全運転。 私の母の運転よりも遅いから、きっと時速20kmをきっているかもしれません。 道路は大渋滞です。

WITH HOPE!!-101218 trafalgar


 今日のトラファルガー・スクエア。 噴水は稼動していますが、下の部分は凍っているのではないでしょうか。

 雪のロンドン、とっても素敵ですが、交通手段の乱れがどうなるのか、きになります。 

Posted on 2010/12/17 Fri. 20:51 [edit]

category: 日常

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17

『シンデレラ』 ユフィ、 セルゲイ 

お昼前、1時間ほど集中的に雪。 あたかもバケツをひっくり返したかのような、『鷺娘』の最後のシーンよりも激しい雪の降り方で、私の家のあたりは、3センチほど積もりました。


 2週間ぶりで、オペラハウスへ。


 『シンデレラ』 フレデリック・アシュトン振付、 プロコフィエフ作曲


 シンデレラ: ユフィ・チェ

 王子: セルゲイ・ポルーニン

 

 アグリー・シスターズ: トーマス・ホワイトヘッド、 フィリップ・モスレー

 シンデレラの父: ベネット・ガートサイド


 フェアリー・ゴッドマザー: フランチェスカ・フィルピ

 春の精: アイオーナ・ルーツ、 騎士: アンドレイ・ウスペンスキ

 夏の精: メリッサ・ハミルトン、 騎士: ヴァレリー・フリストフ

 秋の精: サマンサ・レイン、 騎士: ヨハネス・ステパネク

 冬の精: イッツィアー・メンディザバル、 騎士: 平野亮一


 道化師: 蔵健太


 

 4月にシンデレラデビューをしたユフィちゃん。 11月末にも踊っているのですが、その時は私は教えと重なり行くことができず。 彼女の恵まれた音楽性で、第1幕は観ていて非常に気持ちが良い踊りでした。

 表情も4月に比べてずいぶん増してきました。 第1幕は、まだまだ伸びることができるな、と思います。 

 第1幕では、お父さん思いのシンデレラ。 

 印象的だったのは、アグリー・シスターズが舞踏会用の靴を試したり、お化粧する場面で、うらやましそうに見ていたこと。 


 第2幕のヴァリエーションでは、最後のマネージュ(舞台2周)がかなりきれいになっていてびっくりでした。 特に、シェネがとってもきれい。 彼女の場合、音楽ともぴったりですし。


 舞踏会に行って、王子に出会って幸せな顔、第3幕で、家に王子が来る、とお父さんが伝えた時に、ぱっと手を心臓にあてるしぐさ。 彼女なりの解釈が非常に観ていて伝わるようになりました。 これからがまた楽しみです。


 王子のセルゲイも、彼は元々長身で、ノーブルな雰囲気のダンサー。 どうしても、王子をやると、そのままあでそれなりに見えてしまう。 それで、今まではまだ若いですし、王子をやると、ただそこにいるだけ、ただ、踊りは素晴らしい、という印象が私にはありました。 が、今回は、彼もずいぶん表情が出るようになり、12時の鐘の音と共に、シンデレラが慌てているのを止めようとするところ、前回は、ただ腕を広げたりしただけでしたが、今回は、だいぶ意味がありました。


 ちょうど、昨日も『ピーターと狼』で狼をやっていますし、明日も昼、夜で狼。 セルゲイのヴァリエーションはいつもに比べると疲れているように思いましたが、それでも、あのきれいなジャンプ。 見とれてしまいます。



 アグリー・シスターズの姉役、11月末にデビューした、トーマス。 今回が2度目のアグリー・シスター。 女性役は初めてのようですが、これが、予想以上に良いできでした。

 元々、トーマスは踊りでよりも、演技力があるダンサー。 1ヶ月ほど前に日本で放送された、都さん最後の『ロミオとジュリエット』で、ティボルトを演じているのがトーマス。

 本当に2度目なの?といいたくなるほど自然な演技。 そこまでボッシーではないけれど、やりたい放題。

 第2幕、舞踏会の場面で、求婚者、という役があります。 1人は背が高くて、1人は背が低い男性。


 今日は、背が高い方をギャリーがやっていたのですが、この場面、アグリーシスターズの妹が踊っている時には、姉は、この求婚者と、Flirtするのです。 これが、非常に上手で・・・ 


 この役は、やればやるほど、どんどん新しいことを発見するでしょうし、春に彼がまたやるのが非常に楽しみです。


 フェアリー・ゴッドマザーのフランチェスカ、いつもよりもずっと足捌きがきれいだったように見えました。

もう少しメリハリがでてくると、ぐっとよくなりそうです。


 四季の精は、キャスト表に出ていたものから、春と夏が変更。 怪我、病気が多そうです。


 春の精のアイオーナはこの役が似合います。 彼女も音楽性豊かなダンサー。 特にこの踊りは、音楽とぴったりあうべきだ、と私は思うので。

 夏の精のメリッサ、彼女はコンテ、マクミランバレエではよくみますが、クラシックのソロは、10月の『オネーギン』のオルガ役で見たのが最初。 この夏の精は4月にやった時にも踊ったようですが、残念ながら私は観ていませんので、こういうクラシックのソロを観るのは初めて。

 彼女はどちらかというと音楽が聴けないダンサーだと私は観ていて思います。 だから、このような曲では、流れが踊りの中に見えてこない。 まだ一生懸命ステップをこなしている、という感じに客席からは見えてしまいました。


 秋の精のサマンサ、テンポの速すぎもあって、彼女にしては珍しく、あせっていました。

 冬の精のイッツィアー、2週間前に観た時よりも、その後に2回踊っていることもあるのか、メリハリが前回以上。 だいぶカンパニーに馴染んできましたし、これで、もう少し、アシュトンの上半身の動きを身につけたら、ずっと良くなると思います。 この踊りは、後半最後の溶ける部分が難しそう。 ただただ回っていてはそれだけになってしまいますし。


 今回12人のスターたち、なんと3分の1の4人がスクール生。 前回とは違う場所で踊っていたりする子もいて、大変です。 同じ踊りで、場所が違うというのは、非常に大変なので。


 ダンシング・マスターをリアム・スカーレットが踊ったのですが、私は彼のこの役を観るのが初めて。

 あれだけの振付をする人ですし、演技も細かく、何よりも、彼も非常に音楽性豊か。 ちょっとしたフレーズがぴったり足の動きと合うと、Wow!と思います。


 シンデレラのお父さん役のベネット、彼は普段は非常に演技力があるダンサーだと思うのですが、このお父さん役というのは、難しいのか、彼にしては珍しく、迷っているような部分が見えました。

 30代前半のダンサーがこの役をやる場合、どうしても、年取ってみせよう、と思って、年寄りになりすぎる気が。

 シンデレラがたとえ30歳だとしても(設定では20代ですよね?)、お父さんは50代から60歳くらいだと私は思うのです。 そうしたら、自分の親を考えたら、あんなに年取って見せなくても良い気が私はします。


 『シンデレラ』は私はあと2キャスト残っています。 フェアリーテールだけれど、等身大の女の子たちを演じるロイヤルバレエのダンサーたち。 プロコフィエフ自身は、シンデレラを作曲するに当たり、もちろんフェアリー・テールだけれど、人間味ある等身大のシンデレラをイメージしていた、と読んだことがあります。

 だからこそ、個々のシンデレラがどのように、自分のシンデレラを作り上げるのか、非常に興味があるのです。

 


Posted on 2010/12/17 Fri. 06:18 [edit]

category: バレエ

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17

受け取りました 

冷えるな、と思ったら、午後4時半になって、雨から雪に変わりました。 8時過ぎには止んだようで、大して積もりませんでした。 が、今週末は再び雪の予報も出ているので。


 結局、学校へ行くのはやめにして、夕方から弁護士の方のところへパスポートを取りに行ってきました。

 パスポートには、今までとは大して変わらないヴィザがはられていました。 今までと違うのは、滞在許可の期間が書かれていないで、そこが、Indefinite、となっていること。 要するに、無期限。


 他に提出してあった書類も返していただいて、その後は、彼女から、いろいろとお話を伺いました。

というよりも、再びホームオフィスからの規定変更があったらしく(これはしょっちゅう行われている)、そのことについて、矛盾しているよね、と二人で大笑いをしていた、といったほうが正しいですが。

 

 どこかに載っていたようですが、あまりにもルール変更が多くて、ヴィザ申請を間違える人も多く、アピール(上告)→裁判になるケースがとても増えていて、それだけ数も多くなり、しかも、変更が多いから変更部分を勉強しなくてはいけなくて、裁判官たちから苦情が出たそうです。

 昨年の1月、私の時には裁判そのものは無料でしたが、現在は裁判のお金を払う必要があるようになったはずです。 


 近頃、ヴィザのことを検索して私のブログにたどり着く方も結構いらっしゃいますが、私が今ここで書いていることは、そのうち変更があります。 ここでのことを鵜呑みにしないで、きちんとUK Border Agencyのサイトをご覧ください。

 

 先日、永住権の取得方法として、労働許可証(現、Tier 2)の保持者は5年経ったら永住権取得可能、と書いたと思いますが、これは来年早々になくなることが正式に発表されました。 今回私が取得した、10年での永住権も、まだ正式な発表はないものの、廃止される見込みです。

 私が今まで持っていた、2007年に導入された新しいヴィザ、ポスト・スタディー・ワーカー(イギリスでの学位取得者が2年間の滞在許可が与えられた)も、2011年4月に廃止が決まりました。


 私がまだマンチェスターにいた頃(10年前)、よく周りの年上の外国人学生たちがどうやってイギリスに残るかを話しているのを耳にしました。 とりあえず、女性は、結婚。 その時までに良い相手が見つからなければ、ゲイの男の子に、偽の結婚をしてもらおう!!と話が盛り上がりました。 音大ですからね、そしてイギリスですから、ゲイの友達がたくさんいるのです。 しかも、マンチェスターには、ゲイ・ビレッジなんてものも存在しましたし。


 が、こういうことを考えるのはもちろん私たちだけではなくて、数年前は、偽の結婚、そして、それを商売にする人たちも現れて、問題になりました。 それからは、結婚すること自体が大変になりました。 今では、結婚してもすぐに結婚ヴィザ、永住権はもらえません。 

 それどころか、特に相手が他の国にいて、結婚後イギリスに来る場合は、英語の証明書、二人の過去のやりとりの電話の記録、メール、手紙などを提出しなくてはいけません。 プライヴェートも何もありませんね。


 日本人の友達が2年前に、EUの人とイギリスで知り合って結婚した時には、結婚の数ヶ月前に、ホームオフィスから許可証のようなものをかなりの金額を払ってもらわなくてはいけなかったはずです。


 これからもヴィザの規定変更が続きます。 現在のイギリスで歓迎されるのは、多額の資金がある人。

 文化の面で国際的に有望な人(これは、オスカーとかをもらっている本当に有名な女優、俳優、という意味)。

 

 私は、毎回、ここ数年は2年毎にヴィザの心配をしてきました。 毎回、綱渡り状態で、どうにかここまでたどり着きました。 運が良かった、と思うこともしばしば。

 結婚ではなくて、絶対に、自分の手で永住権を掴み取ってみせる!! という強い思いもありました。 結婚でヴィザをとることが悪い、といっているのではありませんので、あしからず。


 ほっとしたところで、明日からはバレエ観賞が続きます!! この2週間、とってもおとなしくしていましたからね。

 とりあえず、明日は当日券を手に入れて、土曜日は、本当は今日行く予定だったイングリッシュ・ナショナルバレエの『くるみ』を観に行こうかと。 夜は、ロイヤルバレエ。 来週は、ほぼ毎日オペラハウス。


 弁護士の方には、本当に感謝です。 全く言葉が通じないのに、なぜか彼女のママに気に入られている私は、また、ママがロンドンに来るときには、私のコンサートにいらしてくださるそうなので、またお会いできそうです。

 彼女との出会いだって、本当に偶然のこと。 


 パスポートをしっかり管理します!

 


 

 

Posted on 2010/12/16 Thu. 06:14 [edit]

category: イギリス事情

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16

一夜明けて 

再び冷え込み始めているロンドンです。


昨日は、嬉しくて嬉しくて、なかなか眠ることができない一夜でした。


 昨年の裁判の直前、裁判の結果が出た直後に行った場所へ今日も行ってきました。 

 私の中で、一番ロンドンらしいと思う風景の場所。

 テムズ川。 ちょうど、ロイヤル・フェスティバル・ホールへ行くときに通る、ウォータールー・ブリッジ。 ここからの眺めは、左にはセント・ポール大聖堂、そして、シティーの建物。 右にはビッグベン、ハウス・オブ・パーラメント。 昼間でも、夜でも美しい景色。

 ここで、寒いけれど、景色を眺めていると、ああ、ロンドンにいるのだ、と私は一番感じます。

 

 

 一昨日、同門だった日本人の友達からヴィザについての相談の電話が来て、私はまだ結果待ち、といってあったので、昨日結果を伝えられた後、彼にテキスト・メッセージを送ってありました。 

今日、電話がきて、言われたこと。 ちょうどメッセージを送ったのがゴードンとのレッスン中だったらしく、レッスン後に携帯電話を見たら私からだったから、ゴードンに私が永住権がとれたことを伝えたらしいのです。

 私は、今日か明日にでも直接ゴードンに言いに行こうと思っていたのですが。

 

 ゴードンが言ったらしいこと。

 「さすがみゆきだ。 彼女はパワフルで、強くて、スタミナがある」

 否定した?と聞いたのですが、彼は、「僕もそう思う」と答えたそうで・・・

 本当に、ゴードンにとって、私はどのような人間に映っているのでしょう??


 この友達とだって、私が在学中の2年間は、お互いに面倒くさそう、と思っていたから、挨拶しかしたことがありませんでした。 私が卒業した夏のサマーコースに彼も来ていて、それでお互いに化けの皮がはがれた、というか仲良くなった人。 

 

 明日、方向は全然違いますが、弁護士の方のところへパスポートを取りに行く前に、学校へ行こうと思っているところ。 明日はゴードンは学校にいるそうなので。


 

 来年は1月5日からコンサートが始まるから、そろそろ本腰を入れます。

 来年夏のコンサートのお話もきはじめて、イギリスにいられることがわかった後だから、喜んでお引き受けできるのが、一番嬉しいです。

Posted on 2010/12/15 Wed. 06:09 [edit]

category: 日常

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15

永住権 

 嬉しくて嬉しくて、仕方がなかった一日でした。 家の周りも凄く美しく見えましたし。

 

 永住権はほぼ取れる、といわれていたものの、前回、裁判をした、という苦い経験もあったので、それなりに不安がありました。 

 結果を知った時は、これで、イギリスにいられる、という嬉しさと、今教えている生徒たちを手放さなくてすむ、3月以降(現在のヴィザは2月末で切れる予定だったので)のコンサートをキャンセルしなくてすむ、というのが一番に思ったこと。


 そしてもちろん、3月以降もロイヤルバレエを観ることができる!!


 イギリスの永住権取得方法には数種類があるのですが、私が取得したのは、法的に10年以上滞在した人のための方法。

 これは、一番提出書類も少ないのです。

 労働ヴィザ、パートナーヴィザなどでない場合、学生を長くやっていた人がとるのはほぼこの方法。

 しかし、この方法でとる人が少ないのも現実。


 私は実際には現在、在英13年目になるのですが、1年目は高校生の時で、1年いた後に日本の高校を卒業するために日本へ1年間帰っているので、この1年目はカウントされません。 ヴィザを数える時には、今は12年目。 本当は去年取れたはずですが、裁判の後半年後ではテスト勉強をする気にもならなかったし、再びヴィザをやる気にはなれなかったので、今になってしまいました。


 これで、イギリスで問題なく暮らせるようになります。 ただし、2年以上続けてイギリスを離れた場合には、永住権が剥奪されますが。


 1999年9月、2度目の渡英でマンチェスター空港に降り立った時には、まだ日本人は空港で学生ヴィザを取得ができました。 申請書なんてありませんし、もちろん無料。 学校の受け入れ書類と、学費の小切手。 これだけで、4年分のヴィザが降りてしまった時代。

 その後は、イギリスで申請したり、日本の英国大使館でヴィザ申請をして、ここまできました。


 1997年9月1日、イギリスに初めて着いた時、空港の外に出て、『私はこの国で生まれた』と思えました。

 誰も知っている人がいなかったのに、大好きになった国。 一昨年の1月、裁判の時に、上告は自分でしたし、裁判所にも、弁護士無しで行った、と修士号の時にピアノを習ったゴードン先生に伝えたら、先生に一言、『みゆきは、自分が外国人である、という自覚が足りない』と注意されました。 というよりもあきれられました。

 その時、私はそういう意識をあまり持ったことがなかったため、きょとん、として終わり。


 永住権を取得してから一定の期間が経つと、今度は国籍取得が可能です。 が、日本は二重国籍を認めていません。 イギリス国籍を取得する場合は、日本国籍を捨てなくてはいけません。 それでよい、と思っていましたが、やはり、段々親も年をとってくることを考えると、そして、こちらから日本での仕事をしたいことも考えると、日本国籍を残す、というのが今の私の考え。


 もちろん我が母はこの永住権のことについて、応援してくれていたし、理解がありましたが、全然調べていなかったようで、永住権が取得できた今、イギリスの永住権について調べたそう。 さすが我が母。


 永住権がとれたことにより、やっと一つ、日本での恩恵を受けられます! それは、外国人と同じように、ジャパン・レイル・パスを使って、JRで安く旅行できること!! 学生時代も、日本の大学に通っていないと、日本の鉄道は学生割引がもらえませんでした。 日本の学生は、イギリスでも、イギリスの大学に通う学生と同じ条件で学生割引ができていたのに、と思っていたものです。


 私の永住権が張られたパスポートは弁護士の方のところへ届いたので、実は私はまだ見ていません。 明後日うかがうことになるので、実際に目にするのが楽しみです。

Posted on 2010/12/14 Tue. 06:40 [edit]

category: イギリス事情

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14

最高のクリスマス・プレゼント 

 ちょうど5年前の今頃、ロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックの修士号の合格証を受け取り、最高のクリスマス・プレゼント、だと思いました。


 こちらは今14日の正午。 ちょっと前に弁護士の方から電話を頂ました。

 

 10月頃、ああだこうだ、やっていた永住権、ついに、取得できました!!

 申請してから1ヵ月半。 年明けまで結果はこないと思っていたので、最初はよくない話だとどきっとしたのですが、良いお話。

 これで、イギリスに住むことができます。

 今までのように、ヴィザの心配をし続けなくてよくなります。


 2年前の今頃は裁判の日にちも決まって、落ち着かない日々でしたから、喜びもひとしおです。


 応援していてくださった方々、どうもありがとうございました!! 

 

Posted on 2010/12/13 Mon. 19:16 [edit]

category: 日常

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13

ちょっとバレエ情報 

 先週は一度もロイヤル・オペラ・ハウスへ行きませんでした。 シーズン中なのに珍しいこと。 まあ、公演自体が一度しかありませんでしたが。


 明日からはダブル・ビル。 今週は4回の『ピーターと狼』、『ベアトリクス・ポッターの物語(ピーターラビットと仲間たち)』の公演。 来週の月曜日からは、『スケートをする人々』と、『ベアトリクス・ポッターの物語』の組み合わせ。

 

 今年は、シンデレラも、このダブル・ビルも地下鉄などでポスターをみかけないのですが、ほぼ完売状態。 明日のチケットは持っていないから、ちょっと迷い中。


 

 この2年くらい、ロイヤルバレエのダンサーたちが、オフィシャル・サイトを持つことが多くなったのですが、先日、嬉しいオフィシャル・サイトが!!

 プリンシパル・キャラクター・アーティストのギャリー・エイヴィスのサイトができあがったようです。

 www.garyavis.com


Scheduleのところから、オペラハウスのキャストには発表されない役まで書かれているのが嬉しいこと。

 先日、日本で放送された、吉田都さんのロイヤルバレエとの最後の『ロミオとジュリエット』の際に、ジュリエットのお父さんを演じたのが、ギャリー。 実際には都さんのほうが、ギャリーよりも年上です。

 フランス人の友人が教えてくれたのですが、フランスのサイトか何かに、『ギャリー・エイヴィスは一番セクシーなダンサー』という言葉が最近載ったそう。 ダンサーとしての最盛期はすぎていますが、存在感、演技で、非常に舞台を引き締める人です。


 Photosのところから、My Partnersをクリックすると、いくつかのギャリーが今までに踊った相手との写真が。 写真の上にカーソルをあわせると、ダンサーの説明がでますが、一番下に、都さんがジュリエット、ギャリーがパリスをやっている写真が。 ギャリーがパリス、ということはちょっと前の写真だと思います。


 

 今週末から来週にかけては、バレエ三昧。 クリスマスを1人で過ごす私の、せめてもの楽しみ。 イギリスでクリスマスに1人、というのは、日本とは全く違う意味がありますから。


 


 

 

Posted on 2010/12/13 Mon. 06:49 [edit]

category: バレエ

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13

街のピアノの先生 

 先々週の冷え込みを経験した後だと、たとえ気温が5℃でも暖かく感じる。 人間の体って不思議です。


 日本嫌い病にかかっていた先週。 今日はだいぶ復活。 この日本嫌い病、というのは、年に数回発生します。

 日本の考え方が嫌になったり、理由は色々。

 

 先週、あるところへ電話をして、初めて知ったこと。

 日本では、街のピアノの先生、という言葉があるのでしょうか?? 驚きました。

 街のピアノの先生と、大学生を教えるピアノの先生には差があるらしい。 

 

 そもそも街のピアノの先生って何なのでしょうか? 子供を教える先生? だったら私も街のピアノの先生。


 私自身は、子供を教えられない先生は、大人を教えられない、という考えでいます。

 昨日も書きましたが、子供の導入の指導は非常に大切。 子供と大人(ここでは音大生というのも含め)、レベルが違ったり、説明の語彙が違うだけで、指導そのものは基本的に一緒です。

 

 一つ、私が不思議に思うことですが、日本の音楽大学では、楽器の指導法の授業があまりないようです。 いわゆる、個人レッスンのための教え方の授業のこと。

 イギリスでは、大学へ行っても、教職はとれません。 例えば音大へ行って、学校の音楽の先生になりたいと思ったときには、音大卒業後、PGCEというコースがある学校で、教職をとります。 大抵、教育実習は1年間。

 

 特に日本の音大は生徒数も多いですし、イギリスに比べて、演奏の仕事も少なそうですから、大多数の人が、個人レッスンの先生になっていると思います。 ちなみに、イギリスの音大はピアノ科でしたら、一学年あたり、15人程度。 受験者がいないわけではありません。 


 イギリスでは学部の3年生頃に、アート・オブ・ティーチング、などと呼ばれる授業があります。 教え方を学びます。

 私はカーディフの学部時代にこの授業を受けましたが、担当したピアノ科の先生は(ちなみに、もちろん各楽器ごとに別々の授業)「僕は、大学で教えるような先生ですから、子供なんてもう何年も教えていません」と堂々と言うような先生。

 この先生が大嫌いで、子供も教えるDr.Sを尊敬していた私は、非常に反抗的な生徒でした。

 既に教えも始めていましたし、先生を困らせるような発言ばかりしていました。 というよりも、もちろん授業妨害はしないけれど、先生を困らせる発言を授業中は考えてばかり。

 この授業だけではありませんが、私とイギリス人の友達は、ピアノ科の授業で、発言停止令を出されたくらい。 日本人は、普通は発言もしないほどおとなしい、というのが通説ですが、発言停止令、なんて珍しいものを出されたのが私。


 この授業で、子供の導入教材の比較、などもやったりしたので、もちろん勉強になったことも多いですが、子供の教え、というのはもちろん、マニュアル通りにはできません。

 私はこの授業でよりも、数年前に、Dr.Sと奥様のオルガが仕事でロシアへいらっしゃった時に、先生方の生徒さんを10日間、レッスンした時に多くを学びました。


  話を戻して、今、子供たちに教える時、自分自身が学んだことを、簡単な曲にアダプトして教えていく。 日本は違うような気がするのです。

 

 目の前のことしか考えられない。 現実的といえば現実的。 でも、違うような気もします。


 音楽雑誌が、こぞって、『早期教育』という内容のものを取り上げる。

 私はこれからすると、完全に落ちこぼれ。

 もちろん、早い時期にきちんと身に着けたほうがよいこともあるけれど、それだけではないと思います。

 19歳で音楽へ進むことを決めて、20歳で、ショパンのエチュードを初めて勉強したって、その後、王立音楽大学の修士号課程へ進むことができた。 もちろん障害はたくさんあったし、私の21歳から26歳は毎日、朝7時半から夜10時まで、学校にこもる生活。 でも、無理、という言葉は考えたことがありませんでした。

 

 どうしてこんなに日本の音楽の世界は閉ざされているのか、非常に悲しくなりました。


 ピアノ演奏、指導はロシア系、考え方はイギリス人。 でも、見かけは日本人。 この日本人、ということが今までで一番障害になっている部分。

 

 日本の伝統文化は大好きですし、日本の良いところもたくさんあります。 でも、海外にいる、日本と音楽の部分でつながっていない人には風当たりが強いのが日本。 

 

 最初の問題に戻って、街のピアノの先生。 これ、やっぱり何なのか気になります。

 難しいです。


Posted on 2010/12/13 Mon. 06:11 [edit]

category: 音楽

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13

教え 

 一昨日のレッスン中の話。

 ここによく登場する6歳の男の子、珍しく2週間続けて練習をしてきませんでした。 この時期は学校の行事が忙しいかな、とも思ったのですが、彼にはきちんと言わなくてはいけない。

 よって、先週、きちんと話をした直後だったので、一昨日は、最後の手段を。


 私: 「ピアノはね、練習しないと上手になれないの。 あなたは先週のレッスンでこの曲をだいぶすらすら弾いていたのに、今日全然弾けないなんておかしいでしょ。

 ピアノが嫌になってしまったの?」

 生徒: 「大好きだよ」

 私: 「だったら、ちょっとでも良いからピアノを練習しようよ。 もしまた来週練習していなかったら、それは私が優しすぎるのかもしれないから、私の先生のところへ連れて行くよ」

 生徒: 「みゆきの先生って、怖いの?」

 私: 「怖いよ。 ロシア人の男の先生だから、私よりもずっと大きいし、立派なひげがあって、とっても恐ろしい見かけなの。 私は最初は怖くて、先生の顔なんてみられなかったから」

 生徒: 「僕はみゆきがいいの。 来週はちゃんとやってくるから」


 先生(Dr.S)すみません・・・ 慣れれば決して怖くはないし、先生は子供が大好きですが、特に女の子たちからは怖がられていて・・・ 


 

 昨日は夕方から楽譜調査をしたくて、楽譜屋さんは閉まっている時間だったので、トッテンナム・コートロードにある、大きな書店へ。 ここの一番上の階が音楽のコーナーで、楽譜もそれなりにそろっています。 

 楽譜屋さんは狭いので、こちらの方がゆっくりみられるので好き。


 カーディフ時代は色々なレベルの子供たちを教えていたので、曲集などにも詳しかったのですが、このところ、ロンドンへ来てからは導入が続いていたので。 グレードを受け始めるとグレードしかできない子供も多かったですし。 このところ、ちょっとできそうな子が多くなったので、曲集調査。


 1時間以上かけて楽譜を見ていたのですが、途中でお店の人がご夫婦を連れてきました。

 どうやら、お嬢さん(8歳)の導入書選び。 お店の方が説明をしていたので、興味深く聞いていたのですが、どうやら、奥様(お母さん)が、昔ピアノを習ったことがあるから、最初はお母さんが教えるそう。

 これ、非常に大きな落とし穴です。

 導入はもったいないから親が教えよう、という発想がある方はこちらでは多いのですが、導入が一番基本。 結局は最初からやり直し、ということになってしまいます。


 だいぶ楽譜の把握ができたのでよかった。 

 1月になったら、春のグレードの申し込み、その後はノース・ロンドンのフェスティバルの申し込み、ワトフォード・フェスティバル、グレード、ノースロンドンのフェスティバル、と行事が続きます。 4月までは落ち着きそうにありません。

 でも、今までフェスティバルに参加させられる生徒がなかなかいなかったのに、今年はこうして参加をできる、ということだけでも嬉しいです。

Posted on 2010/12/12 Sun. 05:07 [edit]

category: 音楽

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12

ロンドンのクリスマス・ツリー パート1 

とってもマイルドなロンドンです。 私はコートが必要ですが、大げさな人は、ノースリーブで歩いていました。


 学生時代、外国人学生の中で受け継がれている(?)ジョークがあり、イギリス人は、舌のボツボツが少ないから、味覚を感じることができない。 それと同じことで、イギリス人は肌に感覚がないから、寒くても空が青ければ半袖で歩くことができる。

 ジョークですが、この頃は、結構あたっているのかも、と思います。


ロンドンのクリスマス・ツリー、パート1です。 パート2がいつかあるはず。


WITH HOPE!!-101211 1 tree

 家の近くにはクリスマス・ツリーショップがありますが、こうして、普通に歩道でツリーを売っていたりもします。 これは、ノース・フィンチリーにて。 中央の大きめのものが、6000円ちょっと。 イミテーションの大きなものが4000円もしないで買える国です。 ちなみに、右側に転がっている赤いものは、ツリーをささせるものです。

WITH HOPE!!-101211 2 pancras

 こちらの、豪華なシャンパン・ボトル何百個(新聞で読んだのですが、忘れました)を使用したクリスマス・ツリーは、セント・パンクラス・インターナショナル駅にて。

 イギリスは地震がないからよいですが、これ、1本1本のボトルをきちんと固定してあるのかしら?とちょっと心配してしまいました。

WITH HOPE!!-101211 3 trafalgar

 こちらはトラファルガー・広場。 これを撮ったのは先週だったと思うのですが、ちょうどこの大きなツリーが運び込まれてすぐのようで、まだ電気がつけられていませんでした。 この巨大なツリーは毎年、ノルウェーから贈られているものです。
 例年はもう少し細い木のような気がしますが、今年は形がよいです。

WITH HOPE!!-101211 4 covent


 昨年からコヴェント・ガーデンに出現するようになった、巨大レイン・ディアー。 
なぜか良い具合でこちらを向いてしまっているおじさんは、関係ありません。

 これ、夜になると光りますが、夜はきれいに写真が撮れません・・・

この巨大レイン・ディアーをどこにしまってあったのか、非常に興味が・・・


WITH HOPE!!-101211 archway

 最後に、多分、これはクリスマス・ツリーのはず。

 突如、アーチウェイの地下鉄駅近くに11月に出現した、よくわからいもの。

 何人もの人が、「これってツリーのつもり?」といっているのを聞きました。

 なぞです。

Posted on 2010/12/11 Sat. 04:12 [edit]

category: クリスマス、行事、習慣

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11

クリスマス・マーケット 

今日は多少寒さが和らいでいます。

 気がついたら、クリスマスまであと2週間。 今年は恐ろしいほどあっという間に時間が過ぎていきます。


 今日が初日のイングリッシュ・ナショナル・バレエの『くるみ割り人形』を観に行こうかとも思っていたのですが、朝チケットを買いに行かなかったので、取りやめ。


 教えが終った後、全然方向が違うのに、セントラルロンドンを通り抜けて、ロイヤル・フェスティバル・ホールまで。


 ロイヤル・フェスティバル・ホールというか、サウス・バンク・センターのすぐ下のテムズ川沿いで、クリスマス・マーケットが開かれています。

 昨年はさびしかったのですが、今年はだいぶ混んでいます。



WITH HOPE!!-101210 christmas market-1


 ミュルド・ワインなどを売るお店。 1杯4ポンド(600円くらい)。 さすがロンドン価格。


WITH HOPE!!-101210 christmas market-2

 こういうような小屋が結構たくさん連なっています。 お店は多様。

WITH HOPE!!-101210 christmas market-3


 わかりにくいですが、向こう側のお店のすぐ裏が、テムズ川。 映画のセットの中を歩いているような感覚になるほど、素敵です。


WITH HOPE!!-101210 christmas market-4

 開店休業(これであっていましたっけ? 言葉忘れ)状態のメリーゴーランド。

 こちらも、クリスマス仕様。

WITH HOPE!!-101210 roh


 フェスティバルホールと、その間。 光のカーテンですが、日本の方がずっと凝っていると思います。


 この週末は、いいかげん、クリスマス・カードを書かなくては。 カードはさっさと早いうちに購入済みなのですけれどね。

 

Posted on 2010/12/10 Fri. 03:13 [edit]

category: クリスマス、行事、習慣

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10

フェア、でも問題あり 

 再び冷え込んでいます。


 今夜は南ロンドンにてクリスマス・フェア。 教会主催、と書かれていたので、教会のクリスマス・フェアだと思いましたが(私だけではありません)、全く違いました。


 途中まで、チューブ、オーヴァーグラウンドで行って、バスに乗ったのですが、オーヴァーグラウンドの駅を降りて、メインストリートへ出たら・・・・ 非常に危ない感じ。


 こういうと差別、といわれてしまうかもしれませんが、イギリスでは日本にはないほど、地域差、格差があります。 バスを乗り換えるのも嫌、と思うような場所が存在するのです。

 ずっと北ロンドンで暮らしている私は、北ロンドンの危ない場所はそれなりに知っているのですが、南ロンドンは詳しくはありません。

 フェアのあった教会のそばのメインストリートへ着いて確信。 今日は売れない。 というよりも、歩くのが怖くて、引き返そうかと思いました。

 しかも、南ロンドンは先週の雪が酷くて、まだまだ、道路に雪が残っていました。


 教会の隣にあるホール(大抵の教会にはホールという名の集会場があります)にてのフェア。 着いたら、まだ全く用意ができていない状態。

 

 5時搬入、6時開始、でしたが、6時になってもお客さんなんて来ない。 ストールの数は15個。 でも、そのうちの5個は主催者関係。 6時半頃やっと1人目のお客さん、と思ったら、主催者のお友達。 その後も主催者のお友達が来るばかりで、主催者のストールにしか皆さん行きません。


今回はストールもいつも私が出していたフェアとは様子が違い、バッグのストールが2つ、靴のストール、洋服、などちょっと違う。 バッグとか靴は、エッジウェア・ロード脇で行われているちょっと乱雑なマーケットと似ている。

 

 私の隣は洋服を仕入れてきて売っている人たち。 反対側は、ビューティー・プロダクト。

 彼女たちも私と同じことを考えていたようで・・・・ こんなに酷いフェアは初めて、と。


 全てのストールホルダーはラッフル(くじ引き)のために商品を一つずつ提供。 でも、結局このラッフルだって、主催者関係が盛り上がっているだけで・・・



 結局、主催者関係以外のお客様は子供も含めて5人くらいだったようです。

 私はなんと、ネックレスが1つ売れただけ。 ストール代のほうが売れたものの4倍。 こんなこと初めてです。 お隣とそのお隣は全く売れなかったようだし、非常に唖然としました。


 というのも、最初は午後3時から7時、というフェアの予定が、1週間半前になって、その時間だと来られない、という話があったから、6時から8時半までにします、という連絡。

 話によると、最初は3時という風に宣伝してあったため、3時に100人くらい来たそうなのです。


 

 8時半までのフェアでしたが、8時過ぎに私たちは片付け開始。 

 

 帰り、このあたりがどのような地域なのか知りたくて、バスで帰ってきました。 夜ですいていますから、やたらと遠回りするバスに乗っても、テムズ川のすぐ南まで約45分。 そこから、さらに北上する必要がありますが。

 バスで景色を見ていると、あまり良い地域ではありません。 少なくとも私は住みたいとは思わない。



 収穫(?)は、お隣のストールの方がサリー州に住んでいる方で、先週の雪の話を聞けたこと。 彼女の話では大人のひざ上まで雪が積もり、3日間外へ出ることができなかったそうです。 写真を見せてくださいました。


 やはり、学校のフェアが一番です。

 

 それにしても、毎回私のストールで非常に人気があるのは、ジェニー人形。 髪飾りのモデル、として、座らせてあるのですが、どうやら、こちらのバービー人形に比べてかわいらしいそうです。 子供たちに、いじくりまわされています。


 とりあえず、今年のクリスマス・フェアはおしまい。 在庫を確認しながら片付けて、1年かけて、また作品作りです。

Posted on 2010/12/09 Thu. 06:11 [edit]

category: 日常

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09

バレエアソシエイション、そして、オペラハウス4年目終わり 

気分的にダウンだった為、行くのを迷いましたが、楽しみにしていたことなので、今夜はバレエ・アソシエイションへ。


 今夜のゲストは、プリンシパルのスティーブン・マクレイ。 彼は、先日日本で放送された、都さんロイヤルバレエと最後の、『ロミオとジュリエット』でロミオを演じています。 オーストラリア生まれの小柄だけれど、存在感のあるダンサー。


 4年ほど前にもバレエ・アソシエイションで話をしているらしく、今回は2007年のシーズン頭からの話。 ということで、今回は、私も全て観ているものの話。 非常に楽しい話ばかりでした。

 スティーブンは2008年頭にアキレス腱を切る怪我をしています。 その話を聞きながら、やはり自分と重なってしまい・・・・ 去年の今頃、2ヶ月ピアノを休んだにも関わらず、完治していない私の指。 スティーブンはのりに乗っていたときの怪我。 話を聞きながら、色々な思いでした。


 

 ちょうど、もうすぐ私のロイヤルバレエ通いも4年が終ります。 

 1997年に日本とロンドンでロイヤルバレエを観た後に、私はバレエ衣装デザイナーになる、という夢を捨てて、ピアノに向き合いました。 頑固な私は、それから、バレエを観ることはできませんでした。

 2005年5月頃、カーディフにキーロフ、マリンスキーバレエが来て、学校で頼んだチケットが残っている、ということで、ただただ、そのちょっと前にオーケストラで弾いた、ストラヴィンスキーの『火の鳥』をバレエで観てみたい、という理由で、初めて、5年ぶりにバレエを観ました。

 その年の9月にロンドンに移ったものの、ロイヤルバレエを観る勇気はなく。

 それでも、カーディフにいた頃から、オペラハウスの入り口まではロンドンに来るとよく行っていました。 でも、バレエを観る勇気は全くなかったのです。


 2006年8月に初めて、オペラハウスでバレエ鑑賞。 引越し公演中だった、ボリショイバレエの『明るい小川』。 でも、ロイヤルバレエは観る気になれなかったのです。 私の中で、大きすぎる存在でしたから。 ロイヤルバレエがなかったら、私は、イギリスに来ることもなかったですし。


 2006年12月9日、やっとロイヤルバレエを観たい、と思って、開演直前のボックスオフィスへ。 『眠れる森の美女』でした。 残念ながらチケットは完売。 翌週、16日の『眠れる森の美女』のチケットを買いました。 主役の人が誰なのかも知らず。

 私がイギリスに来ることにしたのは、1993年の『眠れる森の美女』に鳥肌が立ったから。 違うバージョンだけれど、どこかで、『眠り』でロイヤルバレエを観たい、という気持ちがあったのかもしれません。

 でも、12月13日、『くるみ割り人形』の初日に、やっぱり都さんを観ておきたい、と思ってぎりぎりで当日券を手に入れ、あの美しい舞台に、私は今まで頑固に観ないでいて、なんて馬鹿だったのだろうか、と思いました。

 都さんも素晴らしかったけれど、いつもはつまらなくなってしまう第1幕の素晴らしさに大感激し、衣装、舞台装置、演技、夢のような時間でした。


 待ちに待った12月16日の『眠り』。 

 初めて聞く名前のバレリーナ。 マリアネラ・ヌニェス。 第1幕で彼女が現れた時、私は一瞬で彼女のとりこになりました。 オーロラ姫って、今までは小柄で、おっとりとしたイメージがあったけれど、背が高くて、きらきら輝いていて、元気一杯のオーロラ姫。 こういうのがあっても良いのだ!! と思って、それはきっと、カーディフ時代、ピアノ科主任と、私のピアノに対して、ちょっとでも人と違うことをすると否定されていたことと重なって、頭が割れました。


 それからの私はご存知のとおり。 あの時、最初に観たのがマリアネラでなかったら、どうなっていたのかしら? とも思いますが、それでも、私はロイヤルバレエに魅了されたのだと思います。

 転機はその1ヵ月後の、アシュトン振り付けの『ラプソディー』。 ピアノに集中した間に何度も耳にした、ラフマニノフのピアノとオーケストラのための作品、『パガニーニの主題による狂詩曲(ラプソディー)』。 あの曲でバレエが踊れることに、それが1980年に造られていたことに度肝を抜かれ、この世界に没頭していきました。


 今の私は純粋な楽しみとしてではなくてバレエを観ているところもあるけれど、でも、ここから私が今プランしているところへつながっていってくれたら、と思っています。


 今では、オペラハウスへバレエを観に行って、休憩中はおしゃべりタイム。 

いつか叶えたい夢がたくさん。 


 ランチ1回分のお値段で、夢を与えてくれて、課題を与えてくれて、元気を与えてくれるのが私にとってのロイヤルバレエ。 

 今週はオペラハウスに行きませんが、来週、再来週はオペラハウス通いです。

 オペラハウスでの5年目、ますます舞台から多くを得ていきたいな、と思います。 まだまだ観ていない作品がたくさんあることですし!

 

Posted on 2010/12/08 Wed. 06:31 [edit]

category: バレエ

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08

壊れていくイギリスのマナー 

私がこの国に来た13年前、もちろんロンドンではなくて、ケントだったこともあると思いますが、今とは違う国でした。

 人々のマナーというか、態度が違いました。 大人は子供をきちんとしかることができたし、公共と私的な場所の区別がもっとあったと思います。


 私はロンドン在住はまだ6年目。 先月から、一部区間地下鉄使用可の定期にしたため、地下鉄を使うことも増えているのですが、驚いたことが。 車内でお化粧をしている人を見かけるようになりました。

 化粧直し、なんてものではありません。 ご丁寧に、何種類ものコンシーラーを塗りこんでいます。 非常にお化粧が適当な私は、『普通、女の人ってこんなに丁寧にお化粧をするのだ!』と変に感心してしまいました。 私が全体にかかる時間と、彼女たちがコンシーラーにかける時間では彼女たちがコンシーラーにかける時間のほうがずっと長いのです。 

 もちろん、こういうことをやっているのは、ピュア・ブリティッシュではありません。


先日、土曜日にサドラーズ・ウェルズへ行った時、後ろの学生たちがうるさくて、閉口しました。 途中、おじさんが、"Keep quiet!!" と怒鳴ってくれました。


 2度目の休憩中、私は後ろにいた女の子に足で頭をけられました。 もちろん、アクシデントなのですが、それでも、前の人の頭をける、ということはそれなりの格好をしていたということでしょう? 


 客席担当マネージャーは、安い席だから学生が多いのは仕方がない、とおっしゃっていましたが、そういうことではないと私は思います。 安い席だって、高い席だって、マナーはあるのではないでしょうか?

 私が子供の頃は、よくお誕生日とかクリスマスプレゼントの代わりに、劇場へ連れて行ってもらいました。 芸術を観る事も大切ですが、それ以上に、きちんとした場所での態度、というものを学びました。

 食事だってそうです。 我が家は、ごく普通のサラリーマン家庭ですが、それでも、母の誕生日などには、都内のホテルのレストランに連れて行ってもらって、きちんとしたふるまいを習いました。 別に、押さえつけられた、というわけではなくて、子供の頃からそれをやると、自然にそれが身につくと思うのです。


 今は、親も子供たちを劇場へ連れて行くことも減っているし、連れて行っても、『子供だから仕方がない』という人が多くて閉口します。


 私自身の考えでは、芸術に携わる身として、子供を劇場、コンサートホールへ連れて行くことはとても嬉しいことです。 ぜひ、連れて行ってもらいたいと思う。 でも、舞台を観ることと同時に、大人が行く場所でのマナーを身につけることも子供にとっては大切だと思うのです。



 今日の午後のこと。 夕方遅い時間の教えの前に、4時頃、ジムのプールへ行きました。 イギリスには、子供たちが水泳を習う専用のプール、というものはあまりないように思います。 大抵は、ジムのプールの1レーンを使ったり、公共のプールを使ったり。

 私が通うジムにはそれなりに大きめのプールがあるため、平日の学校が終る時間は水泳教室を行っています。

 

 今日行ったら、更衣室にいる、9歳と6歳くらいの男の子二人を連れたお母さんが、子供たちを怒鳴っていました。 怒鳴っている、というよりもわめく、です。 こどもたちははしゃぐし、とても絶えかねます。 私は偏頭痛。


 誤解なきように書きますが、私は子供が大好きですし、子供たちが元気に大声で遊ぶのを見るのは大好きです。

 カーディフ時代の最後2年ちょっと、土曜日の子供のための音楽教室でアシスタントの仕事をしていた時、私は休憩時間のすぐ後の時間に7歳から11歳くらいの子供たちの50人近いクワイヤーのアシスタントをしていました。

 休憩時間は中庭で、子供たちに混じってよく追いかけっこをしたりして、大声で遊んでいたし、馬鹿にされながら(私はボールを扱うのが下手)、ボール遊びをしたり。

 でも、クワイヤーの時間になったら、おしゃべりをする子達に注意をして周る。 きちんとけじめをつけて欲しいのです。 遊ぶ時には遊ぶ。 静かにする時には静かにする。 これが、私が来た頃のイギリスでした。

 仕事の最後の日、お母様方から、「あなたはレッスン中は厳しかったし、きちんと注意をしたけれど、でも、遊ぶ時には遊んでくれたし、子供たちはあなたのことが大好きだったのよ」といわれました。

 

 話を戻して、今日のお母様、耐えかねる。 私は直接注意をするのが嫌だった為、プールのほうへ行く振りをして、レセプションへ行きました。 そして、「更衣室で子供を怒鳴りつけている母親がいるけれど、他の人の迷惑になるのだから、やめるように注意して欲しい。」といいました。

 レセプションにいた人が男性だった為、女性スタッフに話す、と言ってくれました。

 私は、先日頭をけられた影響で首と肩の調子があまりよくないため、あまり泳げなくて、シャワーを浴びて更衣室に戻ったら、ちょうどその母親の子供がプールからあがったところ。 相変わらず、子供にねちねち言っています。 もちろん、注意をすることは必要。でも、ここは大人が使用するジム。 いくら子供たちの水泳教室がある時間でも、大人も来る場所です。


 着替え終わって、コートを着ているところへ、その母親が来ました。


母親: 「あなたよね。 私が更衣室で怒鳴っている、ってレセプションに言いつけたのは」

私: 「はいそうです。 ここは公共の場。 あなたの怒鳴り声は聞くに堪えかねます」

母親: 「あなたは子供がいないわよね? あなたは子供がいないからわからないのよ」

私: 「確かに私は子供がいません。 でも、子供が大好きだし、ピアノの教師をしておりますので、子供のことが全くわからないわけではありません」

母親: 「ちょっとこっちにきて。 (バッグからカードのようなものを取り出して私に見せながら)私は水泳教師よ。 子供を愛しているの。 あなた、どうして、私が子供たちを叩いていた、と言いつけたのよ? 子供たちを叩いてなんかいないわ!!」

私: 「あなたは子供を叩いてはいないし、私は叩いた、なんて一言も言っていません。 ただ、ここで子供を怒鳴ることは間違っているように思うのです。 どうして、子供を外に連れ出して怒らないのですか? 私の母親だったらそうしますよ。」

母親: 「レッスンが5分で始まるところだったのよ!! 子供たちは学校でワンダフルな時間をすごしてきたのに、ここにきてはしゃいでいたから、注意をしていたのよ。 子供に聞いてみなさい」

子供: 私と母親の顔を見比べるだけ

私: 「あなたには私が言いたいことはわからないようだし、私は急いでいます。 それに、あなたの怒鳴り声で、偏頭痛。 これ以上話す意味がありません」


というような会話がありました。 もちろん、帰りにレセプションで、私がどのように伝えたのか、そして、今母親に何を言われてきたのかを話しましたが。


 私は「あなたは、子供がいないから子供のことがわからない」という言葉を言われるのが大嫌い。 今教えている生徒のご両親はこういうことをいう方はいませんが、カーディフ時代は何度も言われてきました。

 もちろん、子育てをしなくてはわからないこともあると思います。 でも、そればかりではないと思います。


 子供を怒ることも必要。 怒鳴ることも必要。 でも、ジムの更衣室、というリラックスしに来ている大人がいる場所ではやっていはいけないことだと思うのです。 もちろん、すぐに注意をする必要があった、ということはすぐにわかります。 でも、あれは酷すぎる。 

 我が母は厳しかったですから、私もそれこそ何度も怒鳴られているし、妹は、よく家の外に出されていました。

 でも、怒鳴るときには周りに迷惑にならないところで怒鳴っていた。


 幼稚園の時、通園バスが来るのを2人のお友達と待っていた時、この2人がどこかからか、犬の糞を持ってきました。 私が、「まあ、汚いわね」というようなことを言ったら、母が怒って、私を家に引きずり返し、「幼稚園なんか行かなくていい!!」といわれて、お説教されました。 それ以降、学校でいじめとか、先生からの嫌がらせがあっても、ほとんど母親にいえなくて、悩みを自分で抱え込み、未だに許せないことだってあります。 今になって、母に打ち明けることもたくさん。 だから、私の母が全て正しいわけではありません。

 でも、子供をしかる場所、というものはあった。

 

  日本だけではなくて、イギリスでも、公共とそうでない場所での区別がなくなってきている。 イギリスを愛して止まない私は、非常にがっかりです。 


 でもね、「あなたは子供がいないからわからない」といわれたことが一番悔しくて、嫌で、家に帰って教えへ行くまでの間、久々にわめきながら泣きました。 もう少しでまた自分を傷つけるところだったから、少し早めだけれど出かけましたが。

 本当は、教えに行く気にもなれなかったけれど、今週末からホリデーへ行ってしまう生徒で、今日行かないと次のレッスンは1月になってしまうから、行って来ました。 もちろん、きちんと気持ちを切り替えましたが。


 でも行ってよかった。 9月にレッスンを始めた6歳の女の子、今日が年内最後のレッスンだからね、と伝えたら、「どうして、明日とか、明後日とか来られないの? みゆきにレッスンしてもらいたいの」と言ってくれました。 教える側にとっては一番嬉しい言葉。 


 私は、子供の頃の記憶、というのが非常に色々と鮮明に残っている人です。 小学校が大嫌いだったから、小学校時代は良い思い出はありませんが、幼稚園の時の記憶、その前の記憶、色々とあります。 だから、自分が傷ついたことは子供にしたくないし、子供は大人が思っている以上に、色々なことを感じているのだ、と思いながら子供たちに接しています。

 

 ロンドンってやっぱりイギリスではないな、と思うばかりです。 教えがあるから、ロンドン以外に移り住むことは今は考えられませんが。


 イギリス人な私、先日、オペラハウスの当日券の列に並んでいた時、

" Is this a line for the ticket?"

と聞かれ、

"Yes, this is a QUEUE for dayseats"

とイギリス人をしました。 イギリス英語では、列のことは、Queue(キュー)といいます。 ケント時代、クラスメイトから、アメリカ英語の発音をする私に、しょっちゅう、イギリス英語で注意されていました。 今は、こういう注意をする人も減ってしまいましたが。


 

Posted on 2010/12/08 Wed. 05:45 [edit]

category: イギリス事情

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08

『シンデレラ』 タマーラ、 Guillaume 

12月3日のロイヤルバレエの『シンデレラ』です。


 『シンデレラ』 フレデリック・アシュトン振付、 プロコフィエフ作曲


 シンデレラ: タマーラ・ロホ

 王子: Guillaume Cote


 アグリーシスターズ: アラスター・マリオット、 ジョナサン・ハウエルズ

 シンデレラの父: トーマス・ホワイトヘッド

 

 フェアリー・ゴッドマザー: フランチェスカ・フィルピ


 春の精: エマ・マグワイヤー、 騎士: フェルナンド・モンターニョ

 夏の精: 小林ひかる、 騎士: 蔵健太

 秋の精: サマンサ・レイン、 騎士: ヨハネス・ステパネク

 冬の精: イッツィアー・メンディザバル、 騎士: 平野亮一


 道化師: ポール・ケイ


 タマーラは昨年度、今年5月の『シンデレラ』上演時にはキャスティングされていたものの、アクシデントがあって、降板。 私は実は彼女のこういう役を観るのは初めて。 今回の王子役は、1999年カナダ・ナショナル・バレエに入団した、ダンサーがロイヤルバレエにゲスト出演。


 さすがに金曜日の夜の公演、ということで、子供たちが多く来ていました。

 ドレスアップして、果ては、頭にティアラまでつけている子。 お洋服は普通なのに、きらきらしたお靴を履いている子。 さすがに、ファンシー・ドレス好きの国なのだな、と思いました。

 休憩時間にはロビーで踊っている子もいたりして、ほほえましかったです。


タマーラはもちろん、第2幕でのヴァリエーションなどのテクニックは素晴らしいですが、アシュトンの上体の動きを持っておらず、表情面でも、彼女の他のマクミラン作品に比べて、いまいち。 第3幕は私には艶やかすぎました。


 王子のギローム(発音が怪しいです)、先日客席で見かけたのですが、その時に一緒にいたのがニーマイヤで、あの長身のニーマイヤに比べると小柄なので、決して背が低いわけではないのに、私の中に、小柄なダンサーという情報がインプットされてしまいました。


 足がしっかりしていて、一つ一つのステップがきれい。 でも、もちろんというか、表情は乏しい。 決して乏しくないのかもしれませんが、ロイヤルバレエの中で観ると、表情に差がない。

 

 大抵ダンサーたちは回るものに関しては、右回り、左回り、と得意なほうがあります。 数人で踊る時には苦手なほうでも回らなくてはいけませんが、ソロの際にはどちら回りかは自由。

 男性ダンサーの場合、ピルエット、ザンレール(空中で回る)、どちらも回る方向が一緒のことがほとんどだと思うのですが、彼は、ピルエットは左回り、ザンレールは右回り。 観ている私が混乱。

 さすがに、王子のヴァリエーションの最後のピルエット、ザンレールの繰り返しは、右回りで統一していましたが。 ちょっと、ここを右、左と違う回り方でやったら、とっても楽しそう!という期待はしてしまいましたけれど。



 シンデレラのお父さん役のトーマス、彼は4月にもこの役をやっていますが、その時よりも、ずっと自然になってきました。 ただ、今日はどうしちゃったの??といいたいくらい、なぜか頬が茶色くなっていました。 メイクさん?? 来週の彼のアグリー・シスターズを楽しみにしています。 


 フェアリー・ゴッドマザーを踊ったフランチェスカは足の弱さはあるけれど、上体の使い方がまさにアシュトン。 とっても温かみがあって、好きでした。 彼女は4月にやったときよりも、ずっとよかったのではないかしら?このプロダクションのフェアリー・ゴッドマザーの衣装は薄紫のボリュームがある長めのスカート。 この衣装はやはりある程度の背が欲しい、と観ている側からは思いますが、彼女はこれも似合います。

 シンデレラに、『あなたも、舞踏会に行って踊りたい? きれいなドレスを着たい?』と聞く場面の彼女の表情、その時の腕の動かし方が、とっても安心感を与えてくれました。


 アグリーシスターズのアラスターとジョナサン、彼ら(彼女たち)二人のタイミングが絶妙。 ジョナサンの妹役はとってもSweetで、特に第2幕でのかわいらしさは女性として嫉妬したくなるほど。


 多分、アラスターは4月にこの役をやった時にはやっていなかったと思うのですが、今回はロングネックレスを首にかけて、首を回してそのネックレスをまわす、という芸当を。

 これ、ギャリーがやっているのですが、彼はとっても上手。

 でも気の毒なのは、ダンシング・マスター。 舞踏会に行く前に、彼女たちにダンスを教える場面です。 ダンシングマスターは登場して、ピルエットをするのですが、その部分でアグリーシスターズの姉がネックレスまわし、なんてものをするのだから、観客の目はどうしても、そこに奪われ、ダンシング・マスターのピルエットは見逃します。


 四季の精の冬を踊ったイッツィアーはこの役が似合います。 これはやはりメリハリがあるダンサーがやると見ごたえがあります。 まだ、完全に踊りをマスターしていないので、春に再びシンデレラをやるときに楽しみにしています。

 ちなみに、前2回を『冬の精』で観たひかるさんは今回は『夏の精』。 彼女は私は冬の精の方が好きです。


 それにしても、第2幕から登場の、騎士たち(王子の友人)、今回はいつも以上に4人の踊りがばらばら。 1人特にばらばらな人が。 もしかしたら、これが彼のこの役のデビューだったかもしれませんが。

 亮一さん、もう少し笑顔になれたら・・・ 特に笑顔の健太さんとヨハネスの間に挟まれると、目立ちます。


 シンデレラを舞踏会に連れいてく、スターたち。 ロマニーのきれいな上体の動きに目が行きます。 彼女はソロを観てみたいダンサーですが、なかなか配役されません。 


 次の『シンデレラ』は17日の予定。 チケットを持っていないので、当日券狙いです。 

Posted on 2010/12/07 Tue. 05:35 [edit]

category: バレエ

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07

私のイギリスのスタート地点が・・・ 

 あまりにもショックなことを昨夜日本へ電話した時に母から聞いて、明け方まで眠ることができませんでした。 先週の月曜日も同じことが。 先週は、いくつか年下の、1年に1度しか会わないけれど、彼女が幼稚園の頃から一緒に遊んでいたこが夏に亡くなっていたことを聞かされ、唖然。


 昨日は、私のイギリスでのスタート地点が無くなってしまった事を聞かされました。

 私が1997年9月から1998年7月までお世話になった、ケントに住むホストファミリーがお引越しをした、とのこと。

 母も妹も、私のホストファミリーのお宅へ行って会っていますし、ホストシスターの1人は私の実家を訪れたこともあり、毎年、ホストファミリーと実家がクリスマスカードのやり取りをしています。

 先日早々とホストファミリーからクリスマスカードが届いたようなのですが、書かれている住所が変わっている、とのこと。


 カードに添えて、家族の近況を知らせる手紙というか、印刷が含まれていて、母の英語力では全てわからないので、電話越しに手紙を読んでくれました。 母の発音では半分も何を言っているのかわからなかったのですが、とにかく、今年、今までの家を売って、他へ引っ越した、ということと、おばあちゃまは元気、ということだけわかりました。


 私が滞在したお宅、ケントの中央部。 ヘッドコーンという駅(ユーロスターが止まる、アシュフォード・インターナショナル駅より、ちょっとロンドンより)から、車で5分。 歩くと1時間以上のところにあるお宅。

 レンガ造りの家に、広い広いお庭。 芝生の広いテニスコートがあって、池もある。 家の入り口には、りんごの木が10本以上植わっていて、古い馬小屋もありました。 5年前に、馬小屋は改装して、コテージになりましたが。

 家の周りは、原っぱ。 羊の群れがいて、いつだったか、子供の1人が柵を開け放しにしてしまって、朝起きたら庭に羊がいて、おばあちゃまが大騒ぎをしていたこともありました。


 初めてこの家に行った1997年9月1日、車で迎えに来てくださったホストマザーと当時12歳だったホストシスターが、周りにほとんど家がないようなところで、

「もうすぐ家に着くからね」

と言ってくださって、私には回りに家もないし、いったいどういうことかしら?と驚いたものです。

 家に着いたときにも、全く知らない人の家に1年間置いていただくのに、何かあっても、隣の家が見えないようでは、助けが求められない!!と最初は思ったものです。


 当時はこの恵まれた環境がわかりませんでしたが、今は当時の私はおろかだったな、と思います。

 代々受け継がれてきたファミリーハウスだから、まさか、あの家を売って、他へ引っ越すことが起こる、なんて全く考えたこともありませんでした。 そのうち遊びに行こう、と思いつつも、最後に行ったのは2005年の春。 いつでもイギリスにいて、いつでもいける、と思うと、行かないものです。

 

 ホストファミリーは、いろいろと家族内の問題もあったけれど、当時は月に一度、1週間おばあちゃまが遊びにいらしていました。 お料理が得意で、おばあちゃまがいる間は食卓が違う!! 

 働いていたホストマザーに代わって、おばあちゃまは私たちが学校から帰る時間に合わせて、おやつを焼いておいてくれるのです。 ある時はスコーン、ある時はフルーツケーキ。 食後のプディングも、アップルパイとか、とにかく色々。 イギリスはまずい、といわれているのに、もちろん食生活以外の変化もありましたが、私は1年間で20キロ近く太りました。

 私はよくおばあちゃまとスコーンを作ったり、イギリスのお菓子の作り方を教えて頂いたりしたし、あの家のキッチンは、大好きな場所でした。


 もうあの家に行くことができないと思うと、とても残念。 昨夜は横になって目をつぶったら、あの家での出来事、あの1年間が鮮明に浮かんでしまいました。

 

 お夕食の時間になると、庭に行ってクジェット(ズッキーニ)を収穫してきたり、おばあちゃまと一緒に、ラズベリーを摘んだり、とってもたくさんの思い出が詰まっています。

 

 おばあちゃまが元気なうちに、年が明けたら、新しいお宅に遊びに行こうと思います。 来年こそは!! 

後で後悔することはしたくありません。


 私の第2のスタート地点の、1999年から1年間滞在したマンチェスターの音大の寮も、とっても素敵なところだったのですが、私たちが最後の代で、音大の持ち物ではなくなってしまいました。

 私は、今でもイギリスに着いた日のことは忘れないし、あの家を見た時の感動というか、驚きも忘れません。

 

Posted on 2010/12/06 Mon. 06:47 [edit]

category: 日常

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