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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

ロイヤルバレエ 『トリプル・ビル』 

 今週二度目のバレエ鑑賞。


 まだ『ラ・バヤデール』が7日まで上演中ですが、今日からトリプル・ビルの開幕。 2キャスト、全6回公演。


 ゲネプロの写真は、http://www.ballet.co.uk/gallery/jr_royal_ballet_seven_carmen_dgv_roh_0109より。


 今回は、

 『The Seven Deadly Sins』 ウィリアム・タケット振り付け(2007)

 『カルメン』 マッツ・エック振り付け (1992)

 『DGV』 クリストファー・ウィールドン振り付け(2006)


 3つとも振り付け師が存命で、3人とも実際にリハーサルに関わったそうです。


 一番最初の『The Seven Deadly Sins』だけは観ていますが、他は初めて観る作品ばかり。 『DGV』は私がバレエを再び観始めるすぐ前に初演された作品。


 『The Seven Deadly Sins』はKurt Weillの音楽を用いています。 私は正直好きではない作品だし、周りのバレエファンの方々と話していても、これが嫌いな方が結構いて・・・・・・

 歌が入るバレエです。 主役のアナに、妊娠の為に昨年3月末から舞台を降りていたゼナイダが出演。 彼女、10月半ば頃に出産したばかり。 出産後3ヶ月半で舞台に戻るとはやはりバレリーナの身体は凄いですね。 今回、DGVにもキャスティングされていましたが、こちらは降板でした。


 2番目の『カルメン』、1992年にスウェーデン人のマッツ・エックによって振り付けされ、2002年にロイヤルバレエのレパートリーに入りました。 お馴染みビゼーの『カルメン』の曲をロシアの作曲家、シシャードリン(ロシア語表記を発音するとこうなりますが、日本語だとシチェドリンと表記されることも多い気が)がアレンジしたもの。 ちなみに彼は同じくロシアのバレリーナ、マヤ・プリセツカヤのご主人。 この『カルメン』は元々彼女の為に書かれたもののようです。 シシャードリンは弾いたことはないけれど、好きな作品もいくつかある作曲家だったので、音楽も楽しみでした。


 50分ほどのバレエで、女性もトウシューズをはかない作品。 私、マッツ・エックの作品は以前にシルヴィー・ギエムのフィルムで観ただけ。 モダンダンスが苦手なので、どうか?と思っていたのですが、これが驚くことに非常に私の中にぐさぐさと入り込んできました。 いわゆる『クラシック』以外で私のつぼを捕らえたのってこれが初めて??? 凄い興奮状態で、倒れるかと思いました・・・・・


 ビゼーのカルメンは多くのアレンジがされていますが、これは私が聴いた事があるなかでもCDが欲しい!と思うアレンジ。 今CDを検索中。

 ダンサー達が叫んだり、悲鳴に近いものを上げたり、おもしろい。 

 カルメンをスペイン人のタマーラが踊りましたが、彼女のパッショネイトな演技+踊り、どんどん惹き込まれていきました。

 ドン・ホセ役のトーマスも彼ってこんなことができたんだ!と驚き。

 ジプシーのブライアンもよい意味で呆気に取られる普段とは違うキャラクター。

 

 クラシックの要素とモダンの要素が絶妙に取り入れられていて、エックの振り付けは非常に音楽的。 

 昨年某ダンサーと卒業論文の為に話をさせていただいたのですが、その時、『バレエは元々クラシック音楽でステップが生み出されたのだから、モダンの要素を織り込む時にも、現代曲よりも、クラシック音楽との方が相性がよい』と言っていたことを思い出しました。

 

 2002年のロイヤルバレエの初演時には、シルヴィーがカルメンを踊っているのですよね。 観たかった!!

 今回はこの作品は一つのキャストで行うようです。


 そして最後は30分ほどの作品、『DGV』。 マイケル・ナイマンの『MGV』の音楽に振付けられた作品。

 ナイマンの『MGV』は1993年にフランスの高速鉄道、『TGV』に関連付けて作曲された曲。 ミニマリズムの曲、と知ってから私は正直乗り気がしませんでした。 ミニマリズム嫌いだし、クリストファー・ウィールドンの昨年のロイヤルバレエの新作がミニマリズムの音楽で、嫌いだったのです。

 曲は5つのセクションにわかれ、4組のパ・ド・ドゥと男女8人ずつのアンサンブル。 今女性プリンシパルの怪我が多くて、私の好きなマリアネラも、降板。 この作品の初演時とはキャストも入れ替わり。 何しろ、当初の発表とパ・ド・ドゥの女性4人中3人が変更になったのですから。


 ミニマリズムだけれど、躍動感があるし、変化もあって、これは好きになりました。 ミニマリズムの曲で好きになったのなんて初めて?? 

 相変わらずウィールドンの作品でのパ・ド・ドゥはリフトばかりだけれど、これは私が観た彼の作品の中で一番私好みかも。 

 アンサンブルの使い方が面白いのです。 


 一つもバレエの代名詞である、『チュチュ』を用いない作品ばかり。 私、純クラシックはもちろん大好き。 でも、今回のトリプル・ビルはかなりお気に入りになりました。 

 

Posted on 2009/01/31 Sat. 06:15 [edit]

category: バレエ

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31

『ラ・バヤデール』デビュー公演 

再び寒さが厳しくなっています


 昨日は、非常に楽しみにしていたロイヤルバレエの『ラ・バヤデール』。

 インドの寺院の巫女のニキヤにユフィちゃん、ウィリヤーのソロルに入団2年目のセルゲイ、そしてニキヤと相反する女性、ガムザッティにひかるさん。

 主役級3人がデビュー。


 ユフィちゃんは2002年ローザンヌ賞でロイヤルバレエで1年研修?? 2003年に正式に入団。 今シーズン、飛び級をしてプリンシパル(最高位)のすぐ下のファースト・ソロイストに上がってきました。 非常に音楽的で、腕の動きがきれいなダンサー。 彼女は日本生まれ日本育ちですが韓国人。 14歳頃からフランスで勉強していました。

 セルゲイはウクライナ生まれの19歳。 13歳の時にロイヤルバレエスクールに入り、4年間ロイヤルバレエスクールに在籍。 先週のバレエアソシエイションの時、スクールのダイレクターのゲイリンは、『モニカ(ロイヤルバレエの芸術監督)はセルゲイを卒業前に入団させたくて、何度もお願いされていたのよ。 でも、彼にはきちんと3年間勉強してもらいたかったから』とおっしゃっていました。

 入団2年目にして、一つ飛び級+主役。 ジャンプがきれいだし、非常にしなやかで美しい、エレガントなダンサー。 これからが期待されていますね。 

 ユフィちゃんも、セルゲイもエレガントだから、ふたりで踊る部分はとってもあっていました。 ただ、やはりセルゲイの経験の無さもあるのか、第1幕の大きなリフトは失敗。 

 背の高さもちょうどよいし、これからこの2人が組むことが増えるかしら?


 ひかるさんはちょっと年上。 彼女は、やはり15歳くらいで、ほとんど外国人をとらないパリ・オペラ座バレエ学校に手紙を書いて、パリ・オペラ座バレエ学校で勉強したダンサー。 チューリッヒ、オランダで踊った後にロイヤルバレエに移籍。 身体の芯がしっかりしているダンサー。 ただ、華がもう少しあれば・・・・・・・


 ユフィちゃんもひかるさんも凄い量のお花。 都さんのときよりも多いのでは?

 でも、前回観たタマーラとマリアネラ、終幕でニキヤは白、ガムザッティは赤の衣装を着るのですが、前回はニキヤを踊ったタマーラには白のお花、ガムザッティを踊ったマリアネラにはピンク・赤のお花の束(いくつかの花束をまとめてある)でとっても素敵でした。 


 第2幕の3つのソロ、2番目と3番目の順序が入れ替わっていて????

 何度観ても、あの影の王国の群舞は美しい。 私が昔発表会で踊ったのと同じ振りだから、自分も舞台に立っている気持ちになってしまうのですよね。 それでいて、『みゆきちゃん!! 前の人のつま先とあなたの踵が一直線になるようにしなさい!!』と注意された先生の声が蘇ってくるので、緊張しますが・・・・・・

 

 楽しみにしていた、第3幕のブロンズ・アイドルのブライアンの踊り、私の予感が的中で・・・・・

 このブロンズ・アイドル、全身を金のオイルペイントをして踊る、不思議な踊り。 1分半くらいの出番。 

 この音楽の拍子は5/4。 拍子と振り付けはあっていません。 音楽性があまりないダンサーだと、それなりに踊れてしまう踊り。 

 でも、ブライアンは私の考えではロイヤルバレエの男性では一番といってよいほど音楽性があるダンサー。 踊り自体は切れがあるのだけれど、音楽と振り付けがあっていないからとっても踊りにくそう・・・・と思ってしまったのでした。 指揮者のせいだ、と思った方もいらっしゃるようですが、これは振り付け自体の問題ですね。

 要するに、2拍しかないところに3拍いれたり。 音楽をわからない振り付け家が振付けるとこうなります。 現代の振り付けには多いのですが。 このあたりは私がとっても興味を持って、音楽とバレエを両方勉強したからこそわかること。 修士論文の一部でもあります。


 昨日は劇場内で色々な人を見かけました。 作曲家のマイケル・ベーケリーも、昨シーズンで退団したジョシュアも、某ピアニストのボーイフレンドも、某有名バレエダンサーも。 

 普段見かけない日本人の方も多かったし、韓国語が聞こえてきたのも、ユフィちゃん目当て?

 ユフィちゃんも、ひかるさんもお母様が日本からいらしていましたが、いいな、と思ってしまう。

 私の母、何度もイギリスには来ていたのに、私が演奏活動を始めてからは病気になったりで来られなかったから、まだ一度もイギリスでのコンサートを聴いてもらっていないから。 


 バヤデールはまだ続きますが、今週土曜日からはミックス・ビルがスタート。 観る方は嬉しいけれど、ダンサーは大変。 

 

 

Posted on 2009/01/29 Thu. 05:16 [edit]

category: バレエ

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29

リサイタルのお知らせ(ロンドン) 

 英国在住の方へ


 2月のリサイタルのお知らせです。


 2月16日(月) 13時より45分

  St Lawrence Jewry (City) ロンドン

  入場無料

 

 ベートーヴェン: バガテル 作品126より1、3、6番

 ショパン: マズルカ 作品24-2、56-2

        ノクターン ロ長調 作品62-1

 チャイコフスキー: ノクターン 嬰ハ短調 作品19-4

ロマンス ヘ長調 作品51-5

 ドビュッシー: 喜びの島


 

 Japan2008イヴェント(日英法律協会、ジャパン・ソサイエティー共催)

 2月17日(火) 19時30分開演

  St Vedast-alias-Foster (St Paul近く) Foster Lane, London, EC2V

   チケット:10ポンド

  

 2月21日(土) 19時または19時半開演

  St Edwards Stow Church (Stow-on-the-Wold、コッツウォルズ)

   チケット:(多分8ポンド)


 ベートーヴェン: 6つのバガテル 作品126

 ドビュッシー: 前奏曲集 第1巻より

             第5番: アナカプリの丘

             第10番: 沈める寺

 ドビュッシー: 喜びの島

 

 休憩


 平井康三郎: 幻想曲 さくらさくら

 グリーグ: 叙情曲集より

          アリエッタ、ゆりかごのそばで、ノクターン、トロルハウゲンの結婚式

 チャイコフスキー: ロマンス 作品51-5

 ショパン: 幻想ポロネーズ


 



Posted on 2009/01/27 Tue. 05:26 [edit]

category: 音楽

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27

『幻想ポロネーズ』解凍中 

 珍しく午後は冷え込みが和らぎました。 セールも終盤になってきて、お店には春物が出回っていますが、まだまだ冷え込みは続くのでしょうね。

 

 来月のリサイタルに向けて、先週辺りから久々にショパンの『幻想ポロネーズ』を解凍しているところ。 

 1曲を長い間弾いていると段々新鮮味がなくなってくるので、たまに全く半年触らないでおいたり、まだ1,2年しか弾いていない曲だと2週間に一度弾く、といった感じで曲を冷凍させます。 そして、コンサートの前になると解凍作業。 私の場合、半年以内の冷凍期間だったら本番の2週間前から解凍作業。 それ以上寝かせておいた場合はもう少し前からの解凍作業。

 

 『幻想ポロネーズ』は大好きな曲だけれど、この1年間は弾いたおぼえがありません。 だから、久しぶりで弾くと暗譜がおかしくなっているところもあるけれど、それは2、3回弾けば回復。 

 冷凍しておいた期間に他の曲を勉強したり、私自身色々とあったりするから、音楽面で新たなものが見えてくるからおもしろいのです。


 『幻想ポロネーズ』はショパンの作品のなかでも異色。 私の中ではこの曲はショパンの一生を描いた作品。 心理描写が非常におもしろい。 3年半前にポーランドへ行ってショパンの生家を訪れたりしてから、もっとイメージが浮かびやすくなりました。


 演奏にはその人自身があらわれるもの。 数年前に私の師、Dr.Sがリストのソナタを弾くのを聴いて、先生は平和に生きてきた人ではないから、その色々な気持ちが音楽に現れているな、と思ったのです。 あの時ほど音楽で泣けたときはなかったし、心にぐさぐさ突き刺さるものがなかったことはありません。

 

 私自身、この1年は色々とあったし、裁判で経験した気持ちがどんな風に音楽に現れてくるのか楽しみ。 私の場合、もちろん『こう弾きたい』というのはあるけれど、本番はどちらかというと、出てくる音楽に身を任せる、というかその曲に入り込めば自然と感情が出てくるもの。 演奏は生ものですから。

Posted on 2009/01/26 Mon. 05:03 [edit]

category: 音楽

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26

信号機の故障 

 つい最近年が明けたようにも思っていたのに、既に今月ももうすぐ終わり。 あっという間でした。 日本へ行くまでにももう3ヶ月をきったし。 明日でホームオフィスが私を上告できる期間が終わります。 これ以上上の裁判にならなければ書類を待って、ホームオフィスにパスポートを送ってヴィザを貼ってもらう。 4月中旬までにこの全てが終わるか、かなり冷や冷やしますが、どうにかするつもりです。


 私は、裁判をしてまでイギリスに住みたいほど、イギリスとイギリス人が好き。 10代の終わりに1人で誰も知る人がいないこの国に来て、最初の1年は全く授業についていけないような現地の学校に通って、日本よりも不便なことも色々とあるのに、この国が自分の国になっていきました。 多感な時期を含む人生の3分の1をこの国で過ごしているのですから。


 でも、もちろん頭にくることもたくさんあるのがこの国。 

 前にも書いていますが、どうして(一応)先進国のこの国のチューブ(地下鉄)の信号機がしょっちゅう故障するのか、非常に理解しがたいのです。 

 もう1週間前のこと。 月曜日に夜バレエ、『ラ・バヤデール』を観る為の立見席を買いに朝からオペラハウスへ。 7時半過ぎに家を出て私はバスでオペラハウスまで行くことにしたのですが、最寄り駅のバス停からかなりの人が乗ってきました。 途中の駅で信号機の故障で、チューブが運転休止。 まあ、よくあることなので、仕事に遅れる、とか誰も気にしていません。 皆さんバスの中から遅れることの報告の電話はしていましたが。


 その夜、夕方私の家の最寄り駅よりも2つセントラルとは反対側の駅の近くで教え。 午後6時過ぎに終わって、駅まではちょっと歩くけれどチューブに乗れば、オペラハウスには7時には絶対に着く予定でした。

 おしゃべりしていたのでちょっと遅くなったけれど、それでも6時半に駅に着いたから、私の中では7時10分にオペラハウスに着いて、7時半開演には十分に間に合うと思っていました。


 駅に着いて唖然。 この一つ先の駅と、私の最寄り駅の間で信号機の故障。 急いでいる人はバスを2本乗り継いで私の最寄り駅からチューブに乗ってください、とのこと。

 仕方がないからバスに乗りましたが、6時過ぎなんて言ったら帰宅ラッシュ。 チューブが止まったお陰で反対に道路は大渋滞。 私の最寄り駅に着いても、チューブはいつもなら5分に1本は動くのに、15分ほど待たされ・・・・

 結局オペラハウスに着いたのは開演20分後。 立ち見だったし、どうやら顔が割れているから、特別に第1幕の終わりを待たずに中に入れてもらえました。 私としてみれば、このバレエは第1幕の中に3場あって、各場毎に幕を降ろすから、その間に入れてもらおう、とお願いしたのですが。


 同じ路線で1日に(最低)2回も信号機の故障、とはどうなっているのでしょう????

 

 毎週週末はどこかの路線で工事。

 1月初めにはまたバスとチューブの運賃値上げ。

 

 2012年のオリンピックの為にも今頑張って工事をしているのだとは思いますが、正直言って、当たり前であるはずの信号機がこんなに故障ばかりしていては不安です。

 日本ほどきっちりしている必要は無いけれど、でももう少しきちんとしたらよいのに、と思ってしまいます。

Posted on 2009/01/25 Sun. 03:04 [edit]

category: イギリス事情

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25

私はパワフル・・・・・らしい 

 久々に午後から学校へ。 用事があって行ったのですが、入り口で2人の友達に会い、そのままもちろんおしゃべり。 しかも1人は同門だった日本人で、私が夏まで師事していたゴードンから私の裁判の結果を聞いていたらしく、『ゴードン、みゆきはパワフルだし、強いからな、って言っていたよ』と・・・・ 恥ずかしい。

 この友達、3月の卒業試験に私が昨年卒業試験で弾いたバラキレフのソナタを準備中だから、その話で盛り上がり。 『よく女なのに弾いたよね』といわれました。


 先週、裁判の結果をゴードンに知らせた時に、詳しく知りたい、といわれていたので、先生のレッスン室へ。

 ゴードン、まさか私が裁判の1週間前まで弁護士無しで1人でやっていたとは思わなかったようで、絶句。 裁判所への上告自体、普通は素人がやるものではないそうです。 しかも、裁判所へ法廷弁護士なしで行った、といったら先生、あきれ返って、『君は本当にしっかりしているね』と一言。 先生の中で私の新たなイメージができあがったのでは??


 夜はバレエアソシエイション。 ロイヤルバレエスクールの校長のゲイリーンと、昨年夏にバレエアソシエイション賞を受賞した最終学年の日本人のしおりちゃんと、オーストラリア、アメリカ、イギリスのパスポートを所有するトリスタンが今回のゲスト。

 ロイヤルバレエスクールのこと、その他、とっても楽しいひと時でした。

 しおりちゃんは昨年11月に17歳になったばかり。 ロイヤルバレエスクールはリッチモンドのホワイトロッジでの11歳から5年間のロウワースクール、その後3年間オペラハウスのすぐ隣でのアッパースクールに分かれていますが、しおりちゃんは14歳の時(その2ヵ月後に15歳)技術的に問題がなかったので、アッパースクールの1年生に入学したそう。 まだ中学3年生の時にこちらに来た、ということですね。 


 アッパースクールの最終学年の生徒の一部はロイヤルバレエの群舞で人数が足りない時に舞台に立っています。 特に今年はシーズンの最初から怪我もあったりして、特に女性は白鳥の湖、バヤデールの群舞は24人必要なのに、足りなかったりしているのです。

 しおりちゃんも秋の白鳥、クリスマスの『くるみ』では雪の精、エンジェル、そして今のバヤデールの第2幕に出演しているのを見かけました。 

 来週はバヤデールの公演もあるのに、アッパースクールの最終学年はアメリカのソルトレイク・シティでの公演がある為、2年生がエキストラとしてカンパニーの公演に加わるそうです・・・・・


 バレエを観るのはもちろん好きだけれど、こうして裏のお話しを聞くのも大好きです。

Posted on 2009/01/23 Fri. 06:08 [edit]

category: 日常

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23

ヴィザその後+ボロボロピアノ 

このところ夜中は暴風雨。 どうしてしまったのでしょう??

それでも、ちょっと前までは夕方4時過ぎたら薄暗くなっていたのが、4時45分頃まで薄明るいので確実に春が近づいているのだな、と思っています。


 火曜日に裁判所から結果というか書類が届いて、先週の裁判所でのやり取りが箇条書きにされていました。 イギリスらしいというか、最後の文章を読むまで結果がわかりません。 私の勘違いで、この書類が届いてから5日間が次の告訴の期間のようです。 ということは、19日付けの書類なので、来週の月曜日までホーム・オフィスが告訴可能、ということです。 まあ、私の弁護士の方は多分ホーム・オフィスは何も言って来ないだろう、とおっしゃっていますが。

 次の問題は、果たして3ヵ月後の4月までにパスポートにヴィザを押してそれを返してもらえるか、ということ。

 4月29日にもう入っている本番があるのと、先日中学、高校時代の友達から4月中旬に結婚式、との報告がきたので、それまでに絶対に日本へ行かなくてはいけないのです。 まあ、これは4月末の本番を行うところから手紙を書いて頂いて、ホーム・オフィスに提出すれば速く仕事を終わらせてくれるだろう、というのが弁護士の方の意見。


 まあ、一応ヴィザが下りる、と決まったところですが、先日昨年10月に演奏させて頂いた南のチチェスター大聖堂から連絡が来て、なんと、来年1月の出演依頼。 裁判が終わった後なので、もうヴィザがあるもの、と見越して弾かせていただくことにしましたが、来年の1月、まだまだ先のことですね。

 

 2月の3つのリサイタルまで1ヶ月をきったので、そのプログラムの曲の練習も開始。 いつもならリサイタルの2週間前にならないとレパートリーの曲は練習しませんが、今回はその前に本番が無いし、いくつかかなり久しぶりで弾く曲が含まれているので、今から練習。

 でも、家のピアノがぼろぼろ過ぎて、中央3オクターブ、3分の1の音が出ません・・・・・ 鍵盤も下に下りたまま上がってこないし。 叩けば出ます。 これで思い当たるのは、前のこのピアノの持ち主のピアニストは完全に鍵盤を叩くピアニストだったのです。 私は正反対。 どんなに大きな音を出す時も、絶対に叩きません。 全ては指先、腕で鍵盤をコントロールする弾き方。 これにより、小品を弾くことができるのです(いわゆる技術で魅せるタイプではない曲)。


 どうしましょう???? 本当は裁判が終わったら5万円くらいかけて、ピアノをメインテナンスする予定だったのですが、そのお金は弁護士料に回ってしまったわけで・・・・・・・

 どなたか、使っていないヤマハのアップライト、私に譲ってくださる方いないかしら???

 グランドピアノなんて、そんな贅沢なもの今は望みません。 でも、せめて全て鍵盤が動いて、音の出るピアノが欲しい。 日本でこんなピアノで練習しているなんて、ピアニストと見てもらえませんね。

 

Posted on 2009/01/21 Wed. 06:38 [edit]

category: 日常

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21

グリーグとミンクス 

 10日土曜日に全20回の『くるみ割り人形』の公演を終えたロイヤルバレエ、13日からは『ラ・バヤデール』がスタート。 1月31日に始まるミックス・ビルを挟んで、2月7日まで続きます。 

 

 『ラ・バヤデール』、日本では『インドの舞姫』という副題が付けられることも。 インドを舞台にしたお話しで、1877年にプティパ(眠れる森の美女などを振付けた人)がサンクト・ペテルブルグで振付けました。

 インドの舞姫であるニキヤと、権力あるラジャの娘、ガムザッティ、この2人の間に初めはニキヤを愛していたソロルが結局はガムザッティと結婚することになり、ニキヤとソロルの関係を壊そうとするラジャとガムザッティによる花かごに隠されていた毒蛇により、ニキヤは死んでしまいます。 簡単に言うとこういうお話。


 第1幕はこの女性二人の関係、ガムザッティとソロルの婚約のセレモニー。 第2幕はソロルが夢の中で、ニキヤに出会う。 非常に美しい場面。 『影の王国』とも言われています。 そして第3幕は寺院にてガムザッティとソロルの結婚式。 でも、ニキヤに気持ちがあるソロルが結婚の誓いをした途端、寺院は崩壊し、ニキヤとソロルは天国で結ばれる。


 まあ、1800年代に作られたバレエというのは、実にこういうお話が多いです。 マザコン、情けない男が主人公のバレエが非常に多いですね。 


 私が今日書きたいのは、このバレエ自体ではなくて・・・・


 このバレエの作曲家はミンスク。 ミンスクはチャイコフスキー以前のバレエ作曲家。 他に代表作として、『ドン・キホーテ』があります。 音楽家でも、ミンクスの名前を知っている人はバレエを知る人位でしょうね。

 私、カーディフの音大の1年生の時、分析の授業だったか、何かで作曲家を当てる、ということをやった時に、ある曲に対して、『ミンクス!』といったら、先生が『それ誰??』といっていました。 実際はワーグナーの曲でしたが、ワーグナーに詳しくなかったし、ミンクスはワーグナーの曲を応用したりもしていたので、私の答えもあながち間違いではなかったのかもしれません。


 このバレエが最初に上演された1877年といえば、『白鳥の湖』もモスクワで初演された年。 『ラ・バヤデール』は長いこと旧ソヴィエト以外では上演されず、西側で初めて第2幕部分が1963年にルドルフ・ヌレエフの演出によって、ロイヤルバレエが上演しました。 全幕が西側で上演されたのは1980年アメリカン・バレエ・シアターによって。 この演出をしたのが、ナタリア・マカマロヴァ。 ロイヤルバレエでも活躍したバレリーナ。 ロイヤルバレエがこのマカロヴァ版の『ラ・バヤデール』を上演したのは1989年のこと。

 マカロヴァが演出をした際、マカロヴァのリクエストにより、ロイヤルバレエの音楽監督もつとめたことがあるジョン・ランクベリーにより、いくつか曲が作曲され、オーケストレーションされています。

 

 もともとのバレエに他の曲が付け加えられるなんて、バレエではよくある話。 あの有名な『白鳥の湖』でさえそうなのですから。


 私はCDをしょっちゅう聴いていますが、正直、どれがミンクスによるもので、どれが付け加えられたものなのかは分かりません。

 第3幕の最後の方の曲、気になって仕方が無いのです。


 『ラーシードシラー』 カタカナで書くと分け分かりませんね。 グリーグのピアノ協奏曲第1楽章の第1主題。

 これが、このバレエでも使われているし、曲の構成も似たところがあるのです。 『ラ・バヤデール』でこの曲は誰が書いたのかわかりませんが、きっとミンクス自身が書いたのでしょう。

 ミンクスはバレエ作曲家でしたし、いくつも他の作曲家の曲を少々真似て書いている部分があるのです。

 

  グリーグのピアノ協奏曲が作曲されたのは1868年。 ということは、可能性としてミンクスは『ラ・バヤデール』作曲前にグリーグのピアノ協奏曲を聴いている可能性もある。 


 こういうこと考え出したらきりがありません。 ミンクスなんて文献自体がほとんどないので、調べようにも調べられませんが。

Posted on 2009/01/18 Sun. 05:43 [edit]

category: 音楽

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18

裁判が終わって3日 

 今日は朝は雨?でも10時頃家を出る頃には雲ひとつ無い青空。 いつ振り??というほど久々の青空です。 教えが無かったらハムステッド・ヒースでもお散歩したいところだったけれど、今日は明るいうちは教え。

 夜は強風。 凄い音が聞こえてきます。


 裁判から3日経った、というのに、疲れが抜けずにいます。 裁判の翌日なんて、目は覚めているのにお昼過ぎまで身体を起こすことができなかったし。


裁判なんて、あまりやりたいものではありませんね。

私、きっと裁判の前日とかでも傍からみるとかなり普通だったと思います。 もちろん、裁判前の1週間は色々と忙しかったけれど、教えもいつもどおりにやっていたし。 でも、精神的にはとっても辛かったのかもしれません。

 弁護士の方以外に今回のことを話すことができる相手もいなかったから、わからないことがあっても、落ち込んでも、全てを自分が抱え込むことに。 裁判の前日の夜になって、母に電話して、きっと色々と溜まっていたのでしょうね。 大泣きしてしまったのでした。 

 周りからは『何でも自分でやらなくては気がすまない』と思われているみたいだけれど、人を信用するのにとっても時間がかかること、そして人の迷惑になることをするのが嫌だからなかなか、人にお願いすることができない。

 特に今回の精神的なことは話す相手がいなかったのですね。

とにかく、イギリスに来てからというもの、私は多くの日本人と時間を共有していませんが、それでも、大学時代カーディフでもロンドンでも何故だか人の相談にのることが多くて、別にそれ自体は構わないのだけれど、どう頼まれても私がやってあげることができないこともある。 それを永遠と頼まれたりしたことから、自分が相手が経験していないことに対して相談することができなくなってしまったのです。

 どうして、日本人の女のこの多くが、イギリスに来てそう時間が経たないうちにちょっと躓くとすぐにイギリス人の男の子に頼るのか、初めて分かった気がします。


 話をかえて、裁判に一緒に来て下さった方、奥様が日本人なのですが、奥様のお友達(か、お友達のお友達)の話。


 日本から(多分)ホリデーでロンドンに着いて、ヒースロー空港の入国手続きでマスクをしていたそうです。

 日本の今のマスクって、昔よりも大きさが大きいですよね?? イギリスにはマスクはありません。

 女性二人で、1人がマスクをしていて、入国審査官に『テロリスト』と疑われ、もう1人も一緒に2人手錠をはめられ、取調べされたそうです。

 イギリスの入国の際には、絶対に、マスクを外した方が良さそうです。


 何はともあれ、昨夜はロイヤルバレエの『ラ・バヤデール』を観に行って幸せ。 この国で生活できる!と分かったら、街の景色が今までよりも鮮やかに見えました。

 


 

Posted on 2009/01/17 Sat. 05:35 [edit]

category: 日常

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17

勝った! 裁判終了 

ここを放ること約1週間。 この1週間はパニックの1週間でした。

 全ては今日の為。 


 今日、1月14日の朝に裁判(公判?)が行われて、ホームオフィス(入国管理?)に勝つことができました。 ただ、これから5日間、ホームオフィスが私を上告する権利があるので、それが行われなかったら2週間後に正式に裁判所から今日の裁判の結果が届くそうです。


 応援してくださっていた方々、本当にどうもありがとうございました。 


 上告も全て自分でやっていましたが、先週になってやはり不安が増えて、裁判所に提出すべき書類があっているのか全く自信がなくなってしまい、2月にリサイタルをオーガナイズしてくださっている方が金融関係の弁護士なので、ヘルプを求め、最終的に彼のお友達でヴィザ関係の弁護士をしている方を紹介していただいて、書類を作成していただきました。 ただ、彼女は裁判所で同席する法廷弁護士ではないので、法廷弁護士を頼むとプラス8万円ほどかかる、といわれ、法廷弁護士無しで裁判に出ることに。 ただ、リサイタルのオーガナイザーの方が心配だから、といって、発言権はないけれど、同席してくださいました。

 弁護士の方と先週会って話をした時に『とにかく、ここまで自分でやったことが凄い。 しかも、(郵便の問題で上告書類が遅れて、文章を提出させられたこと)遅延の書類まで自分でやって、いくらあなたのミスではなくても、受理されることが少ないのに、それを素人が受理させてしまったのだから、驚いたわ。 あなたはきちんと状況を把握できているし、しっかりと受け答えもできているから、法廷弁護士がいなくても大丈夫だと思うから』と初対面の人に言われたのでした・・・・ ある意味恥ずかしい。


 もちろん不安が無かったわけではありません。 どんなに大きなリサイタルの前でもしっかり眠ることができる私が、昨夜は全く眠ることができませんでした。 私のこれからの人生がかかっていたことですから。


 今回、一番やっかいだったのは、必要な銀行からの書類をなかなか書いてもらえなかった事。 粘りに粘って、銀行員を動かすことに。


 裁判に自分がかかわるなんて、思ってもいなかったこと。 そのシステムが全く分からず、でも弁護士の方におおまかにお聞きすることができたので、少しはよかったですが。

 もちろん、口にも表情にも出していませんが、一番残念だったのは、裁判所でも上のほうではないので、裁判官は鬘を被っている裁判官ではない、といわれたこと。 


 長くなりますが、今日の裁判がどのようなところだったのか、書いておきたいと思います。


 私が呼ばれたのは、ヒースロー空港から近いところにある、入国、ヴィザ関係を扱う裁判所。 

 外観は普通のオフィス? ヒースローに近い、という理由はテロリストや、私のように在英で問題がある人だけでなく、入国で問題があった人達もここに集められるからだそうです。 

 

 この場所には20個くらいの公判部屋(日本語がわかりません)があり、その部屋へ行くと、今日その部屋で裁判を行う人の名前が書かれた紙が貼られていました。 私が行った場所は5名。 全員10時に呼ばれています。

 部屋へ行く途中の廊下が待合室の役割もしているのですが、そこに座っている人達、あまりきょろきょろはしていませんが、皆目が死んでいました。 


 10時過ぎて、全員部屋の中に入り、10時30分になって、裁判官が現れ、全員起立。 まあ、私は分け分からずに回りに従っただけ。 部屋は、裁判官が座るところは高くなっているものの、普通の会議室のような部屋。

 着席して、裁判官が紙に書いてある名前の順に、私以外は全員法廷弁護士がついていたので、法廷弁護士に、今日の裁判に必要な時間を聞いていきます。 私は名前を呼ばれただけ。 かかる時間はホームオフィスの人に聞いていました。 ちなみに、あらかじめお願いしておくと、無料で通訳をお願いすることもできます。

 結局、私の例が一番かかる時間が少なかったので、私が一番最初に裁判されることに。

 ちなみに裁判官は50代位のイギリス人男性。


 本来なら、法廷弁護士が今日の裁判される内容について読み上げるそうですが、私の場合はあらかじめそれを弁護士の方が文章にして、裁判官に提出してくださってありました。

 裁判官はもちろん中立の立場ですが、今回は私の方にかなり手を貸してくださいました。 

 必要書類を裁判官が目を通して、足りなかった銀行の書類を手渡して、一度は裁判官が『上告者が優位です』というようなことをおっしゃったのですが、もちろん、ホームオフィスが発言を申し出ました。

 裁判官は私に『ここで一度ホームオフィスに発言権を与えるけれど、それに対してあなたが次に発言することができるから』といってくださって、ホームオフィスが異議を唱えたのですがそれは、

 『ホームオフィスの規約に、ヴィザ申請時に全ての書類が揃っていない場合は申請を受理しない、と書かれていて、書類が申請時になかったのだから、上告者はもう一度、最初からヴィザの申請をすべきである』と言い出しました。

 

 私はこれを聞きながら、『書類が受理されなかったのだから、こうして裁判をおこなっているわけだから、もう一度最初から申請、というのはおかしいのでは?』と言うつもりで準備していたのですが、私に発言権が与えられる前に、裁判官がホームオフィスに、『言いたいことはわかる。でも、こうして今は全ての書類が揃っているのだから、それなのにもう一度申請をやり直すとはおかしい。 常識的に考えなさい』と言ってくださって、すぐに、私が勝った、といわれました。 もちろん、『あなたが勝ちました』というのではなく、まわりくどい英語で言われたのですが・・・・・・

 私、色々と発言することを考えていたし、ホームオフィスと言い争う準備もできていたのに、全くそれがなく終わってしまい、もちろん良かったのですが、内心拍子抜けです。


 最後に裁判官から、『数週間後のリサイタルに専念できますね。 リサイタルは何処で行い、何を弾くのですか?』と聞かれただけ。 リサイタルがあることは今日一緒に来て下さった方の手紙に書いてあっただけなのに、それにも目を通されていたとは驚きです。 しかも、何を弾くのか、なんて聞かれるとは全く思っていなかったので、かなり慌てました。 もしかしたら、この裁判官は音楽がお好きなのかもしれません。


 ちなみに、裁判所に、15ヶ国語以上の言葉のパンフレットが置かれていましたが、日本語はありませんでした。 きっと日本人で裁判に持ち込まれる人は少ないのかもしれませんね。 多くがアフリカ系。 一緒の部屋で待っていた女性、ジンバブエからで、今は大学に通っているけれど、母国に7歳と11歳のお子さんを残してきて、お子さんをイギリスに連れてきたいのに、それのことで5月からもめているそうです。 


 結局、15分ほどで終了。 正直気が抜けました。 すぐに弁護士の方と母に電話。 セントラルで一緒に来て下さった方と別れて、最寄り駅にあるいつも『おいしそう』と思っていたカフェでケーキを食べて1人でお祝い。 

 夜はバレエ・アソシエイションに行く予定で、その前に2時間ほどだけ仮眠を、と思ったのに疲れ果てていて、すっかり寝過ごして、バレエアソシエイションには行けずじまい。 


 2度と経験したくないけれど、でも、とっても良い経験ができたと思います。 裁判の書類の作り方もとてもよくわかりました。 最終的には弁護士にお願いしてしまったけれど、それまで自分できちんとできたし、弁護士の方がいなかったら、今日は少しもめたと思います。私が見落としていた(というよりも、ホームオフィスの書類が明確ではなかった)こともあったので。

 

 とにかく、2週間後に裁判所から結果が正式に届いて、その後ホームオフィスにパスポートを送って正式にヴィザをもらえるまでは気が抜けませんが、一件落着。 判決が下りた時、私、『ありがとうございました』と言ったのですが、裁判官に、『この仕事をしていて、ありがとうございました、なんていわれるのはとっても珍しいよ』と言われてしまいました・・・・・ 本当は言うべきではないのかしら・・・・・ 私としてみれば、命を救ってもらったようなものだから、嬉しくってつい・・・・・・・


 リサイタルまで1ヶ月。 ピアノに専念します。

Posted on 2009/01/14 Wed. 06:26 [edit]

category: イギリス事情

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14

『Geisha of Gion』 

 久々に本に熱中しすぎて、バスで降りそこないそうになったり、多少寝不足だったり・・・・

 

 多分、2年位前に購入したのに、その頃はエッセイの文献を読むのが忙しくて、読まないままになっていた本。 岩崎峰子さん著の『Geisha of Gion』(邦題は『芸者』なのかしら?)


 数年前には『さゆり』に嵌って、珍しく、映画館まで映画を見に行ったほど。 あれがフィクションだと分かってから、興味が遠のいてしまったのですが、この『Geisha of Gion』は峰子さんの自書伝。 非常に面白くて、読み始めたら止まらない。 久々に300ページを超えるこの本を3日で読み終えたのでした・・・・・


 京都に生まれ、祇園の置屋に跡取りとしてAdoptされて、15歳から30歳まで、舞妓、芸子として伝説的を作った人。 それなのに、花柳界のシステム的なことに疑問をもち、それを上に訴えていたのに何も変わらなかったからといって、絶頂期に引退。 

私の母とちょうど同じ世代の彼女、強い意志があって、自分の考えがあって、現代の普通の社会でも生きていくことが大変そうな性格なのに、1960,70年代の花柳界で彼女のような人がいたことに驚きました。


 私、中身はイギリス人みたいだし、ピアノに、バレエ、西洋の芸術を愛しているけれど、日本の芸術も大好き。 ただ、そのシステム的なことには賛成できないこともありますが。 

 ごくごく普通の家に育ったけれど、日本の文化がとっても身近な家庭だったし、日本舞踊を習わせてもらったり、中学、高校とお琴を弾いたり。

幼い頃、着物をひっぱりだしてきて、NHKの婦人百科の着付けがあると、テレビを観ながら着てみたり。 先週だって、わざわざ振袖を着てオペラハウスへ行った位なのですから、いかに着物が好きか。 毎日着ていたいくらいだけれど、今の私の生活は、着物では不便なこともありますからね。


 中学生の頃は本気で舞妓になりたいと思ったほど。 日本舞踊に、邦楽、茶道、生花、そして着物を毎日着て、日本髪を結う、これほど私にぴったりなものはない!と思ったほど。 作法とか、立ち振る舞いはそれほど苦労しないだろうけれど、白黒はっきりさせたい私には、そのしきたりを受け入れることは難しかったでしょうね。


 だから、こうして興味はあったのに、自分が入ることができなかった世界を読むのは非常におもしろいのです。


 彼女の舞を観てみたかったな、と切実に思います。 細かい着物の描写もあったり、彼女が花柳界に対して思っていたことが率直に書かれていたり。 久々に読み出したら止まらない本でした。 きっと近いうちにもう一度読むでしょう。

 ただ、『さゆり』もこの本も英語で読んでいる私は、花柳界にしても、みやこ踊りにしても、家元にしても、色々なローマ字であらわされている単語が、漢字ではなくて、ローマ字で頭にインプットされてしまう。 通りの名前も、お茶屋さんの名前も、日本語を母国語としない人達と同じ捕らえ方になってしまっているかもしれません。


 『さゆり』も何度も読み返したけれど、この本のほうが嵌りそうです。


 日本でイギリスの庭とか、アフタヌーンティーなどの書籍が多数発行されて親しまれているように、自国よりも他国での方がその国のカルチャーを伝える書籍が愛されているかもしれません。 

Posted on 2009/01/07 Wed. 05:35 [edit]

category: エンターテイメント

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07

呆気にとられたスーパーでの出来事 

 バス停でバスを5分待つだけでも、手袋をしているのに、指の感覚がなくなってきます。

 

 久々にイギリス談話を。


 10年前に私がイギリスに初めて来て驚いたことは、イギリスのスーパーマーケットでは、お会計前に購入予定のものを飲食しても可なこと。 ホストファミリーとスーパーマーケットへ行って喉が渇いたホストシスター、母親は当たり前のように、そこにあったジュースのボトルを手に取り、蓋を開けました。 もちろん、私はびっくり!!!

 当時のたどたどしい英語で、もちろんすぐにホストマザーに『お金払う前に飲んでしまっても良いの?』と聞いたのを覚えています。

 お会計では、飲み終わった空のボトルをだし、お店の方も、何も疑問を持たずにお会計したのでした。


 そんなに見かけることはありませんが、たまーに、こうしてお会計前のものを食べる姿を見ていたのですが、先日呆気にとられることが。

 

 イギリス人で無い若いカップル(話している言語から、EUに加わった某国の人と判断)の男性が量り売りのグレープを食べていました。 量り売りですよ!! しかも、入っていた袋をその辺の棚においていってしまいました。 これって、完全に無銭飲食ですよね?? ちょうど食べ終わりで袋を置くのを目撃した私は、悲しくなりました。


 こういう人達がいて、特にこの某国の人達がEUに加わってからイギリスに大量に来るようになって、色々と犯罪も増えたり、問題が増えている。 こういうことがイギリスに住む外国人に影響を及ぼし、私のように、長いことイギリスで勉強して、日本よりもイギリスの生活に馴染んでいるような人のヴィザの取得を難しくしている。


とにかく、呆気にとられるばかりです。

Posted on 2009/01/05 Mon. 05:24 [edit]

category: クリスマス、行事、習慣

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05

やっぱりピアノ 

 久々の本番は身体に堪えたのか、昨夜は久々にシンデレラの馬車がかぼちゃになる前にベッドへ。 しっかり寝たはずなのに、朝がきつい。 教えがあったから起きたけれど、そうでなかったら、起きられなかったかも。

ストレッチもしているのに、背中が痛いです・・・・・


 日本の方のブログを読んだり、ヤッフーサイトでも、食べすぎ・・・・などという文章が多いですが、そういうのを読めば読むほど日本のご馳走が目に浮かび・・・・・

 ロンドンのフランス系のカフェのショウウィンドウにはガレット・デ・ロワ(でしたっけ?)が並んでいます。 クリスマスのデコレーションを外す日に食べるのですよね? スーパーに行ったら、もう(!)イースター用のチョコレートのイースターエッグが並んでいてびっくり。 


 昨日の本番のことを振り返ると、やっぱりピアノが好き。 

 ショパンのノクターン作品62-1、一般的には馴染みの無い曲だけれど、私にとって弾くたびに新しい発見というか、その時の私の心が音になっているのでは?と思う曲。 何ヶ月か寝かせておいたから、余計に新たな発見があるのかもしれません。 

 

 2月のリサイタルでは先方からの要望で珍しくドビュッシーを弾くので、少し不安もありつつ、苦手なものも克服していきたいな、と思います。

 ベートーヴェンのバガテルはテクニックは非常に簡単だけれど、演奏するのは非常に難しい。 まだまだ試行錯誤中。しっかり自分の音楽になってくれたら、と思っているところ。

 

 小品が好きだし、私のよさも生かすことができると思うけれど、昨年バラキレフのソナタを勉強した後は、いわゆる『大曲』に手をつけていないから、やっぱり大曲も勉強したいな、と思うのが正直なところ。

 弾きたい曲はたくさんありすぎて、迷うばかり。 リストもショパンも、プロコフィエフもラフマニノフも弾きたい曲をあげると、きりがありません。 今年は何曲仕上げることができるのでしょう?


 頼まれ関係で、ジョプリンに手を出したり、スーザのマーチのピアノ編曲、ガーシュウィン、これらも苦手だけれど、楽しい。 ガーシュウィンは何年か前、カーディフの音大のジュニア・スクールで仕事をしていた時に、クワイヤーの伴奏で弾いたことがあって、その時も苦手だったけれど、今の方が曲にのれるようになってきたな、と思います。 ジョプリンはとってもとっても楽しい! 昔は本当にこういうのわからなかったけれど。 

 本当にバレエを観に行くようになって、一応ロイヤルバレエの演目は全て観に行くようにしているので、色々なスタイル、以前の私だったら観に行かないようなものまで観ているので、たとえそれが自分のFavouriteでなくても、そこで受けるインスピレーションがピアノに音となって戻ってくるのかな、と思います。

 

 自分の苦手なことに挑戦する時、その壁は厚いし、高いけれどそれを乗り越えると快感なのです!

 

 昨日の教会で言ってもらえたように、『あなたの演奏をもっと聴きたい』と1人でも多くの方々に思っていただけるように、そして私自身が一つ一つの本番で新鮮な気持ちでピアノを弾くことができるように、頑張っていきたいです。


 

Posted on 2009/01/03 Sat. 04:33 [edit]

category: 音楽

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03

年明け早々の本番 

全くお正月らしさを感じないまま、人生初めての元旦のピアノの練習に始まり、今日は本番。

 ロンドン・チャーリング・クロス駅より列車で30分弱。 ケントの(とはいっても、ロンドンのゾーンでいうと4なので、ケントだけれど、グレーター・ロンドンかしら?)ベッケンナムの駅前の教会でのランチタイム・リサイタル。 ここの教会では2006年7月だったか、修士号が始まる前に弾かせていただいているので、今回が2度目。


 30分の演奏で、チャイコフスキーの四季より、1月『炉辺にて』、2月『謝肉祭』、6月『舟歌』、ショパンの華麗なる大円舞曲とノクターン作品62-1、そしてシャブリエのスケルツオ・ワルツ。

新年だし、置いてあるピアノが結構弱いべヒシュタインだったのを覚えていたので、こんなプログラム。 でも、教会のオルガニストの方にも、聴きに来て下さった方々にも好評のプログラムだったので、よかったかな、と思います。


 それにしても、今は恩師Dr.Sのところへ行きたくても、これから私がやりたいことの一つの道(もちろんピアノには関わることですが)を先生にすぐには納得してもらえないと思うので、なかなかどう話せばよいのかわからなくて、レッスンにも行っていなかったので、10月のチチェスターの本番以来、一度もグランド・ピアノを触っていなかったのです。 こんなに長い間グランドに触れなかったのは初めて。 リハーサルでは戸惑いもありましたが、もちろんすぐに感覚を取り戻しました。

 やはり、久しぶりの本番は天に舞うよう。 今回のプログラムはどれもこれまでに何度も舞台にかけてきた曲ですが、色々と新しい発見があったり、自然と今までとは違う解釈になっていたり。 絶対に、2週間前に狂ったようにロイヤルバレエの『くるみ割り人形』を観た事がプラスになっています。


 ショパンのノクターンは修士1年生の試験で弾いたプログラムの中の1曲ですが、今はショパンのノクターンの中でこれが一番好きかもしれません。 それまではノクターン作品27-2が私の十八番だったのに。 今日はこの曲を弾いている間、天井から天使が降りてきたような気分でした。


 終った後、前回もう2年半前に弾いた私のことを覚えていて今回もいらして下さった方々が声をかけてくださってそれがとっても嬉しいこと。


 今は4月にあることの為に多くの時間を費やし、それは先生がいるわけでもなくて、日本と連絡を取りながらかなり私なりの方法+本を読み漁って創り上げることをやっています。 もちろん、これはとっても大変だけれど未知の世界でとってもやりがいのあること。 でも、やっぱり私は舞台が好き、と改めて思いました。

 11月末のバレエ・アソシエイションの時に、マリアネラが『とにかく舞台に立つことがすきなの!』と満面の笑みで言っていましたが、それは私も一緒。 本番は1人。 舞台には魔物が住んでいるから、何が起こるかわからない。 本番の30分前はいつも怖くなる。 でも、お客様の前に出たら、その恐怖は全て喜びに変わります。 バレエと一緒。 その時に一瞬だけ起こる魔法。 

 私が、ロイヤルバレエの数人のダンサー(別に主役を踊るダンサーでなくても)を同じ役で何度でも観たくなるのと同じように、私の演奏を聴いて、『またあなたの演奏を聴きたいから』と言ってもらえるのが一番嬉しいこと。

 

 いつもなら早くても1月末までは本番が無いのに、新年早々の本番。 音楽的にはやりたいことができたと思います。でも、今回の本番でもっと色々なアイディアが湧いてきたから、それをどう生かすかは私次第。


 今年はどんな舞台が待っているのでしょう? 取り敢えずは2月に6日間でランチタイムコンサートを1回、夜のコンサートを2回、うち1回はコッツウォルズにて、という本番が入っているので、それに向けて体力を整える必要がありそうです。 何しろ、今回久しぶりに弾いたら、疲労が凄い。 ピアニストって優雅に見えるかもしれませんが、全く違いますから!! 本当はスポーツ選手のように自分の身体をいたわる必要がありますね。 

 

 明日は教えも開始。 ちょっと日本のお正月が恋しいです。



Posted on 2009/01/02 Fri. 06:40 [edit]

category: 音楽

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02

あけましておめでとうございます 

 あけましておめでとうございます。 どのような元旦をお過ごしでしたか?


 今日は外に出ていませんが、グレーのイギリスらしい空と静かな元旦でした。 もっとも、2009年にあけた瞬間は花火の音が聞こえてきましたが。 

 

 昨夜は予定通りロイヤルバレエの鑑賞。 主役はもちろん大好きなマリアネラだったからこのチケットを買ったのですが、それ以外にも、好きなダンサーがたくさん出演していて、嬉しい鑑賞になりました。 

 でも盲点だったのは、夜8時半までに終演するから、帰りの心配をしていなかったこと。 なんと、9時前には市内の道路が通行止め。 よって、バスも市内には入ってこなくて、かなり遠くまで歩かないとバスに乗れなかったこと。 テムズ川で花火を打ち上げるので、そこから近いオペラハウス周辺の主要道路は通行止めなのでした。

 しかも、昨夜は折角大晦日にお出かけだし、と思って、着物を着るのが大好きな私は着物を着てお出かけ。

別に着物で歩くことは全く苦では無いのですが、歩きタバコの人とすれ違うのでハラハラしました。

 

 丁度こちらが2009年を迎える時は、日本は元旦の朝9時。 9時少し前に実家に電話をしたら、ちょうどおせち料理を食べる前だったようで、母から、『今、お煮しめを温めているところよ』といわれ・・・・・ お煮しめが大好きな私は猛烈にお節を食べたくなってしまったのでした。 

 年越しそばだけは、お蕎麦は買っていなかったのですが、夏に妹が持ってきてくれたお素麺をとってあったので、温かいお素麺で、年越し蕎麦代わり。

 

 ブログを通して、カード、プレゼントを贈ってくださった方々、ありがとうございました。


 今年一年、よろしくお願いいたします。

 

 いくつか自分の目標を掲げ、私らしく頑張っていきたいな、と思っています。

 


 

Posted on 2009/01/01 Thu. 05:44 [edit]

category: クリスマス、行事、習慣

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