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WITH HOPE!!

イギリスで18年間暮らし、2016年7月に日本へ帰国した、ピアノはロシア系、中身はイギリス、国籍は日本人のピアニスト。 

ファン・コンサートの続き 

 昨日の続き。 サマーコースのファン・コンサートのこと。


 何度かここに登場している私の友達マーシャとDr.Schreiderの長男、この二人が会場を大爆笑させました。 これも、日本だったら問題になりそうなことのようです。

 何をやったか。 長男はピアノの前にすわり、マーシャはその隣に座りました。 長男が会場の方を向いて、囁くように、怯えて『これから、僕レッスンがあるんだ。 先生はあのイリーナ・オシポヴァ』。 そう、長男が生徒役で、マーシャがイリーナ役。 ちなみにマーシャはイリーナの弟子です。

 マーシャはイリーナの身振り、手振りを真似し、口ぶりまでそっくり。 (ちなみに、これを行うことはイリーナも知っていました) 長男はまず、スクリャービンのエチュードを弾かされるのですが、緊張のあまりぐちゃぐちゃ。(もちろん演技) すぐにとめられ、いろいろと直されるわけです。 その教え方のまねがすごく上手。会場から何度拍手が上がったことか!! そのうち、イリーナにラフマニノフを(いやそれ以外の作曲家でも)1回でも習ったことがある人なら絶対に聞いたことがあるせりふを 

 『いい、ラフマニノフはね(あれ?今はスクリャービンなのに)鐘の音を作品に表しているのよ! ロシアの鐘の音をね!だから、この和音、鐘の音なのよ。』 『ああ、まあこれはスクリャービンだけれどね』 ここの部分、私たち聞いていて笑いすぎて椅子から転げ落ちそう。 当のイリーナは笑いすぎて、涙をながしていました。


 この後もいろいろと続いたのですが、まあ、本当に生徒は先生のことをよく見ていますね。 このコンサートの後、私のところに今年初めてコースに参加した12歳の男の子が来て、とっても心配をそうに聞きました『イリーナ・オシポヴァって、本当にああいう風に教えるの?怖いね』 どう返事しようか迷ったのですが、『そうよ』と答えておきました。(本当のことなので)


 イリーナは自分の仕草にショックを受けたこともあったようです。 

 実は、これのDr.Schreiderヴァージョンを私がやらないか、と長男に言われたのですが、ちょっと勇気がなくてやりませんでした。


 このほかに、とってもかわいらしかったのは、ロシア人のドイツ在住の先生の11歳の息子が今年初めてお父さんと一緒にサマーコースに来たのですが、このコンサートで大活躍。

 モーツアルトのオペラ、『魔笛』のパパゲーノ(お話に出てくるユニークな鳥?)の歌をピコッ、だのピッだの言いながら、歌って踊った(ジャンプ)のです! 凄くかわいくて。 それで終わりかと思ったら、今度はジャズにあわせて踊り始めました。 これがとっても上手。

 ちなみに、私のすぐそばに座っていた父親、初めて参加した息子がこんなことをするとは知らなかったようで、最初は写真をとったり笑ったりしていたのに、最後は顔が引きつっていました・・・・・


 今年は先生方はリラックスして、何もやりませんでした。 

 でも、こういうこと大好きなDr.Schreider、このコンサートの2日前のインフォーマル・コンサートで、こういうことをしたのです。

このコンサートの司会はDr.Schreider

 『では次に、小さな男の子(Boys)二人、サーシャとミーシャがデュエットをします。 曲は○○の××です』

ここで、あれ? ミーシャ(ミハイル)って誰かいたっけ?と先生方も生徒もあたりを見回し始めました。 そうしているうちになんと、ヴァイオリンを持った8歳のサーシャとDr.Schreiderが舞台に立ったのです! Dr.Schreider、今は名前はマイケルですが、そのロシア名はミハイル。 ミハイルの略系がミーシャ。 全く!! 小さな男の子・・・・・ 誰もDr.Schreider自身の事だとは思いませんでした。


 ああ、Dr.Schreiderが懐かしい! 想像力をたくさん与えてくれた先生です。 

Posted on 2006/10/14 Sat. 05:55 [edit]

category: サマーコース 2006年

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シャルーニヤ 

 『トゥイ・シャルーニヤ』、これ、ロシア語で『あなたはいたずらっ子ね』(You are naughty)という意味。 (でも良い意味のいたずらっこ) これを今年のサマーコース中、私はロシア人の先生方、友達から何度も言われることになったのでした・・・・・ 

 でも、この『シャルーニヤ』、という単語、音をとっても気にいっています。 ロシア人の先生方、私が男の子にも向かって、『トゥイ・シャルーニヤ』と言い出したため、Dr.Schreiderのことを指差して、『オーン・シャルーン』(彼はNaughtyだ)と、男性形はシャルーンというように語尾変化することを教えてくださったのでした。(これを教えてくださった先生方が一番シャルーニヤとシャルーンだったかも)


 私、ここでどう思われているのかわかりませんが、初対面の人には落ち着いている、とかしっかりしている、とか思われているようで、心配になってきました。 今のところRCMでは化けの皮をはがしてはいないのですが、いつはがすのか恐ろしい。 でも、私のことを日本で知っている人と、こちらで知り合った人、私に対する初対面の感想が違います。 昔は大人しかったのに・・・・・

 

 というわけで、どうしてこんなことを書いているのかというと、久々にチャイコフスキーの『白鳥の湖』のCDを聴きながら、あることを思い出しました。 今年のサマーコースの『ファン・コンサート』。 書こうと思いつつ、そのままに。


 どうして『白鳥の湖』からファン・コンサートが?と思われるでしょう。 いつもは大人しくしている私が、今年は初めて自己企画でファン・コンサートに参加。 何をしたいか分からない、でも何かやりたい高校生を巻き込みました。 よって、最終的には皆の考えがまとまった感じ。 


 全てが決まったのは開始10分前。 まず、チャイコフスキーの『白鳥の湖』第1幕の有名なワルツの2ページの楽譜をコピーして、2段ずつに切って、A4の紙に貼り付けました。 (要するに、1枚のページに2段ずつの楽譜) ここで、確か6,7枚の紙に作ったはず。 これを私が弾き、高校生たちが順番に譜めくりをすることに。 普通ピアノの譜めくりをするときは、一人がするものなのに、入れ替わり立ち代り、客席から譜めくり人が舞台に上がるわけです。 たまに、楽譜をさかさまに置いたりして、高校生たちを困らせた私。

 でも、メインは違うのです! 

『Dr.Schreiderは真面目に見えるけれど、本当は違うのです。 先生はよく私のレッスン中に踊ってくれます。 ある時、『僕が踊って、みゆきがピアノを弾いたら、よいコンサートになるね』とおっしゃったので、是非これを今日実現したいと思います。 そして、イリーナ(モスクワの私が大好きな先生)、昨日のティーチャーズ・コンサートでのラフマニノフの交響的舞曲の演奏が素晴らしかったので、踊ることも得意でしょう。 是非、お二人、前に出てきてください』

という風にアナウンスをして、私はピアノに、二人の先生方は踊る体制に。 イリーナは私に『みゆき、お願いだから速いスピードで弾かないでね』 私は『じゃあゆっくり弾きます』 イリーナは慌てて、『ゆっくりすぎてもダメ!』 

 ちなみに、何を二人が踊るかは私は伝えなかったので心配になって『先生方、何を踊るか分かってますか?』 Dr.Schreiderが『もちろん、ワルツだろ?』お見通しでした。でも、まさかこの白鳥の湖のワルツだとは思わなかったようです。

 私が真面目に弾くわけはありません。 ゆっくりしたり、急に停まったり。 でも、先生方は素敵なワルツを披露してくださったのでした。 


 終了後、他の先生方、友達に言われたこと『とってもよい企画。 でも、あの二人、踊ることを知っていたの?』 もちろん知りません。 あの場で私にアナウンスをされて知ったのでした。(でも、事前にちゃんとDr.Schreiderの長男に『パパとイリーナだったら、絶対に踊るよ』と言われていたのでした) 日本人の参加者にはあんなこと、日本の先生に対してはとてもじゃないけれどできない、と言われる始末。 


 というわけで、私はこの後は『トゥイ・シャルーニヤ』と言われても、否定できなくなりました。


 でも、実は私以上にシャルーニヤな友達がこのファン・コンサートではいたのです。 これは長くなるので、後日。

Posted on 2006/10/13 Fri. 06:19 [edit]

category: サマーコース 2006年

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先生方のコンサート 

今夜は先生方のコンサート。 よって生徒側はリラックス。

プログラムは、

レオニードがショパンの幻想曲

アンドリューがショパンのソナタ第2番 『葬送』

Dr.Schreiderとオルガがラフマニノフの6つの小品 作品11(連弾) そしてアンコールにラフマニノフのイタリアンポルカ

休憩を挟んで、

イリーナがリストの『詩的で宗教的な調べ』より『葬送』

イヴァンがショパンのスケルツォ 第2

イリーナとイヴァンが2台ピアノでラフマニノフの『交響的舞曲』 第12楽章

アンコールにこの第3楽章

 

 ショパンとラフマニノフが多かったですが楽しめたコンサートでした。 イリーナとイヴァンの『交響的舞曲』はすごい迫力。 イリーナのラフマニノフのレッスンでよく言われる『鐘の音』、さすがにいくつもの鐘の音が鳴っていました。 

 でも私が一番好きだったのはDr.Schreiderご夫妻のラフマニノフ。 この曲の演奏は昨年10月にも聴いているのですが、今日のほうがずっとまとまっていました。 派手ではない地味な曲。 ちょっと捕らえにくかったりもするのですが、キャラクター、音色、これが私の求めているものだと思います。 終演後にヴァイオリンのマリーナ先生が私のところに来て、『みゆき、どれが一番よかった?私はミーシャ(Dr.S)とオルガが一番良かった。 彼らにはチャーミングでエレガントさがあったもの』 同じことを思っていました。

 

 こうして聴いていると、レッスンで先生方に注意されることとその先生が気をつけているのだろうな、ということが同じ、ということに改めて気づきます。 今日演奏した6人の先生方、皆が違う個性を持って長所、短所がある。だから面白いのです。 私はイリーナのレッスンが大好きだし、彼女の演奏も好きだけれど、そして憧れる部分もたくさんあるけれど、やはりDr.Schreiderが私の先生なのだ、と改めて思いました。キャラクター(音楽性、表現)で魅せる演奏、私が望むものです。聴いている間中心がいっぱいになり、涙が溢れそうになる。 私がピアノソロの演奏会で涙を流したのは2年前にDr.Schreiderがカーディフでリストのソナタを弾いた時。やはり先生は私にとって特別です。

Posted on 2006/08/15 Tue. 06:29 [edit]

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コース2日目 レッスンと有意義な時間 

 昨日はかなりベッドに入るのが遅かったものの、きちんと朝7時半には目が覚めます。 寝ぼけたまま廊下に出ると、目覚まし時計の音が聞こえてきます。 かなり鳴っていたのですが、起きたのでしょうか?私は隣の部屋のマーシャのドアを叩いて彼女を起こすのが日課になりそうです。

 

 起きることができない人は多く、16歳のオルガ(Dr.Sの奥様)の生徒の男の子もその一人。 友達に起こすように言ってあったらしく、昨日は顔に水をかけられておきたそう。 今日は水は嫌だ、というので叩いて起こされたらしい。 これを起こした男の子二人が携帯電話の動画で撮って、周りに見せていたのでした。 もうちょっと普通の起こし方をすればよいのに。

 

 今朝は9時からレッスン。友達でもあり憧れのピアニスト、ファズのレッスン。 モーツアルトのソナタ K.330 を見て頂きましたが、満足。 ファズのキャラクターのある音楽、大好きです。 昨日の2回のレッスン、そして今日も2回のレッスンを一緒に受ける日本人のTさん。 3回のレッスンを見ていて、同じことを言われている。 彼女ができないのではなく、私からしてみると、知らないだけ。 でも、先生たちは30分ではこれに気がつきません。

 昨日話していた感じで、彼女は私がアドヴァイスしても大丈夫かも、と思ってこのファズのレッスンが終わった後、1時間練習時間だったのを使って、説明することに。 

 結局は音の出し方に問題があり、彼女が今回持ってきていた曲は音色、音の出し方をいろいろと変える必要がある曲ばかり。 どちらかというと私の得意分野でもあります。 Dr.Sにしごかれていますから。

 これ、彼女に限らず、毎年日本からの参加者を見ていて思っていたことで、ピアノを弾く時の音色、音の出し方なんて、自分が思い描く音を出すにはどんな弾き方をしても良いのに、多くの人たちは同じ指の角度で1曲を弾こうとします。 これ、かなり無理があります。そこで、このことを説明しました。 そうでないと、これからの1週間、もったいなくなる、と思ったので。

 でも、これを言い出すの、私だって勇気がいります。 こちらだと、演奏の感想、アドヴァイスをするのはたとえ否定的なことであってもよく行われることですが、日本は違うようなので。 

 

 休憩をはさんで11.30からはイギリス人アンドリューのレッスン。 アンドリューには毎年お世話になっています。 私はショパンのマズルカ 作品68を。 1曲目を弾き終えた時、アンドリューは苦笑いしながら一言。『みゆき、12年前の君を知る人からみると、今のこのキャラクター豊かな演奏を誰が想像することができたのか!』 マズルカでキャラクターを評価していただけるのはとてもうれしいこと。 昨日のインフォーマル・コンサートの後にも先生方に成長を喜んでいただけましたが、今年一年かけて研究し続けた『キャラクター、表現力』、どうやらかたちになってきたようです。

 Tさんはブラームスの小品を。 ここでも再び音の出し方を言われ、聴いている私も勉強になりました。

 

 午後からはプールへ! 2時半から40分室内プールを使うことができます。 今年はピアノの参加者も少なく、ほとんどの先生方が午後のレッスンは無し。(マスタークラスのみ)ロシア人/ドイツ在住のイヴァン先生、アンドリューなどなど先生方も泳いでいました。 私も最初は泳いだものの、その後は子供たちと騒いで終わりました。 

 

今夜も再び11時まで練習した後はおしゃべりタイム。 イギリスは18歳からアルコールOKなのですが、それ未満の子供たちがけっこう飲みます。 私は昔はこういうところ、凄く真面目で融通が利きませんでしたが、こうして私やDr.Sの長男など、『あっ、○○もう2杯目のもうとしている!』と気づいて一応量を飲む前に止める人がいる時のほうが隠れて飲むより良いと思えるようになりました。

 

ピアノを弾いて、泳いで、食べて、遊んで、全てが同じ場所でできるのはとてもよいことです。 周りに何もないので、外に出ることもできないし、ある意味恵まれた刑務所のような暮らしなのかもしれません。

Posted on 2006/08/15 Tue. 03:25 [edit]

category: サマーコース 2006年

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コース第1日目のレッスン 

060814 music building

                                                         奥に見えるのが音楽棟

 


 9時に音楽棟へ行ったら、私は9時からレオニード先生のレッスン。 コントロフスキー先生はロシア人ですが今はドイツの音大で教えていらっしゃいます。 このサマーコースでの教えも3度目。

開口一番先生は、『今年はロシア語でのレッスンで大丈夫?』 先生、英語が苦手なのです。 私も今年は真面目に勉強しなくて語彙が少なくてとても無理なので、英語でお願いしました。

私はチャイコフスキーの『踊るようなポルカ』か、シューベルト=リストの『ウイーンの夜会』を見ていただこうと思ってどちらがよいか伺ったらチャイコフスキー、とのこと。

一度通して弾いた後『オーチン・ハラショー(Very good)』。 『毎年のことながらどんどんと上達している』 こういってくださるととてもうれしいものです。

 でも、すぐに質問されたのが、『行進曲とポルカの違いは何か?』 この答えはすぐに出せたのですが、要するに、私の弾き方だとどちらかというとダンスではなくて行進曲だったようです。

ペダルを多くして、いろいろといじっているうちによい具合になってきました。 時間もあまったので『ウイーンの夜会』もちらっと見ていただくことができて満足。

11.30からは今朝話をしたウイリアム先生のレッスン。 リストの『メフィスト・ワルツ』を。これもまたためになるレッスンでした。 

 今回は念願のヴァイオリンのマリーナ先生のレッスンも受けることができます! 彼女のお嬢さんのモスクワ音楽院でヴァイオリンを勉強するリーザとは仲が良く、本当は今年リーザが来たら一緒にデュオをしたかったのですが、今回は来られなかったので、私は先生に言われて12歳のモスクワからのジュリアとのデュオ。今日はどんな感じか合わせるだけで、初見でグリエールの小品を2曲。 久々のデュオに最初は感覚が鈍かったのですが、次第に感覚がつかめてきました。

 それにしても、今回はヴァイオリンは7歳、8歳の子供たちがモスクワから先生、母親同伴で、そしてジュリアもお母様が一緒に来ています。 マリーナもモスクワで教えているのに、わざわざこうして皆さんロシアからロンドンまで来る、ということはマリーナのレッスンを受けたくてなのでしょうね。レッスンをヴィデオにとったり、熱心です。

 

 夕方はイリーナのマスタークラスを聞いて、そしてDr.Schreiderのレッスンでショパンの『華麗なる大円舞曲』を。

ホールでのレッスンだったので、普段とは違ったことが見えてきました。 歌いきれていない場所があった私に先生は一言『レズリー(レッスンを聴いていて私もとてもお世話になっているこのサマーコースのことを管理している先生のお友達)に向かって語りかけるように弾いてご覧。 ピアノの鍵盤をみていないでレズリーを見ながら弾きなさい』 これ不思議。 だんだんと求めていた音が出てきました。 かなり直され、でも今夜のインフォーマル・コンサートで弾く必要が。 コンサートではレッスンで直されたことを私のものにして演奏をすることができたので、先生も喜んでいらっしゃいました。 でもまだまだこの曲、やることがたくさんあります。

Posted on 2006/08/14 Mon. 06:21 [edit]

category: サマーコース 2006年

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